JPS6366380B2 - - Google Patents
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- JPS6366380B2 JPS6366380B2 JP4825782A JP4825782A JPS6366380B2 JP S6366380 B2 JPS6366380 B2 JP S6366380B2 JP 4825782 A JP4825782 A JP 4825782A JP 4825782 A JP4825782 A JP 4825782A JP S6366380 B2 JPS6366380 B2 JP S6366380B2
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- less
- steel
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- cracking resistance
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Landscapes
- Arc Welding In General (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は優れた耐溶接高温割れ性を有する完全
オーステナイト系ステンレス鋼に関する。 SUS310Sなどの如く、完全オーステナイト系
ステンレス鋼は耐食性、耐高温酸化性、高温強度
および加工性などに優れているという長所を有し
ている反面、δフエライトを全く含まないため溶
液時に高温割れを生じ易いという短所を有してい
る。このため従来その長所を利用した用途に使用
したい場合にも溶接が障害となつて使用できなか
つたり、あるいは旋工法が限定されたりして、そ
の用途、需要量には限界があつた。 本発明はこのような完全オーステナイト系ステ
ンレス鋼の用途、需要量の限界を打破するため、
耐溶接高温割れ性に優れた完全オーステナイト系
ステンレス鋼を提供することにより、化学工業を
始めとする種々の用途の潜在需要を満足させよう
とするものである。 本発明者らは耐溶接高温割れ性に優れた完全オ
ーステナイト系ステンレス鋼を開発すべく種々実
験を重ねた結果、完全オーステナイト系ステンレ
ス鋼を重量%にてC0.1%以下、Si1.5%以下、
Mn2.0%以下、Ni19.0〜26.0%、Cr16.0〜26.0%、
Mo7%以下、Cu3.0%以下を含有する鋼として、
鋼中の(P+S)とAlの含有量を低減すること、
および鋼中の(P+S)とAlのいずれか一方若
くは両方の含有量が高い鋼に対しては希土類元素
を添加することが効果あることを見出し、本発明
鋼の開発に成功した。 次に本発明鋼の各合金元素含有量限定理由につ
いて述べる。 Cは高温強度を得るのに重要な元素であるが、
多すぎると熱間加工、冷間加工が困難となるの
で、0.1%以下とした。 Siは耐酸化性向上には有効であるが、多量に添
加すると耐溶接高温割れ性を悪化させるので、
1.5%以下とした。 Mnは熱間加工性を向上させるが、その多量添
加は耐銹性、耐酸化性を若干悪化させるので、
2.0%以下とした。 Niは完全オーステナイト組織を維持するうえ
において重要な元素で、その維持には19.0%以上
の添加を必要とするが、添加量を多くするとコス
トアツプを招く。このためその上限を26.0%とし
た。 Crは耐食性および高温における耐酸化性を維
持するのに添加するもので、通常添加量が多い程
大きな効果が期待できる。しかし、26.0%を超え
ると鋼中にδフエライトが残留する可能性が生
じ、かつ16.0%未満であると耐食性および耐酸化
性の維持が困難となる。このためCrは16.0〜26.0
%とした。 Moは耐食性を向上させるのに添加するが7.0%
を超えると熱間加工性が著しく低下し、また溶接
金属中にδフエライトが残留してδ脆化感受性が
高くなる。このためMoは7.0%以下とした。 Cuは耐食性向上のために添加するのであるが、
3.0%を超えると熱間加工性が著しく低下し、か
つ高温割れにも敏感になる。このため3.0%以下
とした。 PとSとは共に完全オーステナイト系ステンレ
ス鋼の耐溶接高温割れ性を著しく阻害し、クレー
タ割れ、溶接ビード割れ等を生じせしめる。しか
しこれらの阻害効果はPとSの和を0.015%未満
にすると減少し、溶接高温割れを生じないので、
(P+S)は0.015%未満とした。 Alは溶融金属の粘性を増大させる作用を有す
る。このため溶接により亀裂が生じた場合溶融金
属による充填能は低下し、耐クレータ割れ性を悪
化させる。このためAlは少くすることを要し、
0.005%未満にすることが必要であつた。 希土類元素は(P+S)とAlのいずれか一方
または両方が上記範囲より外れた場合に耐溶接高
温割れ性を改善するものである。すなわち(P+
S)が0.015%以上であるか、あるいはAlが0.005
%以上であるかのいずれかの場合に希土類元素の
1種または2種以上を最低0.03%以上添加すると
耐溶接高温割れ改善が可能であつた。また、(P
+S)が0.015%以上で、かつAlも0.005%以上で
ある場合の耐溶接高温割れ改善には上記元素を最
低0.05%以上添加することが必要であつた。しか
し0.2%を超えて添加すると大型介在物が多量に
発生し、鋼の清浄度を悪化させるので、上限を
2.0%とした。 次に実施例により本発明鋼の耐溶接高温割れ性
について具体的に説明する。 第1表は本実施例に用いた鋼の化学成分および
その鋼の板厚1.2mmのものを用いてTIGアークス
トライク試験を行つた結果を示すもので、比較鋼
は化学成分の許容範囲が本発明鋼より外れている
ものである。 TIGアークストライク試験は供試材に対して下
記条件で静止アークを一定時間点弧して行い、ま
た耐溶接高温割れ性は溶接部クレータ内の割れ発
生状況を20倍実体顕微鏡で観察することにより評
価したものである。 TIGアークストライク試験条件 電極、2.4φ(Th入力W) シールドガス、アークシールドおよびバツクシー
ドともArガス10/分供給 アーク電流、100A アーク長さ、 2mm アークタイム、 1〜 4秒 第1表に示す如く、(P+S)とAlを低減させ
るか、あるいはこれらの一方または両方が高い場
合に希土類元素を添加した本発明鋼はTIGアーク
ストライク試験においてクレータ割れが全く生じ
ないが、比較鋼および市販鋼には生じている。こ
のことより本発明鋼は優れた耐溶接高温割れ性を
有することが認められる。
オーステナイト系ステンレス鋼に関する。 SUS310Sなどの如く、完全オーステナイト系
ステンレス鋼は耐食性、耐高温酸化性、高温強度
および加工性などに優れているという長所を有し
ている反面、δフエライトを全く含まないため溶
液時に高温割れを生じ易いという短所を有してい
る。このため従来その長所を利用した用途に使用
したい場合にも溶接が障害となつて使用できなか
つたり、あるいは旋工法が限定されたりして、そ
の用途、需要量には限界があつた。 本発明はこのような完全オーステナイト系ステ
ンレス鋼の用途、需要量の限界を打破するため、
耐溶接高温割れ性に優れた完全オーステナイト系
ステンレス鋼を提供することにより、化学工業を
始めとする種々の用途の潜在需要を満足させよう
とするものである。 本発明者らは耐溶接高温割れ性に優れた完全オ
ーステナイト系ステンレス鋼を開発すべく種々実
験を重ねた結果、完全オーステナイト系ステンレ
ス鋼を重量%にてC0.1%以下、Si1.5%以下、
Mn2.0%以下、Ni19.0〜26.0%、Cr16.0〜26.0%、
Mo7%以下、Cu3.0%以下を含有する鋼として、
鋼中の(P+S)とAlの含有量を低減すること、
および鋼中の(P+S)とAlのいずれか一方若
くは両方の含有量が高い鋼に対しては希土類元素
を添加することが効果あることを見出し、本発明
鋼の開発に成功した。 次に本発明鋼の各合金元素含有量限定理由につ
いて述べる。 Cは高温強度を得るのに重要な元素であるが、
多すぎると熱間加工、冷間加工が困難となるの
で、0.1%以下とした。 Siは耐酸化性向上には有効であるが、多量に添
加すると耐溶接高温割れ性を悪化させるので、
1.5%以下とした。 Mnは熱間加工性を向上させるが、その多量添
加は耐銹性、耐酸化性を若干悪化させるので、
2.0%以下とした。 Niは完全オーステナイト組織を維持するうえ
において重要な元素で、その維持には19.0%以上
の添加を必要とするが、添加量を多くするとコス
トアツプを招く。このためその上限を26.0%とし
た。 Crは耐食性および高温における耐酸化性を維
持するのに添加するもので、通常添加量が多い程
大きな効果が期待できる。しかし、26.0%を超え
ると鋼中にδフエライトが残留する可能性が生
じ、かつ16.0%未満であると耐食性および耐酸化
性の維持が困難となる。このためCrは16.0〜26.0
%とした。 Moは耐食性を向上させるのに添加するが7.0%
を超えると熱間加工性が著しく低下し、また溶接
金属中にδフエライトが残留してδ脆化感受性が
高くなる。このためMoは7.0%以下とした。 Cuは耐食性向上のために添加するのであるが、
3.0%を超えると熱間加工性が著しく低下し、か
つ高温割れにも敏感になる。このため3.0%以下
とした。 PとSとは共に完全オーステナイト系ステンレ
ス鋼の耐溶接高温割れ性を著しく阻害し、クレー
タ割れ、溶接ビード割れ等を生じせしめる。しか
しこれらの阻害効果はPとSの和を0.015%未満
にすると減少し、溶接高温割れを生じないので、
(P+S)は0.015%未満とした。 Alは溶融金属の粘性を増大させる作用を有す
る。このため溶接により亀裂が生じた場合溶融金
属による充填能は低下し、耐クレータ割れ性を悪
化させる。このためAlは少くすることを要し、
0.005%未満にすることが必要であつた。 希土類元素は(P+S)とAlのいずれか一方
または両方が上記範囲より外れた場合に耐溶接高
温割れ性を改善するものである。すなわち(P+
S)が0.015%以上であるか、あるいはAlが0.005
%以上であるかのいずれかの場合に希土類元素の
1種または2種以上を最低0.03%以上添加すると
耐溶接高温割れ改善が可能であつた。また、(P
+S)が0.015%以上で、かつAlも0.005%以上で
ある場合の耐溶接高温割れ改善には上記元素を最
低0.05%以上添加することが必要であつた。しか
し0.2%を超えて添加すると大型介在物が多量に
発生し、鋼の清浄度を悪化させるので、上限を
2.0%とした。 次に実施例により本発明鋼の耐溶接高温割れ性
について具体的に説明する。 第1表は本実施例に用いた鋼の化学成分および
その鋼の板厚1.2mmのものを用いてTIGアークス
トライク試験を行つた結果を示すもので、比較鋼
は化学成分の許容範囲が本発明鋼より外れている
ものである。 TIGアークストライク試験は供試材に対して下
記条件で静止アークを一定時間点弧して行い、ま
た耐溶接高温割れ性は溶接部クレータ内の割れ発
生状況を20倍実体顕微鏡で観察することにより評
価したものである。 TIGアークストライク試験条件 電極、2.4φ(Th入力W) シールドガス、アークシールドおよびバツクシー
ドともArガス10/分供給 アーク電流、100A アーク長さ、 2mm アークタイム、 1〜 4秒 第1表に示す如く、(P+S)とAlを低減させ
るか、あるいはこれらの一方または両方が高い場
合に希土類元素を添加した本発明鋼はTIGアーク
ストライク試験においてクレータ割れが全く生じ
ないが、比較鋼および市販鋼には生じている。こ
のことより本発明鋼は優れた耐溶接高温割れ性を
有することが認められる。
【表】
(注) ○…割れなし、△…割れたり割れなかつたり
した。×…割れあり、−…試験せず
第2表は第1表に示した本発明鋼、比較鋼およ
び市販鋼の板厚1.2mmのものを用いて引張型高温
割れ試験を行つた結果を示すものである。引張型
高温割れ試験は供試材に対して段階的に異つた引
張応力を強制的に付加して、その各段階毎に引張
応力を付加したまま次に示す条件でTIGナメ付け
溶接をその応力付加方向に行い、また耐溶接高温
割れ性は各段階毎の溶接ビード内における割れ発
生状況を染色浸透探傷法により検査して、その割
れが発生し始めた応力値を臨界応力値とし、この
臨界応力値の高低により評価したものである。 TIGナメ付け溶接条件 電極、2.4mmφ シールドガス、アークシールドおよびバツクシー
ルドにそれぞれArガスを10/分および 5
/分供給 溶接電流、70A アーク長さ、 2mm 溶接速度、30cm/分
した。×…割れあり、−…試験せず
第2表は第1表に示した本発明鋼、比較鋼およ
び市販鋼の板厚1.2mmのものを用いて引張型高温
割れ試験を行つた結果を示すものである。引張型
高温割れ試験は供試材に対して段階的に異つた引
張応力を強制的に付加して、その各段階毎に引張
応力を付加したまま次に示す条件でTIGナメ付け
溶接をその応力付加方向に行い、また耐溶接高温
割れ性は各段階毎の溶接ビード内における割れ発
生状況を染色浸透探傷法により検査して、その割
れが発生し始めた応力値を臨界応力値とし、この
臨界応力値の高低により評価したものである。 TIGナメ付け溶接条件 電極、2.4mmφ シールドガス、アークシールドおよびバツクシー
ルドにそれぞれArガスを10/分および 5
/分供給 溶接電流、70A アーク長さ、 2mm 溶接速度、30cm/分
【表】
第2表に示す如く、本発明鋼の臨界応力値はい
ずれも27Kg/mm2と高く、市販鋼に比べ優れた耐溶
接高温割れ性を有している。 第1図は本実施例に用いた鋼の第1表、第2表
に示した耐溶接高温割れ性を(P+S)と希土類
元素との添加量の関係において下記基準に基いて
プロツトし、そのプロツトした点にAl含有量を
記入したものである。 〇……TIGアークストライク試験においてクレ
ータ割れをおこさず、かつTIGナメ付け溶接
試験におこる臨界応力値が高い鋼。 △……TIGアークストライク試験においてクレ
ータ割れをおこすが、TIGナメ付け溶接試験
における臨界応力値は高い鋼。 ×……TIGアークストライク試験においてクレ
ータ割れをおこし、かつTIGナメ付け溶接試
験における臨界応力値も低い鋼。 第1図より耐溶接高温割れを改善するには、鋼
が(P+S)を0.015%以上含有するか、あるい
はAlを0.005%以上含有するかのいずれかの場合
希土類元素を最低0.03%添加する必要があり、ま
た(P+S)とAlをそれぞれ0.015%以上、0.005
%以上含有している場合には希土類元素を最低
0.05%添加する必要がある。 また第1表、第2表において、本発明鋼−8と
比較鋼−7とを較べればわかるように、希土類元
素の添加による耐溶接高温割れ性改善効果は
Mo、Cuなどの耐食性改善元素あるいはNiなどの
オーステナイト生成元素を添加した鋼においても
十分認められる。 第3表は希土類元素の添加量とその添加した鋼
の清浄度との関係を示したもので、鋼の清浄度は
希土類元素の添加量が多いと悪化する。したがつ
てその添加量はP、S、Al量に関係なく0.20%以
下にする必要がある。
ずれも27Kg/mm2と高く、市販鋼に比べ優れた耐溶
接高温割れ性を有している。 第1図は本実施例に用いた鋼の第1表、第2表
に示した耐溶接高温割れ性を(P+S)と希土類
元素との添加量の関係において下記基準に基いて
プロツトし、そのプロツトした点にAl含有量を
記入したものである。 〇……TIGアークストライク試験においてクレ
ータ割れをおこさず、かつTIGナメ付け溶接
試験におこる臨界応力値が高い鋼。 △……TIGアークストライク試験においてクレ
ータ割れをおこすが、TIGナメ付け溶接試験
における臨界応力値は高い鋼。 ×……TIGアークストライク試験においてクレ
ータ割れをおこし、かつTIGナメ付け溶接試
験における臨界応力値も低い鋼。 第1図より耐溶接高温割れを改善するには、鋼
が(P+S)を0.015%以上含有するか、あるい
はAlを0.005%以上含有するかのいずれかの場合
希土類元素を最低0.03%添加する必要があり、ま
た(P+S)とAlをそれぞれ0.015%以上、0.005
%以上含有している場合には希土類元素を最低
0.05%添加する必要がある。 また第1表、第2表において、本発明鋼−8と
比較鋼−7とを較べればわかるように、希土類元
素の添加による耐溶接高温割れ性改善効果は
Mo、Cuなどの耐食性改善元素あるいはNiなどの
オーステナイト生成元素を添加した鋼においても
十分認められる。 第3表は希土類元素の添加量とその添加した鋼
の清浄度との関係を示したもので、鋼の清浄度は
希土類元素の添加量が多いと悪化する。したがつ
てその添加量はP、S、Al量に関係なく0.20%以
下にする必要がある。
【表】
以上耐溶接高温割れ改善のためには鋼中の(P
+S)とAlをそれぞれ0.015%未満および0.005%
未満にすること、および(P+S)とAlのいず
れか一方または両方がそれぞれ前記値より大きい
場合には希土類元素を0.20%以下で0.03%または
0.05%以上添加することについて述べてきたが、
(P+S)とAlがそれぞれ0.015%未満および
0.005%未満である場合にも希土類元素を添加す
れば耐溶接高温割れ性はさらに改善されることは
明白である。 以上詳述したように本発明鋼は優れた耐溶接高
温割れ性を有する完全オーステナイト鋼であり、
したがつて耐溶接高温割れ性の関係から従来使用
することができなかつた潜在需要分野に使用する
ことができ、用途、需要の拡大に著しく寄与する
ものである。
+S)とAlをそれぞれ0.015%未満および0.005%
未満にすること、および(P+S)とAlのいず
れか一方または両方がそれぞれ前記値より大きい
場合には希土類元素を0.20%以下で0.03%または
0.05%以上添加することについて述べてきたが、
(P+S)とAlがそれぞれ0.015%未満および
0.005%未満である場合にも希土類元素を添加す
れば耐溶接高温割れ性はさらに改善されることは
明白である。 以上詳述したように本発明鋼は優れた耐溶接高
温割れ性を有する完全オーステナイト鋼であり、
したがつて耐溶接高温割れ性の関係から従来使用
することができなかつた潜在需要分野に使用する
ことができ、用途、需要の拡大に著しく寄与する
ものである。
第1図は本発明の実施例におけるTIGアークス
トライク試験結果およびTIGナメ付け溶接試験結
果の両者をまとめて、(P+S)と希土類元素と
の関係においてプロツトし、そのプロツトにAl
%を記入したものである。
トライク試験結果およびTIGナメ付け溶接試験結
果の両者をまとめて、(P+S)と希土類元素と
の関係においてプロツトし、そのプロツトにAl
%を記入したものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%にて、C0.1%以下、Si1.5%以下、
Mn2.0%以下、Ni19.0〜26.0%、Cr16.0〜26.0%、
Mo7.0%以下、Cu3.0%以下、(P+S)0.015%
未満、Al0.005%未満を含有し、残部がFeおよび
製造上の不可避的混入不純物からなる優れた耐溶
接高温割れ性を有する完全オーステナイト系ステ
ンレス鋼。 2 重量%にて、C0.1%以下、Si1.5%以下、
Mn2.0%以下、Ni19.0〜26.0%、Cr16.0〜26.0%、
Mo7.0%以下、Cu3.0%以下、(P+S)0.015%
未満、Al0.005%以上、希土類元素の1種または
2種以上を0.03〜0.20%含有し、残部がFeおよび
製造上の不可避的混入不純物からなる優れた耐溶
接高温割れ性を有する完全オーステナイト系ステ
ンレス鋼。 3 重量%にて、C0.1%以下、Si1.5%以下、
Mn2.0%以下、Ni19.0〜26.0%、Cr16.0〜26.0%、
Mo7.0%以下、Cu3.0%以下、(P+S)0.015%
以上、Al0.005%未満、希土類元素の1種または
2種以上を0.03〜0.20%含有し、残部がFeおよび
製造上の不可避的混入不純物からなる優れた耐溶
接高温割れ性を有する完全オーステナイト系ステ
ンレス鋼。 4 重量%にて、C0.1%以下、Si1.5%以下、
Mn2.0%以下、Ni19.0〜26.0%、Cr16.0〜26.0%、
Mo7.0%以下、Cu3.0%以下、(P+S)0.015%
以上、Al0.005%以上、希土類元素の1種または
2種以上を0.05〜0.20%含有し、残部がFeおよび
製造上の不可避的混入不純物からなる優れた耐溶
接高温割れ性を有する完全オーステナイト系ステ
ンレス鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4825782A JPS58164769A (ja) | 1982-03-26 | 1982-03-26 | 優れた耐溶接高温割れ性を有する完全オ−ステナイト系ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4825782A JPS58164769A (ja) | 1982-03-26 | 1982-03-26 | 優れた耐溶接高温割れ性を有する完全オ−ステナイト系ステンレス鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58164769A JPS58164769A (ja) | 1983-09-29 |
JPS6366380B2 true JPS6366380B2 (ja) | 1988-12-20 |
Family
ID=12798387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4825782A Granted JPS58164769A (ja) | 1982-03-26 | 1982-03-26 | 優れた耐溶接高温割れ性を有する完全オ−ステナイト系ステンレス鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58164769A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01109482U (ja) * | 1988-01-19 | 1989-07-24 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113584401A (zh) * | 2021-08-03 | 2021-11-02 | 山东盛阳金属科技股份有限公司 | 一种310s耐热钢热连轧板卷及其加工工艺 |
-
1982
- 1982-03-26 JP JP4825782A patent/JPS58164769A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01109482U (ja) * | 1988-01-19 | 1989-07-24 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58164769A (ja) | 1983-09-29 |
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