JPS6361627B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 測定すべき測定量の測定値を可視的に示すた
めの表示構造部１と、測定量を変換ないし対応さ
せる制御構造部２がそれぞれ固有のハウジング１
ａ，２ａを有し、両ハウジング１ａ，２ａが互い
にヒンジにより連結され、静止状態において相互
に折りたたみ可能であり、折りたたんだ状態で保
護すべき操作部及び表示部が配置された面Ａ，Ｂ
が互いに衝合するように構成されたものにおい
て、上記ヒンジは上記各ハウジング１ａ，２ａに
それぞれ形成されたヒンジ部１ｂ，２ｂ，２ｃか
ら構成され、これらヒンジ部１ｂ，２ｂ，２ｃは
これらハウジングの操作部および表示部が配置さ
れた面Ａ，Ｂから突出する膨出部分を有し、この
膨出部分がこれらハウジングの内部空間を拡大
し、これらヒンジ部１ｂ，２ｂ，２ｃにはその一
方にシリンダ状の軸受リング１ｄ，１ｅが形成さ
れ、またその他方にはくぼみ２ｄ，２ｅが形成さ
れ、これら軸受リング１ｄ，１ｅとくぼみ２ｄ，
２ｅとが互いに同心状に嵌合して上記ハウジング
１ａ，２ａを連結し、また上記ヒンジは上記両方
のハウジングを0゜〜180゜の角度範囲の任意の角度
で互いに重力に抗して互いの角度を保持できるよ
うな摩擦または係止手段を備えていることを特徴
とする携帯可能なマルチ・テスター。

２ ハウジングは、突出部１ｂ，２ｂ，２ｃから
見て、実質的に直方体状の基体を有し、突出部は
外側には配置されたハウジング面、すなわち基面
Ｓと天井面Ｄにより一平面内で閉鎖されてなる特
許請求の範囲第１項記載の携帯可能なマルチ・テ
スター。

３ 突出部１ｂ，２ｂ，２ｃは内側の平面のうち
の少なくとも１つの平面、すなわち操作面Ｂない
し表示面Ａを越えて突出し、当該突出部１ｂ，２
ｂ，２ｃの外径ｄが折りたたまれた２つのハウジ
ング１ａ，２ａの全高ｈにおおむね対応してなる
前記特許請求の範囲のいずれか１に記載の携帯可
能なマルチ・テスター。

４ シリンダ状の突出部１ｂ，２ｂ，２ｃは、３
つのヒンジ部よりなるヒンジとして構成され、表
示構造部１のハウジング１ａに属する中央のヒン
ジ部１ｂの両側に軸受リング１ｄ，１ｅが設けら
れ、制御構造部２のハウジング２ａに属する外側
の両方のヒンジ部２ｂ，２ｃに前記軸受リングが
重ねられてなる前記特許請求の範囲のいずれか１
に記載の携帯可能なマルチ・テスター。

５ シリンダ状突出部２ｂ，２ｃはその外径ｄの
半分よりは小さい状態で操作面Ｂを越えて高くな
つており、２つのハウジングにより制御構造部２
のハウジング２ａが構成され、それらの間の分割
面が操作面Ｂに対し平行をなすとともに、当該分
割面が制御構造部２のハウジング２ａに属するシ
リンダ状の突出部２ｂの部分を半分ずつに分けて
なる前記特許請求の範囲のいずれか１に記載の携
帯可能なマルチ・テスター。

６ 表示面Ａはテスターの折たたまれた状態で、
操作面Ｂ上で平坦に、偏平なクツシヨン部材１０
によつてのみ隔てられて、おかれているとともに
測定領域選択スイツチ５のボタン５ａのごとき操
作部材が操作面Ｂのくぼみにおかれてなる前記特
許請求の範囲のいずれか１に記載の携帯可能なマ
ルチ・テスター。

７ 内側におかれたシリンダ状突出部のヒンジ部
１ｂ，２ｂ，２ｃは、最大180゜までの回動を許容
し、互いのヒンジ部のまさつ力を発生させるか、
又は掛止手段でもつて、両方のハウジング１ａ，
２ａを重力に抗して各角度位置で保持するように
してなる前記特許請求の範囲のいずれか１に記載
の携帯可能なマルチ・テスター。

８ シリンダ状突出部１ｂ，２ｂ，２ｃの中央の
ヒンジ部１ｂは中央部に対して偏位し、両方の外
側のヒンジ部２ｂ，２ｃが異なる長さに構成され
るとともに異なる収容能力を有してなる前記特許
請求の範囲のいずれか１に記載の携帯可能なマル
チ・テスター。

９ 両方の外側のヒンジ部２ｂ，２ｃの少なくと
も１つの内部空間は市販の電池６を収容するよう
に構成されるとともに外方に取外し可能な蓋体９
により閉鎖されてなる前記特許請求の範囲のいず
れか１に記載の携帯可能なマルチ・テスター。

１０ 表示構造部１に属するヒンジ部１ｂの内部
空間は電気機械的測定手段の測定チユーブ３ａを
収容する機能を有し、この測定チユーブは目盛り
の前面側の平面に沿うように構成されてなる前記
特許請求の範囲のいずれか１に記載の携帯可能な
マルチ・テスター。

１１ シリンダ状突出部２ｂとは反対の側で、制
御構造部２に属するハウジング２ａの両方の角部
に、くぼみ２ｇ，２ｈが形成され、それらくぼみ
に、各々ピン状部材７，８が設けられ、当該ピン
状部材に携帯用バンドが取付けられてなる前記特
許請求の範囲のいずれか１に記載の携帯可能なマ
ルチ・テスター。

１２ 操作面Ｂ上に圧力スイツチ１１が設けら
れ、当該スイツチは両ハウジング１ａ，２ａの折
りたたみの際に囲まれるとともに、それによつて
テスターをスイツチ・オフの状態とするととも
に、圧力スイツチの回転ないしスライドにより休
止位置に設定され、ここにおいて、当該スイツチ
がハウジングの開成の際にスイツチ・オフとなる
前記特許請求の範囲のいずれか１に記載の携帯可
能なマルチ・テスター。

１３ 表示構造部１は、テスターの折りたたまれ
た状態において、操作面Ｂを部分的におおい、操
作面Ｂ上におかれた接続用ソケツト１２のごとき
操作部材が、部分的ないし全体的にテスターが折
りたたまれた状態においても、手を届かせ得るよ
うに残されてなる前記特許請求の範囲のいずれか
１に記載の携帯可能なマルチ・テスター。

技術の領域： 本発明は、携帯可能な測定器であるマルチ・テ
スターに関するものである。このマルチ・テスタ
ーでは、測定すべき測定量の値を可視的に示すた
めの表示部と、その測定量を変換したり制御した
りする制御部とが個個のハウジングを構成し、そ
の両方のハウジングが互いに連結され、静止状態
では、そのテスターがヒンジで開閉自在となつて
いるとともに、保護すべき操作部及び指針部が内
側におかれる構造である。

このようなマルチ・テスターの電気的な特性を
除いて、利用者にとつては、読取りが良いこと、
操作がし易いこと及び耐久性のあることが、特に
価値がある。良好な読取りのためには、測定値の
表示のための広い表示面のあることが条件とな
る。このばあい、表示面は観察者がまげることな
く殆んど垂直に目視できるように配置される。

操作の容易性のためには、まず、いろいろな操
作位置へ何の考慮もいらずに軽快かつ携帯的に持
つて行くことのできる測定器であることが条件と
なる。更に、個々の操作部材にも好適に手をふれ
ることができなければならない。

耐久性は、このマルチ・テスターにとつて、も
ちろん必要である。これは、テスターが瀕繁に運
ばれるからであり、運搬の際に、ガラスなどから
成るもろい部分が破損しなようにせねばならない
し、又、指針部材や操作部材がよごれたりしない
ようにすべきである。

これらの掲げた全ての要件が容易に満たされる
ことがないことは明白である。というのは、これ
らの要件は、互いに反対の目的をもつ措置を、部
分的には必要とするからである。従つて、小型
の、手で持つ測定器では、大きな表示面を実現化
することだけが困難である。又、運搬のばあいの
機械的負荷に対する耐久性の要件は、測定器を大
型化する措置によつてのみ達成される。これは、
常に、じやまになる保護用ケースを設けるばあい
にも、又、保護すべき部分を、ヒンジ式に閉じる
カバーを設けるばあいにも当てはまる。

基礎となる技術水準 まず、近似するマルチ・テスターとしては、西
ドイツ特許公開第2636079号公報に開示された配
線検査器がある。これは、測定器の部分が天井の
おおいの態様で外方に回動可能なカバーに納めら
れた構造である。西ドイツ特許第2458766号公報
からは、１つの測定器が機械的に分割され、測定
部材と目盛り板を有する表示構造部と、測定領域
選択スイツチと増幅器とを有する制御構造部が設
けられたものが、更に知られている。

本発明の開示 表示構造部が天井部カバーに納められたヒンジ
型のマルチ・テスターは、慣用のものに対して、
きわめて大きな利点をもつと思われる。それは、
このテスターでは、運搬のときには簡単に折りた
ためるので、内部に位置する操作部材と表示部材
は外側ハウジング部により保護される。更に利点
としては、テスターを開いたばあい、操作面と表
示面とは一緒になつてその元の基本面の２倍に大
きくなることである。このようにすれば、一方に
おいて、広い表示面と耐久性、他方において、取
扱いの容易性という互いに対立するこれらの要件
が満足する。

ヒンジ型のマルチ・テスターを構成するという
考えは近似したものがあるとしも、実際に手動操
作できて使用目的に合わせた測定器の実用的構造
は、本発明において解決すべき多くの問題を提示
している。本発明の目的は、特に、外縁部に面取
りが施された平坦な形状をもち、折りたたんだテ
スターを必要なばあいズボンのポケツトに入れる
ことができる程度の携帯可能なマルチ・テスター
を提供することにある。このばあい、テスターの
ハウジングは、小さい外形寸法のばあいにおい
て、内部空間を好適に利用することができるとも
に読取り及びテスターの操作が、きわめて好都合
の関係になるように構成される。

この本発明の目的は、次のようにして達成され
る。すなわち、ハウジングは、折りたたみのばあ
いに、その周縁部が揺動部となる縁領域におい
て、利用可能な内部空間を拡大する、好ましくは
シリンダ状の、突出部を備え、その突出部が同時
にヒンジとして構成され、各ハウジングに少なく
とも１つのヒンジ部が設けられ、そのハウジング
が、突出部を構成するともに互いに係合したヒン
ジ部により回転可能に連結される。

望ましくは、ハウジングには、突出部から見
て、ほぼ直方体の基本的形状をなし、突出部が外
側におかれたハウジング面、すなわち、ベース面
と天井面により一平面内で閉鎖される。これによ
り、好適な外形を有するコンパクトな測定器がで
き上る。

望ましくは、突出部が、内側の平面のうちの少
なくとも１つの平面、すなわち、操作面ないし表
示面を越えて突出し、突出部の外径が折りたたま
れた両方のハウジングの全高に、ほぼ相当するこ
とである。

望ましい具体的構成において、突出部は３部構
成のヒンジとして構成され、中央のヒンジ部には
両側部に軸受リングが設けられる。この中央ヒン
ジ部は表示構造部のハウジングに設けられる。前
記軸受リングは制御構造部のハウジングに設けら
れる外側の両方のヒンジ部に重ねられる。この構
造により、両方のハウジングは、特に安定した状
態で連結される。

望ましくは、シリンダ状の突出部が外側直径の
半分よりも小さい状態で操作面を越えて突出し、
そして、制御構造部のハウジングが２つのハウジ
ング・シエルより構成され、それらの間の分割面
が操作面に対し平行になるとともにその分割面が
制御構造部のハウジング側のシリンダ状突出部の
部分を半分に分けることである。このようにすれ
ば、ヒンジの組立が特に簡単になる。

望ましくは、測定器が折りたたまれた状態にお
いて、表示面は扁平なクツシヨン部材により隔て
た状態で、操作面上に乗り、測定領域選択スイツ
チのボタンのような操作部材は操作面のくぼみ部
に位置するように構成することである。これによ
つて、折りたたまれた状態で、きわめてコンパク
トな測定器ができ上る。隔離用クツシヨン部材
は、両方のハウジングが強く相互に当接するのを
阻止する。

望ましくは、シリンダ状の突出部の互いに組合
わされたヒンジ部は、最大180度までの回動が許
されるように構成されることである。このばあ
い、ヒンジ部相互にまさつを生じさせるようにす
るか、又は、掛止手段を設け、両方のハウジング
部が各角度位置で重力に抗して位置保持できるよ
うにすることである。これによつて、この測定器
の使用機能が、きわめて向上する。というのは、
使用者は制御構造部に対して表示構造部の位置を
設定し、使用者が指針に対し最適状態で目視でき
る。

望ましい具体的構成において、シリンダ状の突
出部の中央のヒンジ部がハウジングの中心に対し
て偏位していて、両方の外側のヒンジ部がそれぞ
れ長さを異にし、それによつて異なる収容能力を
持つようになつている。このような構成は、両方
の外側のヒンジ部の少なくとも１つの内部空間に
市販の電池を収納するようになつていて、外方に
取外し可能な蓋体により閉鎖するばあいには、利
益がある。突出部の内部は、そのシリンダ形状の
ために、シリンダ状の電池を収容するのに、特に
適している。この電池は制御構造部の電子部分に
対する電流供給を果す。

又、望ましい本発明の具体的構成によれば、表
示構造部側のヒンジ部の内部には、電気機械的測
定手段の測定チユーブを収容するようになつてい
る。そして、表示構造部のハウジング内には、目
盛りと測定指針が収容される。ここにおいて、測
定手段は、測定チユーブの最大部が目盛の前面側
の平面より突出するように構成される。このよう
な特別の構造により、測定チユーブの最大部が表
示面より突出する突出部中にあるので、表示構造
部を特に扁平に構成することが可能である。

望ましくは、制御構造部側のハウジングの両方
の角部のところにおいて、シリンダ状の突出部に
対向する側に、くぼみがあり、そこにはそれぞ
れ、ピン状部材が設けられ、そのピン状部材には
携帯用バンドが取付けられる。このバンドにより
使用者は測定中、この測定器を首に掛けることが
できる。制御構造部に対して表示構造部を開くこ
とにより、使用者は適正な目視を指針に向けるこ
とができる。

望ましくは、操作面に圧力スイツチを設けるこ
とである。このスイツチは両方のハウジング部を
相互に閉じ合わせた際、表示部により囲まれ、そ
れによつて、測定器がスイツチ・オフの状態とな
る。更に、かかる圧力スイツチは、回転又はスラ
イドにより休止位置にセツトされ、ここにおいて
は、測定器は開いたばあいにスイツチ・オフの状
態となし得る。このようにして、折りたたみ式の
ハウジングのばあい、電池が気付かない間に消も
うすることが避けられる。

更に、本発明の具体的構成において、表示構造
部は、測定器が折りたたまれた状態において、操
作面を単に部分的におおうようになつていて、操
作面上におかれた操作部材、たとえば、接続用ソ
ケツト、には、部分的ないし全体的に折りたたみ
形式となつたマルチ・テスターのばあいにおいて
も、すぐに手を届かせることができる。

本発明によつて得られる利点は、特に、ヒンジ
として構成する比較的大きい外径のシリンダ状の
突出部を設けることにより、一方において、両方
のハウジングの回転が相互に可能であり、他方に
おいて、シリンダ状突出部内で、測定器の構成部
材のためにきわめて広いスペースを設けることが
できることである。又、大きなヒンジ部を構成す
ることにより、その接触面間で、表示構造部を制
御構造部に対して、所望の角度位置で保持できる
ようなまさつを生じさせることができる。そし
て、この構成では、重力の作用で保持位置から倒
れるようなことない。又、シリンダ状の突出部の
丸い形状は、端縁部を面取りする要件に適合する
ものである。

【図面の簡単な説明】

本発明の実施例が図面に示されていて、次のよ
うに、よりくわしく記載される。すなわち： 第１図、開き角度180度で開かれたマルチ・テ
スターの表示面と操作面を上から見た図である。
（ヒンジ部の詳細をより良く見えるようにするた
めに、両方の構造部が離れた状態で示されてい
る。第１Ａ図は、表示構造部を示し、第１Ｂ図は
制御構造部を示す。） 第２図は、折りたたまれた状態で、基面上にお
かれたマルチ・テスターの前面図である。

第３図は、接続用ソケツトの見える側におけ
る、折りたたんだ状態のマルチ・テスターの側面
図である。

第４図は、折りたたんだ状態のマルチ・テスタ
ーの平面図である。

第５図は、折りたたんだ状態のマルチ・テスタ
ーの後方から（背面形）から見た図である。

第６図は、測定手段の中央線に沿う断面により
示された、測定手段を有する表示構造部の図であ
る。

第７図は、表示構造部と同じ面での断面で示す
制御構造部の図である。

本発明の実施のための望ましい態様 第１Ａ図及び第１Ｂ図に示すように、マルチ・
テスターは表示構造部１と制御構造部２よりな
る。表示構造部１のハウジング１ａ内には、測定
量の測定手段を見えるようにする構造部材が、特
に収容される。この実施例では、測定の指示は、
電気機械的測定手段３によりなされる。その測定
チユーブ３ａ、指針３ｂ及び目盛り板３ｃが第１
Ａ図において示されている。ハウジング１ａは、
しかし、測定手段３の位置のところに、光ダイオ
ード又は液晶のデジタル指示手段が入ることがで
きるよう構成し得る。指示部材は透明なプレート
により保護されている。

測定の大きさは、このようなマルチ・テスター
のばあい、直接表示構造部１に導き得る値を示す
ことは、稀であるから、適した変換又は対応がな
されねばならない。これに必要な、測定領域スイ
ツチ、増幅器などのような構成部材は、第１Ｂ図
に示した制御構造部２に組込れる。

場所がある限り、制御構造部２に所属する構成
部材を表示構造部のハウジング内に収容すること
ができるし、又、その逆の構造も可能である。

分けることについては、操作部材が１つの追加
的な面上に設けられるので、表示面を拡大すると
いう本発明の目的が得られることだけを考えれば
よい。

第１Ａ図において、表示部Ａで示す表示構造部
１、第６図においては、側面から断面形で示して
ある。ここにおいて、測定手段３の中央線に沿う
断面である。同様の関係が第１Ｂ図と第７図に成
立する。図面からわかるように、両構造部１，２
のハウジング１ａ，２ａは、丸みのある外側の縁
部から見れば、実質的に直方体状の基本形状をな
す。

しかし、この基本形状は、両ハウジング１ａ，
２ａ間の回転がなされる縁部領域では異なる。こ
の縁部領域では、両ハウジングのばあい、シリン
ダ状の突出部１ｂ，２ｂ，２ｃが形成され、その
突出部は両ハウジング内の利用可能なスペースを
相当に大きくするとともに、ヒンジとしても機能
する。

シリンダ状の突出部１ｂ，２ｂ，２ｃはハウジ
ング１ａ，２ａと一体の部分であるが、図で特に
明確にするために個有の参照番号を符してある。
又、この突出部は、両ハウジングを折りたたんだ
後には、実際に外観には現われない。（第３図な
いし第５図）この意味は、両方の折りたたまれた
ハウジングの全高に外径が相当し、その外表面は
外側の基面Ｓ及び天井面Ｄに何等変化することな
く移行し、これらの面を越えて高くならないこと
である。これに対して、シリンダ状の突出部は内
側にある操作面Ｂ及び表示面Ａよりも実質的に突
出している。

この実施例において、シリンダ状突出部は３つ
のヒンジ部１ｂ，２ｂ，２ｃに分けられている。
ここにおいて、表示構造部１のハウジング１ａに
属するヒンジ部１ａは、制御構造部２のハウジン
グ２ａに属する２つのヒンジ部２ｂ，２ｃの間に
ある。しかし、シリンダ状突出部の、ここに選択
したような３分割構成は限定的なものではない。
すなわち、３分割以上に分割したヒンジ部も可能
であり、又、単に２つのヒンジ部を選択すること
もできる。このようなばあい、シリンダ面の部分
は一側面において互いに重ね合わされるとともに
互いに懸架状態に構成されるであろう。

図面に示した解決方法では、表示構造部１に属
する中央のヒンジ部１ｂが両側に軸受を備えるよ
うにしてある。すなわち、ヒンジ部１ｂのシリン
ダ状本体の両側には、それぞれ軸受リング１ｄ，
１ｅが形成されている。これら軸受リングは、ヒ
ンジ部２ｂ，２ｃの対応するくぼみ２ｄ，２ｅに
適合している。

ヒンジ部は、両ハウジング１ａ，２ａが、０度
ないし180度の角度、相互に回転し得るように構
成される。これによつてハウジングは、この回転
領域内で、観察者にとつて所望の適切な位置に持
つてくることができるとともに、重力に対してこ
の設定位置にハウジングが保持される。これは、
軸受面間に適当なまさつを生じさせることにより
なされる。このまさつ力は、適当なはめ合いによ
るか、又は、掛止突起を軸受面に形成することに
よりなされる。

ヒンジ部１ｂ，２ｂ，２ｃの組立、従つてハウ
ジング１ａ，２ａの組立は、ハウジング２ａを特
別に構成することにより可能となる。これは、２
つのハウジング・シエル２a₁，２b₁，２a₂，２b₂
よりなる。その分割面は操作面Ｂに対し平行にな
つているとともにシリンダ状の突出部２ｂを半分
ずつに分ける。上側のハウジング・シエル２a₁，
２b₁を取外せば、表示構造部１のヒンジ部１ｂは
自由に設置できる。上側のハウジング・シエル２
a₁，２b₁と下側のシエル２a₂，２b₂との連結に必
要な部品は詳しく示されていない。これは、ねじ
やクランプ部材などの公知のものでよい。

たとえば、測定領域スイツチ５の作動のための
ボタンのような、操作部材は、上側のハウジン
グ・シエル２a₁，２b₁に配置され、それは操作面
Ｂを越えない。両構造部の折りたたみのばあい、
表示面Ａと操作面Ｂは扁平状態で重なる。両面の
うちの１つの面にクツシヨン部材１０がおかれ
る。それは、両構造部の硬い面の相互の当接を阻
止する。

実質的に重要なことは、ヒンジ部の内部空間を
十分に利用できることである。このシリンダ状の
構成は、電池６，たとえば、市販のモノ・セルを
収納するのに特に適している。電池６の交換は、
取外し可能な天井部蓋体９により可能であり、そ
の蓋体９はそれぞれのヒンジ部を外側の端面部で
閉鎖する。ヒンジ部２ｄ，２ｅは異なる長さに構
成されていて、それぞれの内部に収納するものの
要件に合致するようにしてある。表示構造部１に
属する中央のヒンジ部１ｂは、それに応じて、ハ
ウジングの中央部より偏位している。

独特の技法の構造的工夫は、電気機械的測定手
段３の設置との連結が必要であつた。

できるだけ扁平な測定器をつくる目標は、測定
チユーブ３ａが表示構造部１の全体の高を決定し
ないばあいに、実現できる。測定チユーブ３ａを
表示構造部１のヒンジ部１ｂ内に収容する措置
は、ヒンジ部の内部空間が、実質的に表示面Ａの
上方にあり、従つて、目盛り板３ｃの上方にある
ことに対し障害であつた。一方、測定チユーブ３
ａは、通常の測定手段のばあい、背面側の領域に
おいて、目盛り板の下方に実質的に位置づけられ
る。

第６図からわかるように、表示構造部１に設置
された測定手段３は、測定チユーブ３ａがヒンジ
部１ｂに入り込むように構成される。ハウジング
１ａの高さは、実質的に目盛り板３ｃ及び測定指
針３ｂにより決められる。ヒンジ部１ｂは２つの
ハウジング部１b₁，１b₂よりなる。これらヒンジ
部は測定手段の設置のために分割構成される。ハ
ウジング部１b₁，１b₂の相互結合のために必要な
結合部材は、ここでは詳しく示されていないが、
公知の技術によるものを用いてよい。

利用者にとつて特に好ましいことは、表示構造
部１は制御構造部２に対する所望の角度に持つて
行くことができることである。これによつて、測
定器をそれぞれの作業机の上で適正な位置に持つ
て行くことを可能にするだけでなく、測定中に携
帯用バンドで測定器を首に掛けておくことができ
る。携帯用バンドの固定は、２つのピン状部材
７，８のところでなされる。この部材７，８は、
シリンダ状突出部とは反対側の制御構造部２の前
面側の領域の角部のところで、くぼみ２ｇ，２ｈ
内に設けられている。首に掛けられる測定器は、
その基面Ｓのところで身体に接し、従つて、約90
度表示構造部１が開くばあい、きわめて良好に読
取りが可能となる。従つて、測定技術者は、両手
を自由に遊ばせておくことができる。

測定器の操作は、更に次のことにより容易化さ
れる。すなわち、操作面Ｂの領域において、圧力
スイツチ１１が設けられることである。このスイ
ツチ１１は構造部を折りたたんだ状態で、測定器
（たとえば、増幅器部分）を自動的にスイツチ・
オフの状態とする。スイツチは、測定器が開けら
れた状態で、回転又はスライドによりスイツチ・
オフ状態にすることができる。同様に、可能なこ
とは、スイツチをヒンジ部と連結し、所定の角度
位置より下回るばあいにスイツチがオフとするこ
とである。

測定ラインの接続のための接続用ソケツト１３
は制御構造部内に収容され、側方（第３図）から
手を届かせることができる。測定ラインは測定器
を折りたたんだばあい、取外す必要はない。しか
し、接続用ソケツト１２は操作面Ｂの領域に設け
ることができる。このばあい、好ましいのは、全
体的ないし部分的に折りたたまれた状態で、測定
器の表示構造部１が操作面Ｂを若干おおう程度で
あり、ソケツトは未だ手を届かせ得る状態に残さ
れる。