JPS6362361B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、可般式丸鋸機用の案内装置に関する
ものである。

〔従来の技術〕

可般式丸鋸機は、従来からよく知られている。
それは、丸鋸機のケーシングに案内部が設けられ
ており、これにより丸鋸機は、滑り棒の上を滑動
する。この滑り棒は、大きな板に固定されてい
る。

このような丸鋸機は、運搬車やステーシヨンワ
ゴン等で設置場所へ運搬され、鋸刃が安全かつ適
正に操作されるように設置される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

この丸鋸機の積み降ろし作業は、それに取付け
られている案内装置のために、非常に面倒であ
る。その大きな原因の１つは、丸鋸機および案内
装置からなるユニツトは、重いばかりでなく、非
常に場所を取ることである。

公知のこの種の案内装置の別の例として、特別
の差し込み構造によつて、丸鋸機のケーシングを
案内するようになつているものがあるが、構造に
無駄が多いという問題点がある。

本発明の目的は、可般式丸鋸機用の案内装置で
あつて、構造が簡単であるとともに、安価に製造
することができ、かつ動作中には、丸鋸機の移動
が正確かどうかに関して、何らの考慮を払う必要
がなく、しかも、丸鋸機および案内装置を容易に
運搬し得るようにしたものを提供することであ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の目的は、鋸刃の進行を案内する面を有
する案内板と、当該案内板に取付けられ、かつ前
記鋸刃及び駆動モータを収容するケーシングと、
被加工物の上面に載置することができ、かつ前記
ケーシングおよび前記案内板とは別体をなしてい
る整合板とを備え、 前記案内板には、鋸刃の切断方向を向き、かつ
縁部に案内フランジを備える案内溝が設けられて
おり、 前記整合板は、上層側が摩擦係数が小さいもの
とするとともに、下層側が摩擦係数が大きいもの
とし、かつ鋸刃の進行方向を向くとともに、前記
案内板の案内フランジの間の案内の溝に中に挿入
し得るようにして達成される。

〔作用〕

本発明による案内装置は、丸鋸機と固く結合さ
ていない。それどころか、丸鋸機のケーシングお
よび整合板は、案内板に対して着脱可能に取付け
られ、それにより、協働して案内作用が行われる
ようになつている。

丸鋸機と整合板は、それぞれ案内板から分離し
得るので、それらを分離して、車に積み込んで、
設置場所に運搬することができる。

案内板における案内溝が、整合板における隆条
に整合するとともに、案内板における案内フラン
ジが前記隆条に沿つて滑動するため、丸鋸機は、
きわめて正確に案内される。

整合板の下部層の摩擦係数は大きく、同じく上
部層の摩擦係数は小さいため、被切断物が整合板
に対して妄りに動くのが防止されるとともに、案
内板は円滑に移動しうる。

〔実施例〕

以下、図面に示す好適な実施例に基づいて、本
発明を説明する。

第１図の１２は、鋸刃１６及びモータを収容し
ているケーシングを示す。ケーシング１２は、モ
ータのシヤフト１４に取付けられている鋸刃１６
を覆うカバー１８と一体をなし、かつケーシング
１２には、把手２０が取付けられている。

丸鋸機１０の下方には、金属の薄板よりなる水
平の案内板２２が設けられており、その後部両側
端、すなわち、鋸刃が切断を行う部分の両側端部
には、1/4円弧状をなす支持板２４が立設されて
いる。

カバー１８の下部より、支持板２４に締付ねじ
２６を挿入してあり、それによつて、丸鋸機１０
は、案内板２２に取付けられている。

支持板２４には、円弧状のスリツト２７を設け
てある。図示を省略した止めねじを、このスリツ
ト２７を介して外部より挿入し、カバー１８止着
してある。

かくして、丸鋸機１０は、案内板２２の底部の
ごく近くに位置する軸線周りに回転しうるように
なつている。

案内板２２は、水平をなし、かつその適当な部
分には案内溝が設けられ、案内溝の両側には、上
向きの案内フランジ２８，３０が設けられてい
る。両案内フランジ２８，３０は、左右方向を向
くとともに、互いに平行をなしている。すなわ
ち、モータのシヤフト１４と直交している。

両案内フランジ３０は、案内板２２のほぼ全幅
に亘つて延びている。

丸鋸機１０を安定させるために、前述の案内溝
に、１本又は２本のブリツジを架け渡してもよ
い。このようなブリツジの例は、第２図及び第４
図に、符号３３をもつて示してある。

案内板２２の前後縁部３２，３４は、板面から
約90゜の角度で上方に曲がつている。

ケーシング１２と連結した案内板２２を、整合
板３６に重合することにより、丸鋸機１０を案内
することができる。

整合板３６は、アルミニウムの板の前端に、鋸
が切断を行う方向、すなわち左右方向を向く、例
えば鋳造された隆条３８を連設してなり、この隆
条３８は、案内板２２の案内フランジ２８，３０
の間に滑入し易い形状としてある。すなわち、整
合板３６の板面よりほぼ直立しているその両側面
４０，２４が、前記案内フランジ２８，３０の間
に嵌合しうるようになつている。

第３図において、破断線で示す円の中に拡大し
て示すように、整合板３６は、摩擦係数の小さい
合成樹脂からなる上部層４８と、摩擦係数の大き
い下部層５０とで覆われている。下部層５０は、
前縁５０ａから後縁５０ｂまでに亘つており、摩
擦係数が大きく、かつ軟かいゴムまたは発泡材料
等、圧縮可能な発泡材料からなつている。

案内板２２の下面は、例えば亜鉛メツキ等で被
覆して、滑り易いようにしてある。

上述した可般式丸鋸機用の案内装置は、以下の
ように作用する。

丸鋸機１０、案内板２２および整合板３６を、
分離して設置場所へ輪送する。

設置場所おいて、整合板３６を、丸鋸機で切断
するべき被加工物の上に置く。ついで、案内板２
２のフランジ２８，３０間の案内溝を、隆条３８
へ滑合させることにより、丸鋸機１０および案内
板２２を、整合板３６の上に載せる。

この状態で、丸鋸機１０を側方へ移動させる
が、この際、案内フランジ２８，３０は、隆条３
８の両側面４０，４２に沿つて滑動する。従つ
て、丸鋸機１０は、切断方向にきわめて正確に案
内される。しかも、整合板３６の下部層５０の摩
擦係数は大きいため、被切断物は、整合板３６に
対して、動くことのないように密接している。

実施例では、下部層５０は、弾力的に変形し易
くなつており、特に、発泡材料をその表面に追加
的に設けた場合には、被加工物の表面に、若干の
凹凸または裂け目等があつても、整合板３６は、
ガタつかないように密接状態を保つ。

切断作業が終つた後、丸鋸機１０を、案内板２
２とともに、整合板３６から上方に容易に取り外
すことができる。従つて、これらの２つの部分
を、別々にして輪送することも可能である。

このように、第１図および第２図に示す実施例
においては、隆条３８および案内フランジ２８，
３０により、すべての案内作用が行われる。

〔発明の効果〕

案内板、整合板及び丸鋸機を分離しうるので、
運搬に便利である。

案内板における案内溝が、整合板における隆条
に嵌合していることにより、丸鋸機は、きわめて
正確に案内される。

被切断物が整合板に対して妄りに動くことはな
い。

案内板は、整合板に対して円滑に移動しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、第４図の−線に沿つて切断され
た丸鋸機のケーシングと結合されている案内板
を、丸鋸機が切断を行う方向から縦面して示す縦
断側面図である。第２図は、第４図の−線に
おける案内板の縦断側面図である。第３図は、整
合板の縦断側面図である。第４図は、第１図に示
す案内板の平面図である。 １０……丸鋸機、１２……ケーシング、１４…
…シヤフト、１６……鋸刃、１８……カバー、２
０……把手、２２……案内板、２４……支持板、
２６……締付ねじ、２７……スリツト、２８，３
０……案内フランジ、３２……縁部、３３……ブ
リツジ、３４……縁部、３６……整合板、３８…
…隆条、４０，４２……側面、４８……上部層、
５０……下部層、５０ａ……前縁、５０ｂ……後
縁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 鋸刃の進行を案内する面を有する案内板と、
   当該案内板に取付けられ、かつ前記鋸刃及び駆動
   モータを収容するケーシングと、被加工物の上面
   に載置することができ、かつ前記ケーシングおよ
   び前記案内板とは別体をなしている整合板とを備
   え、 前記案内板には、鋸刃の切断方向を向き、かつ
   縁部に案内フランジを備える案内溝が設けられて
   おり、 前記整合板は、上層側が摩擦係数が小さいもの
   とするとともに、下層側が摩擦係数が大きいもの
   とし、かつ鋸刃の進行方向を向くとともに、前記
   案内板の案内フランジの間の案内の溝に中に挿入
   し得るようになつていることを特徴とする可般式
   丸鋸機用の案内装置。 ２ 案内板における案内フランジが直立している
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
   可般式丸鋸機用の案内装置。 ３ 案内板の外側縁部を、案内溝と平行に上方に
   曲げてあることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項または第２項に記載の可般式丸鋸機用の案内装
   置。