JPS635460B2 - - Google Patents

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JPS635460B2
JPS635460B2 JP61074348A JP7434886A JPS635460B2 JP S635460 B2 JPS635460 B2 JP S635460B2 JP 61074348 A JP61074348 A JP 61074348A JP 7434886 A JP7434886 A JP 7434886A JP S635460 B2 JPS635460 B2 JP S635460B2
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JP
Japan
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alloy
amorphous
present
atomic
magnetic permeability
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JP61074348A
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English (en)
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JPS61235539A (ja
Inventor
Takeshi Masumoto
Akihisa Inoe
Shunsuke Arakawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOHOKU DAIGAKU KINZOKU ZAIRYO KENKYU SHOCHO
Original Assignee
TOHOKU DAIGAKU KINZOKU ZAIRYO KENKYU SHOCHO
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【発明の詳細な説明】
本発明は、高透磁性に優れた炭素系非晶質鉄合
金に関するものである。 通常、固体の金属又は合金は結晶状態である
が、液体より超急冷(冷却速度は合金の組成に依
存するが、およそ104〜106℃/秒である)すれば
液体に類似した周期的原子配列を持たない非結晶
構造の固体が得られる。このような金属を非晶質
金属あるいはアモルフアス金属と呼ぶ。一般に、
この型の金属は2種以上の元素からなる合金であ
り、通常、遷移金属元素と非金属元素の両者の組
合せよりなり、半金属量は約15〜30原子%程度で
ある。 本発明者等は先に特開昭51−73920号により下
記成分組成範囲を有する高透磁率アモルフアス合
金を開示した。 (1) 燐、炭素及びボロンのうち何れか1種または
2種以上を7〜35原子%と、鉄及びコバルトの
何れか1種または2種を93〜65原子%とを含む
ことを特徴とする高透磁率アモルフアス合金。 (2) 原子%で (イ) ニツケル50%以下、 (ロ) 珪素25%以下、 (ハ) クロム及びマンガンの少なくとも1種15%
以下、 (ニ) モリブデン、ジルコニウム、チタン、アル
ミニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、
タングステン、銅、ゲルマニウム、ベリリウ
ム及びビスマスのうちから選ばれた何れか1
種または2種以上10%以下、ならびに (ホ) プラセオヂム、ネオヂム、プロメチウム、
サマリウム、ユウロピウム、ガトリニウム、
テルビウム、ジスプロシウム及びホルミウム
のうちから選ばれた何れか1種または2種以
上を5%以下、 の前記(イ),(ロ),(ハ),(ニ)及び(ホ)の群から選ばれ

何れか1種または2種以上の成分を合計で50%
以下含有する前記(1)記載の高透磁率アモルフア
ス合金。 この合金は原料費、結晶化温度、硬さ、強さ、
脆化温度等の点で未だ十分には満足されていなか
つた。 本発明は、前記諸特性を有しながら、製造が容
易でかつ安価な炭素系高透磁率非晶質鉄合金を提
供することを目的とするものである。すなわち本
発明は実質的に下記の式で示される成分組成より
なることを特徴とする炭素系高透磁率非晶質鉄合
金である。 FeaMcQd (式中FeaはFeがa原子%、McはCr,Mo,W
のうちから選ばれる何れか1種または2種以上が
c原子%、QdはCがd原子%含有されているこ
とを示し、aは72〜84、cは4〜10、dは12〜26
の範囲内にあり、a,c及びdの和は実質的に
100であり、かつQを構成するCの一部が4原子
%以下のNで置換されてなるもの。但しMがWの
みよりなることはない。) 本発明者等は、非金属元素として炭素と窒素と
を含む鉄合金が広い組成範囲で容易に非晶質化
し、しかも優れた高透磁率の特性をもつ安価な合
金であることを新規に知見して、本発明を完成し
たのである。 次に本発明を詳細に説明する。 これまで良く知られている非晶質合金において
廉価な合金は鉄を主体としたものであり、例えば
Fe80P20、Fe80B20、Fe80P12B8、Fe75Si15B10
Fe75Si15P10、Fe80P13C7などのように鉄と非金属
元素P,B,Si,Cとの組合せであつた。しかる
に、本発明者らは非晶質化するために必要な添加
剤であるこれら半金属元素には各々一長一短があ
ることを見出した。その効果を纏めて第1表に示
す。同表中には特性を◎(優)、〇(良)、×(可)
でもつて評価してある。
【表】 同表より、Geは総ての点で好ましくなく、P
は原料費、非晶質形成能、耐食性等の性質は良い
が、それら以外の性質は好ましくない。特に溶解
中に有害ガスを発生し、また加熱中に材料の脆化
を促進するので問題の多い元素である。同表中Si
およびBは耐食性を低下させる作用を有する点で
好ましくなく、またBは原料費が高いという欠点
を有する。とくに、Cは磁束密度を最も低下させ
ない元素である。すなわち前記諸元素に対してC
及びNは同表より明らかな如く総ての点において
好ましい性質を有する元素であることが判つた。 かくして本発明者等は、非晶質化に寄与する前
記半金属中CとNとを含む非晶質鉄合金について
詳細に研究して本発明を完成したのである。 一般に、非晶質合金は液体状態から急速に冷却
することによつて得られるが、このために種々の
冷却方法が考えられている。例えば高速回転する
1つの円板の外周面上(第1図a)または高速に
お互い逆回転する2つのロールの間(第1図b)
に液体金属を連続に噴出させて、回転円板または
双ロールの表面上で105〜106℃/秒程度の速度で
急冷凝固させる方法が公知である。また最近本発
明者等が発明した溶融金属から直接幅広薄帯板を
製造する方法ならびにその製造装置(特開昭53−
125228号、同53−125229号)を用いることができ
る。 本発明の非晶質鉄合金も同様に液体状態から急
速に冷却することによつて得ることができ、上記
の諸方法によつて線または板状の本発明の非晶質
合金を製造することができる。また、高圧ガス
(窒素、アルゴンガスなど)により液体金属を吹
き飛ばし、対向する冷却用銅板上で微粉状に急冷
凝固させる例えばアトマイザーなどにより数μm
〜数10μm程度の非晶質合金粉末を製造すること
ができ、この合金は半金属としてC及びCの一部
の代替として4原子%以下のNで置換することが
でき、したがつて従来の非晶質合金に較べて安価
であるばかりでなく、製造が容易であるため本発
明の炭素系非晶質鉄合金よりなる粉末、線、ある
いは板を工業的規模で製造することができる点に
おいて極めて有利である。なお本発明合金にあつ
ては通常の工業材料に存在する程度の不純物、例
えばP,Si,As,Sなどが小量含まれていても
本発明の目的を達成することができる。 本発明の非晶質鉄合金は成分組成上から下記の
諸グループに大別することができる。 (a) Fe―Cr―C―N (b) Fe―Mo―C―N (c) Fe―Cr―Mo―C―N (d) Fe―Cr―W―C―N (e) Fe―Mo―W―C―N (f) Fe―Cr―Mo―W―C―N 次に本発明において、成分組成を限定する理由
を説明する。 Feが72原子%より少ないと、磁化が低下し約
2000G以下となり、また84原子%より多いと非晶
質合金を容易に得ることが困難であるのでFeは
72〜84原子%の範囲内にする必要がある。 QのCは12原子%より少ないか、あるいは26原
子%より多いと非晶質合金を得ることが困難であ
るのでQのCは12〜26原子%の範囲内にする必要
がある。 Mcのcが10以上では磁化が低下し、約2000G
以下となり、またCが4以下では非晶質が得難い
のでCは4〜10の範囲内にする必要がある。また
MがWのみよりなるときは、非晶質化することが
困難である。 またQのCの一部をNで置換する場合Nが4原
子%より多いと急冷凝固時にNが合金組織中に気
泡として析出し、合金の形状が悪化し、機械的強
度が低下するのでNは4原子%以下にすることが
必要である。 一般に非晶質合金は加熱することにより結晶化
し、非晶質合金の特徴である延性および勒性を失
なうと共に優れた高透磁率特性も低下するので、
結晶化温度(Tx)がが高い合金であることが実
用上有利である。本発明の非晶質合金のTxは大
凡350〜550℃の範囲内であり、Cr,Mo,Wの含
有量の増加と共に結晶化温度(Tx)が上昇する
傾向があり、したがつて本発明合金は高い結晶化
温度(Tx)を有し、熱に対して安定な合金であ
ることがわかる。また硬さ(Hv)および破壊強
度(σf)はそれぞれ800〜950DPNおよび280〜
350Kg/mm2であり、Cr,Mo,Wの含有量の増加
と共に何れも上昇する。 また一般に非晶質鉄合金は結晶化温度より低温
域でも脆化してしまう欠点のあることが知られて
いる。本発明者等の研究によれば、非晶質鉄合金
の脆化現象はその合金中に含有される半金属元素
の含有量と種類に大きく依存することを知見し
た。種々の半金属元素を含む非晶質鉄合金と本発
明のCとNとを含む非晶質鉄合金との脆化温度を
比較した結果、本発明合金の大部分は、Fe80P20
合金よりもより高い脆化温度を持ち、脆化し難
く、従来脆化し難い合金として知られている
Fe80B20合金にほぼ匹敵する脆化温度を有するこ
とを知つた。この性質は磁気特性を改善するため
に結晶化温度以下で熱処理する際、合金を脆化し
ない点で有利である。 以上のように、本発明合金においてaが72〜
84、cが4〜10、dが12〜26の範囲内にある非晶
質鉄合金は高透磁率特性を有し、しかも本発明合
金は原料費が安く、結晶化温度、硬さ、強さ、脆
化温度等の点で優れており、新規な高透磁率合金
である。第2表に本発明の前記特性を有する合金
を市販現用材料について比較して示す。
【表】 また本発明の高渡磁率合金は結晶化温度及び脆
化温度が高いので、本発明者等が先に出願した特
開昭51−73923号の高透磁率アモルフアス合金の
磁気特性改質方法を適用して、容易に結晶化温度
以下で焼鈍処理することができ、また必要により
前記焼鈍処理を応力下及びまたは磁場中でも行な
うことができる。これらの焼鈍処理により例えば
用途に応じて履歴曲線の形状を調整することがで
きる。本発明の高透磁率合金は従来の金属系高透
磁率材料が使用されている変圧器、モータ及び磁
気増幅器等の鉄心、あるいは音声用、録画用及び
カードリーダー用等の磁気ヘツドのコア材、磁気
フイルター、熱センサーなどの線材または板材と
して使用することができる。 次に本発明の非晶質合金の用途例を示す。 実施例 1 本発明合金の1種Fe74Cr4Mo4C10N2合金を第
1図aの装置を用いて幅0.5mm、厚さ0.05mmのフ
イラメント材とし、これを20mm直径の石英ガラス
管の中央に5cmだけ詰めた。これに外部より約
100エルステツドの磁場をかけながら、石英ガラ
ス管中にFe3O4粉末を2%懸濁させた水溶液を10
c.c./秒の速度で流した。この方法により、溶液中
の強磁性粉末を98〜99%除去することができた。
すなわち、本合金はフイルターとして有用な材料
である。 以上本発明合金は、硬さ及び強さが大きく、耐
食性に優れ、しかも高透磁率を有し、その上従来
の非晶質合金に比し、安価でかつ製造が容易であ
る等の数々の特徴を有し、多方面での使用が期待
される。 本発明の合金は用途により粉末、線あるいは板
に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bはそれぞれ溶融合金を急冷するこ
とによる非晶質合金の製造装置の原理図である。 1…溶融金属、2…急冷凝固した非晶質合金の
線あるいは板、3…冷却用円板、4…ロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の式で示される成分組成よりなる炭素系
    高透磁率非晶質鉄合金。 FeaMcQd (式中FeaはFeがa原子%、McはCr,Mo,W
    のうちから選ばれる何れか1種または2種以上が
    c原子%、QdはCがd原子%含有されているこ
    とを示し、aは72〜84、cは4〜10、dは12〜26
    の範囲内にあり、a,c及びdの和は実質的に
    100であり、かつQを構成するCの一部が4原子
    %以下のNで置換されてなるもの。但しMがWの
    みよりなることはない。)
JP61074348A 1986-04-02 1986-04-02 炭素系高透磁率非晶質鉄合金 Granted JPS61235539A (ja)

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JPS61235539A JPS61235539A (ja) 1986-10-20
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5173920A (ja) * 1974-12-24 1976-06-26 Tohoku Daigaku Kinzoku Zairyo
JPS6174349A (ja) * 1984-09-19 1986-04-16 Hitachi Micro Comput Eng Ltd 半導体装置の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5173920A (ja) * 1974-12-24 1976-06-26 Tohoku Daigaku Kinzoku Zairyo
JPS6174349A (ja) * 1984-09-19 1986-04-16 Hitachi Micro Comput Eng Ltd 半導体装置の製造方法

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