JPS6363677B2 - - Google Patents

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JPS6363677B2
JPS6363677B2 JP55080263A JP8026380A JPS6363677B2 JP S6363677 B2 JPS6363677 B2 JP S6363677B2 JP 55080263 A JP55080263 A JP 55080263A JP 8026380 A JP8026380 A JP 8026380A JP S6363677 B2 JPS6363677 B2 JP S6363677B2
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JP
Japan
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starch
paper
layer
paperboard
paper strength
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JP55080263A
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は抄き合せ板紙の製法に関する。 従来、外装用ライナー原紙、中芯原紙等の抄き
合せ板紙の紙力を増強する方法としてはポリアク
リルアミド等を紙料液中に添加する方法が知られ
ている。しかしながらこのような紙料液中に紙力
増強剤を添加するいわゆる内部添加法ではまず抄
紙する場合の抄紙速度が著しく低下すると共に、
紙力増強剤の添加量に限度があり紙力特にリング
クラツシユもあまり向上できなかつた。また紙層
間の接着を目的として、表層と第2層の紙層間に
0.5〜3%のα化殿粉溶液を塗布する方法もある
が、これは前記したように層間剥離を防止する程
度の添加量(殿粉の層厚は重量換算で例えば0.4
g/m2程度)で塗布することを目的としたもので
あり、3%以下の添加量では紙力増強効果は殆ど
なく本発明とはまつたく異なるものである。 本発明者等は抄き合せ板紙の紙全体の強度、リ
ングクラツシユを向上させるために必要な量の殿
粉層を紙層間に設けることによつて原料の節減お
よび内層異物による表面の汚れを防止し得ること
を見出したものである。 すなわち、本発明は抄紙機で抄き合せ板紙を製
造する場合に抄紙機のフエルト上に紙層を形成せ
しめた後、この紙層表面に殿粉層を設け、さらに
この殿粉層の上に紙層を積層させ、これを繰返し
行なうことによつて抄き合せ板紙を製造すること
ができる。 また、本発明では、上記の方法によつて抄き合
せ板紙を製造するに際して、α化していないかま
たは完全にはα化していない殿粉を含有する懸濁
液を紙層間に塗布し、得られた板紙を殿粉層のα
化が多段階で行われるように多段で熱処理する方
法を採用するものであり、それによつて板紙の製
造時の作業性、次工程での作業性を高めることが
でき、しかも強度の大きい板紙を製造することが
できる。 次に本発明を図面により説明する。 第1図は、本発明に係る抄き合せ板紙の抄造時
に使用される装置の一例を示したものである。抄
造装置は円網漉槽A,B,C,DおよびEからな
り、各円網漉槽の各円網1,2,3,4および5
の頂部を順次通過する無端フエルト6が設けられ
ている。 まず円網漉槽Aの円網1が回動して漉槽内の紙
料液中を通過すると円網表面に紙層が形成され
る。この形成された紙層は第2図に示すように円
網1の回動にともなつて円網頂部に接して回転し
ている無端フエルト6と接し、円網1から無端フ
エルト6側に転着する。無端フエルト6に転着さ
れた紙層7は例えば円網漉槽Aと円網漉槽Bとの
間に設けられたスプレーノズル8から殿粉層を含
有する懸濁液を噴霧して紙層7表面に殿粉層9を
積層する。次いで円網漉槽Bの円網2表面に形成
された紙層10を前記と同様にして無端フエルト
6上に形成された殿粉層9の上に積層する。また
スプレーノズル11、円網漉槽C、スプレーノズ
ル12、円網漉槽D、スプレーノズル13および
円網漉槽Eによつて殿粉層と紙層とを交互に積層
し、更に図示してない熱プレス機で多段に加熱す
ることによつて本発明に係る抄き合せ板紙を抄造
することができる。 本発明により製造される抄き合せ板紙は前記し
たように各紙層間に殿粉層を設けてもよいが、任
意の紙層間に殿粉層を設けることによつて所望す
る紙力に調整することもできる。この殿粉層の一
層当りの層厚さは重量換算で1.32〜13.2g/m2
範囲にすることが好ましい。 本発明に使用する殿粉としてはコーンスター
チ、ばれいしよ殿粉、タピオカ殿粉、かんしよ殿
粉等の殿粉またはこれらの加工殿粉、あるいはコ
ーンフラワー、マイクロフラワー等の穀粉類等が
挙げられ、その殿粉質がβ型あるいはα化が完全
には行われていないβ型を主体としたものであれ
ばいずれのものでも使用できるが、なかでもβ型
コーンスターチが好ましい。本発明が目的とする
殿粉層を紙層間に設けるためには殿粉を含有する
懸濁液の殿粉濃度を5〜40%好ましくは10〜25%
の範囲が良い。また殿粉類に紙力補強剤を併用す
る場合その両者の合計濃度を少なくとも5%とす
ればよい。前記殿粉類は1種または2種以上を混
合して使用することができる。紙層に殿粉層を設
ける方法としては前記スプレー方式に代えて塗布
方式で行なうこともできる。 上記殿粉を含有する懸濁液はさらに炭酸カルシ
ウム、クレー、石こう、けい酸ソーダ等の紙力補
強剤を添加するとさらに紙力増強効果を向上させ
ることができる。また紙力補強剤の他の効果とし
て炭酸カルシウムのような白色物質を使用して殿
粉層をコート白ボールのアンダーとして設けるこ
とによつてコート白ボール表面の白色度が高まり
ひいては上白の代替あるいは表面パルプの節約を
することができる。他の方法としては紙力補強剤
を顔料等で着色してライナーのアンダーとして使
用することができる。 前記のようにして得られた抄紙は次いでプレス
パートで圧搾することによつて殿粉層の殿粉粒子
が紙層中に喰い込み、その後のドライパートの加
熱処理で殿粉粒子が多段階でα化されることによ
つて紙層と殿粉層とが強固に結合される。このド
ライヤーパートでα化の程度をコントロールし、
殿粉層に未α化部分を残すことによつて、板紙に
柔軟性を与え、次工程のコルゲートマシンでの作
業性を高めることができる。そしてコルゲートマ
シン貼合後の加熱処理によつて前記ドライヤーパ
ートで残した殿粉の未α化部分をα化することに
よつて板紙の紙力をさらに著しく高めることがで
きる。 本発明で用いる殿粉を含有する懸濁液として
は、通常、α化度が約70%以下の殿粉粒子を懸濁
しているものを使用する。 また、多段熱処理は、その各々の状況に応じ
て、最終的にほぼ完全にα化した殿粉層が形成さ
れるように、各熱処理工程でのα化の割合、熱処
理段階数を選択する。 本発明は抄き合せ板紙の紙層間に殿粉層を設け
ることによつて例えばC級ライナー用紙料を用い
てA級ライナーに匹敵する紙力を得ることができ
る。このように本発明によれば紙力を著しく増強
させることができるので紙層数を減じたり、パル
プの代替として故紙を用いてライナー原紙、中芯
原紙等の抄き合せ板紙を抄造することができる。 次に本発明をさらに具体的に説明するために実
施例を挙げるが、本発明は以下の実施例に限定さ
れるものではない。 実施例 1 C級ライナー用紙料を用いて円網漉槽で5層に
抄き合せそれぞれの紙層間に10%のコーンスター
チ懸濁液(コーンスターチのα化度0%)をスプ
レーで噴霧する。なお殿粉層は合計で4層であ
る。次にこのものをプレスパートで圧搾した後ド
ライパートで加熱した。このときの殿粉層のα化
度は80%であつた。さらにこのものをコルゲート
マシンで熱プレスした。このときの殿粉層のα化
度は約95%であつた。 なお比較のため、C級ライナー用紙料を用いて
円網漉槽で5層に抄き合せ表層と第二層の紙層間
に3%のα化殿粉溶液をスプレーで塗布した。次
にこのものをプレスパートで圧搾した後ドライパ
ートで加熱した。さらにこのものをコルゲートマ
シンで熱プレスした。(比較例1) また、前記のC級ライナー用紙料を用いて5層
に抄き合せたライナー原紙を調製した。(比較例
2) 得られたライナー原紙の強度試験を行つた結果
は第1表のとおりである。
【表】 前記試験結果からも明らかなように完全にはα
化してない殿粉の懸濁液を使用して多段で加熱α
化を行つている本発明の実施例ではC級ライナー
用紙料を用いてもA級ライナーに匹敵する強度が
得られる。またα化されている殿粉溶液を層間剥
離防止用に使用されている程度の量で添加しても
強力増強効果が得られないことがわかる。 実施例 2 C級ライナー用紙料を用いて円網漉槽で5層に
抄き合せ、それぞれの紙層間に10%コーンフラワ
ー懸濁液(コーンフラワーのα化度10%)をスプ
レーで噴霧する。なお殿粉層は合計で4層であ
る。次にこのものをフレスパートで圧搾した後、
ドライパートで加熱した。このときの殿粉層のα
化度は約85%であつた。さらにこのものをコルゲ
ートマシンで熱プレスした。このときの殿粉層の
α化度は約95%であつた。なお比較のために前記
のC級ライナー用紙料を用いて5層に抄き合せた
ライナー原紙を調製した。 得られたライナー原紙の強度試験を行つた結果
は第2表のとおりである。
【表】 前記試験結果からも明らかなようにC級ライナ
ー用紙料を用いてもA級ライナーに匹敵する強度
が得られる。 実施例 3 C級ライナー用紙料を用いて円網漉槽で5層に
抄き合せ、その各紙層間にコーンスターチおよび
クレーとを3:7の比率で配合した混合物の15%
懸濁液(予め加熱し、懸濁液のα化度を約70%に
調製した)を紙層にスプレーで噴霧する。なお殿
粉層は合計4層になる。 得られたものをプレスパートで圧搾した後ドラ
イパートで加熱し殿粉層のα化度を約90%とし
た。さらにこのものをコルゲートマシンで熱プレ
スした。このときの殿粉層のα化度は約98%であ
つた。 なお比較のために前記C級ライナー用紙料を用
いて5層に抄き合せたライナー原紙を調製した。 得られたライナー原紙の強度試験を行つた結果
は第3表のとおりである。
【表】 実施例 4 C級ライナー用紙料を用いて円網漉槽で5層に
抄き合せ、その各紙層間にコーンフラワーと重質
炭酸カルシウムとを3:7の比率で配合した混合
物の15%懸濁液(予め加熱し懸濁液のα化度を約
70%に調製した)をスプレーで噴霧する。なお殿
粉層は合計で4層である。次に得られたものをプ
レスパートで圧搾した後ドライパートで加熱し、
殿粉層のα化度を約90%とした。さらにこのもの
をコルゲートマシンで熱プレスした。このときの
殿粉層のα化度は約98%であつた。 なお比較のために前記C3級ライナー用紙料を
用いて5層に抄き合せたライナー原紙を調製し
た。 得られたライナー原紙の強度試験を行つた結果
は第4表のとおりである。
【表】 【図面の簡単な説明】
添付図面において第1図は抄造装置の一例を示
した断面図を示し、第2図は第1図の一部分を拡
大した断面図を示す。 1,2,3,4,5…円網、6…無端フエル
ト、7,10…紙層、8,11,12,13…ス
プレーノズル、9…殿粉層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 抄き合せ板紙の製造法において、抄紙工程間
    で任意の紙層間にα化していないかまたは完全に
    はα化していない澱粉を含有する懸濁液を施して
    澱粉層を設け、次いで得られた板紙を澱粉層のα
    化が多段階で行われるように多段で加熱処理する
    ことを特徴とする紙力増強された板紙の製法。 2 澱粉を含有する懸濁液の澱粉濃度が5〜40%
    である特許請求の範囲第1項記載の板紙の製法。 3 抄き合せ板紙の製造法において、抄紙工程間
    で任意の紙層間にα化していないかまたは完全に
    はα化していない澱粉および紙力補強剤を含有す
    る懸濁液を施して紙力補強剤を含有する澱粉層を
    設け、次いで得られた板紙を澱粉層のα化が多段
    階で行われるように多段で加熱処理することを特
    徴とする紙力増強された板紙の製法。 4 懸濁液中の澱粉および紙力補強剤の固形分濃
    度が少なくとも5%である特許請求の範囲第3項
    記載の板紙の製法。 5 紙力補強剤が炭酸カルシウム、クレー、石こ
    うおよびけい酸ソーダの少なくとも1種から選ば
    れる特許請求の範囲第4項記載の板紙の製法。
JP8026380A 1980-06-16 1980-06-16 Cardboard with increased paper strength and method Granted JPS5711295A (en)

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JPS5711295A JPS5711295A (en) 1982-01-20
JPS6363677B2 true JPS6363677B2 (ja) 1988-12-08

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ID=13713419

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