JPS6352082B2 - - Google Patents
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- JPS6352082B2 JPS6352082B2 JP13080880A JP13080880A JPS6352082B2 JP S6352082 B2 JPS6352082 B2 JP S6352082B2 JP 13080880 A JP13080880 A JP 13080880A JP 13080880 A JP13080880 A JP 13080880A JP S6352082 B2 JPS6352082 B2 JP S6352082B2
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- sintered alloy
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C21/00—Component parts, details or accessories not provided for in groups F01C1/00 - F01C20/00
- F01C21/08—Rotary pistons
- F01C21/0809—Construction of vanes or vane holders
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
- Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
- Sealing Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は気密性を要する摺動部材に関するもの
であり、コンプレツサや内燃機関に適用されうる
ものである。
であり、コンプレツサや内燃機関に適用されうる
ものである。
摺動部材、例えばロータリコンプレツサのベー
ンやロータリエンジンのアペツクスシールなどは
シリンダ内周面及び摺動部材を嵌装する溝と接し
摺動すると共に、作動室間を気密する役割を有す
るものである。従つてなじみ性、耐摩耗性の摺動
特性はもちろん、気密性を有しかつ折れ等に対す
る強度においても優れるものでなくてはならな
い。
ンやロータリエンジンのアペツクスシールなどは
シリンダ内周面及び摺動部材を嵌装する溝と接し
摺動すると共に、作動室間を気密する役割を有す
るものである。従つてなじみ性、耐摩耗性の摺動
特性はもちろん、気密性を有しかつ折れ等に対す
る強度においても優れるものでなくてはならな
い。
かかる摺動部材としては成形加工性と摺動特性
に優れる理由により焼結材料の使用が注目されて
いる。即ち焼結材料は多工性であるため潤滑油保
持能力に優れるためなじみ性、潤滑性に優れ、さ
らに耐摩耗性に優れる種々の焼結材料の開発によ
つて長期的な耐摩耗性部材を得ることが可能とな
つている。しかしながらかかる焼結合金材は表面
構造としての多孔質は望まれるものの、全体が多
孔質であるため曲げ、圧縮、引張りなどの外部応
力が加わつた場合に折損、欠けなどが発生し、強
度的問題があるものであつた。さらに高圧縮率の
ものに適用する場合、空孔からの流体漏れの可能
性も問われるものであつた。
に優れる理由により焼結材料の使用が注目されて
いる。即ち焼結材料は多工性であるため潤滑油保
持能力に優れるためなじみ性、潤滑性に優れ、さ
らに耐摩耗性に優れる種々の焼結材料の開発によ
つて長期的な耐摩耗性部材を得ることが可能とな
つている。しかしながらかかる焼結合金材は表面
構造としての多孔質は望まれるものの、全体が多
孔質であるため曲げ、圧縮、引張りなどの外部応
力が加わつた場合に折損、欠けなどが発生し、強
度的問題があるものであつた。さらに高圧縮率の
ものに適用する場合、空孔からの流体漏れの可能
性も問われるものであつた。
そのため、空孔を封孔処理することがなされ、
一般的には銅、もしくは銅を主体とした溶浸剤を
溶浸するものであつた。しかしながらかかる溶浸
された焼結合金では表面空孔まで閉ざされるばか
りか、溶浸剤自体が空孔周囲の焼結合金基地に拡
散し、合金組成を変化させるものであり、摺動面
を形成する焼結合金表面において基地の脆化をう
ながすという問題が生じた。
一般的には銅、もしくは銅を主体とした溶浸剤を
溶浸するものであつた。しかしながらかかる溶浸
された焼結合金では表面空孔まで閉ざされるばか
りか、溶浸剤自体が空孔周囲の焼結合金基地に拡
散し、合金組成を変化させるものであり、摺動面
を形成する焼結合金表面において基地の脆化をう
ながすという問題が生じた。
一方、苛酷な摺動条件にある場合摺動面に例え
ば浸硫窒化、カス軟窒化、イオン窒化等の表面処
理が施され、より硬度を向上させ耐摩耗性を向上
させることが通常なされるものであるが、かかる
表面処理は焼結合金の空孔にそつて深部にまで及
び、焼結合金全体としての強度を低下させるもの
であつた。
ば浸硫窒化、カス軟窒化、イオン窒化等の表面処
理が施され、より硬度を向上させ耐摩耗性を向上
させることが通常なされるものであるが、かかる
表面処理は焼結合金の空孔にそつて深部にまで及
び、焼結合金全体としての強度を低下させるもの
であつた。
本発明はかかる摺動部材に用いる焼結合金製部
材の欠点を解決するものであり、良好な摺動特性
のみならず、強度、気密性、及び生産性にも優れ
る摺動部材を得るものである。
材の欠点を解決するものであり、良好な摺動特性
のみならず、強度、気密性、及び生産性にも優れ
る摺動部材を得るものである。
即ち本発明の要旨とするところは特許請求の範
囲に記載した如く下記の4つの構成によりなる摺
動部材を特徴とするものである。
囲に記載した如く下記の4つの構成によりなる摺
動部材を特徴とするものである。
1 焼結合金材を複数組み合わせて一体的に焼結
されてなること。
されてなること。
2 互いに組み合わされる焼結合金材の結合が溶
浸剤の拡散によりなる。
浸剤の拡散によりなる。
3 溶浸剤拡散層が少なくとも摺動面を形成する
焼結合金材表皮層直下まで形成されること。
焼結合金材表皮層直下まで形成されること。
4 焼結合金材表皮層には溶浸剤の拡散層を有し
ないこと。
ないこと。
以上4つの構成によりなる本発明摺動部材の実
施例を第1図以下に示すと共に以下詳細に説明す
る。
施例を第1図以下に示すと共に以下詳細に説明す
る。
第1図は例えばロータリエンジンのコーナシー
ル、サイドシール、オイルシール等の平面的摺動
面を有する摺動部材に適用する実施例を示すもの
であり、摺動面21を有する第1焼結合金材2と
母材を形成する第2焼結合金材3とが、溶浸剤の
拡散層42によつて結合される。さらに拡散層は
摺動面21を形成する焼結合金材表皮層直下まで
形成され、表皮層には溶浸剤の拡散層を有しな
い。
ル、サイドシール、オイルシール等の平面的摺動
面を有する摺動部材に適用する実施例を示すもの
であり、摺動面21を有する第1焼結合金材2と
母材を形成する第2焼結合金材3とが、溶浸剤の
拡散層42によつて結合される。さらに拡散層は
摺動面21を形成する焼結合金材表皮層直下まで
形成され、表皮層には溶浸剤の拡散層を有しな
い。
第1図の一実施例は第2図に示す如く、予め
1180℃にて30分間一次焼結した第1焼結合金材2
及び第2焼結合金材3を用いて得るものである。
先ず、第1焼結合金材2(Fe−Cr系焼結合金、
多孔率2%、体積4cm3)と第2焼結合金材3
(Fe−Cr系焼結合金材、多孔率2%、体積3cm3)
間に溶浸材4(Ni系)の箔を0.14cm3介して重ね、
1220℃にて30分間焼結することによつて得られ
る。このようにして得ることにより、第1焼結合
金材2と第2焼結合金材3との結合が溶浸剤の拡
散層によつて、強く結合されると共に、焼結材相
互の拡散によつても結合されているものである。
1180℃にて30分間一次焼結した第1焼結合金材2
及び第2焼結合金材3を用いて得るものである。
先ず、第1焼結合金材2(Fe−Cr系焼結合金、
多孔率2%、体積4cm3)と第2焼結合金材3
(Fe−Cr系焼結合金材、多孔率2%、体積3cm3)
間に溶浸材4(Ni系)の箔を0.14cm3介して重ね、
1220℃にて30分間焼結することによつて得られ
る。このようにして得ることにより、第1焼結合
金材2と第2焼結合金材3との結合が溶浸剤の拡
散層によつて、強く結合されると共に、焼結材相
互の拡散によつても結合されているものである。
このようにして得た摺動部材の溶浸剤によ拡散
層をしない表皮層は0.2mmであつた。以下この実
施例を第1実施例と称す。
層をしない表皮層は0.2mmであつた。以下この実
施例を第1実施例と称す。
又、この場合、第1、及び第2焼結合金材は一
次焼結されて予め固められており、溶浸剤の溶融
温度以上、第1、第2焼結合金材の焼結温度以下
で、第2図の如く組み合わせて2次焼結されるこ
とが望ましく、かかる二次焼結を行うことによつ
て溶浸剤が第1、第2焼結合金材基地中に拡散す
ることをできるだけ低減することがなされるもの
である。
次焼結されて予め固められており、溶浸剤の溶融
温度以上、第1、第2焼結合金材の焼結温度以下
で、第2図の如く組み合わせて2次焼結されるこ
とが望ましく、かかる二次焼結を行うことによつ
て溶浸剤が第1、第2焼結合金材基地中に拡散す
ることをできるだけ低減することがなされるもの
である。
一方第1、第2焼結合金材としては摺動面を形
成する第1焼結合金材として、種々の高硬度粒子
を基地中に形成する如く組成された例えばCr、
Mo、V、Ti、Co、Nb、W、を含む鉄系高合金
材を用い、母材を形成する第2焼結合金材として
は、これら高硬度粒子を形成しない鉄系低合金材
を用いることにより、高性能で経済的摺動部材を
得ることが可能である。
成する第1焼結合金材として、種々の高硬度粒子
を基地中に形成する如く組成された例えばCr、
Mo、V、Ti、Co、Nb、W、を含む鉄系高合金
材を用い、母材を形成する第2焼結合金材として
は、これら高硬度粒子を形成しない鉄系低合金材
を用いることにより、高性能で経済的摺動部材を
得ることが可能である。
かかる拡散層42を摺動面を形成する焼結合金
表皮層直下まで設けるには、第1図の実施例にあ
つては第1、第2焼結合金材の一次焼結後の多孔
率によつて溶浸剤の拡散量が決定するため、溶浸
剤量を調整し拡散層の領域を調整してなされるも
のである。
表皮層直下まで設けるには、第1図の実施例にあ
つては第1、第2焼結合金材の一次焼結後の多孔
率によつて溶浸剤の拡散量が決定するため、溶浸
剤量を調整し拡散層の領域を調整してなされるも
のである。
さらに摺動部材の高さ寸法が高い場合には第3
図に示す如く、母材を形成する第2焼結合金材3
の下にも溶浸剤4を配し、第2焼結合金材全体に
拡散層が形成される如くなしうるものである。
図に示す如く、母材を形成する第2焼結合金材3
の下にも溶浸剤4を配し、第2焼結合金材全体に
拡散層が形成される如くなしうるものである。
又第4図に示す如き例えばロータリコンプレツ
サのベーン、ロータリエンジンのアペツクスシー
ルに用いられる如き、先端22及び側面23,3
3にも摺動面を形成する如き摺動部材にあつては
各摺動面22,23,33を形成する焼結合金表
皮層直下迄拡散層42を有している。かかる摺動
部材は望ましく第5図に示す如く第1焼結合金材
2及び/又は第2焼結合金材3に凹部32を形成
しかかる凹部32に溶浸剤4を嵌装し焼結するこ
とが望ましく、溶浸剤4が焼結によつて拡散した
後、かかる凹部32には空隙が残り第6図の如
く、中央部に空間5を有する摺動部材が得られる
ものであり、軽量化がなされうるものである。
サのベーン、ロータリエンジンのアペツクスシー
ルに用いられる如き、先端22及び側面23,3
3にも摺動面を形成する如き摺動部材にあつては
各摺動面22,23,33を形成する焼結合金表
皮層直下迄拡散層42を有している。かかる摺動
部材は望ましく第5図に示す如く第1焼結合金材
2及び/又は第2焼結合金材3に凹部32を形成
しかかる凹部32に溶浸剤4を嵌装し焼結するこ
とが望ましく、溶浸剤4が焼結によつて拡散した
後、かかる凹部32には空隙が残り第6図の如
く、中央部に空間5を有する摺動部材が得られる
ものであり、軽量化がなされうるものである。
かかるロータリコンプレツサのベーン等に用い
られる場合は、第1、第2焼結合金材は同一の材
料によることが通常であり、場合によつて異種材
料を用いることも可能である。上記した如く摺動
部材の形状によつて、溶浸剤を設ける場所をそれ
ぞれ選択する必要はあるが、表皮層には拡散層を
有しないように制御するのは、溶浸剤の量によつ
て制御するものである。この溶浸剤の量は次の式
を用いて決定するものである。溶浸剤の量=V×
空孔率×溶浸剤の密度×0.95(Vは溶浸する体積、
0.95は溶浸剤の歩留り) このようにすることによつて、任意の厚さに制
御することができる。
られる場合は、第1、第2焼結合金材は同一の材
料によることが通常であり、場合によつて異種材
料を用いることも可能である。上記した如く摺動
部材の形状によつて、溶浸剤を設ける場所をそれ
ぞれ選択する必要はあるが、表皮層には拡散層を
有しないように制御するのは、溶浸剤の量によつ
て制御するものである。この溶浸剤の量は次の式
を用いて決定するものである。溶浸剤の量=V×
空孔率×溶浸剤の密度×0.95(Vは溶浸する体積、
0.95は溶浸剤の歩留り) このようにすることによつて、任意の厚さに制
御することができる。
以上記した如き本発明は、摺動面を形成する焼
結合金表皮層は空孔を有し、かつ表皮層直下迄は
溶浸剤の拡散層により封孔されているため、摺動
面は潤滑性を高める空孔の存在のため極めて摺動
特性に優れ、かつ全体としては封孔による気密性
向上、強度の向上が計られているものである。さ
らには本発明は異種又は同種の焼結合金材を組み
合わせて形成されるために、機能的な複合材料を
形成することも又、複雑な形成のものでも可能と
なるものである。
結合金表皮層は空孔を有し、かつ表皮層直下迄は
溶浸剤の拡散層により封孔されているため、摺動
面は潤滑性を高める空孔の存在のため極めて摺動
特性に優れ、かつ全体としては封孔による気密性
向上、強度の向上が計られているものである。さ
らには本発明は異種又は同種の焼結合金材を組み
合わせて形成されるために、機能的な複合材料を
形成することも又、複雑な形成のものでも可能と
なるものである。
さらに本発明の効果を向上させるためには、摺
動面に窒化層、具体的にはイオン窒化層、ガス軟
窒化層を形成させることが望ましく、窒化層形成
によつて摺動面の耐摩耗性が向上するばかりでな
く、摺動面の表皮層以下が封孔処理されているた
め、空孔を伝わつて窒化層が摺動部材深部に及ぶ
ことがなく、摺動部材の窒化による脆化等の発生
を回避しうるものである。
動面に窒化層、具体的にはイオン窒化層、ガス軟
窒化層を形成させることが望ましく、窒化層形成
によつて摺動面の耐摩耗性が向上するばかりでな
く、摺動面の表皮層以下が封孔処理されているた
め、空孔を伝わつて窒化層が摺動部材深部に及ぶ
ことがなく、摺動部材の窒化による脆化等の発生
を回避しうるものである。
尚、本発明にあつては摺動面を形成する焼結合
金材の表皮層は、通常で0.1〜1.5mmの範囲が望ま
しく、さらに特に気密を要する薄肉の摺動部材で
は、0.05〜0.3mmの範囲で調整されるものであり、
これは下限値未満では摺動面の空孔量が過少とな
り潤滑性に劣るためであり、上限値を超えた場合
には溶浸剤拡散層が少なく、強度が低下するばか
りか、窒化層が深すぎて脆化部分が多大となり、
又気密性の低下もあるためである。以下に耐摩耗
性試験結果を示す。前述の第1実施例より、8mm
×7mm×5mmの平板状に切り出し試験片を作成
し、試料1とした。また、第1実施例と同様の方
法で表皮層まで拡散層を有する試料2を作成し
た。試料1は溶浸剤よる拡散層を有しない表皮層
が0.2mmであり、試料2は表皮層まで拡散層を有
することが異るのみであり、他は全く同じであ
る。上記、試料1,2をアムスラー式試験機を用
い、この試料1,2を固定片とし、相手部材は40
mmφ×10mmφの焼結材(C2.0、Cr8.0、Mo2.0、
Si1.0、P0.5、Mn0.1、Ni1.0、残Fe、重量%、硬
さ HRC60)からなる回転片とし、この回転片
に固定片を圧接し、その圧接面に潤滑油を供給し
つつ、回転片を高速回転させた。
金材の表皮層は、通常で0.1〜1.5mmの範囲が望ま
しく、さらに特に気密を要する薄肉の摺動部材で
は、0.05〜0.3mmの範囲で調整されるものであり、
これは下限値未満では摺動面の空孔量が過少とな
り潤滑性に劣るためであり、上限値を超えた場合
には溶浸剤拡散層が少なく、強度が低下するばか
りか、窒化層が深すぎて脆化部分が多大となり、
又気密性の低下もあるためである。以下に耐摩耗
性試験結果を示す。前述の第1実施例より、8mm
×7mm×5mmの平板状に切り出し試験片を作成
し、試料1とした。また、第1実施例と同様の方
法で表皮層まで拡散層を有する試料2を作成し
た。試料1は溶浸剤よる拡散層を有しない表皮層
が0.2mmであり、試料2は表皮層まで拡散層を有
することが異るのみであり、他は全く同じであ
る。上記、試料1,2をアムスラー式試験機を用
い、この試料1,2を固定片とし、相手部材は40
mmφ×10mmφの焼結材(C2.0、Cr8.0、Mo2.0、
Si1.0、P0.5、Mn0.1、Ni1.0、残Fe、重量%、硬
さ HRC60)からなる回転片とし、この回転片
に固定片を圧接し、その圧接面に潤滑油を供給し
つつ、回転片を高速回転させた。
試験条件は次の如くである。
摩擦速度:1m/秒
荷 重:80Kg
潤滑性 :SAE#30
試験時間:7時間
この試験結果は、試料1の摩耗量は3μmであつ
たのに対し、試料2は15μmであつた。
たのに対し、試料2は15μmであつた。
このように、本発明品は比較品の1/5の摩耗量
であり、その優秀性が確認された。
であり、その優秀性が確認された。
第1図:本発明実施例断面図、第2図:本発明
の製造法を示す断面図、第3図:本発明の他の製
造法を示す断面図、第4図:本発明他の実施例断
面図、第5図:本発明他の製造法を示す断面図、
第6図:本発明他の実施例断面図。 符号の説明、2……第1焼結合金材、3……第
2焼結合金材、4……溶浸剤、21……摺動面、
32……凹部。
の製造法を示す断面図、第3図:本発明の他の製
造法を示す断面図、第4図:本発明他の実施例断
面図、第5図:本発明他の製造法を示す断面図、
第6図:本発明他の実施例断面図。 符号の説明、2……第1焼結合金材、3……第
2焼結合金材、4……溶浸剤、21……摺動面、
32……凹部。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 焼結合金材を複数組み合わせて一体的に焼結
されてなる部材において、 互いに組み合わされる焼結合金材との結合が、
溶浸剤の拡散によりなされ、かつ溶浸剤の拡散層
が少なくとも摺動面を形成する焼結合金材表皮層
の直下まで形成されており、焼結合金材表皮層に
は溶浸剤の拡散層を有しないことを特徴とする摺
動部材。 2 前記焼結合金材が鉄を主成分とする鉄系焼結
合金材であることを特徴とする前記特許請求の範
囲第1項記載の摺動部材。 3 前記焼結合金材表面層には窒化層を有するこ
とを特徴とする前記特許請求の範囲第1項記載の
摺動部材。 4 前記焼結合金材は予め一次焼結されて後、溶
浸剤と組み合わされ二次焼結されて結合されたこ
とを特徴とする前記特許請求の範囲第1項記載の
摺動部材。 5 前記焼結合金材の組み合わせ面に、溶浸剤を
嵌合する凹部を成形し、溶浸剤拡散後は該凹部が
空孔となる前記特許請求の範囲第1項記載の摺動
部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13080880A JPS5757806A (en) | 1980-09-22 | 1980-09-22 | Sliding member |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13080880A JPS5757806A (en) | 1980-09-22 | 1980-09-22 | Sliding member |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5757806A JPS5757806A (en) | 1982-04-07 |
JPS6352082B2 true JPS6352082B2 (ja) | 1988-10-18 |
Family
ID=15043183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13080880A Granted JPS5757806A (en) | 1980-09-22 | 1980-09-22 | Sliding member |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5757806A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6046683A (en) | 1996-12-31 | 2000-04-04 | Lucent Technologies Inc. | Modulated backscatter location system |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60228794A (ja) * | 1984-04-26 | 1985-11-14 | Toshiba Corp | 回転式圧縮機 |
JPH0323256U (ja) * | 1989-07-17 | 1991-03-11 | ||
US6053716A (en) * | 1997-01-14 | 2000-04-25 | Tecumseh Products Company | Vane for a rotary compressor |
-
1980
- 1980-09-22 JP JP13080880A patent/JPS5757806A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6046683A (en) | 1996-12-31 | 2000-04-04 | Lucent Technologies Inc. | Modulated backscatter location system |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5757806A (en) | 1982-04-07 |
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