JPS6361216B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、主シートの一部に取出しシートを着
脱自在に組込んでなる座席装置に関する。

たとえば、車両用シートなどにおいて、その一
部を取外し自在に構成すれば、この取外したシー
トを野外などに持出し、補助用のシートとして利
用する事が出来、その有用性は大きい。しかし、
このような取出しシートを主シートに組込む際に
おいて、要求される事は、その構成及び着脱操作
が簡単である一方、この取出しシートの脚部等の
存在によつて主シートの座り心地を害する事がな
いように構成することである。

即ち、この種の取出しシートは、一般に、シー
トクツシヨン及びシートバツクとから構成され、
主シート側のシートクツシヨン及びシートバツク
に対してそれぞれその表面側から埋設状態で組込
まれており、必要時に使用者が簡単に引出して使
用できるように構成されている。ところで、この
ような取出しシートにあつては、その使用時に脚
部が必要とされる事から、シートクツシヨン下側
にパイプ体からなる折り畳み式の脚部を一体的に
組込むように構成する事が一般に行なわれている
が、このような構造では、主シートに座る着座者
の尻の部分にシートクツシヨン下側に折れ畳まれ
た脚部の下部等が丁度当たり、主シートの座り心
地が悪くなるといつた問題を生じている。しか
し、このような脚部は上述した取出しシートにお
いてその使用時の安定性を保つうえで重要なとこ
ろであり、その強度等も要求されるため、ある程
度強固な構造を必要とするもので、これらの条件
をすべて満足し得る何らかの対策を講じる事がま
れている。

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもの
であり、主シートのシートクツシヨンの一部に組
込まれる取出しシートのシートクツシヨンの左側
部に右脚部を、右側部に左脚部を夫々反転させた
状態で保持させ、主シート側に設けた収容部内に
収容させるという簡単な構成によつて、主シート
側での座り心地を害する事なく取出しシートを組
込めると共に、取出し時において取出しシートと
しての必要な機能を発揮させる事が出来る座席装
置を提供するもので、以下図面を参照して詳述す
るところより明らかとなるであろう。

第１図乃至第３図は本発明に係る座席装置の一
実施例の概略を夫々示すものであり、本実施例で
は車両用シートにおいて一般にリヤシートとして
用いられるベンチ型のものに適用した場合を示し
ている。

これらの図において、符号１は主シートで、シ
ートクツシヨン２及びシートバツク３を備え、一
対の脚部４ａ，４ｂにて図示しない車体床面に設
置される。なお、この主シート１としては、シー
トバツク３が前後方向に傾動自在なリクライニン
グ機構を有するものであつてもよいし、あるいは
固定式のものであつてもよい事は勿論である。

そして、上述した主シート１において、そのシ
ートクツシヨン２とシートバツク３との左、右両
側には第２図に示す取出しシート１０を構成する
シートクツシヨン１１及びシートバツク１２をそ
れぞれその表面側から埋設状態にて組込む凹部
５，５；６，６が形成されている。ここで注意す
べき事は、これら各凹部５，６内に組込まれる取
出しシート１０が主シート１に着座する人の着座
位置に相当するように組付けられている事であ
る。

第２図には取出しシート１０を主シート１より
取出した使用状態が示されており、この取出しシ
ート１０のシートクツシヨン１１の両側部には一
対の脚部１３，１４がシートクツシヨン１１の前
後側の略中央位置に設けられたブラケツト１５に
より回動自在に枢支されている。一対の脚部１
３，１４は側面より見てＵ字状に形成されると共
に、正面より見て全体形状が台形状に形成されて
いる。この一対の脚部１３，１４の両端部に形成
された水平杆部１３ａ，１４ａの先端が前記ブラ
ケツト１５に枢支ピン１６により枢支されてい
る。

一対の脚部１３，１４の水平杆部１３ａ，１４
ａにて取出しシート１０のシートクツシヨン１１
が保持されるようになされている。また一方の水
平杆部１３ａの長さは他方の水平杆部１４ａの長
さより長く形成され、一方の脚部１３の内側を他
方の脚部１４が通り抜けられるように形成されて
いる。

従つて、この一対の脚部１３，１４は第３図に
示す如く、収納される。即ち、一対の脚部１３，
１４を夫々略180度回動させて、シートクツシヨ
ン１１の左側部に右脚部１４を、右側部に左脚部
１３を夫々位置させて収納する事が出来る。尚シ
ートクツシヨン１１の両側部には一対の脚部１
３，１４の下部が収納される切欠部１１ａが形成
されている。シートクツシヨン１１の切欠部１１
ａに一対の脚部１３，１４を夫々収納した状態
で、この取出しシート１０のシートクツシヨン１
１を主シート１の凹部５に収納させた場合には、
この一対の脚部１３，１４が着座者のサイドサポ
ート性を向上させる事が出来る。

尚、上述せる実施例においては、一対の脚部１
３，１４が正面より見て台形状を呈するもので示
されているが、これに限定されるものではなく、
例えば円孤状等に形成し、その他種々変形し得る
ものである。またブラケツト１５を各脚部１３，
１４毎に設けてもよい。更に取出しシート１０と
してシートクツシヨン１１とシートバツク１２と
が一体的に構成されたものを示したが、シートバ
ツク１２を別体として主シート１に組込む事も出
来、またシートバツク１２のないものでもよい。

以上が本発明に係る座席装置の一実施例の構成
であるが、斯る構成に依れば、取出しシート１０
が主シートに組込まれている状態、即ち第１図に
示す状態より、第３図に示す如く取出しシート１
０を主シート１より取出し、一対の脚部１３，１
４を略180度回動させて開脚状態とすれば、第２
図に示す如く直ちに取出しシート１０を使用可能
状態とする事が出来る。

本発明に依れば、主シートのシートクツシヨン
の一部に組込まれる取出しシートのシートクツシ
ヨンの左側部に右脚部を、右側部に左脚部を夫々
反転させた状態で保持させ主シート側に設けた収
容部内に収容させるという簡単な構成によつて、
主シート側での座り心地感を害する事なく取出し
シートを組込めると共に、一対の脚部の下部がサ
イドサポート性を向上させる事が出来、また取出
し時において取出しシートとしての必要な機能を
十分に発揮させる事ができる座席装置を得る事が
出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明に係る座席装置の一
実施例の概略を夫々示すもので、第１図は主シー
トの斜視図、第２図は取出しシートの斜視図、第
３図は取出しシートの脚部の収納状態を示す斜視
図である。 図中、１……主シート、２……シートクツシヨ
ン、３……シートバツク、５，６……凹部、１０
……取出しシート、１１……シートクツシヨン、
１１ａ……切欠部、１２……シートバツク、１
３，１４……脚部、１３ａ，１４ａ……水平杆
部、１５……ブラケツト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 主シートのシートクツシヨンの着座部の一部
   に着脱自在に組込まれるシートクツシヨン及びそ
   の左右一対の脚部を有する取出しシートを備え、
   該取出しシートの一対の脚部は側面より見てＵ字
   状に形成されると共に左右両端部に夫々取り出し
   シートのシートクツシヨンの幅方向に延びる水平
   杆部が形成され、該水平杆部の両端部が取り出し
   シートのシートクツシヨンの前後側の略中央位置
   に設けられたブラケツトに夫々回動自在に枢支さ
   れ、前記一対の脚部は取り出しシートのシートク
   ツシヨンの左側部に右脚部が、右側部に左脚部が
   夫々位置するように回動されて主シートに収納さ
   れ、前記取り出しシートの脚部が主シートのシー
   トクツシヨンの着座部の両側部に位置するように
   なされている事を特徴とする座席装置。