JPS6348278B2 - - Google Patents

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JPS6348278B2
JPS6348278B2 JP15023381A JP15023381A JPS6348278B2 JP S6348278 B2 JPS6348278 B2 JP S6348278B2 JP 15023381 A JP15023381 A JP 15023381A JP 15023381 A JP15023381 A JP 15023381A JP S6348278 B2 JPS6348278 B2 JP S6348278B2
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JP
Japan
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phosphoric acid
phosphate
mol
ether
glycidyl ether
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JP15023381A
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JPS5852296A (ja
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Tomihiro Kurosaki
Junya Wakatsuki
Hisakazu Furugaki
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Soap Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は極めて刺激性が低い界面活性剤である
次の一般式() (式中、Rは炭素数8〜24のアルキル基又はア
ルケニル基を、mは1又は2を示す)で表わされ
るリン酸エステルの新規な工業的製造法に関す
る。 従来、界面活性を有する種々の有機ヒドロキシ
化合物のリン酸エステルおよびそのアルカリ金属
塩、アルカノールアミン塩等の塩類は、洗浄剤、
乳化剤、帯電防止剤、センイ油剤、防錆剤、潤滑
油添加剤等として広く利用されている。特にモノ
アルキルリン酸エステル塩は、毒性や皮膚刺激性
が著しく少なく、人体に対して安全性の高いアニ
オン性界面活性剤として人体に直接使用する洗浄
剤、その他の化粧品、香粧品用原料として有用で
あることが知られている。 しかしながら、昨今の生活水準の高度化に伴
い、人体に対してさらに高度な完全性を有する化
粧品、香粧品用原料の開発の要望がますます増大
している。従つて、モノアルキルリン酸エステル
よりもさらに皮膚刺激性及び毒性が少なく、安全
性の高いアニオン活性剤が開発出来れば、人体に
直接使用する化粧品や、香粧品として広範な利用
用途が考えられる。 そこで、本発明者は、斯かる実状にかんがみ、
種々研究を行つた結果、リン脂質類似構造、とり
わけグリセロリン脂質類似構造を有する上記
()式で表わされるリン酸エステルが上記特性
を有することを見出した。 従来、()式のリン酸エステルを製造する方
法としては、アルキルエーテル含有ホスホリピツ
ドを酵素分解する方法が知られている
(Chemical Abstracts、第81巻、116480h)。しか
し、この方法は工業的方法として必ずしも満足で
きるものではなかつた。 そこで、本発明者は、工業的有利な合成法を開
発すべく鋭意研究を行つた結果、本発明を完成し
た。 すなわち、本発明は一般式() (式中、Rは炭素数8〜24にアルキル基又はア
ルケニル基を示す) で表わされるグリシジルエーテル1モルに、濃度
がオルトリン酸換算で95〜105%のリン酸3〜10
モルをエーテル類、炭化水素類及びハロゲン化炭
化水素類から選ばれる不活性溶剤の存在下に反応
させることを特徴とする一般式() (式中、mは1又は2を示し、Rは前記した意
味を有する) で表わされるリン酸エステルの製造方法である。 本発明の原料であるグリシジルエーテル()
としては、例えばオクチルグリシジルエーテル、
デシルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジル
エーテル、ミリスチルグリシジルエーテル、パル
ミチルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジ
ルエーテル、オレイルグリシジルエーテル、エイ
コシルグリシジルエーテル等を挙げることができ
る。これらのグリシジルエーテルは如何なる方法
によつて得られたものでもよく、例えば相当する
脂肪族アルコールに四塩化スズ等の酸性触媒の存
在下エピハロヒドリンを付加してハロヒドリンエ
ーテルとなし、次いでこれを単離するか又は単離
せずに苛性ソーダ、苛性カリ等のアルカリと反応
させる方法によつて製造される。 また、本発明により製造される式()で表わ
されるリン酸エステルとしては、例えば1―オク
チルグリセロ―3―ホスフエート、ビス(1―オ
クチルグリセロ―3―)ホスフエート、1―デシ
ルグリセロ―3―ホスフエート、ビス(1―デシ
ルグリセロ―3―)ホスフエート、1―ラウリル
グリセロ―3―ホスフエート、ビス(1―ラウリ
ルグリセロ―3―)ホスフエート、1―ミリスチ
ルグリセロ―3―ホスフエート、ビス(1―ミリ
スチルグリセロ―3―)ホスフエート、1―パル
ミチルグリセロ―3―ホスフエート、ビス(1―
パルミチルグリセロ―3―)ホスフエート、1―
ステアリルグリセロ―3―ホスフエート、ビス
(1―ステアリルグリセロ―3―)ホスフエート、
1―オレイルグリセロ―3―ホスフエート、ビス
(1―オレイルグリセロ―3―)ホスフエート、
1―エイコシルグリセロ―3―ホスフエート、ビ
ス(1―エイコシルグリセロ―3―)ホスフエー
ト等を挙げることができる。 反応は不活性溶剤の存在下又は不存在下におい
て、0〜100℃、好ましくは30〜80℃の温度で行
われる。本反応は発熱反応であるため、リン酸に
グリシジルエーテルを徐々に滴下するか、あるい
はグリシジルエーテル中にリン酸を徐々に滴下し
て反応温度をコントロールするのが好ましい。 不活性溶剤としては、例えば、エチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭
化水素類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロ
ゲン化炭化水素類等が使用できる。 反応生成物には、本発明の目的化合物たる一般
式()で表わされるリン酸モノエステル(以下
モノホスフエートという)及びリン酸ジエステル
(以下ジホスフエートという)の他、不純物とし
てグリシジルエーテルが加水分解を受けたジオー
ル、このジオールにグリシジルエーテルが1モル
以上付加した化合物等の非イオン性物質、さらに
は未反応のリン酸が含まれている。 この反応物中の各成分の割合は、使用するリン
酸の濃度、グリシジルエーテルの種類、リン酸と
グリシジルエーテルの反応モル比、使用する溶媒
の種類及び量、反応温度等の条件に大きく依存す
る。一般的傾向として、リン酸の濃度が低い程、
非イオン性物質の割合が増大し、グリシジルエー
テルのリン酸エステルへの変換率(反応率)が低
下するが、生成するリン酸エステル中のモノホス
フエートの比率が増大する。また、リン酸とグリ
シジルエーテルの反応モル比(リン酸/グリシジ
ルエーテル)が大きい程モノホスフエートの比率
が大きくなり、かつグリシジルエーテルのリン酸
エステルへの変換率も増大する。 反応生成物は、非イオン性物質、未反応リン酸
等の不純物を除去せずそのまま、あるいは適当な
塩基により中和し、中和塩の形で使用することが
出来る。しかし、用途によつては非イオン性物質
や未反応リン酸等を除くため精製が必要である。 不純物である非イオン成分及び未反応リン酸を
除去するための精製方法としては、種々の方法が
採用される。たとえだ、反応物を、適当量のエチ
ルエーテル等の有機溶媒に溶かし、希塩酸水溶液
で抽出すれば、未反応リン酸は希塩酸水溶液層に
抽出され除去される。有機溶剤を除去して得られ
る残渣のエタノール溶液を、OH型の強塩基性ア
ニオン交換樹脂カラムに通し、アニオン性である
リン酸エステルを樹脂に吸着させ、非イオン成分
を留去後、樹脂に吸着されているリン酸エステル
の希塩酸の水エタノール溶液にて溶出する。この
溶出液をエーテル等の適当な有機溶剤で抽出し、
有機溶剤を留去し真空乾燥すれば、リン酸エステ
ルの高純度品を得ることができる。 あるいは、別のより簡単な方法として、反応物
あるいは前述のごとくリン酸を除去した混合物
を、苛性ソーダ、苛性カリ等で中和し、乾燥す
る。この中和物の乾燥物をアセトン等の適当な有
機溶剤で抽出すれば、非イオン成分は、有機溶剤
に抽出され容易に非イオン成分が除去される。抽
出後、有機溶剤不溶分を分離した後、不溶分中の
有機溶剤を除去すれば、非イオン成分が除去され
たリン酸エステルのナトリウム、カリウム塩等の
中和塩が得られる。 上記処理に先立ち、リン酸を除去しておけば、
リン酸及び非イオン性物質を含まない高純度のリ
ン酸エステルの中和塩が得られる。 次いで、この中和塩を塩酸水により塩交換し、
ホスフエートを塩型に戻しエチルエーテル等の適
当な有機溶剤で抽出し、その後有機溶剤層を希塩
酸水で洗浄後、有機溶剤を留去し乾燥すれば、高
純度なリン酸エステルを得ることが出来る。 この様にして得られる高純度品は、反応のモル
比によつてはモノホスフエートとジホスフエート
の混合物である。実際の用途には、モノホスフエ
ートとジホスフエートを分離する必要はないが、
モノホスフエートとジホスフエートの分離は実験
室的にはカラムクロマトグラフイーにより可能で
ある。 尚、反応条件によつては、一般式()で表わ
されるリン酸エステルの他、下記の一般式()
で表わされるリン酸エステルが少量生成されるこ
とがある。 (式中、R及びmは前記した意味を有する) 叙上のごとく、本発明によれば、極めて低刺激
性で、洗浄剤、皮膚化粧用乳化剤としての使用が
期待されるリン酸エステル()を簡単な操作
で、かつ工業的規模において製造することができ
る。 以下、実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。 実施例 1 還流冷却器、温度計、滴下ロート及び撹拌装置
を備えた1の丸底フラスコに99%オルトリン酸
277g(2.8モル)及びジエチルエーテル250mlを
仕込み混合する。その混合液中にラウリルグリシ
ジルエーテル231g(0.93モル、オキシラン価
225.8)を、ジエチルエーテルの還流下(35〜40
℃)に1時間かけて滴下し、滴下終了後35〜40℃
で更に3時間撹拌を続ける。反応終了後、反応混
合物中にジエチルエーテル500ml及び1N塩酸500
mlを加え混合する。得られた混合液を分液ロート
に移し振盪し、未反応リン酸を塩酸酸性水層に抽
出する。有機層を分液し、更に1/10N塩酸500ml
で洗浄後、溶媒を減圧留去し、リン酸エステルと
非イオン性物質の混合物410gを得た。 次に、この混合物を水酸化カリウムのエタノー
ル溶液で中和し、リン酸エステル成分をカリウム
塩として沈澱させる。エタノールを留去したの
ち、残つた白色固体を粉砕し、熱アセトン500ml
で数回洗浄し、非イオン性物質を除去する。次い
で、固体を別し、減圧乾燥してリン酸エステル
カリウム塩328gを得た。 カリウム塩を6N塩酸1に溶かし酸性にし、
得られるリン酸エステルをジエチルエーテル500
mlで抽出し、更にこの有機層を1/10N塩酸500ml
で洗浄後、溶媒を減圧留去し精製されたリン酸エ
ステル275gを得た。その酸価(試料1gに対し
第1当量点中和までに要する水酸化カリウムのmg
数=AV1=151.0、第2当量点までに要する水酸
化カリウムのmg数=AV2=302.6)より、モノホ
スフエートが得られていることが判る。収率は80
%(グリシジルエーテル基準、水分8%を含む)
であつた。 なお、この化合物はジアゾメタンでメチルエス
テル化後、BSTFA(N,O―ビス―トリメチル
シリル―トリフルオロアセタミド)でトリメチル
シリル化し、得られた化合物をガスクロマトグラ
フイー(炎光光度計及び水素炎イオン化検知器)
によりリン化合物のみであることを確認した。 さらに、BSTFAでリン酸エステル化合物をト
リメチルシリル化し、CIマスクペクトルをみた
ところ、トリメチルシリル化されたリン酸エステ
ル化合物として、その親ピーク(m/e=556)
の分子量とが一致した。 元素分析については、精製して得られたリン酸
エステルを再び水酸化カリウムエタノール溶液で
2カリウム塩にし、その塩を別後、減圧乾燥し
て行つた。 元素分析値 C15H31O6PK2 計算値:C43.2,H7.5,P7.4,K18.8 実測値:C43.5,H7.9,P7.1,K18.0 1H NMR〔CDCl3,内部標準:テトラメチル
シラン(TMSという)〕第1図 δ0.87ppm(t,3H,―C 3) δ1.27ppm(broad s,20H,―(CH2―)10) δ3,26〜4.27ppm(broad,7H,
【式】) 13C NMR(CDCl3,内部標準TMS)第2図 δ(ppm):a14.1,b22.7,C26.2,d29.5,e29.8 f29.8,g32.0,h66.6〜71.0,i72.0 IR(film)第3図 3300,2900,2840,1460,1000cm-1 参考例 1 実施例1と同様の装置を備えた1の丸底フラ
スコに99%濃度のオルトリン酸69.3g(0.7モル)
とジエチルエーテル250mlを仕込み混合する。そ
の混合物中にステアリルグリシジルエーテル241
g(0.7モル、オキシラン価163.1)をジエチルエ
ーテルの還流下、1.5時間を要して滴下し、滴下
終了後35〜40℃でさらに3時間加熱撹拌を続け
る。反応終了後実施例1と同様の精製を行い、精
製されたリン酸エステル化合物216gを得た。そ
の酸価(AV1=118.5,AV2=219.2)よりモノエ
ステルが85モル%、ジエステルが15モル%生成し
ていることがわかつた。収率(対グリシジルエー
テル)75%。これらのものについては、展開液と
してエタノール/テトラヒドロフラン/1N―ア
ンモニア水溶液を用い通常のシリカゲルによるカ
ラムクロマト法により分離できた。得られたモノ
エステル、ジエステルについては、水酸化ナトリ
ウム溶液で塩交換を行いナトリウム塩にした後、
過し、減圧乾燥して元素分析を行つた。 モノエステル: 元素分析値 C21H43O6PNa2 計算値:C53.8,H9.3,P6.6,Na9.8 実測値:C54.0,H9.2,P6.4,Na10.1 1H NMR(CDCl3,内部標準TMS) δ0.87ppm(t,3H,―C 3) δ1.26ppm(broad s,32H,―(C 2―)16) δ3,25〜4.27ppm(broad,7H,
【式】 13CNMR(CDCl3・内部標準TMS) δ(ppm):a14.1,b22.7,c26.2,d29.5,e29.9,
f29.9,g32.0,h68.1〜71.0,i72.0 IR(film) 3300,2900,2840,1460,1000cm-1 ジエステル: 元素分析値 C42H86O8PNa 計算値:C65.3,H11.2,P4.0,Na3.0 実測値:C65.1,H11.5,P3.8,Na2.5 1H NMR(CDCl3,内部標準TMS) δ0.87ppm(t,6H,―C 3×2) δ1.26ppm(broad s,64H,―(C 2―)16×2 δ3.25〜4.27ppm(broad,14H,
【式】 13C NMR δ(ppm):a14.1,b22.7,C26.1,d29.4,e29.8,
f29.8,g32.0,h68.0〜71.0,i71.9 IR(film) 3300,2900,2840,1460,1000cm-1 参考例 2 実施例1と同様の装置を備えた100mlの丸底フ
ラスコに99.5%濃度のオルトリン酸1.94g(19.8
×10-3モル)と脱水したジエチルエーテル(以後
脱水エーテルと略す)60mlを仕込み混合する。そ
の混合液中に20mlの脱水エーテルに溶かしたラウ
リルグリシジルエーテル10.1g(40.0×10-3モル)
を20〜30℃において0.5時間を要して滴下し、滴
下終了後、ジエチルエーテルの還流下(35〜40
℃)、さらに5時間加熱撹拌する。反応終了後、
反応生成物に1N塩酸100mlを加え、その混合液を
分液ロートにうつし、エーテル層を分層した後水
層をジエチルエーテル100mlで2回抽出し、脱リ
ン酸処理を行う。得られたエーテル溶液よりエー
テルを留去し、次いでポテンシヨグラフを用いそ
の酸価を測定したところ、リン酸モノエステルが
11.7×10-3モル(77モル%)、リン酸ジエステル
が3.4×10-3モル(23モル%)生成していること
がわかつた。 実施例2〜4及び参考例3〜10 オルトリン酸の濃度及びモル比を変え、参考例
2と同様の操作を行つた。結果を表1に示す。
【表】
【表】 実施例 5 参考例2と同様に、100mlの丸底フラスコに、
オルトリン酸に換算して105%のポリリン酸11.2
g(120×10-3モル)とヘキサン60mlを仕込混合
する。その混合液中にラウリルグリシジルエーテ
ル10.1g(40×10-3モル)を40℃において、1時
間を要して滴下する。滴下終了後、ヘキサンの還
流下(65〜70℃)にて、さらに15時間撹拌する。
反応終了後、水3.5gを滴下し、70℃で15時間加
水分解する。加水分解後、ヘキサンを留去し、
2N HCl100ml及びジエチルエーテル100mlを加
え、分液ロートで水層を除去する。ジエチルエー
テル層にさらに2N HCl100mlを加え、混合した
後、水層を分層除去し、脱リン酸を行う。得られ
たジエチルエーテル層より、ジエチルエーテルを
留去する。次いでポテンシヨグラフを用いてその
酸価を測定した所、リン酸モノエステルが31.8×
10-3モル(93モル%)、リン酸ジエステルが2.4×
10-3モル(7モル%)生成している事がわかつ
た。 実施例 6 参考例2と同様に、100mlの丸底フラスコに、
オルトリン酸に換算して105%のポリリン酸18.7
g(200×10-3モル)とクロロホルム60mlを仕込
混合する。この混合液中にラウリルグリシジルエ
ーテル10.1g(40×10-3モル)を40℃において、
1時間を要して滴下する。滴下終了後、70℃にて
さらに10時間撹拌する。反応終了後、水6.0gを
滴下し、70℃で15時間加水分解する。加水分解
後、クロロホルムを留去し、2N HCl100ml及び
ジエチルエーテル100mlを加え、分液ロートで水
層を除去する。ジエチルエーテル層にさらに2N
HCl100mlを加え、混合した後、水層を分層除去
し、脱リン酸を行う。得られたジエチルエーテル
層より、ジエチルエーテルを留去する。次いでポ
テンシヨグラフを用いてその酸価を測定した所、
リン酸モノエステルが32.2×10-3モル(95モル
%)、リン酸ジエステルが1.8×10-3モル(5モル
%)生成している事がわかつた。 実験例 実施例1及び参考例1で得られた化合物のモノ
エステルの1ナトリウム及び1カリウム塩の10%
水溶液について、モルモツトの背部皮膚における
24時間クローズドパツチテストを行い、1群5匹
の平均値でその皮膚刺激性を評価した。評価につ
いては、バツチ除去24時間後における皮膚反応の
強さについて、それぞれ次の評価点を与え、皮膚
刺激性の尺度とした。 評価点 (−):反応は認められない。 0 (±):わずかな紅斑 0.5 (+):明瞭な紅斑 1 ():浮腫を伴つた紅斑 2 ():紅斑、浮腫に痂皮または壊死を認める。
3 また、皮膚刺激性が少ないとされているモノア
ルキルリン酸エステル塩のうち、モノラウリルリ
ン酸エステルの1ナトリウム塩を比較例として挙
げてあるが、これは10%の高濃度ではかなりの刺
激反応を示す。なお、モノアルキルリン酸エステ
ル塩では5%濃度までは刺激反応を示さず、また
一般のアニオン活性剤の代表であるラウリル硫酸
エステル塩では0.5%濃度ですでに刺激反応が認
められ、2%濃度では強い刺激反応を示すことが
知られている。その結果は表2に如くである。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は本発明化合物〔()式中R=
C12H25O,m=1〕の1H―NMRスペクトル、第
2図は同物質の13C―NMRスペクトル、第3図
は同物質のIRスペクトルである。
【特許請求の範囲】
1 式 〔式中、XはO又はSであり、 R及びR1は同一若しくは異なるものであつて、
それぞれ独立して水素、低級アルキル(C1〜C8
(ここでC3〜C8は分枝鎖であつても非分枝鎖であ
つてもよくかつ低級アルキル鎖はメトキシ、又は
1個若しくはそれ以上のハロゲンで置換されてい
ても又は置換されていなくてもよい)、フエニル
又はピリジニル、であり、これらは全て適宜1個
若しくはそれ以上のハロゲン、ニトロ、シアノ、
フエニル、トリハロメチル、低級アルキル、ベン
ジルオキシ、ハロゲン置換フエノキシ、メチル置
換フエノキシ基で置換されていてもよく、Rと
R1とは一緒になつて5員又は6員の脂環式環を
形成することもでき、
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