JPS6348518Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案はつば状突出部を有する物品を筒状容器に
収納するに当たり、該物品の突出部を容器側面に
穿設した嵌入孔に嵌入し、容器内での物品の運動
を防止するつば状突出部を有する物品収納容器に
関するものである。

（従来の技術） 従来、つば状突出を有する物品を筒状容器に収
納する場合に、相対峙する二組の側板が該物品の
つば状突出部よりも僅かに巾広な筒状容器に該物
品を重積して収納しているが、直接該物品を重積
収納すれば、運搬時等に物品が容器内で運動する
ので、物品同志が互いに衝突して破損するため、
物品間等に合成樹脂製発泡体、段ボール等の緩衝
物を介在させる必要があり、収納に当たり手間が
かかる上に、筒状容器自体も大型となり、コスト
的に高く付くという大なる欠点を存した次第であ
る。

（考案が解決しようとする問題点） つば状突出部を有する物品を筒状容器に重積し
て収納するに際して、該発泡体、段ボール等の緩
衝物を使用しなくても、該物品が容器内を運動し
ないようにし、該物品を簡易に且つコスト安に収
納しようとする点にある。

（問題点を解決するための手段） 矩形の筒状容器の相対峙する一組の側板の巾を
つば状突出部を有する物品の突出部より僅かに広
くし、該もう一組の側板の巾を前記突出部より僅
かに狭く成形し、相対峙する巾広の側板の上下方
向に適宜間隔で前記物品の突出部の嵌入孔を穿設
し、該嵌入孔に物品のつば状突出部を嵌入するよ
うにしたものである。

（作用） 前記つば状突出部を該突出部の嵌入孔に嵌入し
た物品は相対峙する巾広の側板により支持される
ことになり、重積して収納された物品は運動せ
ず、相互に衝突することがない。だから物品相互
が衝突して破損するのを防止する発泡体、段ボー
ル等の緩衝物を使用する必要がないものである。

（実施例） １は底部を公知の折畳み且つ組み立て自在のク
ラシユロツクボトムとした矩形の筒状容器で、左
右側板２，２を第３図に示すような埃取り、消臭
剤等のつば状突出部を有する回転体の物品３のつ
ば状突出部４の径より僅かに巾広に成形し、前側
板６と後側板７を該突出部４の径より僅かに巾狭
に成形したものである。５，５は該物品３のつば
状突出部４の嵌入孔で、該突出部４の径より僅か
に巾狭な間隔で相対峙する左右側板２，２の上下
方向に物品３の底からつば状突出部４までの高さ
等の適宜間隔で穿設したもので、本実施例の場合
はつば状突出を有する物品３として上端につば状
突出部４を付設し、上面にその上部に重積する物
品３の球状の底部３ａを嵌入する凹み３ｂを成形
したから、下段の嵌入孔５，５の筒状容器１の底
部からの穿設間隔は物品３の底からつば状突出部
４までの高さより僅かに高くし、中段の嵌入孔
５，５の下段の嵌入孔５，５よりの穿設間隔は前
記下段の嵌入孔５，５の高さより上下の物品３，
３が球状の底部３ａと凹み３ｂに嵌入し合う長さ
だけ差し引いた高さとし、上段の嵌入孔５，５の
中段の嵌入孔５，５よりのそれは中段の穿設間隔
と同様にしたもので、こうすることによつて筒状
容器１自体を小さくすることができるものであ
る。また本実施例では物品３の上端につば状突出
部４を付設したので、上段の嵌入孔５，５は左右
側板２，２の上端と一致するよう穿設している
が、該突出部４を物品３の中間部に付設した場合
には、上段の嵌入孔５，５は左右側板２，２の上
端から、物品３の上端と突出部４までの距離だけ
隔たつた位置に穿設されることは勿論である。９
は後側板７上端に折目８を介して連設した筒状容
器１の蓋板で、１１，１１は左右側板２，２の上
端に折目１０，１０を介して連設したフラツプで
あり、該フラツプ１１，１１を内方へ折曲し、蓋
板９をフラツプ１１，１１上に折曲し、蓋板９の
先端に折目１２を介して連設した舌片１３を前側
板６の上端部内面に挿嵌し、蓋板９を閉塞するも
のである。１４は差し込み部で、前側板６の上端
部中央に二本の縦方向切目１５，１５を穿設し、
該切目１５，１５下端を折目１６で連結し、先端
に折目１７を介して基部に拡大部１８ａを成形し
た差し込み片１８を突設したものである。１９は
差し込み片１８の拡大部１８ａより巾狭の係止孔
で、蓋板９の先端の折目１２の中央部に端を終始
するコ字状切目２０を舌片１３に穿設し、舌片１
３を折目１２において下方に折曲した際に第２図
に示すように開孔するもので、前記差し込み部１
４と係止孔１９は、該係止孔１９に差し込み片１
８の拡大部１８ａを押し込み、蓋板９の閉塞をよ
り確実なものとし、陳列時等に簡単に蓋板９が開
き、内容物を破損したり、商品価値を喪失する等
の惧れをなすくために設けたものである。２１は
ミシン目で、２段目のつば状突出部４の嵌入孔
５，５の上端を通り、前側板６及び左右側板２，
２に亘つて穿設し、後側板７上方に設けた横方向
折目２２と連設したもので、ミシン目２１を開裂
し該折目２２において第２図に示すように開蓋す
るものである。

本案は以上のような構成で、つば状突出部を有
する物品３を収納するに当たつては、クラツシユ
ロツク状底部を組み立て矩形の筒状容器１を成形
し、前側板６、後側板７及び左右側板２，２上端
より各側板６，７，２，２を円形に脹らませ、該
物品３を挿入し、各物品３のつば状突出部４を
上、中、下段の嵌入孔５，５に嵌入し、左右側板
２，２上端のフラツプ１１，１１を内方に折曲
し、蓋板９を後側板７上端の折目８において内方
に折曲してフラツプ１１，１１上面に添付接し、
先端の舌片１３を前側板６の上端部内面に挿嵌
し、第３図に示すように差し込み部１４を折目１
６において前側板６より前方に引き出し、先端の
差し込み片１８を舌片１３に成形した係止孔１９
に挿入し、差し込み片１８の拡大部１８ａを係止
孔１９に差し込んで第１図に示すような形態とし
て完成するものである。また該物品３を取り出す
に当たつては、前記のようにミシン目２１を開裂
し、折目２２において上段の嵌入孔５，５で支持
した物品３と共に、筒状容器１の上部ごと第２図
に示すように開蓋し、筒状容器１を円形に脹らま
せ、嵌入孔５，５による物品３のつば状突出部４
の支持を解放して取り出すものである。

（考案の効果） 本案は以上のようにつば状突出部を有する物品
３のつば状突出部４を矩形の筒状容器１の左右側
板２，２に穿設した嵌入孔５，５により支持する
から、該物品３は合成樹脂製発泡体または段ボー
ル等の緩衝物を介在せずとも容器１内で運動する
ことがなく、該物品３の収納が簡易に且つ安価に
行ない得るものである。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一例を示すもので、第１図
は閉蓋時斜視図、第２図は物品を取り出す時の開
蓋時斜視図、第３図は蓋板を閉塞する際の要部斜
視図、第４図はつば状突出を有する物品の概略を
示す斜視図、第５図は展開図である。 １……筒状容器、２……側板、３……つば状突
出を有する物品、３ａ……球状の底部、３ｂ……
凹み、４……つば状突出部、５……嵌入孔、６…
…前側板、７……後側板、８……折目、９……蓋
板、１０……折目、１１………フラツプ、１２…
…折目、１３……舌片、１４……差し込み部、１
５……縦方向切目、１６，１７………折目、１８
……差し込み片、１８ａ……拡大部、１９……係
止孔、２０……コ字状切目、２１……ミシン目、
２２……横方向折目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. つば状突出部を有する物品３のつば状突出部４
   より僅かに巾広の相対峙する側板と該突出部４よ
   り僅かに巾狭の同様の側板とから成る矩形の筒状
   容器１の巾広の側板２，２の上下方向に適宜間隔
   で、前記突出部４を嵌入する嵌入孔５，５を穿設
   して成るつば状突出部を有する物品収納容器。