JPS6345369Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輌用引違い窓に関する。車輌の引違
い窓は一般的に第１図に示す様にガラス戸１１，
１２はアルミニウム製の窓枠１３を摺動変位する
引違い作用により窓を開閉するものであり、窓枠
１３と車輌ボデイ（図示略）との間に雨水、チリ
等が侵入するのを防ぐために第２図示の如く窓枠
１３の全周にはゴム製のウエザーストリツプ１４
が装着固締される。このウエザーストリツプ１４
の窓枠１３の全周への装着固締は、ウエザースト
リツプ１４がゴム製で弾性を有していることによ
り、必然的に装着する必要があり、組付性は劣り
しかも、その装着後の外観品質にも接着材のはみ
出し等によりバラツキが生じる等の欠点があつ
た。

そこで、本考案は前述の欠点を解消すべく、ウ
エザーストリツプの窓枠の全周への固締取付部分
は、ウエザーストリツプの嵌合部を硬質の合成樹
脂にて成形し楔形状の溝と係合爪を形成し、窓枠
に楔形状の脚部と肩脚とを夫々形成し、窓枠の脚
部をウエザーストリツプの溝に弾性的に嵌合せし
め窓枠の肩部をウエザーストリツプの係合爪と係
合せしめて、組付性の向上並びに外観品質の向上
した車輌用引違い窓を提供することを目的とす
る。

以下、本考案装置の一実施例を図面に基づいて
説明する。

ウエザーストリツプ１５は合成樹脂にて形成
し、第３図及び第４図に示す如く窓枠１３が嵌合
する嵌合部１６は例えば硬質の塩化ビニルにて形
成し、又ウエザーストリツプ１５の先端部分なる
ストリツプ部１７は例えば軟質の塩化ビニルにて
形成するものである。ウエザーストリツプ１５の
嵌合部１６とストリツプ部１７とは例えば押し出
し成形によれば同時に一体的に形成することがで
きる。

ウエザーストリツプ１５の嵌合部１６には楔形
状の溝１８と該溝１８の入口付近に形成された係
合爪１９が設けられ、窓枠１３にはウエザースト
リツプ１５の溝１８に嵌合する楔形状の脚部２０
とウエザーストリツプ１５の係合爪１９に係合す
る肩部２１が設けられている。硬質の合成樹脂で
形成されているから、嵌合部１６の溝１８の部分
は弾性変形可能である。よつて、窓枠１３の脚部
２０をウエザーストリツプ１５の溝１８と対向さ
せ、係合爪１９を介して溝１８内に押し込むこと
で嵌合させることができる。そして、一旦押し込
むと係合爪１９と脚部２０の肩部２１とが係合す
る。この係合は、嵌合部１６が硬質の合成樹脂た
め容易には外れない。

第４図に於て、窓枠１３の肩部２１の外巾ａは
ウエザーストリツプ１５の係合爪１９の内巾ｂよ
り大であり（ａ＞ｂ）、窓枠１３の脚部２０の楔
形角度θはウエザーストリツプ１５の溝１８の楔
形角度αより小であり（θ＜α）、窓枠１３の脚
部２０の楔形角度θはウエザーストリツプ１５の
係合爪１９の上面角度より小である（θ＜β）よ
うに作る。特に、係合爪１９の上面角度βより脚
部の楔形角度θを小さくしているから、嵌合組み
つけ時楔形状の脚部２０を、係合爪１９をして溝
１８の部分を円滑に弾性変形させ係合爪１９の内
巾を拡げながら溝１８内に介挿させることがで
き、組みつけが尚更容易である。

以上述べた様に本考案装置に於ては、ウエザー
ストリツプの嵌合部に楔形状の溝と係合爪を設
け、窓枠に楔形状の脚部と肩部を設け、ウエザー
ストリツプの溝と脚部とを弾性的に嵌合せしめ、
窓枠の肩部にウエザーストリツプの係合爪を接合
せしめているので、ウエザーストリツプの窓枠の
全周への装着固締は、ウエザーストリツプの嵌合
部の溝に窓枠の脚部を単に嵌め込むのみで達成で
きて装着性が向上し、窓枠の肩部にウエザースト
リツプの係合爪が係合して窓枠からウエザースト
リツプが離脱することがない等の実用上優れてな
る効果を奏する。しかも、本考案装置では、硬質
の合成樹脂で形成されているから、嵌合部の溝の
部分は弾性変形可能である。よつて、窓枠の脚部
をウエザーストリツプの溝と対向させ、係合爪を
介して溝内に挿し込むことで嵌合させることがで
き、組みつけが容易となる。

その上、ウエザーストリツプの嵌合部の係合爪
の上面角度を、窓枠の脚部の楔形角度より大きく
している。従つて、嵌合時ウエザーストリツプの
溝内へ、係合爪をして溝の部分を円滑に弾性変形
させ係合爪の内巾を拡げながら溝内に窓枠の脚部
を介挿することが可能で、組みつけが尚更容易と
なると言う利点もある。

また、ゴム製とした場合、ウエザーストリツプ
に任意の弾性変形を生じ窓枠から脱落してしまわ
ないよう、ボデー若しくは窓枠に保持させる必要
がある。しかしながら、本考案装置では、硬質の
合成樹脂で形成したので、嵌合部は充分な剛性を
持ち、窓枠の脚部に確実に固定される。つまり、
たとえ格別な変形を規制する保持手段がなくて
も、抜け荷重に抗して嵌合状態を維持できる。よ
つて、ウエザーストリツプ或いは窓枠の形状が簡
単で済み、特にウエザーストリツプの厚みを薄く
させることもできる。軟質の合成樹脂のストリツ
プ部を一体に有しているので、ボデーとの弾性的
な当接を従来どおり達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は引違い窓の正面図、第２図は第１図の
Ａ−Ａ断面図で従来例を示す説明図、第３図は第
１図のＡ−Ａ断面図で本考案装置の装着例を示す
説明図、及び第４図は本考案装置の窓枠とウエザ
ーストリツプの拡大図である。 １３：窓枠、１５：ウエザーストリツプ、１
６：嵌合部、１８：楔形状の溝、１９：係合爪、
２０：楔形状の脚部、２１：肩部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 窓枠に沿つて配設され且つ軟質の合成樹脂にて
   形成されたストリツプ部が車輌ボデーに当接して
   前記窓枠と車輌ボデーとの間をシールするウエザ
   ーストリツプを有する車輌用引違い窓において、 前記窓枠に両側に肩部が形成された楔形状の脚
   部を形成し、 前記ウエザーストリツプに硬質の合成樹脂で形
   成され前記脚部と嵌合する楔形状の溝部と前記溝
   部の入口付近両側に前記肩部と係合する係合爪と
   が形成された嵌合部を前記ストリツプ部と一体に
   形成し、 更に、前記嵌合部の両係合爪間の上面角度を前
   記脚部の楔形角度より大きく且つ前記両係合爪先
   端間の内巾を前記両肩部先端間の内巾より小さく
   形成し、前記脚部の前記溝部への前記両爪上面か
   らの介挿を容易にすると共に前記各係合爪と前記
   各肩部との係合を確実にし、 前記脚部と前記溝部との嵌合及び前記係合爪と
   前記肩部との係合により前記ウエザーストリツプ
   を前記窓枠に固定した、 車輌用引違い窓。