JPS636293A - 大径ケ−シング用ネジ継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は大径ケーシング用ネジ継手に関する。

［従来の技術及びその問題点］ 大径ケーシング（油井管）のネジ継手として、管体の端
部に雄ネジ部及び雌ネジ部を設け、カップリングを用い
ることな（管体を直接接続するようにした形式の継手が
用いられている。従来この種のネジ継手のシール構造ど
しては、０リングによるものが一般的であり、通常、雌
ネジ部内側に設けられた溝内にＯリングを嵌め込み、雄
ネジ部との間でシールを形成するようにしている。

しかし、このような従来の構造は、Ｏリングを嵌め込む
ための雌６を雌ネジ部内方に設（プる必要があり、その
ための加工に非常に手間がかかるという難点がある。

また、従来の大径ケーシングでは、小径油井管などに較
べ、管体を接続する際のネジ部どうしの嵌め合ゼに角度
ずれを生じ易いため接続作業の作業性が悪く、加えて大
径であるためその締付作業に時間がかかるという問題も
ある。

本発明はこのような従来の大径ケーシング用ネジ継手の
欠点を解決づべくなされたもので、０リングを用いるこ
となく適切なシール作用が１写られ、しかｂ接続作業を
作業性良（能率的に行うことができる継手構造の提供を
その１］的とする。

［問題を解決するための手段及び実施例］このため本発
明は、接続リベき管体に雄ネジ部及び雌ネジ部を設けて
なる大径ケーシング用ネジ継手において、第１図に示す
ように、雄ネジ部先端の管軸方向で凸曲面状に形成され
たシール構成部３（外周面部）と雌ネジ部内方のテーパ
状シール構成部４（内周面部）として主シール部Ｓを構
成し■つ雄ネジ部１の先端と雌ネジ部内方のストッパ部
Ｓｔｊｇ面とを突合せた継手構造を採用するとともに、
このような構造において、継手部各部を次のように構成
せしめたものである。

←）　ネジ部に縮代Δｄ　（＝ｄ＋−６２）を設けると
ともに、ネジ部のロードフランク角αを０〜１．１°に
設定する。

（０）　　雄ネジ部側シール構成部２の管軸方向での凸
曲面（円弧面）を１００ＨＲ以上の曲率半径をもって構
成せしめるとともに、雌ネジ部側シール構成部４のテー
パ角θを１．０・〜４７°とする。

ぐ）　雄ネジ部側シール構成部３の外径Ｄ１どｊｉｌｔ
ネジ部側シール構成部の内径Ｄ２とをＤｔ＞Ｄ２として
シール矢縮代、６Ｄ　（＝Ｄ＋　−Ｄ２　）を設けると
ともに、このシール矢縮代ΔＤを、これによるシール部
面圧Ｐが、 （ネジ継手に加わる内圧）＜Ｐ＜ （ネジ継手材料の降伏強さ） となるよう形成ｕしめる。

仁）　シール矢縮代ΔＤとネジ矢縮代Δｄとの関係をＡ
Ｄ≧Δｄとする。

（小）ネジ部を、１インチ当りのネジ山数が１〜５で且
つ１／８〜１／３のテーパを有するよう構成する。

以下、本発明の詳細を図面に基づいて説明する。

図面は本発明継手構造の一例を示すもので、Ａ１及びＡ
２は接続すべき管体（ケーシング）、１は雄ネジ部、２
は雌ネジ部である。この雄ネジ部１及び雌ネジ部２は、
管体Ａの端部にこれらネジ部を有するコネクタ材８１．
Ｂ２（管体）を溶接接合することにより形成されている
。

前記雄ネジ部先端の外周面１０よネジ山がない平滑面で
しかも管軸方向で凸曲面状に形成されており、−方のシ
ール構成部３を形成している。また雌ネジ部２の内方の
内周面はネジ山がない平滑面でしかもテーパ状に構成さ
れ、使方のシール構成部４を形成している。これら両シ
ール構成部３及び４で主シール部Ｓが構成される。−方
、前記シール構成部４の端にはストッパ部５が形成され
、その端面５１に雄ネジ部の先端面が当接する。

以上の基本的な構造において、本発明ではネジ部の構造
、主シール部Ｓの構造及びネジ部と主シール部Ｓとの相
互関係がそれぞれ特定されている。

まずネジ部に関し、本発明ではこの部分にａ３いてもシ
ールが形成されるように１６ため、（）１ネジ基本径ｄ
ｔ）＞（ｆｉネジ基本径ｄ２）としてネジ矢縮代Δｄ　
（＝ｄ＋−ｄ２）を設け、さらに、ネジ部を０〜１．１
°のロードフランク角αをもって構成せしめている。こ
のＯ−ドフランク角αが大きいとネジの締付ｌｌｌ′７
或いは引張荷手下において大きな周方向応力が生じ、応
力ｉ食δｊれを生ビしめる原因を作る。本発明者等の実
験によれば、管軸方向に引張力が動いた場合、上記ネジ
部位置でのＩ！Ｊｍ係数が０．０２以上となると周方向
に不都合な応力が動くことが明らかとなった。したがっ
て、このＦＪＩＦＩ係数が０．０２を下回るようにする
ためロードフランク角αはその上限が１．１°に規制さ
れ、０〜１．１°の範囲に設定されている。

主シール部Ｓに関し、本発明では雄ネジ部１側に設けら
れた凸曲面状のシール構成部３の外径Ｄ＋　　（シール
部中央における外径）とａネジ部２側に設けられたテー
パ状のシール構成部４の内径Ｄ２　　（シール部中央に
おける内径）とをＤ＋＞Ｄ２とすることにより、雄ネジ
部側にシール矢縮代ΔＤを設けているが、さらにこのシ
ール矢縮代４０を、これによって得られるシール部面圧
Ｐが次の条件を満たずようにして形成せしめている。

Ｐ＜（ネジ継手材料の降伏強さ） Ｐ＞（ネジ継手内部にかかる圧力） 油ｊ−を管のネジ継手は数回の締付・締戻しを受けるた
め、この繰り返し作業によってもシール部面圧が変化せ
ず、常にシール性能が確保される必要があり、このため
シール部面圧Ｐは管体Ａの降伏強さよりも低く抑えられ
る必要がある。−方、切削により形成されるシール面は
、ミクロ的に見ると完全に平滑ではなく、凹凸が存在す
る。したがって気密を保持するには、シール部面圧Ｐが
ネジ継手内部にかかる流体圧力よりも大きくなくてはな
らない。本発明では、このような両面を満足するシール
部面圧Ｐが得られるようそのシール部縮代ΔＤが規制さ
れる。

さらに、主シール部Ｓを構成する両シール構成部の構造
に関し、まず、雌ネジ側シール構成部４は１．０〜４．
７°のテーパ角θをもって構成されている。油井管には
内圧だけでなく管自重等により強い引張力が動き、この
引張力は管体の降伏強さに相当する程度に大きなものと
なる場合もある。

本発明者等が検討したところによれば、このような引張
力が加わった場合、雌ネジ部側シール構成部には伸びが
発生し、雄ネジ部側シール構成部３と雌ネジ部側シール
構成部４どの位置ずれが生じてシール部面圧を下げてし
まうという問題があることが判った。このような場合で
も適正な接触面圧Ｐを維持するためには、雌ネジ部側シ
ール構成部４のテーパ角θは小さい程効果があり、種々
の実験によりテーパ角が４．７゛以下であれば有効であ
り、２．Ｏ°以下であればより有効であることが確めら
れた。−方この部分をシール構成部とするためには−・
定程度以上のテーパ角θが必要であり、１、Ｏ゛が下限
角度とされる。また、このようにテーパ角θを小さくす
ることにより、ネジ継手内部に内圧が加わった際、雄ネ
ジシール部が押し上げられることによりシール部の接触
面圧が増加（セルフシール効果）し、気密性がより向上
することが確認されている。

次に雄ネジ部側シール構成部３に関し、管軸方向での凸
曲面が１００＃以上の曲率半径で構成される。上記した
ようなシール縮代ΔＤが一定の場合、シール部を形成す
べき上記凸曲面の曲率半径が小さい程シール接触面積が
小さくなり、接触面圧が増加するため一児気密性が良く
なるＪ：うにみえる。

しかし本発明者等が検討したところ、継手内部に圧力が
掛った場合前述したセルフシール効果により接触面圧が
急増し、シール部が変形し易いという事実が判明した。

このため本発明では、−窓以上のシール接触面積を確保
すべくシール構成部３の凸曲面の曲率半径を所定長さ以
上に設定したものである。本発明者等の実験では、曲率
半径Ｒ１００ｔｖｎ以上で概ね良好な結果が雌られ、こ
のため本発明ではシール構成部３の凸曲面は１００ｍｍ
以上が曲率半径で構成される。

以上のようなネジ部及び主シール部それぞれの構造上の
規制に加え、本発明では両部会に形成されるシールの相
互関係を規制するものであり、具体的には主シール部Ｓ
におけるシール矢縮代ΔＤとネジ部におけるネジ矢縮代
、６ｄとの関係をＡＤ≧、６ｄとする。ネジ矢縮代Ａｄ
がシール矢縮代、６Ｄより大さ・いと、ネジ部の干渉に
よりシール部面圧Ｐが設計値より低下してしまうという
問題を生ずる。従来の継手構造では、このような観点か
らシール部とネジ部に構造上の配慮を加えた例は兄当ら
ず、上記ネジ部の干渉が、主シール部におけるシール効
果がいまひとつ十分でない一因であったと考えられる。

本発明はこのような従来考慮の対象とされていなかった
構造的なＴＪ５累に着目し、これを規制した点にその特
徴の１つを右する。

ざらに本発明では、ネジ部を１インチ当りのネジ山数が
１〜５で、しかもテーパ（ｂ／ａ）が１／８〜１／３に
構成される。本実施例では１インチ当り３つのネジ山６
を有するネジ部となっている。第２図（イ）及び＜ｏ＞
はネジ山形状の態様を示すもので、いずれの場合にもネ
ジ部は上記条件で構成される。

なお、ストッパ部５の端面５１とこれに当接する雄ネジ
部１の先端面はそれぞれ垂直面（管軸方向に対し９０°
）に構成され、雄ネジ部１の先端に雌ネジ部２側への押
し上げ力が働かないようにしている。仮に、ストッパ部
の端面とこれに当接する雄ネジ部の先端に、両面が噛み
合うような愚昧での傾斜が付されている場合、この傾斜
により雄ネジ部に押し上げ力が付与される結果、雄ネジ
部の外周面が雌ネジ部の内周面に強く押し付けられ、そ
のシール性が向上する利点が得られる。しかしこの構造
では、上記押上げ作用を得るために雄ネジ部の先端面を
相当に強くストッパ部の端面に押し当てる必要があり、
このため、ストッパ部の付根付近に曲げモーメントやく
さび効果による引裂力が動き、この部分が応力Ｘ食を受
は易い。この点本発明では、メタルシールの性能をその
部分の寸法を特定の条件とすることにより十分確保する
ことができるため、雄ネジ部先端面とストッパ部の端面
を傾斜面に覆る必要がなく、これらを垂直面とすること
により応力腐食割れの原因となるくさび効果による引裂
力の発生を抑えることができる。

本発明が対象とするケーシングは通常２０インチ以上の
大径管体であり、例えば２０インチ管の場合、［発明の
効果］ 以上のような本発明の大径ケーシング用ネジ継手では、
シール構成部３，４にＪ３いて縮代ΔＤにより形成され
る主シール部Ｓと、ネジ矢縮代Δｄにより形成されるシ
ール部及び雄ネジ部先端とストッパ部端面との突合せ部
に形成されるシール部とによりその気密性が確医される
。そして、このような気密構造において、雌ネジ部側シ
ール構成部４のテーパ角θと雄ネジ部側シール構成部３
の凸曲面率を規制するとともに、シール品格式ΔＤを、
これによるシール部面圧Ｐと材料降伏強さ及びネジ継手
に加わる内圧との関係で規制し且つシール品格式ΔＤと
ネジ締代ＪｄとをΔＤ≧Δｄに規制するため、主シール
部Ｓに高度のシール性を持たせることができ、またその
シール性能を変化けしめることなく締付け・締戻しによ
る繰り返し使用を可能ならしめることができる。さらに
本発明の継手では、ネジ部をそのロードフランク角を規
制しつつ構成せしめることにより、応力腐食割れの原因
となる周方向応力の発生が適切に抑えられる。また、こ
のような周方向応力の抑制による応力腐食割れ防止効果
に加え、上述したような高度なシール性確保に伴い、互
いに当接する雄ネジ部先端及びストッパ部５端面に従来
の如き傾斜角を設ける必要がなく、それら端面の角度を
９０゜とすることができるため、上記傾斜角に起因した
作用力に基づく応力腐食という問題を適切に回避できる
。さらに、管体接続時に角度ずれを生じることなくネジ
部どうしを嵌め合せることができ、しかも少ない締付回
数でネジの締付を行うことができ、管体の接続作業を作
業性良く能率的に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の継手構造の例を示ＩＩ−説四図である
。第２図０）及び（ロ）はそれぞれ本発明のネジ山形状
を示す断面図である。 図において、１は雄ネジ部、２は雌ネジ部、３゜４はシ
ール構成部、５はストッパ部、Ａ＋　、Ａ２は管体、Ｓ
は主シール部である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 接続すべき管体に雄ネジ部及び雌ネジ部を設けてなる大
   径ケーシング用ネジ継手において、雄ネジ部先端の管軸
   方向で凸曲面状に形成されたシール構成部と雌ネジ部内
   方のテーパ状シール構成部とでシール部を構成し且つ雄
   ネジ部先端と雌ネジ部内方のストッパ部端面とを突合せ
   た構造であつて、継手部各部を次のように構成したこと
   を特徴とする大径ケーシング用ネジ継手。 （イ）ネジ部に縮代Δｄを設けるとともに、ネジ部のロ
   ードフランク角を０〜１．１°に設定する。 （ロ）雄ネジ部側シール構成部の管軸方向での凸曲面（
   円弧面）を１００ｍｍ以上の曲率半径をもって構成せし
   めるとともに、雌ネジ部側シール構成部を１．０〜４．
   ７°のテーパ角をもって構成する。 （ハ）雄ネジ部側シール構成部の外径Ｄ＿１と雌ネジ部
   側シール構成部の内径Ｄ＿２とをＤ＿１＞Ｄ＿２とする
   ことによりシール部縮代ΔＤを設けるとともに、このシ
   ール部縮代ΔＤを、これによるシール部面圧Ｐが、 （ネジ継手に加わる内圧）＜Ｐ＜（ネジ継手材料の降伏
   強さ） となるよう形成せしめる。 （ニ）シール部縮代ΔＤとネジ部縮代Δｄとの関係をΔ
   Ｄ≧Δｄとする。 （ホ）ネジ部を、１インチ当りのネジ山数が１〜５で且
   つ１／８〜１／３のテーパを有するよう構成する。