JPS6346430Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は複写機等で特に多数枚の記録紙を複写
機に供給する給紙装置の記録紙押上げ用リフトの
改良に関する。

〔従来技術及びその問題点〕

従来多数枚のシート類を積層し、この積層され
たシートをリフトを使用して一定の場所に上昇移
動させる手段は多数知られている。例えば特公昭
45−5209号、特公昭54−22207号、特公昭50−
18268号等がある。又前記多数のシートが複写機、
印刷機等の複写手段に給紙する給紙装置に用いら
れるものとして特公昭54−22207号の如くシート
を載置して上昇するリフトはシートの補給を容易
にするため一方に充分な空間を必要とするためリ
フトの案内手段が一側のみ設けられており、リフ
トが片持状に支持されていると便利であり、多く
用いられている手段である。前記の如くリフトを
片持状に支持するとリフトに加わる加重は総て片
側に集中し、リフトと案内手段であるレール内に
例えば２個のローラを上下にレールで挾むように
設けるか、レールに沿つた長い移動可能の被案内
部材を設ける等の手段で解決していたが、シート
を1000枚以上リフトに載置すると紙質にもよるが
10Kg以上の重量となり、案内手段のレールと被案
内部材が充分に支持できなくなる欠点もある。従
つて前記レールに対し例えば２個のローラをレー
ルを介して互に上下に配置し、挾むように配置し
て安定させた手段も特公昭47−16931号として知
られている。上記のように改良されたリフトにお
いても特に複写機に高速でシートを送り込む場合
はリフトが給紙時に給紙方向に対し横揺れが発生
し、シートの送り方向が曲げられて正確な給紙が
できない。特に給紙速度が増すと横揺れも比例し
て大きくなる大きな欠点がある。

本考案は上記の如き問題点を解決すべく特に考
えられた装置である。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点を解決するためこの発明は記録紙を
載置して上昇するリフトと、このリフトの上方に
設けられて記録紙を一枚づつ送出する給紙ユニツ
トとを備える記録装置用給紙装置において、リフ
ト２９を片持状に支持しかつ前記リフト２９が上
昇する際の横揺れを規制する一対の断面波型案内
手段５１，５２と、前記リフト２９の上下に設け
た被案内部材であり前記断面波型案内手段と互に
案内レールを介して合致するように一方が凹状で
他方が凸状の車輪５７，５８とからなり、前記車
輪５７，５８を前記案内手段５１，５２に対し
て、前記リフト５４が片持支持される給紙装置を
設けることにより解決した。

〔実施例〕

本考案の説明に先立つて、第１図〜第３図につ
いて本考案が施こされる給紙装置の詳細を説明す
る。

第１図において、複写倍率を可変できる電子写
真複写機Ａは複写倍率に応じて露光光学系１のレ
ンズ２の位置を変更されかつ同露光光学系１の走
査速度を変更される形式のものである。電子写真
複写機Ａは感光体ドラム３を内蔵し、この感光体
ドラム３の周囲にはプロセスユニツト即ち帯電器
４、現像装置５、転写電極６、分離電極７、クリ
ーニング装置８が配置される。また、電子写真複
写機Ａは記録紙カセツト９Ａ，９Ｂを取付けるこ
とができる２基の給紙台１１，１２を有し、これ
らの給紙台１１，１２には記録紙カセツト９Ａ，
９Ｂ中の記録紙を一枚づつ感光体ドラム３に連絡
した記録紙通路１３に送出する給紙ユニツト１
４，１５が付設される。したがつて、感光体ドラ
ム３に供給された記録紙には、転写電極６を通る
間に感光体ドラム３のトナー像が転写され、この
記録紙は搬送ベルト１６によつて定着器１７に移
送され、定着器１７においてトナー像を定着され
た後、排紙ローラ１８の作用によつて機外に取出
される。

また、前記電子写真複写機Ａを載置できる架台
Ｂはキヤスタ１９によつて自由な場所に移動可能
であつて、前記記録紙通路１３に連絡する電子写
真複写機底部の記録紙取入開口２０に会合できる
記録紙取出口２１を備えている。

第２図及び第３図は架台Ｂの内部構造に示し、
給紙装置は側部フレーム２２，２３に固定される
水平な基台２４を有し、この基台２４上には多数
枚の記録紙ａを収容したベツセル２５が載置され
る。ベツセル２５は架台Ｂのふた２６を開口する
ことによつて架台Ｂの内部に取入れることができ
る箱状に作られ、記録紙ａを載置できるパレツト
２７を備えている。また、ベツセル２５の底壁２
８には後述するリフト２９が通過できる切欠き３
０が形成される。

前記基台２４の切開らき部３１を通つて上下動
できるリフト２９は、機体フレーム３２に固定さ
れた垂直方向の一対の案内レール３３，３４に沿
つて移動できる。このリフト２９は２９ａでチエ
ン３９に固定されており、第３図に示すように駆
動モータ３５の駆動スプロケツト３６と機体フレ
ーム３２の従動スプロケツト３７，３８の間に掛
渡されるチエン３９によつて駆動される。そし
て、前記機体フレーム３２の上部には、ベツセル
２５中の記録紙ａを一枚づつ分離搬送する給紙ユ
ニツト４０が位置される。

以上に述べたような給紙装置においては、案内
レール３３，３４に騎乗されたリフト２９の車輪
４１により記録紙ａは上昇されることになるが、
リフト２９は水平面内において横揺れを起こす。
このような横揺れを起こすと、給紙ユニツト４０
に記録紙ａが片向いて当たり、片向き送りや“ジ
ヤム”が起こる。

本考案は、以上に述べたようなリフトの横揺れ
による片向き送りや“ジヤム”を防止できる構造
を提案するものである。

第４図及び第５図は本考案の実施例を示し、機
体フレーム５０に対し上下方向に敷設される一対
の案内レール５１，５２の軌条部５１ａ，５２ａ
は、図示のように波型断面となるように曲げ加工
される。そして、チエン５３によつて上下動され
るリフト２９には、前記軌条部５１ａ，５２ａの
内外に位置した水平方向の一対の軸５５，５６が
挿通される。第５図に示すように、リフト５４に
加わる荷重Ｆを安定的に負担させるため、これら
の軸５５，５６は垂直方向に上下に位置を異なら
せて設けると共にリフト２９は片持状に支持され
ている。

前記軸５５，５６の外端には前記軌条部５１
ａ，５２ａの内外軌条面に互に挾むように凸状の
車輪５７と凹状の車輪５８が上下位置となるよう
に設けられる。従つてこれらの車輪５７，５８の
周面は、前記波型断面の軌条部５１ａ，５２ａの
軌条面に対応するよう図示の如く密着して圧接さ
れる。

本考案は上記のように構成されており、第２図
に示す如くベツセル２５に多数の記録紙ａを収納
し、基台２４上に載置する。記録紙ａはリフト２
９により第３図示のチエーン３９の駆動によりパ
レツト２７と共に上昇し、記録紙ａの最上部の一
端が給紙ユニツト４０に接触した位置で停止す
る。以上の状態において、電子写真複写機Ａを始
動させ、今ベツセル内の記録紙ａを給紙すべく給
紙ユニツト４０にて記録紙ａを一枚づつ分離搬送
する。その際記録紙ａの消費分だけリフト２９は
チエーン３９により上昇し、常に記録紙ａの先端
が給紙ユニツト４０に最適の給紙状態となるよう
に設けられている。チエーン３９により積層され
た記録紙は一般に1000枚又は1500枚以上の多数枚
に及び重量Ｆも普通に用いられている記録紙で
500枚で５Kgに達するため仮に1500枚を載置した
場合は15Kgの動量となり、この重量が片持状で上
下に設けた車輪５７，５８を介して軌条部５１
ａ，５２ａに互に挾み込むように押圧力を受ける
が波型断面又はＶ形の軌条部５１ａ，５２ａに凸
状の車輪５７と凹状の車輪５８が互に喰込むよう
に密着案内され常に安定した上昇を行い給紙を行
うことができる。

〔本考案の作用効果〕

本考案は多数枚の記録紙ａを上昇させるリフト
２９の片持状で且つ上下に凸状の車輪５７と凹状
の車輪５８を設け、波型断面の軌条部５１ａ，５
２ａを介して挾込むように設けたので、リフト２
９に対し第５図示の如くＦの重量を受けると波型
断面の軌条部５１ａ，５２ａ内に向かつて車輪が
互に中心方向にガイドされたながら喰込むように
案内されるため間隙が発生せず給紙時にリフト２
９は横揺れを起こさない。従つてリフトが横揺れ
し給紙方向が狂つてジヤム状態となることが防止
できる。特に高速複写機において高速給紙を行つ
た場合においても軌条部５１ａと５２ａに対し車
輪の接触面に間隙がないため複写機の振動による
横揺れが発生せず、常に円滑な給紙が可能となつ
た。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が施こされる給紙装置の全体説
明図、第２図は架台内部の斜面図、第３図は同架
台内部の立面図、第４図は本考案の給紙装置の平
面図、第５図は同給紙装置の側面図である。 ２４……基台、２５……ベツセル、２７……パ
レツト、２９……リフト、５１，５２……案内レ
ール（断面波型案内手段）、５１ａ，５２ａ……
波型断面軌条部、５７……凹型車輪、５８……凸
型車輪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 記録紙を載置して上昇するリフトと、このリフ
   トの上方に設けられて記録紙を一枚づつ送出する
   給紙ユニツトとを備える記録装置用給紙装置にお
   いて、リフト２９を片持状に支持しかつ前記リフ
   ト２９が上昇する際の横揺れを規制する一対の断
   面波型案内手段５１，５２と、前記リフト２９の
   上下に設けた被案内部材であり前記断面波型案内
   手段と互に案内レールを介して合致するように一
   方が凹状で他方が凸状の車輪５７，５８とからな
   り、前記車輪５７，５８を前記案内手段５１，５
   ２に対して、前記リフト５４が片持支持されるこ
   とを特徴とする複写機用給紙装置。