JPS6350840Y2

JPS6350840Y2 -

Info

Publication number: JPS6350840Y2
Application number: JP1983070110U
Authority: JP
Priority date: 1983-05-10
Filing date: 1983-05-10
Publication date: 1988-12-27
Also published as: JPS59176136U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、複数のユニツトセルを平板状に配
置して直列化した電気二重層コンデンサに関す
る。

従来、電気二重層コンデンサでは、単位コンデ
ンサ素子としてのユニツトセル当りの耐圧が小さ
いことから、ユニツトセルを積層し、耐圧を高め
る方法が取られている。このようにユニツトセル
を積層して電気二重層コンデンサを構成した場
合、大きな容量を得るために各電極の面積を大き
くすると、電気二重層コンデンサそのものが大型
化する欠点がある。

また、ユニツトセルを巻回した場合には、電極
の巻回により偏平な電気二重層コンデンサを構成
することが困難になり、配線基板等へ実装する場
合、制限を受ける等の不都合がある。

そこで、この考案は、複数のユニツトセルを平
板状に配置し、小型化とともに偏平化した電気二
重層コンデンサの実現を目的とする。

即ち、この考案の電気二重層コンデンサは、絶
縁材料で形成された外装容器と、平板状を成す複
数の第１及び第２の集電電極を水平方向に絶縁間
隔を置いて対向させ、第１又は第２の集電電極側
の絶縁間隔を対向する集電電極面内に設定し、こ
れら第１及び第２の集電電極の間にイオン透過性
を持つセパレータを挟んで絶縁性ガスケツトを設
置し、この絶縁性ガスケツトに形成された透孔部
に分極性電極を設置することにより、第１及び第
２の集電電極によつて直列に接続された複数の電
気二重層コンデンサ素子と、第１及び第２の集電
電極の背面側に設置されて第１及び第２の集電電
極と導通させた導電板とを備えたものである。

以下、この考案を図面に示した実施例に基づき
詳細に説明する。

第１図及び第２図は、この考案の電気二重層コ
ンデンサの実施例を示し、第１図はその分解斜視
図、第２図はその組立断面図を表す。

電気二重層コンデンサ素子１を収納する外装容
器２は絶縁材料として絶縁性合成樹脂等で形成さ
れ、この外装容器２の開口部は蓋３で密閉され
る。この電気二重層コンデンサ素子１は複数の単
位コンデンサ素子（ユニツトセル）から構成さ
れ、外装容器２の内部に平板状に配置される。即
ち、複数の第１の集電電極４及び第２の集電電極
５は、水平方向に一定の絶縁間隔を置いて対向さ
せて配置され、これら集電電極４，５の間にはイ
オン透過性のセパレータ６を中心にしてその両面
部に分極性電極７，８及び絶縁性ガスケツト９，
１０が設置されている。各集電電極４，５はカー
ボン粉末と電解液及び少量のバインダーとから構
成されており、この実施例では、集電電極４の絶
縁間隔と集電電極５の絶縁間隔とは互いの絶縁間
隔が対向する集電電極４又は５の面内に位置する
ように構成されている。また、各絶縁性ガスケツ
ト９，１０には、分極性電極７，８を個別に保持
するため複数の透孔部１１が一定の間隔を置いて
形成されている。

集電電極４，５の背面部には、電子伝導性材料
で形成された板又は箔からなる導電板１２，１３
が配設される。この導電板１２，１３は集電電極
４，５の導電性を補うために設置されているが、
集電電極４，５で十分な導電性が得られる場合に
おいては、必ずしも必要としない。

また、導電板１２の両側部に配置される導電板
１２Ａ，１２Ｂの中央には、電極を外部に取り出
すためのリード１４，１５が溶接等の固着手段に
より電気的に接続され、蓋３には、このリード１
４，１５を引き出すための透孔１６，１７が穿設
されている。

そして、外装容器２は電気二重層コンデンサ素
子１を収納した後、その開口部を蓋３で密封され
る。

以上のように構成したので、外装容器２の内部
に密封された電気二重層コンデンサ素子１は、複
数のコンデンサ素子を直列に接続した形態とな
り、電気二重層コンデンサの平板化とともに耐圧
を向上させることができる。このように平板化す
ることにより、各種の電気二重層コンデンサの応
用機器において、狭い実装空間に効率良く実装し
且つ配線して他の電子部品との協調を取ることが
できる。

また、このような平板化に伴つて、集電電極
４，５を各セルにおける集電体として用いるとと
もに、各セル直列接続のための配線手段として構
成しているので、電気二重層コンデンサをさらに
薄く、且つ小型化することができる。

なお、外装容器２及び蓋３は、前記実施例のよ
うに、絶縁性合成樹脂その他の金属材料を以て構
成することができるが、その場合は、これら外装
容器２及び蓋３と、集電電極４，５及び導電板１
２，１３，１２Ａ，１２Ｂとの絶縁が問題とな
る。しかし、この絶縁は絶縁紙等を介在させるこ
とにより、獲得することができる。

また、前記実施例の場合、集電電極４，５は横
方向に１列に配列したが、第３図に示すように、
複数の集電電極４又は５を複数行、複数列に亘つ
て配列しても同様の効果が期待できる。また、第
４図に示すように円板状の集電電極４，５を放射
状に分割して構成しても同様の効果が期待でき
る。

以上説明したように、この考案によれば、複数
の電気二重層コンデンサ素子を水平方向に配列し
て第１及び第２の集電電極を以て各素子を直列化
し、また、共通の絶縁性ガスケツトに形成された
透孔部に分極性電極を設置したので、各素子が確
実に分離でき、素子間の漏れ電流を確実に抑制で
き、しかも、絶縁性ガスケツトの一体化によつて
外装容器内の不要な空間が削減でき、高密度化及
び小型化を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の電気二重層コンデンサの実
施例を示す分解斜視図、第２図は第１図に示した
電気二重層コンデンサの組立断面図、第３図及び
第４図はこの考案の電気二重層コンデンサの他の
実施例を示す説明図である。１……電気二重層コンデンサ素子、２……外装
容器、４……第１の集電電極、５……第２の集電
電極、６……セパレータ、７，８……分極性電
極、９，１０……絶縁性ガスケツト、１１……透
孔部、１２，１３……導電板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】絶縁材料で形成された外装容器と、平板状を成す複数の第１及び第２の集電電極を
水平方向に絶縁間隔を置いて対向させ、第１又は
第２の集電電極側の絶縁間隔を対向する集電電極
面内に設定し、これら第１及び第２の集電電極の
間にイオン透過性を持つセパレータを挟んで絶縁
性ガスケツトを設置し、この絶縁性ガスケツトに
形成された透孔部に分極性電極を設置することに
より、第１及び第２の集電電極によつて直列に接
続された複数の電気二重層コンデンサ素子と、第１及び第２の集電電極の背面側に設置されて
第１及び第２の集電電極と導通させた導電板とを
備えた電気二重層コンデンサ。