JPS6350470Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は循環ポンプによる循環水を加熱する循
環回路と給水を加熱して給湯する給湯回路を有す
る２回路給湯器に関するものである。

従来この種循環回路を有するものにおいては器
具設置又循環回路の排水後の再使用時に循環ポン
プに注水（呼び水）する必要がある。本考案は簡
単に循環ポンプへの注水を行えるようにせんとす
るものであり、以下循環回路により浴槽の追焚き
を行ない、かつ循環水を加熱する熱交換器と給水
を加熱する熱交換器とをフインを共用して一体と
した１缶２回路式の給湯器に実施した例に基づい
て説明する。

１は給湯器主体であつて、給湯用熱交換器２と
循環用熱交換器３を共用のフイン４を介して一体
とした１缶２回路缶体５を有し、この缶体５を加
熱する共用のガスバーナ６を有している。７は浴
槽であり、循環ポンプ８を介設した往き管９と戻
り管１０とで浴槽７と循環用熱交換器３との間に
浴槽水の循環回路を形成している。１１は給湯用
熱交換器２に至る給水管、１２は給湯用熱交換器
２から台所等に設けた給湯栓１３、シヤワー１４
に給湯する給湯管で、これら給湯用熱交換器２、
給水管１１、給湯管１２とで給湯回路を形成して
ある。１５はガス弁、１６は送風機であり、１７
は水スイツチであり、給湯を行なうには給湯栓１
３を開栓すれば水スイツチ１７が作動してガス弁
１５が開き、送風機１６が作動してガスバーナ６
が燃焼するようにし、又浴槽水の循環加熱を行な
うには図示しない操作スイツチを投入すれば循環
ポンプ８が作動し、ガス弁１５が開放し、送風機
１６が作動して循環加熱が行なわれるようにして
ある。尚循環ポンプ８は自吸式のものを用いてあ
る。１８は給湯回路の水流スイツチ１７上流の給
水管１１より分岐した分岐路であり、１９は循環
ポンプ８内の吐出側、例えば自吸式ポンプにおい
ては気水分離室２０内と連通せしめた注水路であ
る。２１は注水弁主体で、主体２１は中央に弁口
２２を挾んで通孔２３，２４を設け、通孔２３を
分岐路１８と連通せしめると共に、通孔２３内に
スプリング２５により付勢した弁体２６を配し
て、当該弁体２６により弁口２２を常時閉塞せし
めてある。又一方の通孔２４を注水路１９と連通
せしめてあり、通孔２４の弁口２２の反対側の端
部より上記弁体２６と対向するロツド２７を進退
自在に挿着してあり、該ロツド２７は摘み２８の
一方向の回動により図面上右方向に進入して弁体
２６を押圧し、弁口２２を開くようにしてある。
２９はロツド２７と一体に設けたスピンドル３０
の外周溝に取付けたＯリングで、又通孔２４の端
部には拡大部２４ａを形成して、ロツド２７によ
る弁体２６の押圧時にはＯリング２９が通孔２４
内壁に接して摺動し、弁体２６への押圧を開放し
た時にはＯリング２９が拡大部２４ａに位置し
て、拡大部２４ａの内壁とＯリング２９との間に
間隙を形成せしめ、この間隙とスピンドル３０と
一体に設けた主体のネジ部に螺合するネジ部３４
に形成した通気孔３５を介して大気に上記注水路
１９を開放せしめてある。又循環ポンプ８には弁
室３０を設け、該弁室３０内に配した逆止弁３１
により弁室３０に設けた注水口３２を閉塞し、注
水路１９側への通水を阻止せしめてある。

以上の構成の動作を説明すると、器具の施工時
又は凍結破損を防止する為排水を行つた後使用す
る場合に、先ず摘み２８を一方向に回動して、ロ
ツド２７により弁体２６を押圧し、弁口２２を開
放する。弁口２２の開放により給湯回路の給水管
１１から分岐路１８、弁口２２、注水路１９を通
して給水圧力が逆止弁３１に加わり、逆止弁３１
は注水口３２を開いて循環ポンプ８内に注水が行
われ、そして注水を充分に行つた後摘み２８を反
対方向に回動すればロツド２７による弁体２６の
押圧が解除され、弁体２６が弁口２２を閉じて注
水が停止されるのである。

又上記注水停止により循環ポンプ８内の弁室３
０に配した逆止弁３１はスプリング３３に押圧さ
れて注入口３２を閉塞し、それ故循環ポンプ８の
作動時は該注入口３２から循環液が漏洩すること
なく循環ポンプ８のポンプ能力が低下することは
ない。又ロツド２７のスピンドル３０の外周溝に
取付けたＯリング２９は弁体２６の開放時は通孔
２４内壁に接して水密効果を有するが弁体２６閉
塞時、即ち注水停止時にはＯリング２９は拡大部
２４ａに位置して注水路１９はＯリング２９と拡
大部２４ａ内壁間の間隙と通気孔３５を介して大
気に開放するのである。

以上のように本考案は、循環ポンプと該ポンプ
による循環水を加熱する循環用熱交換器と給水を
加熱する給湯用熱交換器を有する給湯回路とを備
えたものにおいて、上記給湯回路より分岐した分
岐路と循環ポンプに連結した注水路とを注水弁を
介して連結し、当該ポンプ内に注水路側への通水
を阻止する逆止弁を配し、かつ注水弁に該弁の閉
塞時前記注水路を大気に開放せしめる手段を設け
たので、循環ポンプへの注水は注水弁を開放する
だけで良いので注水作業は極めて容易に行なえる
のである。しかも本考案によれば循環ポンプと連
結する注水路は注水弁の閉塞時に大気に開放され
るものであるから弁作動不良等の事態となつても
給湯回路への循環水の侵入がなく極めて衛生上安
全な２回路給湯器を提供することが出来るのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体構成図、
第２図は同要部の断面図である。 ３……循環用熱交換器、４……給湯用熱交換
器、８……循環ポンプ、１８……分岐路、１９…
…注水路、２１……注水弁、３１……逆止弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 循環ポンプと該ポンプによる循環水を加熱する
   循環用熱交換器と通水を加熱する給湯用熱交換器
   を有する給湯回路とを備えたものにおいて、上記
   給湯回路より分岐した分岐路と循環ポンプに連結
   した注水路とを注水弁を介して連結し、当該ポン
   プ内に注水路側への通水を阻止する逆止弁を配
   し、かつ注水弁に該弁の閉塞時前記注水路を大気
   に開放せしめる手段を設けたことを特徴とする２
   回路給湯器。