JPS6360975B2 - - Google Patents

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JPS6360975B2
JPS6360975B2 JP11599282A JP11599282A JPS6360975B2 JP S6360975 B2 JPS6360975 B2 JP S6360975B2 JP 11599282 A JP11599282 A JP 11599282A JP 11599282 A JP11599282 A JP 11599282A JP S6360975 B2 JPS6360975 B2 JP S6360975B2
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oils
temperature
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fats
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JP11599282A
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は例えばバター、マーガリン、シヨート
ニングなどの固形油脂の熟成期間を短縮すること
のできる固形油脂の製造方法及びその装置に関す
る。
バター、マーガリン、シヨートニングなどの固
形油脂はそのクリーミング性を改善するために熟
成(テンパリングと呼ばれることもある)を行う
必要がある場合がある。特に洋菓子類製造に用い
られる固形油脂は熟成の度合によつて製造時の作
業性に大きな影響を与えるため、熟成したのちに
出荷されている。
従来、固形油脂の熟成は固形油脂を所定の処方
に従つて配合した後、出荷までにその固形油脂の
融点よりも低い温度雰囲気(例えば約37℃の融点
をもつ固形油脂の場合には例えば34℃程度の雰囲
気)中に12〜148時間と云つた長時間保管するこ
とによつて行われている。こうして、バター等固
形油脂の製造工程は一般にパイプラインによる連
続工程で行われているにも拘らず、熟成工程だけ
は、その完了までに長期間を要することから一定
量ずつを容器に充填して放熱熟成するバツチ方式
が採用されている。このため熟成工程も連続工程
によつて行うことが要望されていた。
先に固形油脂の熟成工程の物理的、化学的意味
について検討し、熟成とは過冷却状態から急激に
結晶化した固形油脂結晶の部分融解、配向、再結
晶であり、熟成させるためには固形油脂を融点近
くの所定の温度までに昇温させなければならない
ことを明らかにした。また従来の熟成室での工程
が、熱容量が大きく、しかも伝熱導率が小さい固
形油脂を、部分融解を防ぐための温度差の少ない
熱源を用いて所定の温度まで熱伝導によつて昇温
させることであり、単純な熱計算によつても12〜
148時間が熟成工程に必要であることを示した。
そして熟成工程において固形油脂にマイクロ波を
照射して熟成温度までに昇温させれば、5分以下
の短時間でも熟成工程を完了させられることを明
らかにした(特願昭56−21153号)。
その後このマイクロ波による熟成工程を製造ラ
インに導入すべく研究を続けてきたが、製造ライ
ンを流れる固形油脂の容量には納入先によつて例
えば10〜30Kgというような範囲で変化があり、ま
たその形状も一定でないことから、コンベア上を
移動する状態で容器に入れた固形油脂をマイクロ
波照射によつて均一に昇温させるのは困難であつ
た。熟成温度まで全体の昇温を狙うと一部に(特
に容器の角の部分)溶解が起つて商品価値を減じ
る。この一部溶融現象を防ごうとすれば平均温度
が熟成温度までに達しない状態となりがちで熟成
が不完全になる可能性が大きくなる。このような
マイクロ波照射による昇温の不均一性を是正する
には、容器の厚さを10cm以下に限定するかマイク
ロ波によつて行う昇温の幅を3℃以下にするなど
多くの多限条件がつくことも明らかになつた。し
かし製造ラインにおいて製品取出温度(結晶を生
成させ混練したのち輸送管から固形油脂が吐出さ
れる温度)を制御することはできないため、これ
らの制限条件を現行の製造ラインへ適用すること
は認められないものである。
本発明者らはマイクロ波照射による固形油脂の
熟成工程での制限条件を除くため鋭意研究の結果
本発明を完成するに到つた。すなわちこの発明は
マイクロ波を用い、固形油脂の熟成を容易に行な
うことのできる方法及び装置を得ることを目的と
している。一般に固形油脂の製品取出温度は固形
油脂の品質によつて決められるが熟成温度とは強
い相関性がないことに着目して、固形油脂の移動
工程で固形油脂を熟成温度をやや下まわる温度に
予備加熱をしておき、次にこれを容器に入れ容器
に入れた状態で熟成温度に加熱することによりマ
イクロ波照射による昇温を好ましくは3℃〜5℃
以内の温度範囲に抑えるという二段階で昇温して
熟成するのである。
すなわち、移動工程にある固形油脂に対し、第
1のマイクロ波加熱装置により製品取出温度より
熟成温度をやや下まわる温度、即ち通例5℃程
度、好ましくは3℃程度下まわる温度まで昇温さ
せる。移動路内でマイクロ波照射によつて加熱昇
温された固形油脂は移動路より妬出されて所定の
容器に入れ計量される。計量された固形油脂は例
えばコンベア上を移動しながら容器に入れられた
状態で第2のマイクロ波照射によつて熟成温度ま
で昇温が行われることによつて熟成が完結される
のである。このときの熟成温度は固形油脂の融点
から3℃ないし5℃下つた温度である。
本発明で用いる固形油脂としては、バター、マ
ーガリン、シヨートニングが挙げられ、バターに
は加塩バター、無塩バターが、マーガリンには油
中水型及び水中油型のマーガリンが、またシヨー
トニングには可塑性及び流動性のシヨートニング
が挙げられる。マーガリン、シヨートニングに
は、油脂として精製した動植物油脂及びそれらの
硬化油脂、並びにそれらの油脂を分別して得られ
る液体油または固体脂等より選ばれた油脂が用い
られる。マーガリンは油中水型の場合、乳化剤、
香料、着色料、酸化防止剤等を加えて油脂中に、
予め食塩、粉乳等を添加した水相を加え、乳化混
練させて得られ、水中油型の場合は乳化剤等を加
えた水相に、油相を加えて乳化混練させて得られ
る。またシヨートニングは油脂に乳化剤等を加え
て窒素ガスを分散させ、次いで急冷混練して、ま
た油脂に乳化剤を加え、また加えずに急冷混練し
得られる。以下本発明の実施例を図に基づいて説
明する。第1図Aは本発明の一実施例に係る予備
加熱に用いる第1のマイクロ波加熱装置を示す斜
視図、第1図Bは上記第1図A IB−IB線の断
面図、第2図はこの発明の一実施例による固形油
脂の熟成装置を示す斜視図である。図において1
aは固形油脂で、1はこの固形油脂1aを予備加
熱する第1のマイクロ波加熱装置、11は固形油
脂輸送管11aとの接続部であり、この接続部1
1は第2図に示すように2個以上のマイクロ波加
熱装置を連結するときにも用いることができる。
12は上記接続部11に連続された金属製の固形
油脂輸送管、13はこの輸送管12に連接された
誘電体(例えば高分子材料)からなる中空状の固
形油脂の移動路、14はこの移動路13を包囲す
る共振器、15はこの共振器14に設けられたマ
イクロ波発生装置15aとの接合部である。
上記マイクロ波発生装置15aは導波管15b
を介して上記接合部15に接続できる。
結晶生成後好ましくは混練された固形油脂は金
属製輸送管12を通つて移動路13中でマイクロ
波を照射されて昇温が行われる。このとき移動路
13が誘電率の大きい材料によつてつくられてい
ると、移動路13が異常に昇温するので、この移
動路13を構成する誘電体材料としては例えば高
密度ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリ4フ
ツ化エチレン等の高分子材料が好しい。また、こ
の移送路の太さは特に限定されるものではないが
内径が約10cm以下であることは、固形油脂中での
マイクロ波の吸収を考慮すると好しい。
移動路内を流れる固形油脂の量、流速等によつ
てマイクロ波加熱装置1を二個以上連結してもよ
く、最終的にマイクロ波加熱装置を出たとき固形
油脂の温度は熟成温度をやや下まわる温度、即ち
5℃程度、特に好ましくは3℃程度下まわる温度
に昇温しておく。
上記第1のマイクロ波加熱装置1で昇温された
固形油脂はコンベア21aで移動される容器25
(特に限定されるものではないが、例えば好まし
いものの例としてはポリエチレン製袋に入れさら
にこのものの1個または2個以上を段ボール製の
箱に入れたものなどを挙げることができる)に入
れられて計量されたのち、第2図に示す第2のマ
イクロ波加熱装置2によつて熟成温度まで昇温さ
れる。第2のマイクロ波加熱装置2は助走部2
1、漏洩電波吸収部22、マイクロ波照射部23
から構成されており、マイクロ波照射部23には
マイクロ波を導入するためのマイクロ波導波管接
合部24が付属している。第2図の実施例は移動
式のものであり、被加熱物を連続的に加熱するこ
とができる。図中の矢印Aは被加熱物の移動方向
を示す。
所定の容器に入れられた固形油脂は第2のマイ
クロ波照射装置2の中で上下、左右からマイクロ
波を照射され昇温が行われて熟成温度(融点から
3℃ないし5℃下回つた温度)に達し、室内で放
冷されて熟成が完了する。なお、上記実施例の場
合、このときの昇温に要する時間は約20秒であつ
た。また熟成温度に達するまでの昇温の巾は第1
のマイクロ波加熱装置1による昇温の程度等によ
つても変わるが、好ましくは5℃以下特に好まし
くは3℃以内である。昇温の巾が上記の値より大
きいと温度むらが生じるようになり、好ましい熱
成とならなくなる。さらに具体例を用いて本発明
を説明する。
実施例 1 硬化大豆油(融点38℃)40.2%、硬化ナタネ油
(融点34℃)19.5%、パーム油24.4%、硬化パー
ム油(融点55℃)6.1%、大豆白絞油9.8%より成
る混合油脂(融点38.4℃)82%、水分16.5%、乳
固型分1%ステアリン酸モノグリゼリド0.3%と
レンチン0.2%とより成るマーガリン組成物をコ
ンビネーターで急冷混〓して得た26.6℃のマーガ
リンを760Kg/hrの流量で、第1図の11接続部
をて、1.8KWのマグネトロン8基を付設した1
マイクロ波加熱装置に41秒間掛けて通し、30.5℃
に加熱した。次いでマーガリンを液体交互式充填
機に送り、10Kg単位にポリエチレン製袋に充填
し、さらにそれを段ボール箱に詰めた。容器入り
マーガリンを第2図の21助走路を経て、
1.8KW6基のマグネトロンを付設した2マイクロ
波加熱装置に送り35秒間掛けて33.3℃に加熱し熟
成した。別に比較例として、上記の急冷混〓した
マーガリンを35℃の室内に24時間保管したのち、
33.6℃に調温して、従来の熟成法によるマーガリ
ンを得た。本実施例と比較例のマーガリンを用
い、30℃で20分間ホイツプし、比重により比較し
た。その結果、本実施例と比較例のマーガリンの
比重はいずれも0.30であり、同等の熟成が行われ
ていることがわかつた。
実施例 2 硬化魚油(融点40℃)59.3%、硬化魚油(融点
34℃)30.1%、パーム油10.6%から成る混合油脂
99.6%とステアリン酸モノグリセリド0.4%より
成り、融点37.0℃のシヨートニング組成物をボテ
ーターを通して急冷混練して24.1℃のシヨートニ
ングを得た。これを433Kg/hrの流量で、第1図
の11接続部を通じて、2台のマイクロ波加熱装
置、すなわち1台は0.5KWのマグネトロン4基、
他の1台は1.3KWのマグネトロン8基より各々
成り、かつこの2台を直列に連結して成る1マイ
クロ波加熱装置に70秒間掛けて通し、29.6℃に加
熱した。次いで加熱したシヨートニングを実施例
1に用いたと同じ充填機に送り、10Kg単位でポリ
エチレン製袋に充填しさらに段ボール箱に詰め
た。箱入りシヨートニングを第2図の21助走路
を経て1.8KW6基と1.0KW4基のマグネトロンを
付設した2マイクロ波加熱装置に送り、45秒間掛
けて32.8℃に加熱し熟成した。別に比較例とし
て、上記の急冷混〓したシヨートニングを35℃の
室内に24時間保管し、32.5℃に調温して従来の熟
成法によるシヨートニングを得た。本実施例と比
較例のシヨートニングを用い、29℃で20分間ホイ
ツプし、比重を測定した。その結果、本実施例と
比較機のシヨートニングの比重はいずれも0.26で
あり、同等の熟成が行われていることがわかつ
た。
ところで上記実施例は、この発明の理解を容易
にするために示したものにすぎず、この発明の思
想を逸脱しない範囲内で種々の変形、変更が可能
であることは勿論である。
以上説明した通り、この発明は固形油脂の移動
工程においてマイクロ波を作用させ、固形油脂を
その熟成温度よりやや低い温度に加熱した後容器
に収容し、この容器に収容された固形油脂に対し
マイクロ波を照射して固形油脂を熟成温度に加熱
することにより製造ラインにおいて固形油脂の熟
成を容易にできる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図Aはこの発明の一実施例に用いる固形油
脂輸送管装置用マイクロ波加熱装置を示す斜視図
で、第1図Bは第1図AのIB−IB線の断面図、
第2図はこの発明の一実施例に用いる任意の形状
をもつ容器内に収容された固形油脂を熟成するた
めの移動式マイクロ波照射装置を示す斜視図であ
る。 図において、1,2はマイクロ波加熱装置、1
4は共振器、15,24はマイクロ波導波管接合
部である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 固形油脂の移動工程、この移動工程において
    上記固形油脂に対しマイクロ波を作用させ、上記
    固形油脂をその熟成温度よりやや低い温度に加熱
    する過程、この加熱過程を経た固形油脂を容器に
    収容する工程、上記容器に収容された固形油脂に
    対しマイクロ波を作用させ、上記固形油脂を熟成
    温度に加熱する過程を有することを特徴とする固
    形油脂の熟成方法。 2 熟成温度よりやや低い温度は、上記熟成温度
    よりも5℃を下まわらない温度であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の固形油脂の熟
    成方法。 3 固形油脂はバター、マーガリン及びシヨート
    ニングの何れか一つであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項または第2項記載の固形油脂の
    熟成方法。 4 誘電体からなる固形油脂の移動路と、この移
    動路を包囲する共振器と、この共振器に設けられ
    た接合部を介して接続され、上記移動路内の固形
    油脂を熟成温度よりやや下まわる温度に昇温させ
    るマイクロ波発生装置とからなる第1のマイクロ
    波加熱装置、この第1のマイクロ波加熱装置によ
    り昇温された固形油脂を容器に収容する装置、な
    らびにこの収容装置によつて固形油脂を収容した
    容器を包囲し上記容器内の固形油脂を熟成温度に
    昇温させる第2のマイクロ波加熱装置を備えた固
    形油脂の熟成装置。
JP11599282A 1982-07-01 1982-07-01 固形油脂の熟成方法および熟成装置 Granted JPS596841A (ja)

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