JPS6352652B2 - - Google Patents

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JPS6352652B2
JPS6352652B2 JP5519880A JP5519880A JPS6352652B2 JP S6352652 B2 JPS6352652 B2 JP S6352652B2 JP 5519880 A JP5519880 A JP 5519880A JP 5519880 A JP5519880 A JP 5519880A JP S6352652 B2 JPS6352652 B2 JP S6352652B2
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JP
Japan
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polymerization
propylene
catalyst
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reaction
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JP5519880A
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Teruhiro Sato
Kazutsune Kikuta
Kenji Matsuda
Hiromasa Chiba
Tsutomu Takahashi
Kazuya Komatsu
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Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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Publication of JPS6352652B2 publication Critical patent/JPS6352652B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、α―オレフイン重合体の製造方法に
関し、更に詳しくは、α―オレフイン重合体の立
体規則性を制御し、かつ、α―オレフインの重合
体を高収量で製造する方法に関する。 α―オレフインは、周期律表の〜族の遷移
金属化合物と〜族の金属の有機金属化合物と
からなり、電子供与体等を加えて変成したものも
含めて、いわゆるチーグラー・ナツタ触媒によつ
て重合することはよく知られている。 チーグラ・ナツタ触媒の中で、特に、三塩化チ
タン含有組成物を用いて、プロピレン等の立体規
則重合を行う事は良く知られている(例えば、特
公昭32−10596号など)。この場合には、得られた
α―オレフイン重合体の立体規則性は、三塩化チ
タン含有組成物又は電子供与体等の変成剤を加え
た触媒成分及び重合条件で決まつてしまい、ホモ
ポリマーの立体規則性は自由には制御出来なかつ
た。 ポリプロピレンの立体規則性を、赤外吸収法で
測定して求めた995cm-1と974cm-1の吸光度比(以
下、IR―τで表わす事がある。ジエ・ピー・ル
オンゴ氏(J・P・Luongo)、ザ・ジヤーナル・
オブ・アプライドポリマーサイエンス(J・
Appl・Polymer Sci)、、302(1960)参照)で
示すと、従来、三塩化チタン含有組成物を用いて
得られたポリマーのIR―τは、通常0.93〜0.95の
範囲にある。このIR―τを制御する方法として
は、重合温度を変えたり、添加剤を用いたり、コ
モノマーとしてプロピレン以外のα―オレフイン
を用いて共重合する方法があつた。例えばポリマ
ーの剛性を低下させ、インパクトを上げる目的で
IR―τを0.83〜0.93程度に下げる方法としては、
重合温度を上げたり、トリアルキルアルミニウム
の様な添加剤を用いたり、エチレン又はブテン―
1のようなコモノマーを用いて共重合させてい
た。しかしながら、このような従来の方法では、
アタクチツクポリマーが多く生成する欠点があつ
た。このため、剛性が大幅に低下したり、抗張力
が弱くなつたり、製品表面のベタツキの原因にな
つたりして、製品物性が損われてしまう為に、増
加したアタクチツクポリプロピレンを除去する必
要があり、そのための除去設備及び除去されたア
タクチツクポリマーの処理設備(例えば、燃焼処
理など)を増設しなければならず、プロピレンの
原単位も悪くなり、ポリマーの製造コストを上げ
る原因となつていた。 触媒調製において簡単な作業によつてなし得る
触媒成分の変化が、得られるコポリマーの立体規
則性に変化を及ぼすような触媒を用いれば、立体
規則性を制御してポリマーを製造することが可能
であり、剛性や延伸特性等の物性の異なつた色々
なポリマーを同一プラントで製造することが容易
となり、プラントの効率的使用やポリマーの用途
拡大において有利である。 本発明者らは本発明に規定する三塩化チタン組
成物について研究した結果、その予備活性化に際
して、有機アルミニウムと電子供与体との反応生
成物を添加し、かつこのものの両反応原料のモル
比を変化せしめることによつて、得られるポリマ
ーの立体規則性を制御できることを見出して、本
発明を成すに至つた。 本発明の目的は、アタクチツクポリマーを増加
させることなく得られる重合体の立体規則性を制
御することの容易なα―オレフイン重合体の製造
方法を提供するにある。 本発明は、四塩化チタンを周期律表第a族、
第a族、及び第a族の金属で還元し、粉砕処
理または熱処理して得られた三塩化チタンを含ん
だ固体生成物()、または、固体生成物()
と、電子供与体、電子受容体、または電子供与体
と電子受容体との反応生成物の少なくとも一つと
を、反応させて得られた固体生成物()(固体
生成物()と()を三塩化チタン組成物と総
称する)に、有機アルミニウム化合物、α―オレ
フイン、及び有機アルミニウム化合物と電子供与
体との反応生成物(反応生成物(H)と略称する)で
あつて後者の前者に対するモル比を0.01〜5の範
囲で選んだものを組み合わせて得られた予備活性
化触媒の存在下に、α―オレフインを重合するこ
とを特徴とするα―オレフイン重合体の製造方法
である。 本発明において使用する触媒の調製法を説明す
る。 固体生成物()は次のようにして調製する。
1モルTiCl4(A)に0.1〜10モルの溶媒を加え0.02モ
ル〜1モルの還元用金属(B)を−20゜〜50℃で1分
〜10時間で加え、50℃〜500℃で1〜10時間反応
させ、反応終了後、溶媒及び未反応物を除去した
後、ボールミル又は振動ミルで、20℃〜100℃で
1〜100時間粉砕処理をするか、不活性ガス5
Kg/cm2G以下又は減圧下(水銀柱0〜−760mm)
で20℃〜200℃で1〜10時間、加熱処理して得ら
れる。 固体生成物()は、固体生成物()に、電
子供与体(C)または電子受容体(D)の何れか一方また
は両方を各々につき1回〜5回段階的に反応させ
て得られる。複数回反応させる場合は、各回使用
の(C)または(D)が同じであつても異つていてもよ
い。(C)も(D)も反応させる場合も反応方法は各々に
ついては単独で反応させる場合と同じである。(C)
または(D)の何れか一方または両方を反応させる代
りに、(C)と(D)との反応生成物(G)を固体生成物
()に反応させても良い。 反応は粉砕反応または懸濁反応によつて行われ
る。 粉砕反応の場合は、固体生成物()100gと
(C)または(D)1〜50gとを20゜〜100℃で1〜100時
間、ボールミル又は振動ミルを用いて反応させ
る。 懸濁反応の場合は、固体生成物()100gと
(C)または(D)1〜500gとを懸濁状態で20゜〜200℃
で10分〜10時間反応させる。好ましい懸濁状態は
固体生成物()100gを0.05〜2の反応液
に懸濁させた状態であり、反応液として(C)及び/
又は(D)と共に溶媒を用いることができる。反応終
了後は、溶媒又は未反応物を別又はデカント又
は減圧溜去により除去し、溶媒で洗浄した後、固
体生成物()として取り出すか、溶媒中に懸濁
させたままで使用に供することもできる。また粉
砕反応と懸濁反応を組み合せて行うことも出来
る。 電子供与体(C)としては、酸素、窒素、硫黄、燐
のいずれかの原子を有する有機化合物、即ち、ア
ルコール類、エーテル類、エステル類、アルデヒ
ド類、脂肪酸類、芳香族カルボン酸類、ケトン
類、ニトリル類、アミン類、アミド類、尿素又は
チオ尿素類、イソシアネート類、アゾ化合物、ホ
スフイン類、ホスフアイト類、ホスフイナイト
類、チオエーテル類、チオアルコール類などが示
される。具体例としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、
ヘキサノール、オクタノール、フエノール、クレ
ゾール、キシレノール、エチルフエノール、ナフ
トール類のアルコール類、ジエチルエーテル、ジ
n―プロピルエーテル、ジn―ブチルエーテル、
ジイソアミルエーテル、ジn―ペンチルエーテ
ル、ジn―ヘキシルエーテル、ジi―ヘキシルエ
ーテル、ジn―オクチルエーテル、ジi―オクチ
ルエーテル、ジn―ドデシルエーテル、ジフエニ
ルエーテル、エチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
テトラヒドロフラン等のエーテル類、メタクリル
酸メチル、酢酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸アミ
ル、酪酸ビニル、酢酸ビニル、安息香酸エチル、
安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オ
クチル、安息香酸2エチルヘキシル、トルイル酸
メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸2―エチ
ルヘキシル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、
アニス酸プロピル、ケイ皮酸エチル、ナフトエ酸
メチル、ナフトエ酸エチル、ナフトエ酸プロピ
ル、ナフトエ酸ブチル、ナフトエ酸2―エチルヘ
キシル、フエニル酢酸エチルなどのエステル類、
アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドなどのアル
デヒド類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、修
酸、こはく酸、アクリル酸、マレイン酸、安息香
酸などの芳香族カルボン酸類、などの脂肪酸、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ベ
ンゾフエノンなどのケトン類、アセトニトリル等
のニトリル類、メチルアミン、ジエチルアミン、
トリブチルアミン、トリエタノールアミン、β
(N,N―ジメチルアミノ)エタノール、ピリジ
ン、キノリン、α―ピリコン、N,N,N′,
N′―テトラメチルヘキサエチレンジアミン、ア
ニリン、ジメチルアニリンなどのアミン類、ホル
ムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N,
N,N′,N′,N″―ペンタメチル―N′―β―ジメ
チルアミノエチルリン酸トリアミド、オクタメチ
ルピロホスホルアミド等のアミド類、N,N,
N′,N′―テトラメチル尿素等の尿素類、フエニ
ルイソシアネート、トルイルイソシアネートなど
のイソシアネート類、アゾベンゼンなどのアゾ化
合物、エチルホスフイン、トリエチルホスフイ
ン、トリn―ブチルホスフイン、トリn―オクチ
ルホスフイン、トリフエニルホスフイン、トリフ
エニルホスフインオキシドなどのホスフイン類、
ジメチルホスフアイト、ジn―オクチルホスフア
イト、トリエチルホスフアイト、トリn―ブチル
ホスフアイト、トリフエニルホスフアイトなどの
ホスフアイト類、エチルジエチルホスフイナイ
ト、エチルジブチルホスフイナイト、フエニルジ
フエニルホスフイナトトなどのホスフイナイト
類、ジエチルチオエーテル、ジフエニルチオエー
テル、メチルフエニルチオエーテル、エチレンサ
ルフアイド、プロピレンサルフアイドなどのチオ
エーテル、エチルチオアルコール、n―プロピル
チオアルコール、チオフエノールなどのチオアル
コール類などをあげる事も出来る。これらの電子
供与体は混合して使用する事も出来る。 ポリシロキサンも電子供与体として用いられ
る。ポリシロキサンとしては、一般式
【式】で表わされる鎖状又は環状のシ ロキサン重合物であり、R1,R2は、ケイ素に結
合し得る同種又は異種の置換基を表わすが、なか
でも、水素、アルキル基、アリール基等の炭化水
素残基、ハロゲン、アルコキシ基又はアリールオ
キシ基、脂肪酸残基等の1種から成るもの及びこ
れらの2種以上の種々の比率で分子内に分布して
結合しているものなどが用いられる。 ポリシロキサンとして通常用いられるものは、
前記式中の各Rが炭化水素残金から成るものであ
り、具体例を示すと、アルキルシロキサン重合物
として、例えば、オクタメチルトリシロキサン、
オクタエチルシクロテトラシロキサンなどの低級
重合物、及びジメチルポリシロキサン、エチルポ
リシクロシロキサン、メチルエチルポリシロキサ
ンなどのアルキルシロキサン重合物、またヘキサ
フエニルシクロトリシロキサン、ジフエニルポリ
シロキサンなどのアリールシロキサン重合物また
はジフエニルオクタメチルテトラシロキサン、メ
チルフエニルポリシロキサンなどのアルキルアリ
ールシロキサン重合物などが示される。 この他R1が水素またはハロゲンで、R2がアル
キル基、アリール基等の炭化水素残基であるアル
キル水素シロキサン重合物又はハロアルキルシロ
キサン又はハロアリールシロキサン重合物があげ
られる。また各Rがアルコキシ又はアリールオキ
シ基、又は脂肪酸残基であるポリシロキサンを用
いる事が出来る。 ポリシロキサンは、反応時には液状となる事が
必要であり、ポリシロキサン自身が、反応条件下
で液状であるか、溶媒の存在下での反応では、反
応に用いる溶媒に可溶である事が必要である。ポ
リシロキサンの粘度は、25℃で10〜10000センチ
ストークスが適し、好ましくは10〜2000センチス
トークスの範囲である。 これらの電子供与体は、混合して使用する事も
出来る。 電子受容体(D)としては、周期律表〜族の元
素のハロゲン化物が用いられる。具体例として
は、無水塩化アルミニウム、四塩化珪素、塩化第
一錫、塩化第二錫、四塩化ジルコニウム、三塩化
リン、五塩化リン、四塩化チタン、四塩化バナジ
ウム、五塩化アンチモン、ヨウ素などがあげられ
る。中でも四塩化チタンが好ましく用いられる。 溶媒としては、n―ペンタン、n―ヘキサン、
n―ヘプタン、n―オクタン、i―オクタン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、クロ
ロホルム、1,2―ジクロルエタン、ヨウ化メチ
ル、トリクロルエチレン、テトラクロルエチレン
等の脂肪族、芳香族の炭化水素、またはハロゲン
化炭化水素が用いられる。これらは洗浄溶媒とし
ても用いられる。 反応生成物(G)は電子供与体(C)100gと電子受容
体(D)10g〜200gを温度0〜80℃で10分〜5時間
反応させて得られる。 得られた三塩化チタン組成物は、次に、有機ア
ルミニウム(E)、α―オレフイン(F)、及び有機アル
ミニウム(E)と電子供与体(C)との反応生成物(H)を組
み合わせて予備活性化する。 予備活性化に用いるα―オレフイン(F)は、エチ
レン、プロピレン、ブテン―1、ヘキセン―1、
ヘブテン―1、その他の直鎖モノオレフイン類、
4―メチル―ペンテン―1、2―メチル―ペンテ
ン―1、3―メチル―ブテン―1等の枝鎖モノオ
レフイン類、スチレン等であり、これらは重合対
象であるα―オレフインと同じであつても異なつ
ていても良く、又2つ以上のα―オレフインを混
合して用いる事も出来る。 反応生成物(H)は、通常、n―ペンタン、n―ヘ
キサン、n―ヘプタン等の溶媒中で、有機アルミ
ニウム(E)1モルと電子供与体(C)0.01〜5モルとを
−10℃〜100℃で10分〜3時間反応させて得られ
る。通常(C)、(E)共その1モルを10〜5000mlの溶媒
で稀釈し、稀釈した(E)に稀釈した(C)を滴下しなが
ら反応させる。 本発に用いる有機アルミニウム化合物(E)は一般
式AlRnR′n′X3−(n+n′)(式中R、R′はアルキ
ル基、アリール基、アルカリール基、シクロアル
キル基等の炭化水素基又はアルコキシ基を示しX
はフツ素、塩素、臭素及びヨウ素のハロゲンを表
わし、又n、n′はO<n+n′3の任意の数を表
わす)で表わされるもので、その具体例としては
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリn―プロピルアルミニウム、トリn―ブ
チルアルミニウム、トリi―ブチルアルミニウ
ム、トリn―ヘキシルアルミニウム、トリi―ヘ
キシルアルミニウム、トリ2―メチルペンチルア
ルミニウム、トリn―オクチルアルミニウム、ト
リn―デシルアルミニウム等のトリアルキルアル
ミニウム類、ジエチルアルミニウムモノクロライ
ド、ジn―プロピルアルミニウムモノクロライ
ド、ジi―ブチルアルミニウムモノクロライド、
ジエチルアルミニウムモノフルオライド、ジエチ
ルアルミニウムモノブロマイド、ジエルアルミニ
ウムモノアイオダイド等のジエチルアルミニウム
モノハライド類、ジエチルアルミニウムハイドラ
イド等のアルキルアルミニウムハイドライド類、
メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルア
ルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウ
ムジクロライド、i―ブチルアルミニウムジクロ
ライド等のアルキルアルミニウムハライド類など
があげられ、他にモノエトキシジエチルアルミニ
ウム、ジエトキシモノエチルアルミニウム等のア
ルコキシアルキルアルミニウム類を用いる事も出
来る。これらの有機アルミニウム化合物のうち、
反応生成物(H)の原料としてはトリアルキルアルミ
ニウムが、また、三塩化チタン組成物と組み合わ
せるものとしてはジアルキルアルミニウムモノハ
ライドが最も好ましい。 予備活性化は、プロパン、ブタン、n―ペンタ
ン、n―ヘキサン、n―ヘプタン、ベンゼン、ト
ルエン等の炭化水素溶媒中で行う事も出来、液化
プロピレン、液化ブテン―1などの液化α―オレ
フイン中でも、気体のエチレン、プロピレン中で
も行う事が出来、また予備活性化の際に水素を共
存させても良い。 予備活性化は、三塩化チタン組成物1gに対
し、溶媒0〜50、有機アルミニウム(E)1〜500
ミリモル水素0〜30、α―オレフイン(F)0.01〜
1000g、反応生成物(H)0.05g〜10gを混合、反応
させることによりなされる。その反応条件は、0
℃〜100℃で1分〜20時間であり、(F)は三塩化チ
タン組成物1g当り0.005〜500g重合させる事が
望ましい。 予備活性化の際に、予めスラリー重合又はバル
ク重合又は気相重合によつて得られた重合体粒子
を共存させる事が出来る。その重合体は、重合対
象のα―オレフイン重合体と同じであつても異な
つたものでも良い。共存させ得る重合体粒子は、
三塩化チタン組成物1gに対し、0〜5000gの範
囲にある。 予備活性化の際に用いた溶媒又はα―オレフイ
ン(F)は、予備活性化の途中で又は予備活性化終了
後に減圧溜去又は別等により、除く事も出来、
又三塩化チタン組成物を、その1g当たり80を
越えない量の溶媒に懸濁させておく事も出来る。 予備活性化する方法には種々の方法がある。主
な態様は、例えば、(1)三塩化チタン組成物とと有
機アルミニウム(E)とを組み合わせ、α―オレフイ
ン(F)を加えて反応させた後、反応生成物(H)を加え
る方法、(2)(F)の存在下で三塩化チタン組成物と(E)
とを組み合わせて(F)を反応させ、(H)を加える方
法、(3)三塩化チタン組成物と(D)を組み合わせ、(H)
を加えた後に、(F)を加えて反応させる方法、(4)(3)
の後に更に、(H)を加える方法等がある。上記(1)、
(2)において、(F)の反応は気相、液化α―オレフイ
ン中、又は溶媒中で行うことが出来、未反応α―
オレフインや溶媒の除去は反応生成物(H)添加の前
後何れで行つてもよく、或は該除去を行うことな
く(H)を加えてもよい。(1)〜(4)の方法は予め得られ
たα―オレフイン重合体を加えて行つてもよく、
また予備活性化後、溶媒や未反応α―オレフイン
を除去して、触媒を粉粒体で得てもよい。 又(1)〜(4)の方法で、α―オレフインと共に水素
を用いる事も出来る。最後の成分の添加、反応を
もつて予備活性化触媒の調製は終了し、触媒をス
ラリー状態にするか粉粒体にするかは本質的な差
はない。 ポリマーの立体規則性の制御は、反応生成物(H)
の電子供与体(C)/有機アルミニウム(E)のモル比
((H)モル比と云うことがある)を変える事により
行う。モル比は0.01〜5モルの範囲内で変え、モ
ル比を小さくするとIR―τが低く、モル比を大
きくすると、IR―τは高くなる。 上記の様にして得られた予備活性化触媒はα―
オレフイン重合体の製造に用いられる。 上記予備活性化触媒は、n―ヘキサン、n―ヘ
プタン等の炭化水素溶媒中で重合を行うスラリー
重合、又は液化プロピレン、液化ブテンなどの液
化α―オレフインモノマー中で行うバルク重合の
何れにも用いることが出来、またプロピレン等の
α―オレフインを気相で重合させる気相重合にも
好ましく用いることが出来、さらに気相重合の変
型としてのスラリー重合又はバルク重合の後に気
相重合を行う重合方法にも、好ましく用い得る。 α―オレフインの気相重合は、流動層方式で
も、撹拌翼付きで流動させても、縦型又は横型パ
ドル撹拌でも行う事が出来る。また、連続重合又
は回分重合の何れでも良い。 α―オレフインの気相重合の変型として、スラ
リー重合又はバルク重合の後に気相重合を行う重
合方法は、回分重合でも連続重合でも行う事が出
来る。例えば、(1)スラリー重合又はバルク重合を
行つた後、溶媒又は液化α―オレフインを除去
し、引続き気体のα―オレフインをフイードとし
て気相重合を行う方法、(2)スラリー重合又はバル
ク重合を行い、溶媒又はα―オレフインを除去せ
ずにα―オレフインの重合を続けると、溶媒又は
液化α―オレフインが少量となつて重合体粒子が
含まれて液体部分がなくなり、特別な操作を加え
ることなく気相重合に多行し、そこにα―オレフ
インを気体でフイードする方法がある。スラリー
重合又はバルク重合と気相重合の組合せからなる
多段重合は特に連続重合に於いて好ましい結果を
与える。その方法は、一段目に於てスラリー重合
又はバルク重合を行い、溶媒又は液化α―オレフ
インを30%以下含む重合体粒子となる迄重合を続
せるか又は溶媒、液化α―オレフインを除いた
後、二段目に於て重合体粒子を流動させてα―オ
レフインの気相重合を行う方法等である。二段目
の気相重合では前段の触媒をそのまゝ使用する
が、二段目で新たに触媒を添加してもよい。この
場合、スラリー重合又はバルク重合1に対し、気
相重合0.1〜100(重量比)となる様に重合する事
が望ましい。 α―オレフインの重合条件は、スラリー重合、
バルク重合、気相重合とも、重合温度は室温(20
℃)〜200℃、重合圧力は常圧(0Kg/cm2G)〜
50Kg/cm2Gで通常5分〜10時間程度実施される。
重合の際、分子量制御のため適量の水素を添加す
るなどは従来の重合方法と同じである。 本発明の方法に於いて重合に供せられるα―オ
レフインはエチレン、プロピレン、ブテン―1、
ヘキセン―1、オクテン―1の直鎖モノオレフイ
ン類、4―メチル―ペンテン―1、2―メチル―
ペンテン―1、3―メチル―ブチル―1などの枝
鎖モノオレフイン類、ブタジエン、イソプレン、
クロロプレンなどのジオレフイン類、スチレンな
どであり、本発明の方法ではこれ等の各々の単独
重合のみならず、相互に他のオレフインと組み合
わせて、例えばプロピレンとエチレン、ブテン―
1とエチレン、プロピレンとブテン―1の如く組
み合わせて共重合を行う事も出来、この場合、混
合モノマーとしてから重合することも、多段重合
で、一段目のスラリー重合又はバルク重合と二段
目の気相重合とで、異なつたα―オレフインを用
いることも出来る。 本発明の第一の効果は、n―ヘキサン可溶物と
してのアタクチツクポリマーを増やす事なしに、
ポリマーのIR―τをホモポリマーでは0.88〜0.96
の範囲で、コポリマーでは0.83〜0.96の範囲で自
由に制御出来る事である。これにより、従来、
IR―τの異なるポリマーを製造する為には、異
なつた触媒系を用いなければならず、その度に触
媒タンク中の触媒の入替え、洗浄を行つたり、
又、コモノマーを入れてコポリマーにして物性を
変化させてしまつていた事等の不利な点はなくな
り、触媒を構成する成分を変えないで、成分比又
は/及び添加量を変えるだけで、IR―τを変え
られる様になつた。 本発明の第二の効果は、ポリマーの物性、特に
剛性を自由に制御出来る様になつた事であり、高
い剛性又は低い剛性を要求される分野に自由に対
応出来る様になり、広い分野の用途をカバー出来
る様になつた事である。剛性として曲げ弾性率を
例にとると、ホモポリプロピレンで0.90〜1.4×
104Kg/cm2の範囲内で自由に制御出来る。 本発明の第三の効果は、ホモポリプロピレンで
0.88〜0.93の様な低いIR―τのポリマーを製造し
ても、またコポリマーとして0.83〜0.93のような
低いIR―τのポリマーを製造しても、n―ヘキ
サン可溶物としてのアタクチツクポリマーが増加
しない事であり、アタクチツクポリマーの生成を
抑える事が出来る。 本発明の第四の効果は、三塩化チタン組成物1
g当りの重合体収量を上げる事が出来る事であ
る。本発明の予備活性化を行うと、予備活性化を
行わない場合に比べ、1.2〜3.0倍の重合体収量に
なる。これにより、重合に用いる触媒量を減らす
事が出来、重合反応終了後の触媒のキルや重合物
の精製に使用するアルコール、アルキシレンオキ
シド、スチーム、水等の量を減らしても、ポリマ
ーの着色がなく、又、ポリマーの物性を損つた
り、ポリマーの成型時に金型が錆びたりする悪影
響がなくなり、ポリマーの精製プロセス簡略化出
来る。 以下に実施例を示す。 実施例 1 (1) 三塩化チタン組成物の製造 窒素置換された反応器にトルエン100ml、固体
生成物()として三塩化チタン(AA)
(STAF FER AAの商標で市販されている
TiCl3・1/3AlCl3の一般式で表わされるもの)50
g、メチル水素ポリシロキサン(東芝シリコーン
オイルTSF―484、粘度16センチストークス)8
gを入れ、120℃で1時間反応させた後、冷却し、
n―ヘプタン100mlを加えて上澄液をデカントで
除く操作を3回繰り返し、乾燥して46gの固体生
成物を得、さらにこれにn―ヘプタン100ml、ジ
イソアミルエーテル39g、四塩化チタン30gを加
え、100℃で1時間反応させた。反応終了後冷却
し、n―ヘキサン100mlを加え上澄液をデカンテ
ーシヨンで除く操作を3回繰り返した後、乾燥
し、固体生成物()を得た。 (2) 予備活性化触媒の調製 内容積30の傾斜羽根付きステンレス製反応器
を窒素ガスで置換した後、n―ヘキサン12.8ジ
エチルアルミニウムモノクロリド56ミリモル、前
項(1)で得た固体生成物()480mgを加えた後、
反応器を閉じ、更に導入管より、プロピレン8g
を含んだn―ヘキサン3.2を入れ、28℃、3時
間で1.6gのプロピレンを反応させた後(固体生
成物1g当り3.3gに相当)、n―ヘキサン320ml、
トリエチルアルミニウム4.16ミリモルとp―トル
イル酸メチル4.16ミリモル((H)モル比(p―トル
イル酸メチル/トリエチルアルミニウム)1)と
を35℃で30分間反応させて得られた反応生成物(H)
(1.1g)を添加し、予備活性化した触媒を得た。 (3) プロピレンの重合 調製された触媒の入つた上記反応器に、水素
2400mlを入れ、プロピレン分圧10Kg/cm2G、重合
温度70℃で4時間重合反応を行つた。反応終了
後、800mlのメタノールを反応器に導入して重合
反応を停止させ、内容物をブフナーロートに注
ぎ、3ずつのn―ヘキサンで3回ゆすぎ、n―
ヘキサン不溶物としてのアイソタクチツクポリプ
ロピレン(IPP)とn―ヘキサン可溶物としての
アタクチツクポリプロピレン(APP)とに分け、
それぞれ乾燥してポリマーを得た。IPPは2400
g、APPは40gであり、固体生成物()1g
当りのIPP重合体収量は5000gであり、アイソタ
クチツクインデツクス(IPP/IPP+APP×100)は 98.4、アタクチツクインデツクス(100−アイソ
タクチツクインデツクス)は1.6であつた。 (4) IR―τは及び曲げ弾性率の測定 ルオンゴ氏(Luongo)の方法によつて、135℃
で120分アニールした実施例1で得られたポリマ
ーのIR―τを測定したところ0.94であつた。又
JIS K―7203に従つて測定した曲げ弾性率は1.4
×104Kg/cm2であつた。 実施例 2 反応生成物(H)の調製においてp―トルイル酸メ
チルを2.08ミリモル用いたこと((H)モル比0.50、
反応生成物(H)量0.8g)以外は実施例1と同様に
して、予備活性化触媒を得てプロピレンの重合を
行つた。 実施例 3 反応生成物(H)の調製においてp―トルイル酸メ
チルを0.96ミリモル用いたこと((H)モル比0.23、
反応生成物(H)量0.6g)以外は実施例1と同様に
して予備活性化触媒を得てプロピレンの重合を行
つた。 実施例 4 反応生成物(H)の調製においてp―トルイル酸メ
チルを0.64ミリモル用いたこと((H)モル比0.15、
反応生成物(H)量0.57g)以外は実施例1と同様に
して、予備活性化触媒を得てプロピレンの重合を
行つた。 実施例 5 反応生成物(H)の調製においてp―トルイル酸メ
チルを8.32ミリモル用いたこと((H)モル比2、反
応生成物(H)量2.29g)以外は実施例1と同様にし
て、予備活性化触媒を得てプロピレンの重合を行
つた。 比較例 1 触媒調製に於いて反応生成物(H)を加えなかつた
こと以外は実施例1と同様にして、予備活性化処
理を施した触媒を得て、プロピレンの重合を行つ
た。 比較例 2 触媒調製に於いて反応生成物(H)の代りにトリエ
チルアルミニウム4.16ミリモルを用いたこと以外
は実施例1と同様にして、予備活性化処理を施し
た触媒を得てプロピレンの重合を行つた。アタク
チツクポリマーが著しく増加した。 比較例 3,4 触媒調製に於いて反応生成物(H)の代りに、p―
トルイル酸メチル4.16ミリモル(比較例3)0.96
ミリモル(比較例4)を用いたこと以外は実施例
1と同様にして、予備活性化処理を施した触媒を
得てプロピレンの重合を行つた。IR―τ、曲げ
弾性率は変わらなかつた。 比較例 5 実施例1と(2)予備活性化触媒の調製においてプ
ロピレンを含んだn―ヘキサンの代りに、プロピ
レンを含まないn―ヘキサン3.2を用いたこと
以外は実施例1と同様にして、予備活性化処理を
施した触媒を得てプロピレンの重合を行つた。プ
ロピレンを反応させて予備活性化する工程がない
と、アタクチツクインデツクスが大きくなつた。 実施例 6 反応生成物(H)の調製においてp―トルイル酸メ
チルの代りに安息香酸エチル3.2ミリモルを用い
たこと((H)モル比0.77、反応生成物(H)量0.95g)
以外は実施例1と同様にして、予備活性化触媒を
得てプロピレンの重合を行つた。 実施例 7 反応生成物(H)の調製をp―アニス酸エチル1.6
ミリモルとトリイソブチルアルミニウム4.8ミリ
モルを用いて行つたこと((H)モル比0.33、反応生
成物(H)量1.24g)以外は実施例1と同様にして、
予備活性化触媒を得てプロピレンの重合を行つ
た。 以上の実施例1〜7、比較例1〜5の結果を第
1表に示す。
【表】 実施例 8 実施例1で得た固体生成物()の代りに、三
塩化チタン(AA)1.76gを用いたこと以外は、
実施例1の(2)、(3)と同様にして予備活性化触媒を
得てプロピレンの重合を行つた。 実施例 9 実施例1で得た固体生成物()の代りに、三
塩化チタン(AA)1.92gを用いたこと以外は実
施例4と同様にして、予備活性化触媒を得てプロ
ピレンの重合を行つた。 比較例 6 触媒調製において反応生成物(H)を加えなかつた
こと以外は実施例8と同様にして、予備活性化処
理を施した触媒を得てプロピレンの重合を行つ
た。 比較例 7 触媒調製に於いて反応生成物(H)の代りにトリエ
チルアルミニウム4.16ミリモルを用いたこと以外
は実施例8と同様にして、予備活性化処理を施し
た触媒を得てプロピレンの重合を行つた。アタク
チツクポリマーが増加した。 比較例 8,9 触媒調製に於いて反応生成物(H)の代りに、p―
トルイル酸メチル4.16ミリモル(比較例8)また
は0.96ミリモル(比較例9)を用いたこと以外は
実施例8と同様にして、予備活性化処理を施した
触媒を得てプロピレンの重合を行つた。 以上の実施例8、9、比較例6〜9の結果を第
2表に示す。
【表】 実施例 10 三塩化チタン(AA)240gを窒素ガスで置換
したポールミル中に入れ、ジエチルエーテル12g
と四塩化チタン2.5gとを20℃で2時間反応させ
て得た反応生成物(G)14.5gを加えて、20゜〜30℃
で20時間粉砕反応を行い、固体生成物()を得
た。 触媒調製に於いて固体生成物()として上記
固体生成物()0.96gを用いたこと以外は実施
例1の(2)、(3)と同様にして、予備活性化触媒を得
てプロピレンの重合を行つた。 実施例 11 触媒調製に於いて固体生成物()として実施
例8で得た固体生成物()1.12gを用いたこと
以外は実施例3と同様にして、予備活性化触媒を
得てプロピレンの重合を行つた。 実施例 12 触媒調製に於いて固体生成物()として実施
例8で得た固体生成物()1.28gを用いたこと
以外は実施例4と同様にして、予備活性化触媒を
得てプロピレンの重合を行つた。 実施例 13 n―ヘプタン100ml中で、トルエチルアルミニ
ウム0.9ミリモルとジエチレングリコールジメチ
ルエーテル0.05ミリモルを30℃で1時間反応させ
て反応生成物(H)((H)モル比0.06反応生成物(H)量
0.1g)を得た。 n―ヘプタン16中に、ジブチルアルミニウム
モノクロリド24ミリモル、実施例8で得た固体生
成物()1.0gを入れ、プロピレン分圧0.5Kg/
cm2G、15℃で2時間プロピレンを反応後(固体生
成物()1g当りプロピレン2.5g反応)、上記
反応生成物(H)を加えて予備活性化触媒を得て、実
施例1と同様にしてプロピレンの重合を行つた。 比較例 10 触媒調製に於いて反応生成物(H)を加えなかつた
こと以外は実施例10と同様にして予備活性化処理
を施した触媒を得てプロピレンの重合を行つた。 比較例 11 触媒調製に於いて反応生成物(H)の代りにトリエ
チルアルミニウム4.16ミリモルを用いたこと以外
は実施例10と同様にして、予備活性化処理を施し
た触媒を得てプロピレンの重合を行つた。 比較例 12,13 触媒調製に於いて反応生成物(H)の代りにp―ト
ルイル酸メチル4.16ミリモル(比較例12)、また
は0.96ミリモル(比較例13)を用いたこと以外は
実施例10と同様にして、予備活性化処理を施した
触媒を得てプロピレンの重合を行つた。 以上の実施例10〜13、比較例11〜13の結果を第
3表に示す。
【表】 実施例 14 三塩化チタン(AA)21gを、ジn―ヘキシル
エーテル65g中に懸濁させ、180℃で1時間加熱
し溶解させた後、20℃迄冷却し、n―ヘキサン
600mlを加え、4時間放置し再析出させた後、上
澄液をデカンテーシヨンで除き、更にn―ヘキサ
ン600mlを加えてデカンテーシヨンする操作を5
回繰り返した後、乾燥して固体生成物を得た。こ
の固体生成物14gをn―ヘキサン100ml中に懸濁
させ、ジイソアミルエーテル15.5g、四塩化チタ
ン34.5gを加え、70℃で90分間反応後、冷却し、
n―ヘキサン600mlを加えてデカンテーシヨンす
る操作を2回繰り返した後、n―ヘキサンを全量
で180mlになる様に加えた。このものにさらに四
塩化チタン38gを加え、70℃で90分間反応させ、
冷却し、別、n―ヘキサン洗浄、乾燥を行い、
固体生成物()を得た。 触媒調製に於いて、固体生成物()として上
記固体生成物()480mgを用いたこと以外は実
施例1の(2)、(3)と同様にして、予備活性化触媒を
得てプロピレンの重合を行つた。 実施例 15 300mlの反応器にn―ヘキサン100ml、水素化メ
チルポリシロキサン(東芝シリコーン油TSF―
484、粘度16センチストークス)6g、三塩化チ
タン(AA)30gを入れ、65℃で1時間反応後、
冷却し、n―ヘキサン100mlを加え、デカントす
る操作を2回くりかえした後、n―ヘキサンで全
量を150mlとした。これにジイソアミルエーテル
27ml、四塩化チタン50gを加え、65℃で2時間反
応後、冷却し、n−ヘキサン100mlを加え、デカ
ントする操作を2回くりかえし、n―ヘキサンで
全量を150mlとした。これにさらにジメチルポリ
シロキサン(東芝シリコーン油TSF―451―100、
粘度100センチストークス)を4g加え、65℃で
1時間反応後、冷却し、ドライボツクス中で別
し、n―ヘキサン50mlずつ洗浄し乾燥して固体生
成物()を得た。 触媒調製に於いて、固体生成物()として上
記固体生成物()448mgを用いたこと以外は実
施例1の(2)、(3)と同様にして、予備活性化触媒を
得てプロピレンの重合を行つた。 以上の実施例14、15の結果を第4表に示す。
【表】 実施例 16 トリエチルアルミニウム2.4ミリモルとヘキサ
メチルリン酸トリアミド2.4ミリモルとをn―ヘ
キサン320ml中で20℃で10分間反応させて反応生
成物(H)((H)モル比1.0、反応生成物(H)量0.7g)を
得た。 実施例1で得た固体生成物()640mg、ジエ
チルアルミニウムモノクロリド32ミリモルをn―
ヘキサン16中に入れ、さらに上記反応生成物(H)
全量を加えた後、プロピレンを分圧1Kg/cm2G、
20℃で10分間反応させた後(固体生成物()1
g当りプロピレン0.7g反応)、未反応プロピレン
をパージして予備活性化触媒を得た。これに水素
2880mlを入れた後、プロピレン分圧10Kg/cm2G、
65℃で、6時間重合反応を行つた。反応終了後
は、実施例1と同様に後処理してポリマーを得
た。 実施例 17 反応生成物(H)の調製においてヘキサメチルリン
酸トリアミドを1.28ミリモル用いたこと((H)モル
比0.53、反応生成物(H)量0.5g)以外は実施例16
と同様にして予備活性化触媒を得てプロピレンの
重合を行つた。 比較例 14,15 触媒調製に於いて反応生成物(H)を用いる代りに
ヘキサメチルリン酸トリアミド2.4ミリモル(比
較例14)、または1.28ミリモル(比較例15)を用
いたこと以外は実施例16と同様にして、予備活性
化触媒を得てプロピレンの重合を行つた。アタク
チツクポリマーが増加した。 実施例 18 触媒の予備活性化においてプロピレンの反応を
プロピレン分圧4Kg/cm2G、50℃で30分間行い、
固体生成物()1g当り120gのプロピレンを
反応させたこと以外は実施例16と同様にして、予
備活性化触媒を得てプロピレンの重合を行つた。 比較例 16 触媒調製に於いて、プロピレンの反応を行わな
かつたこと以外は実施例16と同様にして、予備活
性化処理を施した触媒の調製とプロピレンの重合
を行つた。 以上の実施例16〜18、比較例14〜16の結果を第
5表に示す。
【表】 実施例 19 傾斜羽根付きステンレス製反応器を窒素ガスで
置換した後、予めスラリー重合で製造したポリプ
ロピレン80g、n―ヘキサン160mlとジエチルア
ルミニウムモノクロリド64ミリモル、実施例14で
得た固体生成物()640mgを加えた後、減圧に
して、n―ヘキサンを除去し、粉粒体とし、プロ
ピレンを、分圧3Kg/cm2Gで30℃で10分間気相で
反応させた(固体生成物()1g当りプロピレ
ン65g反応)。 一方、n―ヘキサン320ml中で、トリエチルア
ルミニウム7.2ミリモル、N,N,N′,N′―テト
ラメチル尿素3.2ミリモルとを35℃で30分間反応
させた反応生成物(H)((H)モル比0.44)1.2gを得、
この全量を上記プロピレン反応生成物に加えて、
予備活性化触媒を調製した。 この触媒の入つた反応器に水素4800mlを入れ、
プロピレン分圧22Kg/cm2G、72℃で2.5時間プロ
ピレンの気相重合を行い、重合反応終了後は、メ
タノール80gを入れ、70℃で30分間キル反応を行
つた後、内容物を16のn―ヘキサンに懸濁され
た後、内容物をブフナーロートに注ぎ、3のn
―ヘキサンで3回ゆすいだ後、乾燥してIPPと
APPとに分け、実施例1と同様にして、IR―τ
及び曲げ弾性率を測定した。 実施例 20 プロピレンの重合をプロピレン分圧、31Kg/cm2
G、70℃で2時間液化プロピレン11.2g中でバル
ク重合を行う以外は、実施例19と同様に予備活性
化触媒を得てプロピレンの重合を行つた。 実施例 21 液化プロピレン11.2Kgを用いる代りに、エチレ
ン190gと液化プロピレン10.4Kgとの混合α―オ
レフインを用いて、エチレン―プロピレンの共重
合を行う以外は、実施例20と同様に行つた。ポリ
マー中のエチレン含有量は3.4%であつた。 実施例 22 液化プロピレン11.2Kgを用いる代りに、ブテン
―1320gと液化プロピレン11.2gとの混合α―オ
レフインを用いて、ブテン―1―プロピレンの共
重合を行う以外は、実施例20と同様に行つた。ポ
リマー中のブテン―1含有量は2%つあつた。 実施例 23 固体生成物()に反応させる有機アルミニウ
ム化合物としてジエチルアルミニウムモノクロリ
ドの代りにジn―ブチルアルミニウムモノクロリ
ド96ミリモルを用い、反応生成物(H)の調製原料と
してトリエチルアルミニウムの代りに、トリn―
ブチルアルミニウムモノクロリド7.2ミリモル
((H)モル比0.44、反応生成物(H)量1.8g)を用いた
こと以外は、実施例19と同様にして予備活性化触
媒を得てプロピレンの重合を行つた。 実施例 24 反応生成物(H)の調製において、有機アルミニウ
ム化合物としてジエチルアルミニウムモノクロリ
ド7.2ミリモル((H)モル比0.44、反応生成物(H)量
1.2g)を用いたこと以外は実施例19と同様にし
て、予備活性化触媒を得てプロピレンの重合を行
つた。 実施例 25 反応生成物(H)の調製において、有機アルミニウ
ム化合物としてモノエチルアルミニウムジクロリ
ド7.2ミリモル(H)モル比0.44、反応生成物(H)量1.3
g)を用いたこと以外は実施例19と同様にして、
予備活性化触媒を得てプロピレンの重合を行つ
た。 比較例 17 触媒調製に於て、反応生成物(H)の代りにN,
N,N′,N′―テトラメチル尿素3.2ミリモルを用
いたこと以外は、実施例19と同様にして予備活性
化処理を施した触媒を得たプロピレンの重合を行
つた。 比較例 18,19,20 触媒調製に於て、反応生成物(H)の代りに、トリ
エチルアルミニウム(比較例18)、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド(比較例19)、モノエチル
アルミニウムジクロリド(比較例20)を各7.2ミ
リモル用いたこと以外は実施例19と同様にして予
備活性化処理を施した触媒を得てプロピレンの重
合を行つた。 比較例 21 触媒調製に於てプロピレンの反応を行わなかつ
たこと以外は実施例19と同様にして、触媒の調製
とプロピレンの重合を行つた。 比較例 22 触媒調製に於て、反応生成物(H)の代りに、7.2
ミリモルのトリエチルアルミニウムと3.2ミリモ
ルのN,N,N′,N′―テトラメチル尿素を反応
させないで別々に加えたこと以外は実施例19と同
様にして、予備活性化処理を施した触媒を得てプ
ロピレンの重合を行つた。 以上の実施例19〜25、比較例17〜22の結果を第
6表に示す。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の製造法に係る触媒のフロー
チヤートである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 四塩化チタンを周期律表第a族、第a
    族、及び第a族の金属で還元し、粉砕処理また
    は熱処理して得られた三塩化チタンを含んだ固体
    生成物()、または固体生成物()と、電子
    供与体、四塩化チタン、または電子供与体と四塩
    化チタンとの反応生成物の少なくとも一つとを、
    反応させて得られた固体生成物()(固体生成
    物()と()を三塩化チタン組成物と総称す
    る)に、有機アルミニウム化合物、α―オレフイ
    ン、及び有機アルミニウム化合物と電子供与体と
    の反応生成物(反応生成物(H)と略称する)であつ
    て後者の前者に対するモル比を0.01〜5の範囲で
    選んだものを組み合わせて得られた予備活性化触
    媒の存在下に、α―オレフインを重合することを
    特徴とするα―オレフイン重合体の製造方法。
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