JPS6360461B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は、中央処理装置などに接続され、該中
央処理装置に外部記憶装置として使用される磁気
デイスクシステムに関するものであり、特に磁気
デイスクシステムにおけるデータの書込み時に生
じたエラーに対して再試行を行なわないようにす
ることで、データの保護を行なうようにした磁気
デイスクシステムにおけるデータ保護方法に関す
るものである。

磁気デイスクシステムは、中央処理装置などに
接続される磁気デイスク制御装置および、該磁気
デイスク制御装置からの命令により動作する磁気
デイスク装置から主に構成されている。

このような磁気デイスクシステムにおいては、
磁気デイスク装置の異常によつてデータが破壊さ
れることを防止することが強く要望されている。

(b) 従来技術とその問題点 上述した磁気デイスクシステムにおいては、磁
気デイスク装置が動作中にエラーを検出すると、
そのエラーを磁気デイスク制御装置に報告し、当
該磁気デイスク制御装置は、当該エラーを回避す
るために再試行を行なうように構成されている。

即ち、磁気デイスク制御装置からの制御により
磁気デイスク装置が動作中に例えば、記録／再生
回路の異常や、磁気ヘツドのアクセスの異常など
が検出された場合、そのエラーを一旦磁気デイス
ク装置に保持して、磁気デイスク制御装置に報告
する。磁気デイスク制御装置は、当該エラーが報
告されると、当該エラーを回避するために、一旦
当該エラーのリセツト命令を発行して、磁気デイ
スク装置内に保持されたエラーをリセツトすると
ともに、左記に命令した動作の再試行を行なわせ
るように構成されている。

このように構成することにより、永久的な異常
でなければ、エラーの回避が可能であるため、通
常全てのエラーに対して再試行を行なうように構
成されている。

しかしながら、エラーの原因の中には再試行に
よつてさらに被害を大きくするという問題がある
ことが判明した。

これは、磁気デイスク装置が、磁気デイスク制
御装置からの書込み命令を実行している時にエラ
ーが起きた場合である。

例えば、磁気ヘツドへ書込み電流を作成する記
録電流回路において異常が発生し、磁気ヘツドに
電流が常に流れるというような異常の場合であ
る。このような場合は、ヘツドが再試行によつて
トラツク上を移動したりする場合、常に磁気ヘツ
ドのコイル電流が流れているため、他の情報を消
去してしまうことが起きるという問題がある。

また、磁気ヘツドの切り替え回路の故障などに
より、本来書込みを行なうべき磁気ヘツド以外の
磁気ヘツドが駆動された場合も、同様にデータの
破壊をするという問題もある。

このような問題を回避するためには、磁気デイ
スク装置において生じたエラー全てに対して再試
行を行なわないようにすることによつて、データ
の破壊を最小限に抑えることは可能であるが、例
えば、磁気ヘツドの位置決めの失敗とか、情報の
再生時の異常などの場合には、再試行によつて大
部分の場合には、復旧可能であつて、データを破
壊することも特に無いので、磁気デイスクシステ
ムの信頼性を上げるうえでは非常に有効であるた
め、再試行機能を除去することは好ましく無い。

(c) 発明の目的 そこで本発明では、上記問題を解決するために
再試行はそのまま残し、データの破壊する可能性
のあるエラーについてのみ再試行を行なわないよ
うにすることによつて磁気デイスクシステムにお
けるデータの保護を行なうことを目的するもので
ある。

(d) 発明の構成 本発明は上記目的を達成するために、磁気デイ
スク装置が動作中にエラーが生じた時に、そのエ
ラーを一旦保持するとともに、該エラーを磁気デ
イスク制御装置に報告し、該エラーの回避のため
に磁気デイスク制御装置が再試行命令発行に先立
つて該エラーをリセツトするように構成された磁
気デイスクシステムであつて、 前記磁気デイスク装置動作中のエラーが書込み
時のエラーである場合、前記エラーの回避のため
に磁気デイスク制御装置が再試行命令発行に先立
つて行なわれるエラーのリセツトにより当該エラ
ーがリセツトされないようにすることにより、書
込み時に発生したエラーに対する再試行を行なわ
ないようにしたものである。

(e) 発明の実施例 図は本発明の方法を実施するための磁気デイス
クシステムの構成の一実施例を示すものである。

本発明では、磁気デイスク制御装置側における
フアームウエアを何ら変更することなく、磁気デ
イスク装置側において対応することが出来るよう
に構成したものである。

図において、１は上位装置と接続される磁気デ
イスク制御装置で、上位装置からの記録／再生命
令を受信する。

２はアダプタであり、後述する磁気デイスク装
置３と磁気デイスク制御１との間で信号の授受を
行なうためのインタフエースの役目を行なうもの
である。

３は磁気デイスク装置であり、アダプタ２を介
して磁気デイスク制御装置１により制御され、磁
気デイスク制御装置１からの命令を受けて、記録
媒体であるデイスク８に情報の記録／再生を行な
うものである。

磁気デイスク装置３の制御部４はデイスク８に
磁気ヘツドを位置付けしてデータの書込み／読み
だし動作を行なう。書込みエラーチエツク回路５
は上記書込み動作時に発生するエラーを検出し、
フリツプフロツプ６をセツトする。

尚、図示していないが、読み出しエラーのチエ
ツク回路や、ヘツド位置決め回路のエラーチエツ
ク回路も設けられており、書込みエラーチエツク
回路と同様にエラーが検出されれば、それに対応
する図示していないフリツプフロツプをセツトさ
れる。

そしてこれらのエラーチエツク回路により検出
されることによりセツトされたフリツプフロツプ
からの出力信号は、OR回路７を介して各エラー
チエツクの信号出力をまとめて制御部４のインタ
ーフエースを経由し、アダプタ２、磁気デイスク
制御装置１を経て上位装置にエラーチエツクを報
告する。

上位装置は該エラーチエツク報告を受けると再
試行を実施すべく、先ず磁気デイスク制御装置
１、アダプタ２を経て制御部４にエラーチエツク
回路のリセツト信号を送出する。制御部４は、こ
のために、各エラーがセツトされているフリツプ
フロツプにリセツト信号を出力し、書込みエラー
がセツトされているフリツプフロツプ６以外の図
示しない他のエラーがセツトされているフリツプ
フロツプはリセツトされ、再試行を開始すること
が出来るが、書込みエラー検出用のフリツプフロ
ツプ６への信号の途中にはAND回路９が設けら
れており、フリツプフロツプ６のセツト信号で
NOT回路１０が“０”を送出しているため、
AND回路９はオンとならず、フリツプフロツプ
６をリセツト出来ない。従つて磁気デイスクシス
テムにおいて書込みのエラーチエツクがリセツト
されることが無いため、上位装置は書込み時のエ
ラーに対する再試行することが出来ないため、デ
ータの破壊されることを防止することが出来る。

(f) 発明の効果 以上説明した通り、本発明は書込み動作時にエ
ラーが検出された場合の再試行は、上述したよう
に記録済のデータを破壊するような故障の場合が
あるため、再試行を行なわないようにしているた
め、データの破壊が起きることを未然に防止出来
るとともに、他に起因するエラーについては、従
来通り再試行を可能とするように構成しているた
め、磁気デイスクシステムの信頼性を向上するこ
とが出来る。

【図面の簡単な説明】

図は、本発明の方法を実施するための磁気デイ
スクシステムの構成の一実施例を示すものであ
る。 図において、１は磁気デイスク制御装置、２は
アダプタ、３は磁気デイスク装置、４は制御部、
５は書込みエラーチエツク回路、６はフリツプフ
ロツプ、８はデイスクをそれぞれ示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 磁気デイスク制御装置と、該磁気デイスク制
   御装置に接続され、該磁気デイスク制御装置から
   の命令により動作する磁気デイスク装置より少な
   くとも構成され、 磁気デイスク装置が動作中にエラーが生じた時
   に、そのエラーを一旦保持するとともに、該エラ
   ーを磁気デイスク制御装置に報告し、該エラーの
   回避のために磁気デイスク制御装置が再試行命令
   発行に先立つて該エラーをリセツトするように構
   成された磁気デイスクシステムであつて、 前記磁気デイスク装置動作中のエラーが書込み
   時のエラーである場合、前記エラーの回避のため
   に磁気デイスク制御装置が再試行命令発行に先立
   つて行なわれるエラーのリセツトにより当該エラ
   ーがリセツトされないようにすることにより、書
   込み時に発生したエラーに対する再試行を行なわ
   ないようにしたことを特徴とする磁気デイスクシ
   ステムにおけるデータ保護方法。