JPS6349155B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、例えば循環使用する気体の調温に利
用して効果を発揮する熱交換器を提供するもので
ある。

従来、例えば室内の空気を所望の温度に維持せ
んとする場合は、放熱板又は吸熱板を具備した熱
交換器に室内空気を取り入れて、加熱又は冷却を
行い、再びこれを室内に放出するものである。こ
のような従来の熱交換器では単に放熱板又は吸熱
板に被調温空気を接触させるだけであるため、熱
交換効率が悪く、また、空気の洗滌装置を別個に
設けなければ空気の清浄化が達成できない等の欠
点があつた。

本発明は従来の加熱・冷却装置の代りに構造が
簡単でしかも使用に便なる熱交換器を得んと研究
を進め、熱交換器の本体をサイクロン形式とする
と共に該サイクロンの内部に加熱又は冷却用の熱
媒体の導管を圏回し、該導管内に温水又は冷水を
通水し、サイクロン形式の本体内を旋回する気体
と該熱媒体との熱交換を行わせ、空気を適温に加
熱又は冷却し、これを被空調室内に循環させるよ
うにして解決することができたものである。ま
た、媒体又は缶体に付着したごみ等は缶体に設け
た洗滌水噴出口より噴水して洗滌することもでき
るものである。

本発明の実施例を添付の図面により説明する。
１は缶体であり、鉄板、アルミ板又は合成樹脂板
等で作られ、円筒状をなし、底部２はコーン状を
なしている。缶体１の外側には断熱材が貼着して
あり、該断熱材３はグラスウール、石綿、発泡樹
脂等よりなる。缶体１の上部には空気取入管４が
切線方向に開口しており、ポンプ２２により空気
は円筒状缶体の内面に向つて通常のサイクロンの
ように切線方向に吹入することになる。又、缶体
１の中心部には空気排出管５が上下方向に設けて
あり、その上端は缶体１外に貫通し空気導管５′
と連通する。従つて、空気取入管４より導入され
た空気は、缶体１内を旋回しながら下方に達し、
ここから空気排出管５の下部に流入して管５内を
上昇し、矢印方向に移動することになる。又缶体
１の内部即ち排出管５に近接した個所と缶体１の
壁面に近接した個所にはら旋状の内側配管７及び
外側配管６が設けてある。そして各配管６，７の
下端は缶体１外に設けたポンプ８と連通し、温水
又は冷水を流通させ上部排水口９，１０より缶外
に排水せられる。缶体１の上部及び下部には洗滌
水管１１の水噴出口１１ａ，１１ｂが多数設けて
あり、配管６及び配管７の上下列の上方又は下方
に望ませ、配管６，７及び缶体１の内面、空気排
出管５の外面に向けて洗滌水を噴出できるように
してある。又コーン部２の下方には排出管１２′
が設けられており、缶内の洗滌水又は気体冷却に
よるドレイン等が排水できるようにしてある。従
つて、空気取入口４より缶体１に流入した空気
は、缶体１内でサイクロン効果によりごみ等を分
離し、配管６，７により適温に加熱又は冷却さ
れ、適温となつた空気は空気排出管５により送出
される。又分離したごみ等は洗滌水管１１に通水
し、ノズル１１ａ，１１ｂ…より噴水させること
により洗い去ることができる。

本発明の装置では、上記のように、熱交換器を
円筒状の缶体から成る本体とこれに切線方向に導
入する空気取入管４とから形成してあるため、缶
体１に導入された空気は、缶体１の壁面に沿つて
旋回することになる。

そして本発明の装置では、缶体１の壁面に近接
した個所に、熱媒体用の導管即ち外側配管６が設
けられているから、被調温空気は、先ず該外側配
管６を介して熱媒体と熱交換し、加熱（又は）冷
却されることになる。

このとき、被調温空気は、その大部分がサイク
ロン作用により、外側配管６の設けてある缶体１
の壁面に沿つて流れるため、外側配管６と空気と
の接触は、極めて効率良く行われることになる。
しかも外側配管６は、缶体１の壁面に近接し個所
で、ら旋状に設けてあるから、該外側配管６が缶
体１内での空気の案内の機能をも併せてもつこと
になり、したがつて、空気は、壁面に沿つて下降
中は、常に外側配管６と接触を保ちながら流れる
こととなつて、熱交換効率は向上する。

缶体１内を壁面に沿つて下降した被調温空気
は、缶体１の底部に開口する排出管５内を、下方
から上方にむかつて流出することになるが、該排
出管５に沿つた近接位置に内側配管７が設けてあ
るから、排出管５内を流動中の空気は、該内側配
管７内の熱媒体により、さらに加熱（又は冷却）
され、熱交換が追加されることになる。

なお、外側配管６は、壁面に近接した個所に配
置されているため、配管６の全周囲が被調温空気
と接触するものであり、本装置の熱交換効率は極
めて大である。

また、熱交換器内の、例えば配管６，７上に露
と共に付着したごみ等は、洗滌水噴出口１１ａ，
１１ｂ…よりの（冷）水により時々洗滌すれば、
清浄な被調温空気を得ることができる。

以上述べたように、本発明では熱交換器本体を
円筒状の缶体で形成すると共に、この缶体の内部
に、上方から切線方向に被調温用空気を導入し空
気を、あたかもサイクロンにおけるように、缶体
の壁面に沿つて流動させると共に、そのところ
に、つまり缶体の壁面に近接してら線状の熱媒体
用の配管を配置したため、空気と熱媒体との接触
（間接接触）を極めて効率的に行わせることがで
き、熱交換器の熱交換効率を向上することができ
るものである。

さらに、缶体の中心部に設けた空気排出管の周
囲にも熱媒体用の配管を設けてあるから、空気は
缶体から排出される過程においても加熱（又は冷
却）されることになる。

また、洗滌水による空気の洗滌も行うことがで
きるため、清浄な調温空気を効率よく得ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る熱交換器の縦断面図、第
２図はその平面図である。 １……缶体、４……空気取入管、５……空気排
出管、６，７……配管、１１ａ，１１ｂ……洗滌
水噴出孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 円筒状の缶体により熱交換器本体を形成し、
   該缶体の底部をコーン状となし、 缶体の上部には空気取入管を切線方向に開口す
   るように設け、缶体の中心部には、その下端が缶
   体内部の下部に開口し上端が缶体の上面板を貫通
   して外部に延出する空気排出管を設け、 缶体の内部の、缶体の壁面に近接した個所と前
   記空気排出管に近接した個所に熱媒体を流通させ
   るら旋状の外側配管と内側配管とを設けた熱交換
   器。