JPS6346006Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 産業上の利用分野 本考案は、ハンドバツク等に収納して携帯され
る化粧用コンパクトに関する。

従来の技術 この種化粧用コンパクトは小形であり、従つて
当然に蓋施錠用の止め金部も極く小形となり、こ
のため解錠操作に不便する例が多く、特に止め金
の施錠が固い場合には指先や爪を傷めるおそれが
ある。

考案が解決しようとする問題点 本考案は、蓋上面に、これから離間せず、しか
しスライド可能に操作蓋を重ね配設し、この操作
蓋のスライドにより止め金を解錠するように構成
し、止め金を容易かつ安全に解錠できるようにし
た化粧用コンパクトを提供するにある。

ロ 考案の構成 問題点を解決するための手段 本考案化粧用コンパクトは、前面に止め金の一
方の係合突起４を突設し、この係合突起４上方の
前部上端縁を斜め前下方向の係合斜面イに形成し
た化粧品皿１と、後端縁をヒンジ５で前記化粧品
皿１後端縁に枢着し、前部裏面から前記係合突起
４に係合する止め金の他方の係合突起６を垂設
し、また後部寄りの個所に窓７を切欠き、さらに
前端面から板ばね８を前方に突きだした蓋２と、
後部寄り裏面から前記窓７部に位置してこれに係
止するストツパ９を垂設し、かつ左右両側縁１
０，１０で前記蓋２の左右両側縁に係合してこの
蓋２上面に前後方向にのみスライド可能に重ね配
設され、また前端縁の両サイド裏面を前記係合斜
面イに接合する対応した斜面ロ，ロに形成し、こ
の斜面ロ，ロ間の垂下端縁１１を介し前記板ばね
８により常時前方に付勢され、解錠時この板ばね
８に抗して後方にスライドされる操作蓋３とで構
成している。

作用 上記にて、止め金が施錠している閉蓋時におい
ては、第１図のように、ストツパ９が窓７の前縁
に係止して操作蓋３を所定位置に規制し、この状
態にて斜面ロ，ロは係合斜面イに接合している。

ここで、開蓋する場合は、操作蓋３を板ばね８
に抗して後方にスライドさせればよい。すると、
この操作蓋３は斜面ロ，ロが斜面イに沿つて摺り
上がることから蓋２も一体に上昇することになり
止め金が解錠する。よつて、この後操作蓋３と蓋
２の結合体を上方に開けばよい。

実施例 化粧品皿１は角形の形状で、中央に化粧品室１
２を形成し、また蓋２は平板状のもので板ばね８
は前端中間部から斜め前方に突設し、操作蓋３の
左右両側縁１０，１０はカギ形に屈曲し、この屈
曲部にて蓋２両側縁を抱えさせて前後方向にのみ
スライド可能に係合し、また前部垂下端縁１１は
断面Ｃ字形に彎曲させ、板ばね８が外れないよう
にしてあり、またストツパ９としては前部側に次
第に肉厚となる断面三角形の形状としている。し
かし、このストツパ９は、操作蓋３をスライドさ
せても窓７から外れなければその形状は適宜任意
でよい。

この実施例では、化粧品皿１下面に引出し形の
パフ皿１３を配設した例を示している。このため
化粧品皿１の左右両側壁１４，１４を下方に延長
し、その延長部内面に前後方向の案内溝１５，１
５を凹設し、一方パフ皿１３の両側部外面に案内
溝１５，１５に係合するレール１６，１６を突設
している。尚、このパフ皿１３は常時は安定して
格納状態にあるように、化粧品皿１底壁の一部に
コ字形の切込みを入れて上下方向の弾性を付与
し、この弾性片１７遊端裏面に係合突条１８を垂
設し、一方パフ皿１３の底面から障壁１９を立設
し、この障壁１９上端が前記係合突条１８に係合
するようにしている。パフ皿１３を引出すときは
これを強制的に引出せばよく、この場合、弾性片
１７は一時的に上方に押上げられて係合が解かれ
る。

上記各部は合成樹脂材で成形製作する。

ハ 考案の効果 本考案では、上記したように、蓋２上面に、こ
れから離間せず、しかし前後方向スライド可能に
操作蓋３を重ね配設し、そしてこの操作蓋３と化
粧品皿１の前部間を係合斜面イ，ロを接合させる
構造としたので、操作蓋３をスライドさせること
により止め金が解錠できる。

しかして、操作蓋３のスライド操作は、例えば
コンパクトを一方、例えば左手の掌に乗せ、親指
の腹をコンパクト前部から回して操作蓋３上面に
当て、他の４本の指で底面部を把持し、この状態
で親指で操作蓋３を後方に押出すと同時に他の４
本の指で他の部分を前方に押出すようにすればよ
く、この場合解錠操作は５本の指を用い、しかも
それらの指の腹を広い上面、底面に当てて行なう
ので容易、安全であり、指先や爪を傷める懸念は
全くない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案化粧用コンパクトの一実施例の
半部縦断斜視図、第２図は一部を破断して示した
縮少分解斜視図である。 １……化粧品皿、２……蓋、３……操作蓋、１
３……パフ皿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面に止め金の一方の係合突起４を突設し、こ
   の係合突起４上方の前部上端縁を斜め前下方向の
   係合斜面イに形成した化粧品皿１と、後端縁をヒ
   ンジ５で前記化粧品皿１後端縁に枢着し、前部裏
   面から前記係合突起４に係合する止め金の他方の
   係合突起６を垂設し、また後部寄りの個所に窓７
   を切欠き、さらに前端面から板ばね８を前方に突
   きだした蓋２と、後部寄り裏面から前記窓７部に
   位置してこれに係止するストツパ９を垂設し、か
   つ左右両側縁１０，１０で前記蓋２の左右両側縁
   に係合して、この蓋２上面に前後方向にのみスラ
   イド可能に重ね配設され、また前端縁の両サイド
   裏面を前記係合斜面イに接合する対応した斜面
   ロ，ロに形成し、この斜面ロ，ロ間の垂下端縁１
   １を介し前記板ばね８により常時前方に付勢さ
   れ、解錠時この板ばね８に抗して後方にスライド
   される操作蓋３とからなる化粧用コンパクト。