JPS634626B2 - - Google Patents

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JPS634626B2
JPS634626B2 JP5323584A JP5323584A JPS634626B2 JP S634626 B2 JPS634626 B2 JP S634626B2 JP 5323584 A JP5323584 A JP 5323584A JP 5323584 A JP5323584 A JP 5323584A JP S634626 B2 JPS634626 B2 JP S634626B2
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JP
Japan
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less
ferrite
cold
dislocation density
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JP5323584A
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Susumu Sato
Hideo Suzuki
Takashi Obara
Minoru Nishida
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 自動車のパネル用など優れたプレス成形性が要
求される使途に適合すべき冷延鋼板に関し、この
明細書で述べる技術内容は人工効果硬化性と深絞
り性の著大な改善について開発成果を提案すると
ころにある。 さて上記用途で使用される冷延鋼板には、次の
材料特性が必要である。 (1) 深絞り性: ランクフオード値(値)で評価され、1.5以
上の高値。 (2) 高延性: 低い降伏強度(YS)と高い伸び(El)特性。 (3) 常温非時効性: 常温で長時間保持しても時効硬化により材質が
劣化しない特性。 (4) 耐デント性: プレス後の部品が軽荷重ではへこまない性質す
なわち、プレス成形後における鋼板の高い降伏強
度。 ここで(4)の耐デント性に関し、プレス成形の際
には、YSの低いことが要求されるところから、
一般的にはこの要求を耐デント性と両立させるこ
とは容易でないが、しかしプレス成形のあと、そ
れにひき続く加熱処理(例えば焼付塗装)により
硬化する性質(一般に人工時効硬化性;以下BH
性と略す)を有する鋼板にあつては、プレス成形
性と耐デント性の両者を容易に両立させることが
可能である。 これまで明らかにされているプレス成形用冷延
鋼板の製造手法は上記の材料特性上、以下のよう
に区分される。 (1) 低炭素アルミキルド鋼の箱焼鈍法; 深絞り性、延性、常温非時効性には優れるもの
の、BH性はほとんど生じないので、プレス部品
の耐デント性が期待できず、またこの低炭素アル
ミキルド鋼を素材とする限り、生産性、製品の均
質性に有利な連続焼鈍法で上記の各材質を確保す
ることは困難であつた。 (2) 極低炭素鋼におけるNbまたはTiの添加; この鋼板は等軸フエライト粒単相組織であり連
続焼鈍法でも箱焼鈍法と同じく優れた深絞り性と
延性を有しかつ常温非時効性であつて、とくにr
値は1.8以上が得られ、超深絞り性を有するが、
しかし(1)と同様にBH性を付与することは容易で
なく、プレス部品の耐デント性を求め難い。 (3) 低炭素アルミキルド鋼にSi,Mn,Cr等の合
金元素を添加し、連続焼鈍後の冷却速度を制御
することによる、フエライト相とマルテンサイ
ト相との共存(2相複合組織いわゆるデユアル
フエーズ鋼); この鋼板は、強度に対して降伏強度が従来鋼板
よりも低いので、張り出し成形性に優れかつ、高
強度を得やすいという長所を持ち、さらに常温非
時効性でかつ高いBH性を有する。しかしながら
r値は1.0程度と低く深絞り性に劣る。 (従来の技術) 上に触れた2相複合組織を有する加工用冷延鋼
板の製造法については、米国特許第4050959号、
同第4062700号各明細書、また特公昭53―39368
号、特開昭50―75113号および特開昭51―39524号
各公報などでも開示されている。 しかしいずれも高い値を有する鋼板は得られ
ない。 一方B添加による通常の、全て等軸フエライト
から成る単相組織を有するプレス成形用冷延鋼板
として特開昭56―166330号、同56―166331号各公
報の開示も参照されるが、値はなお十分でな
く、またBH性には触れられていない。 (発明が解決しようとする問題点) 鋼板の特性として、とくに高値と、高延性
と、常温非時効性および高BH性のすべてを兼備
し、人工時効硬化性と深絞り性に優れるフエライ
ト単相混合粒組織冷延鋼板を与えることがこの発
明の目的である。 (問題点を解決するための手段) 上記目的は次の事項を骨子とする構成、とくに
鋼成分および組織を与えることによつて有利に充
足される。 C:0.001〜0.008重量% Si:1.0重量%以下 Mn:0.05〜1.8重量% P:0.15重量%以下 Al:0.01〜0.10重量%及び N:0.0040重量%未満 を含み、これに加えて0.01重量%以下のBを、上
記のN量に対する比が2.5を超え5.0以下の範囲に
て含有し、残部は実質的にFeの組成になり、 組織が低転位密度等軸フエライト粒とノコ刃状
に屈折した粒界形状を呈する高転位密度フエライ
ト粒とから成るフエライト単相混合粒組織である
ことを特徴とする人工時効硬化性と深絞り性に優
れる冷延鋼板(第1発明)。 C:0.001〜0.008重量% Si:1.0重量%以下 Mn:0.05〜1.8重量% P:0.15重量%以下 Al:0.01〜0.10重量%及び N:0.0050重量%以下 を含みこれに加えて0.01重量%以下のBを上記の
N量に対する比が1.73以上5.0以下の範囲にて含
有しさらに、 Ti:0.080重量%以下 V:0.10重量%以下 Cr:1.00重量%以下及び W:0.050重量%以下 のうちから選んだ1種を含有し、残部は実質的に
Feの組成になり、 組織が低転位密度等軸フエライト粒とノコ刃状
に屈折した粒界形状を呈する高転位密度フエライ
ト粒とから成るフエライト単相混合粒組織である
ことを特徴とする人工時効硬化性と深絞り性に優
れる冷延鋼板(第2発明)。 C:0.001〜0.008重量% Si:1.0重量%以下 Mn:0.05〜1.8重量% P:0.15重量%以下 Al:0.01〜0.10重量%及び N:0.005重量%以下 を含みこれに加えて0.01重量%以下のBを上記の
N量に対する比が1.73以上5.0以下の範囲にて含
有しさらに、 0.80重量%以下のTi及び 0.10重量%以下のV の双方を含有し、残部は実質的にFeの組成にな
り、 組織が低転位密度等軸フエライト粒とノコ刃状
に屈折した粒界形状を呈する高転位密度フエライ
ト粒からなるフエライト単相混合粒組織であるこ
とを特徴とする人工時効硬化性と深絞り性に優れ
る冷延鋼板(第3発明)。 この発明に特有な組織を得るには冷間圧延鋼帯
についての連続焼鈍条件の適切な設定によつて容
易、確実に達成される。 この発明に従う冷延鋼板の特徴はその独創的な
組織にある。 すなわち一般に極低炭素鋼として考えうる組織
は等軸フエライト単相組織であつた。 また複合組織としては、フエライト相と低温変
態生成相(マルテンサイト相あるいはベイナイト
相)の2相によつて構成されるものと通常考えら
れていた。 この発明における組織は上述のような従来の常
識には該当しない新規な鋼板組織である。発明者
らがこの様な新規な組織を有する鋼の開発にいた
つた発想の端緒をまず説明する。 従来技術に従うプレス成形用冷延鋼板において
高r値が得られる極低炭素鋼は、BH性の確保、
降伏比の低下といつた点においては不利である。 一方2相複合組織鋼(デユアルフエーズ鋼)は
低降伏比、高強度あるいは高BH性の確保といつ
た点においては有利であつても値が低いという
弱点がある。 これら鋼板の特性は鋼組成の影響を受けるのは
もちろんであるが、その組織とも密接に関係す
る。 プレス成形用冷延鋼板に要求される種々の特性
すなわち高値、高BH性、低降伏比、高El,
TS等をバランス良く高レベルに達成することは、
従来の極低炭素鋼板あるいは複合組織鋼板のいず
れの技術の延長上においても困難であると考えら
れる。 この発明は、上記の難点について次のように克
服したものである。すなわちこの発明の要点は複
合組織の達成方法に関して発想を転換したことに
ある。 複合組織の本質は組織中に硬質部と軟質部が存
在し分散することにある。従来技術においては軟
質部にフエライト相がまた硬質部には低温変態生
成相(マルテンサイトあるいはベイナイト)が対
応するような2相組織(デユアルフエーズ)であ
るがこの発明においては、この硬質部と軟質部が
混合する組織をフエライト単相で形成することに
成功した。 すなわち軟質部として低転位密度の等軸フエラ
イト粒がまた硬質部としてノコ刃状の屈折した粒
界形状を呈する高転位密度のフエライト粒がそれ
ぞれ分布するフエライト単相の混合組織化を実現
した。 この組織によつて従来不可能と考えられていた
極低炭素組成鋼の複合組織化を、本質的に同様な
構造を有する混合粒組織として得ることによつて
可能にしたわけである。硬質と軟質の2種類のフ
エライト粒によつて構成されるフエライト単相混
合粒組織鋼板は、単に従来の2相組織(デユアル
フエーズ)鋼の優れた特性たとえば高BH、低降
伏比、高El、高TS等を継承するだけではなく、
さらに従来の弱点とされていた値が低いという
問題についても極低炭素成分との組み合せによつ
て高値化を達成することができることを見出し
た。 発明者らは先に特願昭57―177044号明細書にて
Nb―B複合添加極低炭素鋼による深絞り性に優
れたフエライト単相混合粒組織冷延鋼板の製造方
法を開発したが、その後も研究を進めた結果Nb
との複合としなくてもBとNの関係を特定範囲と
することにより上記先行開発と同等程度の高い
値を示す鋼板がより有利に得られることを新たに
知見し、この知見に基づいて、この発明の完成を
導くことができた。 次にこの発明の基礎となつた実験経緯から説明
する。 0.004重量%(以下単に%で示す)C―0.01%Si
―0.30%Mn―0.01%P―0.05%Al―0.0011〜
0.0036%Nをベース組成として、これにBをNに
対して種々の割合にて添加した各種の供試冷延鋼
板を調製し、これにつき連続焼鈍ラインで910℃
まで昇温して、910℃‐20秒の均熱後、750℃まで
2.5℃/s、300℃以下まで35℃/sの冷却速度に
て冷却するヒートサイクルで焼鈍したときの降伏
点伸び(YEl)、降伏応力と引張強さの比(YR)
および値に及ぼす(B%,N%)の関係を第1
図に示す。 これらの材質については、調質圧延を施さずし
て、JIS 5号試験片によつて求めた。 ここに安定して低YEl、低YRおよび高値を
得るためには(B%/N%)の値を2.5超とする
必要がある。 一方(B%/N%)が5.0を超えると値の急
激な劣化、降伏比YRの上昇が大きくなる。 以上からBを(B%/N%)の特定範囲とする
ことにより、高値、高延性であるほかに常温非
時効性の鋼板が得られることがわかつた。 さらにこの鋼板に軽度の予ひずみを加え、170
℃(焼付塗装相当温度)で熱処理すると、再引張
するときの降伏強度が大きく上昇するいわゆる
BH性をも有していることが判明した。 またこの鋼板の光学顕微鏡組織を調べたとこ
ろ、第2図aに示すように従来の極低炭素冷延鋼
板の組織である同図bの等軸フエライト粒単相組
織とは異なる形態を呈していることがわかつた。
さらに第3図aの電子顕微鏡組織のように、ノコ
刃状に屈性した粒界形状を呈するフエライト粒と
等軸フエライト粒の2種類のフエライト粒から構
成される混合粒組織で同図bの等軸フエライト粒
のみの組織とは明確に区別されることがわかつ
た。 この電子顕微鏡観察結果から、ノコ刃状の粒界
形状を呈するフエライト粒は高転位密度の硬質粒
であり、他方の等軸フエライト粒は低転位密度の
軟質粒であることが判明した。 すなわち、この鋼板は極低炭素のフエライト単
相組織であるが、高転位密度硬質フエライト粒と
低転位密度の軟質フエライト粒とで複合構造を成
形し、第4図の模式図に示すように、組織の構造
としては2相複合組織と共通点があり、材料力学
的には、同様な挙動をすると考えられる。さらに
極低炭素成分であることから、値は高い値が得
られると考えられる。 以上述べたようにこの発明による優れた特性
は、成分および特徴的な組織の両者が満足されて
はじめて達成される。 (作 用) 以上の基礎実験に基づき検討を進めた結果、以
下に述べる鋼組成の限定で、目的とするフエライ
ト単相混合粒組織冷延鋼板として卓効をもたらす
ことが確かめられた。 C:Cは0.008%をこえて含有すると値が著
しく劣化する。また0.001%未満では高いBH性を
得ることができない。したがつて0.001〜0.008%
の範囲とするが、ここでとくに0.002〜0.004%が
最適である。 Si,P:Si,Pはともに必要とする強度レベル
を得るのに有効な元素であるが、Si>1.0%,P
>0.15%となるとr値の劣化が大きくなるので、
Si≦1.0%,P≦0.15%の範囲とする。 Mn:Mnは赤熱脆化防止に0.05%以上必要であ
るが、1.8%を越えると値の劣化が大きいので、
0.05〜1.8%の範囲とするが、ここでとくに0.1〜
0.9%の範囲が好適である。 Al:Alは鋼中Oの低減化およびNをAlNとし
て析出固定するに有効であるので、0.01%以上必
要であるが、0.10%を越えると非金属介在物の急
激な増加、および延性の劣化を招くのでAlは0.01
〜0.10%の範囲とする。 N:Nは深絞り性と延性を劣化させる有害な元
素であり、第1発明では0.004%以上になりまた
第2,3発明では0.005%を越えるとその悪影響
はとくに大きくなり、また必要とするB量をいた
ずらに増加させるのでNの上限を規定した。 B:Bはこの発明においてとくに重要な元素で
あり、Nとの比率を制御することによつて組織を
前述の特徴のあるものとする効果が得られる。 Ti,V,Cr,WのようにBの効果を助長する
元素を含有しない場合、すでに第1図について説
明したように(B/N)≦2.5ではその添加効果を
安定に得ることが困難である。また(B/N)>
5.0では値の劣化が大きいのでBの添加量は
(B/N)を2.5超、5.0以下の範囲内とする。た
だしBを0.010%超と多量に添加すると、製造上
スラブ割れ等の問題点が発生するためB添加の上
限は0.010%とする必要がある。 上述した基本成分に対してTi,V,Cr,Wの
元素を含有する場合、後述の理由によつてBの効
果が助長されて、(B/N)の値の適正範囲下限
を2.5から1.73まで下げることができる。 Ti,V,Cr,W:これら元素は上記Bの効果
を助長し(B/N)の下限を下げる効果を有する
のみならず、とくに材質では伸び特性を向上させ
る効果が大きい点で、作用効果を同じくする同効
選択成分である。各成分を1種選択して添加する
かTiとVを複合添加することによつて所望の効
果が得られる。 Tiは0.080%をこえると、Tiの非金属介在物が
急激に増加し表面性状の劣化をもたらすので、
0.080%以下とすべきであり、とくに0.005〜0.06
%の範囲が望ましい。 Vは0.10%をこえると、延性への悪影響が大き
くなるため0.10%以下に制限すべきであり、とく
に0.005〜0.07%の範囲が好適である。 Crは1.00%をこえると、延性とr値の劣化が大
きくなるので、1.00%以下に抑制されなければな
らず、とくに0.05〜0.80%で適合する。 Wは0.050%をこえると、急激に硬化し降伏比
YRの急上昇をもたらすので、0.050%以下にす
る。ここで0.005〜0.04%の範囲は一層好適であ
る。 Ti,V,Cr,WによるBの効果の助長は(1)こ
れら元素による窒化物の形成が添加B量に対して
有効に作用するB量の割合(有効B量、おそらく
固溶Bと考えられる)を向上させるのに有効に作
用すること、(2)これら元素の微細析出物或いは固
溶状態のものが鋼の変態挙動に作用し、少ない
B/Nでも目的とする組織すなわちノコ刃状の粒
界形状を呈する高転位密度フエライト粒の形成が
可能となることによると考えられる。 次に、この発明に従うフエライト単相混合粒組
織冷延鋼板の好ましい製造方法について説明す
る。 製 鋼: 極低炭素鋼を溶製するには底吹転炉とRH脱ガ
ス装置の組み合わせが最適である。また鋼片は分
塊圧延法、連続鋳造いずれでも製造できる。 熱間圧延: 熱間圧延は従来の再加熱方式、あるいは直接熱
延法のいずれでもよい。また、溶鋼から直接100
mm以下の薄鋼片として引続き熱延に供してもよ
い。熱間圧延の仕上温度は950℃〜700℃が最適で
ある。熱間圧延鋼帯の冷却方法、巻取温度などは
格別重要でないが、鋼帯の酸洗性の面から600℃
以下の巻取温度とすることが好ましい。 冷間圧延: 冷延圧下率は、高値を得るためには50%以上
とすることが好ましい。 連続焼鈍: 加熱速度についてはあまり重要でないが、生産
性の観点から10℃/s以上が好ましい。 均熱温度はα→γ変態温度以上1000℃以下とく
に800℃〜980℃の範囲が好ましく、なかでも850
℃〜950℃が最適である。 均熱後の冷却過程は、目的とする材質を制御す
るためにきわめて有効な過程である。とくに均熱
温度から750℃までを0.5〜20℃/sの冷却速度で
徐冷し、その後300℃以下までは20℃/s以上の
冷却速度で冷却することが必要である。 焼鈍板には形状矯正等を目的として、2.0%以
下の調質圧延を加えることが有効であるが、焼鈍
のままで降伏点伸びはきわめて低いので、材質上
はとくに必要でない。 以上のべたようにして得られる鋼板は、電気亜
鉛めつきなどの表面処理や、とくにライン内焼鈍
方式の溶融金属めつき処理(合金化処理を含む)
による表面処理鋼板の製造に適合している。 (実施例) 表1に示す鋼No.1〜12の組成の鋼片を転炉―
RH脱ガス―連続鋳造工程によつてつくつた。
【表】 これらを1150℃〜1220℃に加熱均熱し、仕上温
度850℃〜900℃、巻取温度500℃〜560℃で熱間圧
延し、3.2mm板厚の鋼帯とした。 酸洗後0.8mm板厚の冷間圧延鋼帯とし、連続焼
鈍ラインにて890〜930℃の均熱温度まで加熱し、
その均熱温度から750℃までの平均冷却速度2.7
℃/s、750℃から300℃までの平均冷却速度38
℃/sで焼鈍した。 調質圧延を加えない状態での材質を表2に示
す。
【表】 * 比較例
引張試験片JIS 5号、ΔYSは35℃―100日間の
時効処理後のYS上昇量(kgf/mm2)、BHは、2
%引張予ひずみ時と170℃―20分間で焼付塗装相
当処理を施したときの変形応力の差で示した。 この発明に従うNo.2,3(第1発明)、No.8,10
〜12(第2発明)及びNo.9(第3発明)では何れも
比較鋼1,4〜7に比してよりすぐれた高値、
高延性、常温非時効性、および高BH性が得ら
れ、これらNo.2,3,8〜12の各組織は何れも第
2図及び第3図aに示す様な特徴を呈していた。 (発明の効果) 第1発明、第2発明および第3発明とも、値
2.0以上の深絞り性にあわせて高延性、常温非時
効性および、優れたBH性を有していて耐デント
性が高く、とくに第2および第3発明は第1発明
に比し同等以上の高値を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図はBwt%/Nwt%が鋼板のYEl,YRお
よび値に及ぼす影響の実験結果を示すグラフ、
第2図,第3図は金属組織を示す顕微鏡写真であ
り、第4図はミクロ組織の模式図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.001〜0.008重量% Si:1.0重量%以下 Mn:0.05〜1.8重量% P:0.15重量%以下 Al:0.01〜0.10重量%及び N:0.0040重量%未満 を含み、これに加えて0.01重量%以下のBを、上
    記のN量に対する比が2.5を超え5.0以下の範囲に
    て含有し、残部は実質的にFeの組成になり、 組織が低転位密度等軸フエライト粒とノコ刃状
    に屈折した粒界形状を呈する高転位密度フエライ
    ト粒とから成るフエライト単相混合粒組織である ことを特徴とする人工時効硬化性と深絞り性に優
    れる冷延鋼板。 2 C:0.001〜0.008重量% Si:1.0重量%以下 Mn:0.05〜1.8重量% P:0.15重量%以下 Al:0.01〜0.10重量%及び N:0.0050重量%以下 を含みこれに加えて0.01重量%以下のBを上記の
    N量に対する比が1.73以上5.0以下の範囲にて含
    有しさらに、 Ti:0.080重量%以下 V:0.10重量%以下 Cr:1.00重量%以下及び W:0.050重量%以下 のうちから選んだ1種を含有し、残部は実質的に
    Feの組成になり、 組織が低転位密度等軸フエライト粒とノコ刃状
    に屈折した粒界形状を呈する高転位密度フエライ
    ト粒とから成るフエライト単相混合粒組織である ことを特徴とする人工時効硬化性と深絞り性に優
    れる冷延鋼板。 3 C:0.001〜0.008重量% Si:1.0重量%以下 Mn:0.05〜1.8重量% P:0.15重量%以下 Al:0.01〜0.10重量%及び N:0.005重量%以下 を含みこれに加えて0.01重量%以下のBを上記の
    N量に対する比が1.73以上5.0以下の範囲にて含
    有しさらに、 0.080重量%以下のTi及び 0.10重量%以下のV の双方を含有し、残部は実質的にFeの組成にな
    り、 組織が低転位密度等軸フエライト粒とノコ刃状
    に屈折した粒界形状を呈する高転位密度フエライ
    ト粒とからなるフエライト単相混合粒組織である ことを特徴とする人工時効硬化性と深絞り性に優
    れる冷延鋼板。
JP5323584A 1984-03-19 1984-03-19 人工時効硬化性と深絞り性に優れるフエライト単相混合粒組織冷延鋼板 Granted JPS60197846A (ja)

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JPS6383230A (ja) * 1986-09-27 1988-04-13 Nkk Corp 焼付硬化性およびプレス成形性の優れた高強度冷延鋼板の製造方法
WO1994000615A1 (en) * 1992-06-22 1994-01-06 Nippon Steel Corporation Cold-rolled steel plate having excellent baking hardenability, non-cold-ageing characteristics and moldability, and molten zinc-plated cold-rolled steel plate and method of manufacturing the same

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