JP3309445B2 - 油井管用ネジ継手 - Google Patents
油井管用ネジ継手Info
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- JP3309445B2 JP3309445B2 JP29778392A JP29778392A JP3309445B2 JP 3309445 B2 JP3309445 B2 JP 3309445B2 JP 29778392 A JP29778392 A JP 29778392A JP 29778392 A JP29778392 A JP 29778392A JP 3309445 B2 JP3309445 B2 JP 3309445B2
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- Japan
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- coupling
- steel pipe
- metal seal
- abutting
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- Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)
Description
関するものである。
使用されるため、高いシール性および強度が要求され
る。このような要求に応じて従来から数多くの継手が研
究開発されている。
来の油性管用継手を示す一部断面図である。図7に示す
ように、API 規格によって規定されている油井管用継手
(以下、「API-継手」という)は、カップリングBと、
鋼管A(「ピン」と称される)とからなり、鋼管Aの外
周面に形成された雄ネジ1と、カップリングBの内周面
に形成された雌ネジ2とによってシール部が構成されて
いる。トルクストップ(カップリング、鋼管が破壊しな
い程度の面圧で適正に締め付けることを目的とするネジ
の締め付け停止)は締め付け中のトルク管理によって位
置を管理することにより行われ、鋼管A同士が突き当た
ることはない(以下、「先行技術1」という)。
油井管用継手を示す一部断面図である。図8に示すよう
に、カップリングBの長手方向中央部の内周面には突出
部9が形成されている。鋼管Aの外周面には、鋼管Aの
雄ネジ1の先端から鋼管Aの先端に至るまで凸曲面状の
一方のメタルシール部が構成されている。カップリング
Bの内周面には、突出部9の両端面から雌ネジ2の先端
に至るまでテーパー状に形成された他方のメタルシール
部が構成されている。一方および他方のメタルシール部
によってメタルシール部5が構成されている。突出部9
の両側端面と鋼管Aの先端面とを当接させて内面ショル
ダー8を構成し、内面ショルダー8の突き当てによりト
ルクストップとする。鋼管A同士が突き当たることはな
い(以下、「先行技術2」という)。
問題点を有している。 鋼管とカップリングのシールが雄ネジ1と雌ネジ2
の螺合部のみによって行なわれるため、管体円周方向
(鋼管外周面およびカップリング内周面)にネジの無い
平滑面でメタルコンタクトするメタルシール部を有せ
ず、内部媒体が高温、高圧のガス等の場合には、耐圧能
力が不足し、内部媒体のリーク(漏れ)が発生する。
れていないため、鋼管とカップリングの螺合により発生
する締め付け中のトルク(緩い、きつい)管理だけがト
ルクストップの指標となり、一定の締め付け位置管理が
困難である。
る。 管体円周方向にメタルコンタクトするメタルシール
部は有するものの、その部分の加工公差(鋼管とカップ
リングのメタルシール部の径の寸法公差)が、±0.025m
m 程度と非常に小さいので、加工能率の低下が大きい。
ちなみに、API-継手の加工公差は±0.2mm 程度である。
また、当然に頻繁にネジ切機の加工径の修正を実施する
必要があり、ネジ切り能率が悪く、これも製造原価の増
加を招く。
トップのための突出部9を有している。この突出部9を
設けるには、突出部9の突出量に相当する部分(図8中
にクロスハッチングで示すT)を切削し、しかる後にネ
ジ切り(雌ネジ)加工しなければならない。従って、従
来と比べてカップリングBの切削する体積が大きくネジ
切能率の低下が著しい。
1、2の長さが長いので、ネジ加工時の切粉が排出され
にくい。このため、ネジ切り能率が悪く、製造原価が増
大する。
性がない。即ち、先行技術2は上記のように鋼管Aおよ
びカップリングBのネジ部1、2の長さがAPI-継手より
長い特殊な形状のため、鋼管およびカップリングを共に
新たに製造しなければならず、現在最も普及しているAP
I-継手を使用することができない。更に、従来からAPI-
継手用に使用されていた補修器具、アクセサリー類等を
使用できず、使用者、需要者等に新たな器具購入のため
の経済的な負担を含む不利益を強いることになる。
け時の焼付け防止のために、鋼管とカップリングの螺合
部にグリスを供給するが、グリスは金属(Pb、Zn) 等を
含み粘度も高いため、締め付け完了時においてメタルシ
ール部5と螺合部との間に残留しているグリスの圧力が
高くなり、メタルシール部5の面圧が低下し、場合によ
っては、継手のシール機能に影響を及ぼすこともあり得
る。
解決し、トルクストップを有し、メタルシール部を有す
る従来の継手と同等の耐圧機能を有し、しかも、製造原
価がAPI-継手と同等の油井管用継手を提供することにあ
る。
面に雄ネジが形成された2つの鋼管と、前記鋼管の各々
の雄ネジと螺合するための雌ネジが両側内周面に形成さ
れたカップリングとからなり、前記雄ネジと前記雌ネジ
とを螺合して前記カップリングの両側に前記鋼管の各々
を接続する構造の油井管用ネジ継手において、前記カッ
プリングの長手方向中央部の内周面に突出部を形成し、
前記突出部の両側端面に、一方の突き当て部を形成し、
前記鋼管の各々の前記雄ネジの先端よりもやや前記鋼管
の先端寄りに、前記突き当て部と当接する他方の突き当
て部を形成し、前記一方の突き当て部と前記他方の突き
当て部とを当接させて前記鋼管と前記カップリングのネ
ジの締め付けのトルクストップのためのショルダーを構
成し、前記カップリングの前記突出部の内周面に、平滑
面で且つテーパー状の一方のメタルシール部を形成し、
前記鋼管の各々の先端と前記他方の突き当て部との間の
外周面に、前記カップリングの長手方向中心に実質的に
至る平滑面で且つ凸曲面状の他方のメタルシール部を形
成し、前記一方のメタルシール部と前記他方のメタルシ
ール部とを当接させてメタルシール部を構成し、そし
て、前記雄ネジおよび雌ネジの先端から前記ショルダー
までの間に前記鋼管と前記カップリングとによって、前
記カップリングの切削刃によるネジ切り加工時に前記切
削刃を逃がすための、且つ、前記鋼管と前記カップリン
グとの間に挟まれたグリスを相当量逃がすための、且
つ、前記鋼管と前記カップリングとの干渉による前記メ
タルシール部のメタルシール面圧への影響を排除するた
めの、空間を形成したことに特徴を有するものである。
する。図1はこの発明の第1実施態様を示す一部を断面
で示す側面図、図2は断面図、図3はカップリングを示
す断面図、図4は鋼管を示す断面図である。鋼管A、A
の先端部外周面には、雄ネジ1が形成され、カップリン
グBの両側内周面には雌ネジ2、2が形成されている。
鋼管A、A先端の雄ネジ1にカップリングBの雌ネジ
2、2を接続して継手を構成している。
には突出部9が形成されている。突出部9の両側端面に
は、曲面からなる一方の突き当て部8b、8bが形成されて
いる。一方の突き当て部8b、8bとカップリングBの中心
との間の突出部9の内周面は、ネジ山がない平滑面でテ
ーパー状且つ長手方向で円錐状(conical)に構成され一
方のメタルシール部4を形成している。
管A、Aの先端寄りには、曲面からなる他方の突き当て
部8a、8aが形成されている。一方および他方の突き当て
部8bおよび8aによってショルダー8を構成し、突き当て
部8aと8bとを当接させてトルクストップとする。
との間の外周面は、ネジ山が無い平滑面で且つ長手方向
で凸曲面状(spherical)に構成され、他方のメタルシー
ル部3を形成している。他方のメタルシール部3はカッ
プリングBの長手方向中心に実質的に至るように構成さ
れている。一方および他方のメタルシール部3および4
でメタルシール部(「タンジェントポイント」と称され
る)5が構成される。各々の鋼管Aの先端面同士を当接
させてネジの締め付けのトルクストップのための内面シ
ョルダー6を構成する。
の先端までの間には、鋼管AとカップリングBとによっ
て空間7が形成されている。
下記の工程で行なう。先ず、先行締付け側 (ミルタイト
側=図2において左側) の鋼管AをカップリングBにネ
ジ込み、ミルタイト側の鋼管Aの他方の突き当て部8aと
カップリングBの一方の突き当て部8bとを突き当てるこ
とによってショルダ−8でのトルクストップとする。次
いで、先行締め付け側鋼管Aが締め付けられているカッ
プリングBに、締付け側 (フィールドタイト側=図2に
おいて右側) の鋼管Aをネジ込み、その先端10が、先に
締付けたミルタイト側の鋼管Aの先端10に突き当たるこ
とにより内面ショルダー6でのトルクストップとする。
なお、フィールドタイト側の鋼管Aを締め付けるとき
は、上記のように内面ショルダー6で突き当たりが行な
われ、ショルダー8では突き当たりが行なわれない場合
も発生する。ショルダーはあくまでもトルクストップの
位置付けのためショルダーが開いていたとしても耐圧機
能に影響は及ぼさない。
図である。本実施態様においては、カップリングとして
API 規格に規定されているAPI-継手のカップリングB1
が使用されている。そして、API 規格のカップリングB
と螺合可能な鋼管Aは第1実施態様と同一である。鋼管
A、Aの先端面10、10によって形成された内面ショルダ
ー6において、先端面10、10同士を突合せてトルクスト
ップとする。また、本実施態様においては、鋼管Aに設
けられた突き当て部8aは、特に機能しない。
図である。本実施態様においては、鋼管としてAPI 規格
に規定されているAPI-継手の鋼管A1が使用されてい
る。そして、API 規格の鋼管Aと螺合可能なカップリン
グBは第1実施態様と同一である。カップリングBに形
成された突き当て部8bにおいて、突き当て部8bと鋼管A
1の先端面を突合せてトルクストップとする。
成し、先端面10、10同士を当接させてトルクストップと
する。カップリングBの突出部9の内周面と、鋼管Aの
先端部の外周面とをメタルシール部5とし、図面からも
わかるように、突出部9の突出量は先行技術2よりも小
となる。従って、カップリングBのネジ切り時の切削体
積は、先行技術2よりも小となる。
ント)におけるメタルコンタクト。鋼管Aおよびカップ
リングBのメタルシール部3、4の表面粗度は、最大高
さRmaxで20μm 以下に管理する。更に、本発明継手は、
加工公差が±0.050 mm前後であり、抜き取り検査の頻度
は先行技術2より小さく、ネジ切り能率が良好である。
また、メタルシール部5の耐圧能力はAPI5C5クラス1 を
満足する。
らなっている。このようなショルダーをラウンドショル
ダーという。ただし、突き当て部を直線面により構成し
てもよい。このようなショルダーをスクウェアショルダ
ーという。ラウンドショルダーにおいては、その曲率が
R1.6以下になっていれば、スクウェアショルダーと同等
のトルクストップ機能が得られる。また、スクウェアシ
ョルダーでは、目標トルクの120 %程度までオーバート
ルクが可能だが、ラウンドショルダーでも耐シール機能
を損なうことなく同等のオーバートルク性能が得られ
る。ただし、加工技術上の点からはラウンドショルダー
が有利である。なお、ショルダー8を曲面によって形成
するときは、鋼管側の突き当て部8aの曲率半径を、カッ
プリング側の突き当て部8bよりも大とする。
中の位置ズレに対応できる。即ち、カップリングのネジ
切り加工は、カップリング素材の一方側端の加工完了
後、該素材をチャック本体と共に180 °回転させて、残
った他方側端の加工を実施するため、回転の前後におい
て微小な材料の位置ズレが発生する。これにより、カッ
プリングBの両側の突き当て部8b、8b間の距離は、その
位置ズレ分だけ影響される。このような場合において
は、図2に示すように、鋼管Aの先端面10は、デザイン
上カップリング中央位置よりやや反対側(図2において
は右側)へ突出させ、先行締付け側 (ミルタイト=図2
において左側) の鋼管Aは、突き当て部8aを突き当て部
8bに当接させショルダー8でトルクストップとする。一
方、残った締付け側 (フィールドタイト=図2において
右側) は、先端10が先に締付けた鋼管Aの先端10に突き
当たることにより内面ショルダー6でトルクストップと
する。以上により、内面完全フラッシュ(鋼管の内面段
差が無い状態)となる。
および雌ネジ2の先端とする。このため、空間7は、カ
ップリングBの加工時(ネジ切り加工時)にマルチポイ
ント(2〜4ポイント=切削刃数2〜4)の工具を使用
する際、切削終了後の切削刃の“逃げ”のスペースとし
ての作用を有する。これにより、マルチポイント工具が
使用可能となり、カップリングの加工能率の向上が図れ
る。
る。鋼管AとカップリングBとの間に挟まれたグリス
は、前述したように締め付け完了時に大きなグリス圧力
を発生するため、特に径が細く肉厚が薄いチュービング
(鋼管、カップリング)の場合にはメタルシール面圧を
低下させる。このため、空間7をカップリング側にグリ
スを相当量逃がすためのグリスポケットとして作用さ
せ、グリス圧力を0(ゼロ)化する。
AとカップリングBとの干渉によるメタルシール部5の
メタルシール面圧への影響を排除する作用を有する。
継手は全世界で広く使用されている継手であるが、本発
明継手では、第2、第3実施態様に示すように、API-継
手と互換性を有するので、使用者、需要者側は従来API-
継手に使用していた器具、備品、アクセサリー類を使用
できる。従って、新たにこれらを準備する必要がなく経
済的に有利である。
切削体積を軽減してAPI-継手と同等の原価で製造可能
な、従来のメタルシール付継手と同等の耐圧機能を有
し、API-継手との互換性を有し、しかも、従来の器具類
をそのまま使用することができ需要者への負担が少な
い、油井管用ネジ継手が得られる、工業上有用な効果が
もたらされる。
用継手を示す一部断面図
示す一部断面図。
Claims (1)
- 【請求項1】先端部外周面に雄ネジが形成された2つの
鋼管と、前記鋼管の各々の雄ネジと螺合するための雌ネ
ジが両側内周面に形成されたカップリングとからなり、
前記雄ネジと前記雌ネジとを螺合して前記カップリング
の両側に前記鋼管の各々を接続する構造の油井管用ネジ
継手において、 前記カップリングの長手方向中央部の内周面に突出部を
形成し、前記突出部の両側端面に、一方の突き当て部を
形成し、前記鋼管の各々の前記雄ネジの先端よりもやや
前記鋼管の先端寄りに、前記突き当て部と当接する他方
の突き当て部を形成し、前記一方の突き当て部と前記他
方の突き当て部とを当接させて前記鋼管と前記カップリ
ングのネジの締め付けのトルクストップのためのショル
ダーを構成し、 前記カップリングの前記突出部の内周面に、平滑面で且
つテーパー状の一方のメタルシール部を形成し、前記鋼
管の各々の先端と前記他方の突き当て部との間の外周面
に、前記カップリングの長手方向中心に実質的に至る平
滑面で且つ凸曲面状の他方のメタルシール部を形成し、
前記一方のメタルシール部と前記他方のメタルシール部
とを当接させてメタルシール部を構成し、 そして、前記雄ネジおよび雌ネジの先端から前記ショル
ダーまでの間に前記鋼管と前記カップリングとによっ
て、前記カップリングの切削刃によるネジ切り加工時に
前記切削刃を逃がすための、且つ、前記鋼管と前記カッ
プリングとの間に挟まれたグリスを相当量逃がすため
の、且つ、前記鋼管と前記カップリングとの干渉による
前記メタルシール部のメタルシール面圧への影響を排除
するための、空間を形成したことを特徴とする油井管用
ネジ継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29778392A JP3309445B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 油井管用ネジ継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29778392A JP3309445B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 油井管用ネジ継手 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06123386A JPH06123386A (ja) | 1994-05-06 |
JP3309445B2 true JP3309445B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=17851121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29778392A Expired - Fee Related JP3309445B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 油井管用ネジ継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3309445B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2725773B1 (fr) * | 1994-10-13 | 1996-11-29 | Vallourec Oil & Gas | Assemblage filete pour tubes |
-
1992
- 1992-10-09 JP JP29778392A patent/JP3309445B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06123386A (ja) | 1994-05-06 |
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