JPS6354815A - 厚みすべり振動形圧電振動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概　要〕 厚みすべり振動モードで動作するストリップ形圧電振動
装置（デバイス）において、圧電振動子の幅方向のエネ
ルギー閉じ込めを工夫し、信号の取り出し又は信号の接
続を容易にし、且つ、スプリアスの少ない構造とした圧
電振動デバイスである。

〔産業上の利用分野〕

本発明は圧電振動デバイスに関するものであり、より特
定的には、厚みすべり振動モードで動作し且つストリッ
プ形の圧電振動デバイスに関する。

すなわち、圧電振動子の振動モードとしては、屈曲振動
モード、伸張振動モード、輪郭すべり振動モード、厚み
すべり振動モード等があるが、本発明は主として厚みす
べり振動モードを用いる圧電振動デバイスに関する。

本発明の厚みすべり振動モードを用いる圧電振動デバイ
スは高周波用フィルタ等に用いられる。

〔従来の技術〕

厚みすべり振動モードを用いた圧電振動デバイスとして
は、第４図（ａ）（ｂ）に図示の如き、モノリシックク
リスタルフィルタ（ＭＣＦ）が知られている。ＭＣＦは
、厚み振動基板１００の一方の面に所定の間隙を隔てて
対向する主電極１１１　、１１２を形成し、これら主電
極にそれぞれ引出用電極１２１　、１２２を形成すると
共に、厚み振動基板１００の他方の面に、主電極１１１
　、１１２と対向する位置にアース電極１３１　、１３
２　、および主電極引出用電極１２１　、１２２と対向
する位置にアース電極引出用電極１３３　、１３４を形
成して構成されている。ＭＣＦはエネルギ閉じ込め現象
を利用するものであり、対向する主電極とアース電極と
が主電極に印加される信号源により主電極とアース電極
との間で電界が印加された部分の振動基板が共振子とし
て動作し、その中間部の厚み振動基板が結合子として動
作する性質を利用し、１枚の厚み振動基板上に一種のメ
カニカルフィルタを構成したものである。

上述のＭＣＦはエネルギー閉じ込めを主電極およびアー
ス電極で行うため、これら電極と振動基板の縁とは、振
動が十分減衰するだけの距離ｇ１だけ離す必要がある。

従って、振動子としても成る程度の大きさとなり、ＭＣ
Ｆをプリント基板等に実装する場合、接続が比較的容易
であった。

上記ＭＣＦに対し、ストリップ形ＭＣＦが提案されてい
る。ストリップ形ＭＣＦは、厚みすべり振動の変位方向
に沿って振動子エレメントを切り出すので、原理的には
振動に悪影響を与えずに小形化することが可能になると
いう利点がある。従って、プリント基板等に実装する場
合、コンパクトな実装に寄与することになる。

従来の厚みすべり振動モードを用いるストリップ形圧電
振動デバイスの斜視図を第５図に示す。

該ストリップ形圧電振動デバイスは、すべり振動子１５
０の一方の面に主電極１５１　、１５２　、主電極引出
用電極１６１　、１６２　、他方の面に主電極と対向し
てアース電極１７１　、１７２　、主電極引出用電極１
６１゜１６２に対向してアース電極引出用電極（図示せ
ず）を形成させたものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上述の如くストリップ形圧電振動デバイスは小形化され
るが、その反面幅方向の寸法が小さくなり、引出用電極
を介して、振動子として用いる場合は励振信号を電極に
印加すること、フィルタとして用いる場合は原信号の印
加およびフィルタリングされた信号の取り出しが、寸法
的に難しくなるという問題がある。

圧電振動子の幅方向の寸法を大きくすれば、圧電振動子
面への電極の形成が容易になり引出用電極の形成も容易
になるので上述の実装上の問題は解決できるが、単に圧
電振動子の寸法を大きくすることはできない。すなわち
、振動子内の伝播速度を■（Ｉｌｌ／ｓ）、使用周波数
をｆ　　（Ｈｚ）とするとき、振動子の板厚ｔは、ｔ＝
Ｖ／２ｆとして規定され、振動子の幅りはＤ＝に−ｔと
して規定され、ｋ＝１〜５、好適にはに＝２〜３とされ
ている。つまり、振動子の材質により定まる伝播速度お
よび使用周波数によって定まる板厚ｔの２〜３倍の大き
さの幅りより大きい幅とした場合、幅方向に余分のすべ
り振動が生じ、該幅すべり振動によるスプリアス結合に
より、圧電振動デバイスの特性が悪化するからである。

以上の如（、厚みすべり振動モードを用いたストリップ
形圧電振動デバイスは小形化される利点の反面、小形化
により実装が困難になるという二律背反する問題を内在
している。

〔問題を解決する手段、および、作用〕本発明は、上述
の問題を解決するため、変位方向に沿って切り出した幅
広の圧電振動子を用い、圧電振動子の幅方向の一方の側
に対向する電極を設け、対向する電極間に介在する圧電
振動子の部分においてエネルギー閉じ込めを行うと共に
、電極が形成されない他方の側の幅における圧電振動子
の部分において振動エネルギーを閉じ込め上記本来的な
厚みすべり振動に影響を与えないようにする。圧電振動
子をこのように形成することにより本来的な厚みすべり
振動に影響を与えることなく圧電振動子の幅を大きくす
ることができ１．引出電極の形成を容易にし、ひいては
、圧電振動デバイスの実装を容易にする。

好適には、上記電極を形成しない圧電振動子の他方の側
に幅方向の振動エネルギー減衰手段を設ける。

〔実施例〕

本発明の厚みすべり振動を用いたストリップ形圧電振動
デバイスの一実施例を第１図（ａ）〜（ｆ）を参照して
述べる。

第１図（ａ）は当該圧電振動デバイスの平面図、第１図
（ｄ）は、すべり変位方向でもあり当該圧電振動デバイ
スの長手方向でもあるｚ−ｚ　’に沿った断面図、第１
図（ｅ）は第１図（ｄ）のＸ。

−ＸＩ　　’面における平面図、第１図（ｆ）はＸ、−
Ｘ％面における平面図を示す。また第１１１ｆｆｌ（ｂ
）（Ｃ）は、当該圧電振動デバイスの電界分布を示す。

圧電振動デバイスは、基板となる圧電振動子１０、例え
ばＸカッ）　ＬｉＴａＯ３、該圧電振動子の一方の側に
圧電振動子をはさんで対向して形成された第１の電極１
１および第２の電極１２を有している。ＬｉＴａ０ｉの
伝播速度Ｖ　＝４１００ｍ／ｓであるから、使用周波数
ｆ＝２０ＭＨｚとすると、圧電振動子１０の板厚ｔ＝Ｖ
／２ｆ　＃０．１＋＋ｎとなる。従って、圧電振動子１
０の本来的な幅は０．１〜１．Ｏｎ、好適には０．２〜
０．３１重程度となる。電極１１　、１２幅Ｗ２はこの
大きさに形成されている。電極１１　、１２の間に上記
周波数の励振電圧が印加されると、電極１１゜１２とが
対向し、これら電極間に介在する圧電振動子の部分１５
が厚みすべり振動され、共振子として作用する。該共振
子部分１５に定在波が立つ。

圧電振動子１０は電極形成部１００のみならず、幅方向
に電極が形成されない部分１０１を存する。

一般にかかる不要部１０１を設けることはスプリアスが
生じ不必要な高周波成分の付加に伴ない圧電振動デバイ
スとして特性が劣化するのであるが、本実施例において
は、幅方向の振動を防止すべく、振動の変位方向に圧電
振動子を切断する。これにより幅方向の振動エネルギー
が圧電振動子内に閉じ込められる。

このようにすることにより、圧電振動子の幅方向の大き
さを大きくすることができる。従って、電極１１　、１
２の端部１１ａ、１２ａを幅広（とることが可能となり
、圧電振動デバイスをプリント基板に（図示せず）等に
実装する場合、広い面積を有する電極端部１１ａ、１２
ａを介して容易に実装することができる。また電気的接
続の信転性が向上する。

第１図（ｂ）は共振子部分１５の長手方向の電界分布を
示す。第１図（ｃ）は共振子部分１５の幅方向の電界分
布を示す。第１図（ａ）において破線によって示した幅
Ｗｔ　′は上述の如く幅を広くした場合であって、例え
ばＷｚ　’　＝５・ｔとした場合である。このときの電
界分布を第１図（Ｃ）に図示する。

一方、上述の如（、幅方向を大きくすることは、ストリ
ップ形圧電振動デバイスの特徴である小形化に反してい
ることになり、プリント基板等に実装する場合の実装密
度を低下させる。そこで、幅方向の寸法を上述の実装性
を確保した上で最小にするため幅方向の振動を減衰させ
る手段を設けることが望ましい。

第１図（ａ）（ｅ）に振動減衰手段として振動を粘性に
より吸収減衰させる粘性物質である樹脂２１を面着させ
た例を示す。樹脂２１の面着により、圧電振動子の共振
子部分１５の電界分布が第１図（ｃ）の実線の如くなり
、圧電振動子の幅をＷｔ　、例えばＷ２＝４・ｔとする
ことができる。

尚、振動を減衰させる手段としては、第２図の如く圧電
振動子の共振子部分１５の近傍の縁を鋸歯状切り欠き２
２とすることができる。該切り欠き２２は、正確には振
動を減衰させるものではないが、形状を複雑にし高次モ
ードの振動を相互に相殺させ、実効的に振動を減衰させ
るようにしたものである。

本発明の他の実施例を第３図（ａ）〜（ｅ）に示す。

第３図の圧電振動デバイスは高周波用フィルタとして用
いる場合のものである。第３図（ａ）は平面図、第３図
（ｄ）は第３図（ａ）のｚ−ｚ　’方向における断面図
、第３図（６）は第３図（ｄ）のｘ−ｘ　’面における
平面図である。圧電振動デバイスは第１図におけるのと
同様の圧電振動子１０、振動子の一方の面に設けられた
第１の電極１１′および他方の面に設けられた第２の電
極部１２′を有して成る。第１の電極部１１′は２−Ｚ
′力方向所定の間隔ｇを隔てて対向的に形成された電極
対１１ａｌ　、　１１ａ２とこれら電極対に接続された
引出電極１１ｂ１　、１１ｂ２とから成る。第２の電極
１２′はアース用電極として機能するもので、電極対１
１ａｌ　、　１１ａ２と対向的に形成されたアース電極
１２ａ、１２ｂおよびこれらに共通に接続された引出電
極１２ｃとから成る。

原信号を引出電極１１ｂ１と引出電極１２ｃに接続した
場合、対向する電極１１ａ１と電極１２ａとで規定され
る部分１５ａが共振子として機能する。共振子部分１５
ａにおける厚みすべり振動が間隔ｇを介して電極１１ａ
２と電極１２ｂで規定される部分１５ｂに結合、伝播さ
れ、この結合、伝播により所定のフィルタリングが行な
われ、他方の引出電極１１ｂ２からフィルタリングされ
た信号が取り出される。第３図（ｂ）は共振子部分１５
ａ、１５ｂのＺ−Ｚ　’方向の電界分布を示し、第３図
（Ｃ）は共振子部分１５２のｚ−ｚ　’方向と直交する
方向の電界分布を示す。

第１実施例において述べた如く、圧電振動子の幅を大き
くとることができ、アース電極の引出型ｔＥｉ１２ｃを
大きくとることができる。これにより、引出電極１２ｃ
を導電性脂脂（図示）を介してプリント基板のアース部
に接続するときの作業が容易となる。また電気的接続が
信頼性よく行える。さらに、プリント基板への固着が導
電性樹脂のみでなく、且つ、充分な固着とすることがで
きる。

上部電極１１ａｌ　、　１１ａ２の引出用電極の端部も
第３図（ａ）に破線で示した領域１１ｃｌ　、　１１ｃ
２に拡大することができる。これにより、上部電極の実
装性も向上させ得る。

尚、本実施例においても、樹脂２１を固着させ、圧電振
動子の幅を適宜の大きさにすることができる。

〔発明の効果〕

以上に述べたように本発明によれば、特性を劣化させる
ことなく圧電振動子の幅方向の寸法を大きくし、実装上
の作業性を向上させ、電気的接続の信頼性を向上させ、
また、装着性および装着の信頼性を向上させた、厚みす
べり振動を用いたストリップ形圧電振動デバイスが提供
される。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）〜（ｆ）、第２図、第３図（ａ）〜（ｅ）
は本発明の実施例を示す図、第４図（ａ）（ｂ）および
第５図は従来圧電振動子を示す図、である。 （符号の説明） １０・・・圧電振動子、 １１　、１２・・・電極、 ２１・・・樹脂。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. １．エネルギー閉じ込め現象に基づく厚みすべり振動モ
   ードにおいて作動する圧電振動子（１０）、および、 圧電振動子のすべり振動変位方向を長手方向とする方向
   に沿って、該長手方向と直交する幅方向の一方の側に、
   すべり振動変位両面に対向して設けられ励信信号が印加
   される第１の電極（１１）および第２の電極（１２）を
   有し、 第１の電極および第２の電極によって規定される圧電振
   動子の幅方向の一方の側を第１および第２の電極に印加
   される励信信号によるエネルギーを閉じ込め、圧電振動
   子の幅方向の他方の側を振動の変位方向に切断し振動エ
   ネルギーを閉じ込めるように形成したことを特徴とする
   、厚みすべり振動モード形圧電振動装置。
2. ２．前記圧電振動子の電極が形成されていない幅方向他
   方の側の、前記第１および第２の電極により規定される
   すべり振動部位の近傍に、振動エネルギー減衰手段を具
   備した、特許請求の範囲第１項に記載の圧電振動装置。
3. ３．前記振動エネルギー減衰手段が前記圧電振動子の幅
   方向他方の側の面に面着された粘性物である、特許請求
   の範囲第２項に記載の圧電振動装置。