JPS6360388B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子写真法等に使用される現像装置に
組込まれるトナー粉末補給用カートリツジに関す
る。

電子写真法は、感光体の光導電性表面に形成さ
れた静電潜像を形成しこの静電潜像を現像してト
ナー像を得、このトナー像を直接定着するかある
いはトナー像を転写部材上に転写後定着してコピ
ーを得るものである。静電潜像を現像する場合、
従来からカスケード法あるいは磁気ブラシ法が行
なわれており、そして現像剤としては鉄粉等のキ
ヤリアと着色樹脂粉末等の非磁性トナーとの混合
粉体である二成分系現像剤が使用されている。

また近年、二成分系現像剤の他に、樹脂と磁性
粉を主成分とする磁性トナーも使用されつつあ
る。

しかし従来の現像装置においては、非磁性トナ
ーないし磁性トナー等の乾式現像粉末を補給する
場合、人手によりピン等のトナー収納容器から現
像装置のトナー槽内に供給しているため、トナー
がこぼれて機内を汚したりあるいは補給されたト
ナーを均一にならすなどの操作が必要でトナー補
給に手間がかかるという問題があつた。

そこで上述の問題点を解消するために、例えば
特開昭49−117055号公報にみられるようなトナー
補給用カートリツジも提案されている。このトナ
ー補給カートリツジは、内部に粉末トナーを収容
する細長い中空容器の側壁に開封しうるシール手
段によつて密封された開口部が形成されておりさ
らに中空容器の両端面の少くとも一方を少くとも
一部が半透明ないし透明の材料で形成されている
ため現像装置上挿入したままで容器が補給状態に
あるか否かの確認ができ、かつ容器内のトナー量
も確認できる。

上記のようなトナー補給用カートリツジを製作
する場合問題となるのは開口部のシール方法であ
る。すなわちカートリツジの気密性を保つために
はシールが完全でなければならず、よつて接着剤
によりマイラーフイルム等の可撓性のシール部材
を中空容器に固着し開口部をシールしていた。し
かし開口部を塞いでいる部分のシール部材に接着
剤が付着しているとそこにトナーが付着してしま
うので、接着剤は中空容器の開口部の周囲上のみ
塗布し、かつシール部材を固着する場合接着剤が
はみ出さないよう注意を要するというように製作
が非常に難しかつた。さらにこのトナー補給用カ
ートリツジを使用する場合、シール部材を容易に
引剥すことが困難で実用上問題があつた。

そこで、シール部材を容易に引剥すことができ
るようにすると、逆に気密性が低下するという問
題が発生してしまう。

本発明の目的は、上述の従来技術の問題点を排
除し、内部の気密性が完全でかつ開口部のシール
部材の引剥しが容易で、現像装置に組込んだ後で
もトナーの補給が容易に行なえそして製作も容易
なトナー粉末補給用カートリツジを提供すること
である。

本発明のトナーカートリツジは、電子写真現像
装置に着脱自在に装着され、該現像装置内にその
略全長にわたつてトナー粉末を排出しうる長さの
開口部を有する細長い筒状中空容器をそなえ、該
開口部を引剥し可能なシール部材で密封すると共
に、該中空容器の両端に各々第１および第２のキ
ヤツプ部材を嵌装してなるトナーカートリツジで
あつて、前記シール部材の前記開口部に対向する
側の面に前記開口部の幅と略等しい幅を有しかつ
前記シール部材の長さより大なる長さを有する引
剥しガイド部材を固着し、前記第１のキヤツプ部
材に前記中空容器の外径より大なる外径を有する
引剥しガイド部材を固着し、前記キヤツプ部材の
外周面に、カートリツジを前記現像装置に装着す
る時に所定の相互位置関係でのみ挿入が可能であ
り、かつ、挿入後カートリツジを回転させて、前
記開口部がトナー補給を行なえる位置に来た時に
カートリツジの回転および引出しを阻止する位置
決め用の突出部を設けたことを特徴としている。

本発明のトナー粉末補給用カートリツジを一実
施例を示す図面により説明する。第１図は本発明
のトナー粉末補給用カートリツジの正面図、第２
図は第１図のＡ−Ａ断面図そして第３図は本発明
のトナー粉末補給用カートリツジの斜視図であ
る。図中１は紙、プラスチツク等の非磁性材料か
らなる細長い円筒容器で、長手方向に伸びる、少
くともその長さが現像装置の所望補給長さに無理
なくトナー粉末３を排出しうるような長さを有す
る開口部２を備えている。そして開口部２はアル
ミ箔等の非磁性材料からなるシール部材４で密封
されている。さらにシール部材４はその巾が開口
部の巾に略等しい。可撓性を有するシート状の引
剥しガイド部材５で裏打ちされている。上記のシ
ール部材としては例えば表面に接着剤を塗布しそ
の上に紙テープを固着した市販のアルミ箔テープ
を用いれば中空円筒容器への固着が容易で、かつ
気密性も十分保つことができる。さらにシール部
材はガイド部材で裏打ちされているので裏面にト
ナーが付着することはない。シール部材としては
市販のポリエステルフイルムや布等もまた使用で
きる。

上記のように構成された中空円筒容器１の両端
にそれぞれプラスチツク等の非磁性材料からなる
キヤツプ６および７を装着し、ついでキヤツプ７
の入口７ａより所定のトナーを充填した後栓８を
してカートリツジができあがる。

従つて本発明のカートリツジを使用する場合は
ガイド部材５のつまみ部５ａをつまみ、第３図に
示すように略長さ方向に引張ることによりシール
部材４は、ガイド部材５と一体になつているた
め、ガイド部材の巾だけ引剥されて開口すること
ができる。この場合、シール部材４の端部のガイ
ド部材５の巾に相当する位置に１ケ所以上の切込
み４ａを設けておけば、上記の引剥し作業により
一層容易に行なえる。また上記のカートリツジを
現像機にセツトする場合、中空円筒容器の両端の
キヤツプのうち手前側のキヤツプ例えば第３図に
示すようにキヤツプ６に円筒外径より大なるフラ
ンジ部６ａを設ければ、現像機にセツトした時の
シール効果を有し、即ちトナー粉末の現像機外へ
の飛散等が防げる。さらにキヤツプ６にトナー補
給時の回転方向を示す矢印６ｂ等の記号を設ける
ことやセツトおよびリセツト用のツマミ６ｃを設
けることにより一層使いやすくなる。

さらに上記のトナーカートリツジを現像機にセ
ツトした後に、トナー補給を行なう場合には第４
図に示すような工夫をすることが好ましい。第４
図において、第１図〜第３図と同一部分は同一の
参照記号で示す。図中右側が現像機のセツト時に
奥側になるとした場合、ガイド部材を延長して右
側端部で左側に向つて折り返しさらに折返し部５
ｄが引剥し時のツマミ部５ｅとなるようにカート
リツジ端面からはみ出すようにしておく。なおツ
マミ部５ｅはキヤツプ６に設けた溝を通しておけ
ばよい。この場合、キヤツプ６は第３図に示すも
のと同様にフランジ６ａ、矢印６ｂおよびツマミ
６ｃを設けてもよい。またキヤツプ７は、現像機
にセツトした時に所定の位置関係でのみ挿入が可
能であり、かつセツト後カートリツジを回転させ
所定の位置に開口部が対向したときカートリツジ
がその位置で固定されるように、突起７ａを設け
ることが好ましい。またこの位置決め用のガイド
部は必ずしもキヤツプのみならず円筒容器等の他
の部分に設けてもよくまたガイド部は突起に限ら
ず凹部であつても同様の効果が得られる。

さらに本発明のトナー粉末補給用カートリツジ
は上述の構成に限らず、内部を２以上に分割して
各部分毎に開口部を設けたものでもよく、例えば
現像機のカートリツジ用スペースが大で大型のカ
ートリツジにできる場合に有効である。また第３
図において、キヤツプ６の一部を図示点線で示す
如く切欠いてもよく、このような切欠を設けるこ
とによりカートリツジを置いた時の転りを防止す
ることができる。

以上の記述の如く、本発明のトナー粉末補給用
カートリツジは内部の気密性が完全でかつ開口部
のシール部材の引剥しも容易でさらに製作も容易
に行なうことができ、そして現像装置にセツトし
た後でのトナー補給も可能となるという効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す正面図、第２
図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は第１図の斜
視図、そして第４図は本発明の他の実施例を示す
断面図である。 １：円筒容器、２：開口部、３：トナー粉末、
４：シール部材、５：ガイド部材、６，７：キヤ
ツプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電子写真現像装置に着脱自在に装着され、該
   現像装置内にその略全長にわたつてトナー粉末を
   排出しうる長さの開口部を有する細長い筒状中空
   容器をそなえ、該開口部を引剥し可能なシール部
   材で密閉すると共に、該中空容器の両端に各々第
   １および第２のキヤツプ部材を嵌装してなるトナ
   ーカートリツジにおいて、前記シール部材の前記
   開口部に対応する側の面に前記開口部の幅と略等
   しい幅を有しかつ前記シール部材の長さより大な
   る長さを有する引剥しガイド部材を固着し、前記
   第１のキヤツプ部材に前記中空容器の外径より大
   なる外径を有するフランジ部を形成し、前記第２
   のキヤツプ部材の外周面に、カートリツジを前記
   現像装置に装着する時に所定の相互位置関係での
   み挿入が可能であり、かつ、挿入後カートリツジ
   を回転させて、前記開口部がトナー補給を行なえ
   る位置にきた時にカートリツジの回転および引き
   出しを阻止する位置決め用の突出部を設けたこと
   を特徴とするトナーカートリツジ。 ２ シール部材として中空容器と対向する側の面
   に接着剤が塗布された金属箔を用いたことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載のトナーカート
   リツジ。 ３ 引剥しガイド部材としてプラスチツクシート
   を用いたことを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載のトナーカートリツジ。 ４ 引剥しガイド部材は第２のキヤツプ部材側で
   折返されており、折返し部は第１のキヤツプ部材
   を通つて当該部材の前面から延出していることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載のトナーカ
   ートリツジ。 ５ 第１のキヤツプ部材にツマミ部を形成すると
   共にトナー補給時の回転方向を示す記号を設けた
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のト
   ナーカートリツジ。