JPS63446B2 - - Google Patents

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JPS63446B2
JPS63446B2 JP53028012A JP2801278A JPS63446B2 JP S63446 B2 JPS63446 B2 JP S63446B2 JP 53028012 A JP53028012 A JP 53028012A JP 2801278 A JP2801278 A JP 2801278A JP S63446 B2 JPS63446 B2 JP S63446B2
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JP
Japan
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mmol
benzyl
acid
alanyl
group
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Application number
JP53028012A
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English (en)
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JPS54120696A (en
Inventor
Juichi Yamamura
Ichiro Azuma
Sakae Kobayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Priority to DE7878101524T priority patent/DE2862107D1/de
Priority to EP78101524A priority patent/EP0002677B1/en
Publication of JPS54120696A publication Critical patent/JPS54120696A/ja
Priority to US06/393,870 priority patent/US4430265A/en
Publication of JPS63446B2 publication Critical patent/JPS63446B2/ja
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、すぐれた生物活性を有する新規グル
コサミン誘導体に関する。さらに詳しくは、本発
明は、すぐれた免疫機能増強作用を有する または、上記()および を繰り返し単位とし、上記()および()を
繰り返し単位とする場合はその含有量比
[()/()]は1.5〜3である、平均分子量
1000〜100000の重合体またはその塩〔上記式中、
Rは低級アルキル基を、R1は水素原子または低
級アルキル基を、nは零または1〜9の整数を示
し、R2はnが零のときは水素原子または低級ア
ルキル基でnが1〜9の整数のときは水素原子で
あり、R3は低級アルキル基を、R4およびR5はそ
れぞれ水素原子、低級アルキル基またはヒドロキ
シメチル基を、R6およびR7はそれぞれアミド化
されていてもよいカルボキシル基を、R8は水素
原子または低級アルキル基を、R9はエステル化
されていてもよいカルボキシル基、エーテル化さ
れていてもよいヒドロキシル基または置換されて
いてもよいピロリジノ基を示す〕を提供するもの
である、さらに、本発明は、上記重合体およびそ
の塩の工業的に有利な製造法をも提供するもので
ある。
上記一般式()および()に関し、R、
R1、R2、R3、R4、R5、R8としての低級アルキル
基は、直鎖状・分枝状のいずれでもよく、炭素数
6までのものが好ましく、たとえばメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、直鎖または任
意の位置で分枝しているブチル、ペンチル、ヘキ
シルなどが挙げられ、とりわけ炭素数4までのも
のが好ましい。
一般式()において、nは零または1〜9の
整数を示し、R2はnが零のときは水素原子また
は低級アルキル基でnが1〜9の整数のときは水
素原子であり、−(CH2o−NH2で示される基と
R2とが隣接するα−位炭素原子とともに5〜8
員環を形成していてもよい。かかる5〜8員環の
代表例としては、たとえばピロリジン、ピペリジ
ン、パーヒドロアゼピン、パーヒドロアゾシンな
どが挙げられる。
上記一般式()におけるR9はエステル化さ
れていてもよいカルボキシル基、エーテル化され
ていてもよいヒドロキシル基または置換されてい
てもよいピロリジノ基である。カルボキシル基が
エステル化されている場合の代表例としては、ア
ルカノールでエステル化されたものが挙げられ
る。このアルカノールとしては、たとえばメタノ
ール、エタノール、プロパノール、2・2−ジメ
チル−1−プロパノール、ブタノール、3−メチ
ル−2−ブタノール、2−エチル−1−ブタノー
ル、ペンタノール、イソペンタノール、2−メチ
ル−1−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタ
ノール、2・2・4−トリメチル−1−ペンタノ
ール、ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノ
ール、ヘプタノール、2・6−ジメチル−4−ヘ
プタノール、オクタノール、2−メチル−3−オ
クタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカ
ノール、7−エチル−2−メチル−4−ウンデカ
ノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラ
デカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノー
ル、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナ
デカノール、アイコサノール、ヘンアイコサノー
ル、トリコサノール、テトラコサノール、ヘキサ
コサノールなどが挙げられ、とりわけ炭素数が10
〜22程度の高級アルカノールが好ましい。エーテ
ル化されたヒドロキシル基は、アルキル基でエー
テル化されたものが好ましく、アルキル基として
はたとえばメチル、エチル、プロピル、2−メチ
ルプロピル、ブチル、2−メチルブチル、3−メ
チルブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘ
キシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、
ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシ
ル、ペンタデシル、ヘプタデシル、オクタデシ
ル、アイコシル、ドコシルなどが挙げられ、とり
わけ炭素数が10〜22程度の高級アルキル基が好ま
しい。また、R9としてのピロリジノ基は置換さ
れていてもよく、この場合の置換分はオキソ基が
最も好ましい。R9としてのこれらの基は原料化
合物()について後述するように、たとえばハ
ロゲン(クロル、ブロムなど)、抵級アルキル基
(メチル、エチル、プロピルなど)、低級アルコキ
シ(メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、ニ
トロ基、アミノ基、シアノ基などの置換基を有し
ていてもよい。
本発明の重合体において、上記()のみを繰
り返し単位とするものはホモポリマーであり、
()および()を繰り返し単位とするものは
共重合体である。ホモポリマーは、アイソタクチ
ツク、シンジオクタチツクおよびアタクチツクの
いずれであつてもよい。共重合体は交互、ブロツ
クまたはランダム共重合体のいずれであつてもよ
い。これらのホモポリマー、共重合体は頭尾構造
のみならず、頭々あるいは尾々構造をとつた不規
則重合体であつてもよい。本発明の重合体は、一
般に分子量が約1000〜100000であるのが好まし
く、とりわけ約1000〜15000さらに望ましくは約
1500〜5000の分子量を有するものが好ましい。な
お、本願明細書における分子量は、約1000〜
15000は蒸気圧浸透法〔南江堂「有機微量定量分
析」(1969)、642〜655〕により測定した平均分子
量であり、約15000以上は「ゲル浸透クロマトグ
ラフイー法〔「ジヤーナル・オブ・バイオロジカ
ル・ケミストリー」244(1969)、4989〜4994〕に
より測定した平均分子量である。
本発明の重合体のうちでも、とりわけ繰り返し
単位()におけるRおよびR3がメチル基であ
るものが好ましい。また、R4が水素原子である
場合R5は低級アルキル基もしくはヒドロキシメ
チル基であることが好ましく、R4が低級アルキ
ル基である場合は、R5も低級アルキル基である
ことが好ましい。また、繰り返し単位()にお
けるR8としての低級アルキル基はメチル基であ
ることが好ましい。
繰り返し単位()において、グルコサミン残
基の3−位の酸素原子と結合しているR3−置換
酢酸残基はD型であり、またR4、R5−置換アミ
ノアシル残基はR4、R5がともに水素原子もしく
はともに低級アルキル基でない場合にはL型が好
ましく、R6−置換アミノ酸はD型であることが
好ましい。
本発明の重合体はその置換基の種類により酸
性、中性を有し、酸性を有する場合には塩基との
塩を形成する。塩基との塩としてはたとえばアン
モニウム塩、アルカリ金属もしくはアルカリ土類
金属との塩たとえばナトリウム、カリウム、カル
シウムまたはマグネシウムとの塩を挙げることが
できる。塩基性を有する場合には酸付加塩たとえ
ば無機酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫
酸など)または有機カルボン酸(酢酸、プロピオ
ン酸、マレイン酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン
酸、酒石酸、サリチル酸、ニコチン酸など)また
は有機スルホン酸(メタンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸など)との塩を形成する。本重合
体はこれらの生理学的に許容しうる塩として用い
ることができる。
本発明によつて得られる重合体は、低毒性で、
すぐれた免疫機能増強作用を示す。とりわけ本重
合体が生体の感染防御、発ガン抑制そしてガンの
治療に重要である細胞性免疫反応を増強すること
が下記の実験によつて示される。
本重合体の生体における細胞性免疫反応の増強
作用はたとえばモルモツトにおけるN−アセチル
チロシン−3−アゾベンゼン−4′−アルソン酸
(ABA−N−Ac−Tyr)に対する遅延型過敏症
誘導に対する免疫増強作用によつて示される。す
なわちABA−N−Ac−Tyr(1匹あたり50μg)
および本重合体(1匹あたり10−100μg)を燐
酸緩衝生理食塩水に溶解したものをフロインド不
完全アジユバンドと混合して調整した油中水懸濁
液をハートレイーモルモツトの各足蹠にそれぞれ
0.05mlずつ注射して免疫する。2週間後背部を除
毛し、ABA−細菌−α−アミラーゼ(100μg)
を皮内注射して、24および48時間後の皮内反応
(紅斑および硬結)の直径を測定する。この直径
の大きさが細胞性免疫の尺度とみなされる。
一方、抗原であるABA−N−Ac−Tyrのみを
燐酸緩衝生理食塩水に溶解したものをフロインド
不完全アジユバンドと混合して調製した油中水懸
濁液を投与しても、ABA−N−Ac−Tyrに対す
る遅延型過敏症は全く観察されない。このように
本発明重合体は細胞性免疫反応(遅延型感敏症)
に対し、強い免疫増強活性を有する。
本重合体の細胞性免疫増強作用はまた細胞傷害
反応の発現〔標的細胞(ガン細胞)に対して特異
的な傷害を示すリンパ球の発現〕を著しく増幅す
ることができることによつても認めることができ
る。すなわち、C57BL/6Jマウス(H−2b)の腹
腔内に、マストサイトーマP815−X2(H−2d)の
細胞のみか、または燐酸緩衝生理食塩水に溶解し
た本重合体とともに投与して免疫する。免疫後11
日目にマウスの脾臓を摘出し、脾臓の中に産生さ
れた標的細胞に対して傷害活性を有するT−細胞
(キラーT細胞)の量をブルンナーの方法(イム
ノロジー18巻501−515頁)により測定する。本重
合体を上記マストサイトーマ細胞とともに同時に
投与すると脾臓中のキラーT細胞の量は明らかに
増加する。生体の免疫応答能力を高めることによ
つて非自己細胞であるガン細胞を排除しようとす
るガンの免疫療法が近年盛んに行われているが、
この時主要な役割を果しているのはキラーT細胞
と考えられており、本実験で増強されたキラーT
細胞の量を抗ガン性の尺度とみなすことができ
る。
本発明重合体は、上記した作用に基づき、たと
えば感染防御剤、制ガン剤などとして、細胞性免
疫の低下に起因する多くの疾病の治療に用いるこ
とができる。
本重合体は一方では抗原と混合して抗原の免疫
原性を増加させることができるため、種々な抗原
との混合物として、診断および治療用抗血静の製
造に適し、他方抗原と同時に添加しなくても、す
でに生体内で潜在的におこつている免疫反応を促
進させるために使うこともできる。したがつて慢
性および急性感染症の場合、先天的あるいは後天
的たとえば老令時に重症の一次的病気の間に生じ
る一般的免疫不全症の場合、および担ガン患者に
おいて化学療法、放射線療法などの免疫機能の低
下をきたす治療を受けた場合などに特に有効であ
り、温血動物(ヒト;たとえばマウス、モルモツ
ト、ラツトなどの実験用動物;たとえば犬、猫な
どの愛玩動物など)に対し経腸的たとえば経口ま
たは直腸、または非経腸的に投与することができ
る。その投与量は温血動物の個々の状態、種、年
令および投与形態により左右されるが、たとえば
注射による投薬のための等張溶液たとえば塩含有
溶液あるいはブドウ糖溶液のような等張水溶液と
して、皮下、皮フ内、あるいは筋肉内注射により
投薬される場合、好ましい投与量は本重合体(無
水物として)約1〜500μg/Kg/日とりわけ約
5〜30μg/Kg/日である。
注射によつて投与される場合、水−油安定エマ
ルジヨン、好ましくは油は植物性または動物性油
として投薬することもできる。たとえば使用され
る植物性または動物性油エマルジヨンは約5−
100容の等張水溶液と代謝され得る植物性または
動物性油約1容、さらにエマルジヨンの安定化剤
とからなる。口腔経路を通しての投薬のためには
製剤につかうことのできる他の賦形剤とともにた
とえば糖衣錠、カプセルとして投薬することがで
き、その場合の投与量は約40〜4000μg/Kg/日
の範囲内である。
本発明の重合体は、上記のすぐれた生物活性に
加えて、従来の抗ガン作用のある6−0−アシル
グルコサミン誘導体が水難溶性であるのに対し水
溶性であるという利点をも有するものである。
本発明の重合体は、たとえば、一般式 〔式中、R10は水素原子または保護基を示し、
R、R1、R2、R3およびnは前記と同意義であり、
R4′、R5′、R6′およびR7′はそれぞれ前記R4、R5
R6、R7で示される基またはそれらの基における
ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基が保護さ
れているものである〕で表わされる化合物を単独
に、またはこれを一般式 〔式中、R8およびR9は前記と同意義である〕で
表わされる化合物とともに重合させ、必要に応じ
て保護基を除去することにより製造することがで
きる。
上記一般式()に関し、R10としての、また
はR4′、R5′、R6′、R7′で示される基に含まれる保
護基としては、ベプチド化学および糖化学の分野
において自体公知の容易に除去しうる保護基のい
ずれを用いてもよく、たとえばカルボキシル基の
ためにはとりわけ第三ブチル基、ベンジル基また
はベンズヒドリル基などが挙げられ、ヒドロキシ
ル基のためにはたとえばアシル基たとえば低級ア
ルカノイル基(たとえばアセチル基)またはアロ
イル基(たとえばベンゾイル基)またはアルキル
基(たとえば第三ブチル基)またはテトラヒドロ
ピラニル基またはベンゾイルカルボニル基または
低級アルカノイルカルボニル基などが挙げられ、
とりわけハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル
基または低級アルコキシ基などで置換されていて
もよいベンジル基が好都合に用いられる。
上記一般式()で表わされる化合物として
は、酢酸ビニルおよびその他のビニルエステル類
たとえば三フツ化酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、ステアリン酸ビニルまた
はメタクリル酸およびメタクリル酸エステルたと
えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸iso−
プロピル、メタクリル酸n−ブチルまたはアクリ
ル酸およびアクリル酸エステルたとえばアクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、ビニルエーテル類
たとえばメチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビ
ニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、β−
クロルエチルビニルエーテル、N−ビニル−2−
ピロリドン、N−メタクリル−2−ピロリドンな
どの公知化合物を好都合に使用することができ
る。
本重合反応は、自体公知の重合手段を利用して
行なうことができる。たとえば、化合物()を
単独に、または化合物()を化合物()とと
もに、無溶媒または溶媒たとえばハロゲン化炭化
水素類(塩化メチレンなど)、エーテル類(テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなど)、エステル類
(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソアミルな
ど)、有機酸類(酢酸、プロピオン酸など)、アル
コール類(メタノール、エタノール、プロパノー
ルなど)、アミド類(ジメチルホルムアミドな
ど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドな
ど)または水を用いて、重合開始剤としてたとえ
ば過酸化物(過酸化ベンゾイルとその置換体、第
三ブチルヒドロパーオキシド、過酸化ジ第三ブチ
ル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、クメ
ンヒドロキシパーオキシド、または過酸化物と遷
移金属類あるいはアミン類、またはアゾ系化合物
たとえばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス
シクロヘキサンカルボニトリル、2・2′−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)・塩酸塩、2・2′−
アゾビス(2・4−ジメチルバレロニトリル)、
4・4′−アゾビス(4−シアノ−1−ペンタノー
ル)または4・4′−アゾビス(4−シアノペンタ
ン酸)、または有機金属化合物たとえばn−ブチ
ルリチウム、または無機塩類たとえば塩化アルミ
ニウム、塩化第二ズス、四塩化チタン、そのほか
ナフタリンナトリウム、三弗化ホウ素、ジエチル
エチラート、または燐酸、過塩素酸などの酸類を
用いて行なうことができる。
反応温度は通常常温(約10−30℃)程度から約
300℃程度であり、好ましくは30゜−180℃程度で
ある。もつとも所望によりこれ以外の温度で反応
を行なつてもよい。
反応圧は通常常圧−700Kg/cm2程度であり、所
望により窒素零気下で反応させると、反応がより
円滑に進行することが多い。
上記反応により、化合物()を単独に重合さ
せた場合は()のみを繰り返し単位とするホモ
ポリマーが得られ、化合物()と化合物()
とともに重合させた場合は()および()を
繰り返し単位とする共重合体が得られる。この共
重合体における繰り返し単位()と繰り返し単
位()の比率は、化合物()と化合物()
の仕込量比などにより調整することもできる。
該比率としては、比[()/()]が1.5〜
3である。
本重合体の分子量は、前記したように低分子量
から高分子量まで選択しうるが、好ましい分子量
の範囲は約1000〜15000とりわけ約1500〜5000で
ある。したがつて、所望により前記重合反応溶媒
を含めた重合度調節のための連鎖移動剤を用い
て、いわゆるテロメリゼーシヨンによつて任意の
ものを得ることもできる。連鎖移動剤としてはた
とえばエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、
トリフエニルメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、四臭化炭素、トリエチルアミン、チオフエン
などが好都合に用いられる。
上記反応後、保護基は自体公知の方法によつて
除去することができる。たとえば貴金属触媒(た
とえば白金またはパラジウム)の存在下水素添加
することにより、または酸による加水分解によつ
て加水分解的に除去することができる。
また、未反応の原料物質は適宜に回収され、再
度原料物質として使用することができる。
かくして生成される重合体は、自体公知の処理
手段(たとえば、抽出、転溶、各種クロマトグラ
フイー、結晶化、再結晶、再沈澱など)を利用し
て、遊離の状態もしくは前記した塩として単離す
ることができる。
本発明における原料化合物()は、たとえば
下記するプロセスにより容易に製造することがで
きる。
〔上記式中、R11は水素原子または保護基を、Y
はアミノ基の保護基を示し、n、R、R1、R2
R3、R4′、R5′、R6′およびR7′は前記と同意義であ
る〕 上記一般式()に関し、R11としての保護基
は、R10などにつき前記したヒドロキシル基のた
めの保護基である。一般式()に関し、Yで示
されるアミノ基の保護基としては、ペプチド化学
の分野において自体公知の容易に除去しうる保護
基のいずれを用いてもよい。たとえばベンジルオ
キシカルボニル(カルボベンゾキシ)基、p−メ
トキシベンジルカルボニル基、p−メチルベンジ
ルカルボニル基、第三ブトキシカルボニル基、第
三アミロキシカルボニル基、p−ビフエニルイソ
プロピルオキシカルボニル基、o−ニトロフエニ
ルスルフエニル基、トリチル基などが好都合に用
いられる。
化合物()と化合物()とを縮合させて化
合物()を得る反応は、自体公知の縮合手段を
用いて行なうことができる。たとえば、化合物
()のカルボキシル基を活性化させ、化合物
()と反応させるのがよい。
活性化されたカルボキシル基としては活性エス
テルおよび酸無水物が挙げられる。
活性エステルとしては、たとえばシアノメチル
エステル、チオグリコール酸エステル、p−ニト
ロフエニルエステル、2・4・5−トリクロロフ
エニルエステル、ペンタクロロフエニルエステ
ル、ペンタフルオロフエニルエステル、ピバロヒ
ドロキサン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイ
ミドエステル、N−ヒドロキシコハク酸イミドエ
ステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−
2・3−ジカルボキシイミドエステル、8−ヒド
ロキシキノリンエステル、2−ヒドロキシ−1・
2−ジヒドロ−1−カルボエトキシ−キノリンエ
ステル、2−ヒドロキシフエニルエステル、2−
ヒドロキシ−4・5−ジクロロフエニルエステ
ル、2−ヒドロキシピリジンエステル、2−ピリ
ジルチオールエステル、非置換またはハロゲン化
メチル基またはメトキシ基で置換されている1−
ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル、または
N−エチル−5−フエニル−イソキサゾリウム−
3−スルホン酸塩をつかつて得られるエノールエ
ステル等である。活性化されたカルボキシル基は
また場合によりN−ヒドロキシコハク酸イミド、
N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2・3−ジ
カルボキシイミド、非置換またはハロゲン化メチ
ル基またはメトキシ基で置換されている1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾール、または3−ヒドロキ
シ−4−オキソ−3・4−ジヒドロ−ベンゾ
〔d〕−1・2・3−トリアジンなどを添加して
N・N′−ジシクロヘキシルカルボジイミドから
得ることもできる。
酸無水物としては好ましくは混酸無水物、酸ア
ミドたとえばイミダゾリド、イソキサゾリドなど
が挙げられる。
活性化されたエステルの反応では、要すれば有
機塩基たとえばトリエチルアミン、N−メチルモ
ルホリン、N−エチルモルホリンまたは1−ヒド
ロキシベンゾトリアゾールを共存させることもで
きる。
反応温度は通常0℃程度から約80℃程度であり
好ましくは5゜〜50℃程度である。所望によりこれ
以外の温度で反応を行なつてもよい。
反応は一般に溶媒中で進行し、溶媒としては、
たとえばクロロホルム、四塩化炭素などのハロゲ
ン化炭化水素類、たとえばジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類、たとえば酢酸エチル、酢酸イソアミルなどの
エステル類、たとえばベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの炭化水素類、たとえばアセトニトリル
などのニトリル類、たとえばN・N−ジメチルホ
ルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメ
チルアセトアミドなどのN−アルキルアミド類、
その他ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホス
ホルスルアミド等適宜の溶媒を使用し得る。
上記化合物()と化合物()とは化学量論
的に反応するが、これらの二成分が反応系にかな
らずしも当量関係で存在する必要がないことはも
ちろんであつて通常は化合物()1モルに対し
て化合物()またはその活性誘導体約1〜5モ
ル、好ましくは1−2モル程度を用いる。二成分
の量比は原料の組合せおよび他の条件に応じて、
好結果を与えるよう適宜に選択することができ
る。R11が保護基である場合は、前記と同様に保
護基除去処理を行なうことにより、化合物()
が得られる。
化合物()と化合物()を縮合させて化合
物()を得る縮合反応は、前記した化合物
()と化合物()の縮合反応と同様に行なう
ことができ、反応後の保護基除去処理も前記と同
様に行なうことができる。
なお、化合物()は、たとえば「バイオケミ
カル アンド バイオフイジカル リサーチ コ
ミユニケーシヨンズ」第66巻 1316−1322頁
(1975年)に記載されている方法もしくはそれに
準じる方法により、化合物()はたとえば「グ
リーンシユタイン アンド ウイニツツ:ケミス
トリー オブ ジ アミノ アシツズ」887−901
頁ジヨンウイリー アンド サンズ インク
(1961年)に記載されている方法もしくはそれに
準じる方法により、それぞれ容易に得ることがで
きる。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、これらが本発明を制限するものでな
いことはいうまでもない。
実施例 1 (i) ベンジル 2−(ベンジル 2−アセトアミ
ド−2−デオキシ−α−D−グルコピラノシド
−3−O−イル)−D−プロピオニル−L−ア
ラニル−D−イソグルタミネート(7.74g、
11.5mmol)をN・N−ジメチルホルムアミド
(30ml)にとかし、これにカルボベンゾキシ−
β−アラニン p−ニトロフエニルエステル
(10.33g、30mmol)、1−ヒドロキシベンゾ
トリアゾール(3.11g、23mnol)、N−エチル
モルホリン(2.94ml、23mmol)を加えて室温
で2日間かきまぜた後、溶媒を減圧下に留去。
残留物を酢酸エチルに溶かして、5%重曹水、
1N塩酸、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥させた後溶媒留去。残留物をシ
リカゲルのカラムクロマトグラフイーにより、
クロロホルム−アセトン−メタノール(10:
3:2)の混合溶媒で展開精製してベンジル
2−〔ベンジル 2−アセトアミド−6−O−
(カルボベンゾキシ−β−アラニル)−2−デオ
キシ−α−D−グルコピラノシド−3−O−イ
ル〕−D−プロピオニル−L−アラニル−D−
イソグルタミネートの粉末7.12gを得る。融点
152−154゜、〔α〕23 D+77.5゜(c 0.5、N・N−ジ
メチルホルムアミド) Rf=0.48(クロロホル
ム−メタノール−酢酸=18:2:1、シリカゲ
ルプレート)(以下この条件によるRf値をRf1
とする) 元素分析値:C44H55O14N5として 計算値:C 60.19、H 6.31、N 7.98 実測値:C 59.79、H 6.31、N 7.82 (ii) ベンジル 2−〔ベンジル 2−アセトアミ
ド−6−O−(カルボベンゾキシ−β−アラニ
ル)−2−デオキシ−α−D−グルコピラノシ
ド−3−O−イル〕−D−プロピオニル−L−
アラニル−D−イソグルタミネート(4.39g、
5mmol)を酢酸(60ml)に溶かし、パルジウ
ム黒を触媒として常圧室温で反応が停止するま
で水素添加。触媒を別して少量の水で洗い、
液を減圧下に濃縮乾固、残留物をセフアデツ
クス LH−20のカラムに付し、エタノール−
0.1N酢酸(3:2)の混合溶媒で展開精製し
2−(2−アセトアミド−6−O−β−アラニ
ル−2−デオキシ−α−D−グルコース−3−
O−イル)−D−プロピオニル−L−アラニル
−D−イソグルタミン(以下6−O−β−アラ
ニル−N−アセチルムラミル−L−アラニル−
D−イソグルタミンと称する)を定量的に得
る。融点87゜−91℃(分解)〔α〕23 D+33.2゜゜(c

0.5、N・N−ジメチルホルムアミド)、Rf=
0.32(n−ブタノール−酢酸エチル−酢酸−水
=1:1:1:1、シリカゲルプレート)(以
下この条件によるRf値をRf2とする) 元素分析値:C22H37O12N5・1/2H2Oとして 計算値:C 46.15、H 6.69、N 12.23 実測値:C 46.46、H 6.99、N 11.95 (iii) メタクリル酸(1.72g、20mmol)とN−ヒ
ドロキシスクシンイミド(2.19g、19mmol)
をアセトニトリル(20ml)に溶かし氷冷下N・
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(4.33
g、21mmol)を加え、光をさえぎつて0℃で
1時間、室温で3時間反応させる。沈澱物をろ
別し、ろ液を減圧下に留去、残留物に石油エー
テルを加えて冷却後結晶をろ取して、メタクリ
ル酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステルの
結晶2.5gを得る。融点10−102℃ 元素分析値:C8H9O4Nとして 計算値:C 52.45、H 4.95、N 7.65 実測値:C 52.46、H 4.83、N 8.05 (iv) 上記(ii)により得た6−O−β−アラニル−N
−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソ
グルタミン(564mg、1mmol)をN・N−ジ
メチルホルムアミド(10mlにとかし、氷冷下N
−エチルモルホリン(0.128ml)とヒドロキノ
ン(1mg)を加える。さらに上記(iii)により得た
メタクリル酸 N−ヒドロキシスクシンイミド
エステル(238mg、1.3mmol)を加えて4℃で
24時間反応させた後、溶媒留去。残留物にジエ
チルエーテルを加えて粉末として取したあ
と、エタノール−ジエチルエーテルから再沈澱
して2−〔2−アセトアミド−2−デオキシ−
6−O−(メタクリロイル−β−アラニル)−D
−グルコース−3−O−イル〕−D−プロピオ
ニル−L−アラニル−D−イソグルタミン〔以
下6−O−メタクリロイル−β−アラニル)−
N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イ
ソグルタミンと称する〕555mgを得る。融点164
℃(分解)〔α〕24 D+36.3゜(3分後)→+32.6゜(2
5
時間後)〔c 0.405、水〕Rf=0.29(酢酸エチ
ル−ピリジン−水−酢酸=30:10:5:3、シ
リカゲルプレート)(以下この条件によるRf値
をRf3とする) 元素分析値:C26H41O13N5・3/2H2Oとして 計算値:C 47.41、H 6.73、N 10.63 実測値:C 47.34、H 6.74、N 10.64 (v) 上記(iv)により得た6−O−(メタクリロイル
−β−アラニル)−N−アセチルムラミル−L
−アラニル−D−イソグルタミン(530mg、
0.84mmol)をN・N−ジメチルホルムアミド
(2ml)に溶解。触媒としてα・α′−アゾビス
イソブチロニトリル(2.7mg、0.016mmol)を
加えて窒素雰囲気下60℃で15時間反応させる。
反応液をメタノール(50ml)中に注ぎこむと油
状物が分離する。メタノールを傾斜してとりわ
け減圧下にメタノールを留去して得た残留物を
N・N−ジメチルホルムアミドに溶かし、クロ
ロホルムを加えて沈澱物を取。これを再びメ
タノール−クロロホルムから再沈澱して6−O
−(メタクリロイル−β−アラニル)−N−アセ
チルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタ
ミンの重合体125mgを得る。蒸気圧浸透法によ
り測定した分子量約2000 融点154−155℃
〔α〕24 D+35.5゜(3分後)→34.8゜(25時間後)〔

0.29、水〕 Rf2=0.00 Rf3=0.00 元素分析値:(C26H41O13N5・3H2O)oとして 計算値:C 45.54、H 6.91、N 10.21 実測値:C 45.47、H 6.25、N 10.39 一方上記の油状物をN・N−ジメチルホルムア
ミドに溶かし、メタノールを加えたあと溶媒を傾
斜してのぞき、残留物をジエチルエーテルで固化
させ145mgの白色粉末を得る。このうち15mgをバ
イオーゲル P−200のカラム(0.9×58cm)に付
し、0.01N食塩水で展開する。カラムからの流出
液を示差屈折計で測定し、最初のピークを与える
流出液を集め、減圧下に溶媒留去。残留物を水に
溶かし、セロフアン膜を用いて、室で24時間蒸留
水に対して透析して食塩をのぞく。溶媒を凍結乾
燥して6−O−(メタクリロイル−β−アラニル)
−N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イ
ソグルタミンの重合体8mgを得る。
アルブミン、オバルブミンなどを標品としてゲ
ル浸透クロマトグラフイー法により測定した平均
分子量約50000 融点260℃以上 〔α〕24 D+33.4゜
(3分後)→+31.2゜(25時間後)〔c 0.4、水〕
Rf2=0.00 Rf3==0.00 元素分析値:(C26H41O13N15・1/2H2O)oとして 計算値:C 48.74、H 6.61、N 10.93 実測値:C 48.64、H 7.12、N 10.07 実施例 2 6−O−(メタクリロイル−β−アラニル)−N
−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグ
ルタミン(530mg、0.84mmol)とN−ビニル−
2−ピロリドン(93.4mg、0.84mmol)をN・N
−ジメチルホルムアミド(4ml)に溶解。触媒と
してα・α′−アゾビスイソブチロニトリル(5.4
mg、0.032mmol)を加えて、窒素雰囲気下60℃
で15時間反応させる。反応液をジエチルエーテル
(150ml)中に注込み、析出した沈澱を取。こう
して得た粉末をメタノール−クロロホルムさらに
N・N−ジメチルホルムアミド−クロロホルムか
ら再沈殿して6−O−(メタクリロイル−β−ア
ラニル)−N−アセチルムラミル−L−アラニル
−D−イソグルタミンとN−ビニル−2−ピロリ
ドンの共重合体461mgが得られる。
蒸気圧浸透法により測定した分子量約1500融点
169−171℃(分解)。〔α〕25 D+32.6゜(3分後)→

28.8゜(25時間後)〔c 0.5、水〕。Rf2=0.00 Rf3
=0.00 元素分析値:(C26H41O13N5・3H2O)3o
(C6H9ON)2oとして 計算値:C 47.43、実測値:C 47.22 実施例 3 6−O−(メタクリロイル−β−アラニル)−N
−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグ
ルタミン(530mg、0.84mmol)とステアリルビ
ニルエーテル(249.1mg、0.84mmol)をN・N−
ジメチルホルムアミド(4ml)に溶解。触媒とし
てα・α′−アゾビスイソブチロニトリル(5.4mg、
0.032mmol)を加えて、実施例2と同様にして
共重合させる。反応液をジエチルエーテル(150
ml)中に注込み、析出した沈澱を取。こうして
得た粉末をメタノール−クロロホルムから2回、
さらにN・N−ジメチルホルムアミド−クロロホ
ルムから再沈殿して6−O−(メタクリロイル−
β−アラニル)−N−アセチルムラミル−L−ア
ラニル−D−イソグルタミンとステアリルビニル
エーテルの共重合体214mgが得られる。
蒸気圧浸透法により測定した分子量約3000融点
172−175℃(分解)。〔α〕25 D+30.4゜(3分後)→

27.4゜(25時間後)〔c 0.5、水〕。Rf5=0.00 Rf3
=0.00 元素分析値:(C26H41O13N5・3H2O)3o
(C20H40O)oとして 計算値:N 8.93、実測値:N 8.90 実施例 4 6−O−(メタクリロイル−β−アラニル)−N
−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグ
ルタミン(265mg、0.42mmol)とメタクリル酸
トリデシルエステル(113mg、0.42mmol)を
N・N−ジメチルホルムアミド(2ml)中、α・
α′−アゾビスイソブチロニトリル(2.7mg、0.016
mmol)を触媒として実施例2と同様にして共重
合させる。反応液をジエチルエーテル(75ml)中
に注込み、沈殿を取。これをメタノール−クロ
ロホルムから再沈殿して6−O−(メタクリロイ
ル−β−アラニル)−N−アセチルムラミル−L
−アラニル−D−イソグルタミンとメタクリル酸
トリデシルエステルの共重合体98mgを得る。
蒸気圧浸透法により測定した分子量約1500融点
158℃(分解)。〔α〕23 D−25.1゜(3分後)→+24.2

(25時間後)〔c 0.5、水〕.Rf2=0.00 Rf3=0.00 元素分析値:(C26H41O13N5・3H2O)7o
(C17H32O23oとして 計算値:N 8.61、実測値:N 8.90 実施例 5 (i) N−t−ブチルオキシカルボニル−O−ベン
ジル−L−セリン(4.43g、15mmol)とD−
イソグルタミンベンジルエステル(3.54g、15
mmol)とをアセトニトリル(100ml)に溶か
し、氷冷下N・N−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(3.50g、17mmol)を加える。氷冷下
3時間、室温で15時間かきまぜた後析出物をの
ぞいて溶媒留去。残留物を酢酸エチル(100ml)
に溶かし、1N塩酸、5%重曹水、水で順次洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒留去。残
留物を酢酸エチル−石油エーテルから結晶させ
N−t−ブチルオキシカルボニル−O−ベンジ
ル−L−セリル−D−イソグルタミン ベンジ
ルエステル3.40gを得る。融点65−66℃.〔α〕
23 D+5.7゜(c 0.5、エタノール)。Rf1=0.73。
元素分析値:C27H35O73N3として 計算値:C 63.14、H 6.87、N 8.18 実測値:C 62.98、H 6.93、N 8.19 (ii) ベンジル 2−アセトアミド−4・6−O−
ベンジリデン−3−O−(D−1−カルボキシ
エチル)−2−デオキシ−α−D−グルコピラ
ノシド(7.07g、15mmol)とN−ヒドロキシ
−5−ノルボルネン−2・3−ジカルボキシイ
ミド(以下HONB)(3.22g、18mmol)をテ
トラヒドロフラン110mlに溶かし、氷冷下N・
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(3.71
g、18mmol)を加え、0℃で3時間室温で16
時間反応させる。析出した結晶をのぞいて溶媒
を減圧下に留去。残留物を酢酸エチル−ジエチ
ルエーテルの混合溶媒から再結晶してベンジル
2−アセトアミド−4・6−O−ベンジリデ
ン−3−O−(D−1−カルボキシエチル)−2
−デオキシ−α−D−グルコピラノシド
HONB活性エステル7.42gを得る。融点122−
124℃ (iii) N−t−ブチルオキシカルボニル−O−ベン
ジル−L−セリル−D−イソグルタミン ベン
ジルエステル(5.0g、10mmol)をトリフル
オロ酢酸(25ml)に溶かし、室温に20分放置す
る。トリフルオロ酢酸を留去。残留物に石油エ
ーテル−ジエチルエーテル(1:1)の混合物
を加えて沈殿を取。これをN・N−ジメチル
ホルムアミド(20ml)に溶かし、この溶液に氷
冷下トリエチルアミン(1.60ml)およびアセト
ニトリル(50ml)に溶かしたベンジル 2−ア
セトアミド−4・6−O−ベンジリデン−3−
O−(D−1−カルボキシエチル)−2−デオキ
シ−α−D−グルコピラノシド HONBエス
テル(6.35g、10mmol)を加える。室温に60
時間放置した後、ジエチルエーテル(100ml)
を加えて析出した結晶を取。これをN・N−
ジメチルホルムアミド−アセトニトリルから再
結晶しベンジル 2−(ベンジル−2−アセト
アミド−4・6−O−ベンジリデン−2−デオ
キシ−α−D−グルコピラノシド−3−O−イ
ル)−D−プロピオニル−O−ベンジル−L−
セリル−D−イソグルタミネート7.60gを得
る。融点259℃(分解)。〔α〕23 D+81.1゜(c
0.5、N・N−ジメチルホルムアミド).Rf1
0.69 元素分析値:C47H54O12N4として 計算値:C 65.11、H 6.28、N 6.46 実測値:C 65.23、H 6.21、N 6.40 (iv) ベンジル 2−(ベンジル 2−アセトアミ
ド−4・6−O−ベンジリデン−2−デオキシ
−α−D−グルコピラノシド−3−O−イル)
−D−プロピオニル−O−ベンジル−L−セリ
ル−D−イソグルタミネート(7.50g、8.65m
mol)を75%酢酸に100℃で加熱溶解させ、さ
らに1時間100℃で加熱後溶媒留去。結晶性の
残留物をエタノール−ジエチルエーテルから再
結晶し、ベンジル 2−(ベンジル 2−アセ
トアミド−2−デオキシ−α−D−グルコピラ
ノシド−3−O−イル)−D−プロピオニル−
O−ベンジル−L−セリル−D−イソグルタミ
ネート4.48gを得る。融点188−191℃。〔α〕23 D
+89.8゜(c 0.5;N・N−ジメチルホルムアミ
ド)。Rf1=0.31 元素分析値:C40H50O12N4・1/2H2Oとして 計算値:C 60.98、H 6.53、N 7.11 実測値:C 61.07、H 6.38、N 7.00 (v) ベンジル 2−(ベンジル 2−アセトアミ
ド−2−デオキシ−α−D−グルコピラノシド
−3−O−イル)−D−プロピオニル−O−ベ
ンジル−L−セリル−D−イソグルタミネート
(3.12mg、4mmol)とカルボベンゾキシ−L
−ロイシン p−ニトロフエニルエステル
(2.32g、6mmol)、N−エチルモルホリン
(1.54ml、12mmol)および1−ヒドロキシベ
ンゾトリアゾール(1.62g、12mmol)をN・
N−ジメチルホルムアミド(10ml)に溶かし、
室温で90時間反応させる。反応液に水(100ml)
を加え、酢酸エチル(150ml)で抽出し、酢酸
エチル層を1Nアンモニア水、1N塩酸、水で順
次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒留
去。残留物をシリカゲルのカラムに付し、クロ
ロホルム−メタノール(19:1)の混合溶媒で
展開して精製し、ベンジル 2−〔ベンジル
2−アセトアミド−6−O−(カルボベンゾキ
シ−L−ロイシル)−2−デオキシ−α−D−
グルコピラノシド−3−O−イル)−D−プロ
ピオニル−O−ベンジル−L−セリル−D−イ
ソグルタミネート2.55gを結晶として得る。融
点177−178℃。〔α〕23 D+58.7゜(c 0.5、N・N
−ジメチルホルムアミド)。Rf1=0.70 元素分析値:C54H67O15N5として 計算値:C 63.20、H 6.58、N 6.83 実測値:C 63.01、H 6.49、N 6.71 (vi) ベンジル 2−〔ベンジル 2−アセトアミ
ド−6−O−(カルボベンゾキシL−ロイシル)
−2−デオキシ−α−D−グルコピラノシド−
3−O−イル)−D−プロピオニル−O−ベン
ジル−L−セリル−D−イソグルタミネート
(2.00g、1.95mmol)を酢酸(30ml)中パラジ
ウム黒を触媒として12時間水素添加する。触媒
をのぞいた後、溶媒留去。残留物をエタノール
−ジエチルエーテルから再沈殿して2−(2−
アセトアミド−2−デオキシ−6−O−L−ロ
イシル−D−グルコース−3−O−イル)−D
−プロピオニル−L−セリル−D−イソグルタ
ミン1.22gを得る。融点154℃(分解)。〔α〕23 D
+21.0゜(3分後)→+28.8゜(25時間後)〔c
0.5、水〕。Rf2=0.55 元素分析値:C25H43O13N5・H2Oとして 計算値:C 46.93、H 7.09、N 10.94 実測値:C 47.00、H 7.19、N 10.52 (vi) 2−(2−アセトアミド−2−デオキシ−6
−O−L−ロイシル−D−グルコース−3−O
−イル)−D−プロピオニル−L−セリル−D
−イソグルタミン(186mg、0.3mmol)とヒド
ロキノン(0.3mg)をN・N−ジメチルホルム
アミド(2ml)に溶解。さらにN−エチルモル
ホリン(0.051ml、0.4mmol)とメタクリル酸
N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(73
mg、0.4mmol)を氷冷下に加えた後、4℃で
20時間かきまぜる。これにエーテルを加え沈殿
を取し、2−〔2−アセトアミド−2−デオ
キシ−6−O−(メタクリロイル−L−ロイシ
ル)−D−グルコース−3−O−イル〕−D−プ
ロピオニル−L−アラニル−D−イソグルタミ
ン〔以下6−0−(メタクリロイル−L−ロイ
シル)N−アセチルムラミル−L−セリル−D
−イソグルタミンと称する〕193mgを得る。融
点136℃(分解)。〔α〕22 D+15.0゜(3分後)→+
12.4゜(25時間後)(c 0.5、水)。Rf3=0.25 元素分析値:C29H47O14N5・H2Oとして 計算値:C 49.21、H 6.98、N 9.90 実測値:C 49.12、H 7.03、N 10.15 (viii) 6−O−(メタクリロイル−L−ロイシル)−
N−アセチルムラミル−L−セリル−D−イソ
グルタミン(170mg、0.24mmol)をN・N−
ジメチルホルムアミド(0.25ml)に溶かし、触
媒としてα・α′−アゾビスイソブチロニトリル
(0.9mg、0.005mmol)を加える。窒素雰囲気
下、60℃で15時間反応させた後、反応液にジエ
チルエーテル(15ml)を加えて沈殿を取。こ
れを熱エタノール(15ml)で洗い、6−O−
(メタクリロイル−L−ロイシル)−N−アセチ
ルムラミル−L−セリル−D−イソグルタミン
の重合体69mgを得る。蒸気圧浸透法により測定
した分子量約2500。融点185℃(分解)。〔α〕22 D
+13.2゜(3分後)→+10.5゜(25時間後)〔c
0.5、水〕。Rf2=0.00、Rf3=0.00 元素分析値:C29H47O14N5・H2Oとして 計算値:C 49.21、H 6.98、N 9.90 実測値:C 49.03、H 6.94、N 9.48 実施例 6 (i) t−ブチルオキシカルボニル−α−アミノイ
ソ酪酸(0.96g、4.7mmol)とHONB(1.00g、
5.6mmol)をアセトニトリル(10ml)に溶か
し、氷冷下N・Z′−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(1.16g、5.6mmol)を加え、4℃で16
時間反応させる。析出した結晶をのぞいて溶媒
を減圧下にを留去。残留物D−イソグルタミン
ベンジルエステル(1.11g、47mmol)を溶
かしたN・N−ジメチルホルムアミド溶液10ml
に加え、室温で16時間反応させる。溶媒を留去
して、残留物を酢酸エチルに溶かし、これを
1N塩酸、5%重曹水、飽和食塩水で順次洗滌、
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥。溶媒留
去。残留物を酢酸エチル−ジエチルエーテルか
ら再結晶してt−ブチルオキシカルボニル−α
−アミノイソブチロイル−D−イソグルタミン
ベンジルエステルの結晶1.39gを得る。融点
112−113℃ こうして得られたt−ブチルオキシカルボニ
ル−α−アミノイソブチロイル−D−イソグル
タミン ベンジルエステル(632mg、1.5m
mol)をトリフルオロ酢酸(7ml)に溶かし、
室温で30分間反応させる。溶媒を留去して残留
物にジエチルエーテルを加えてα−アミノイソ
ブチロイル−D−イソグルタミン ベンジルエ
ステル・トリフルオロ酢酸塩の沈殿物を取。
これをテトラヒドロフラン(10ml)に溶かし、
氷冷下トリエチルアミン(0.21ml)を加えて中
和し、α−アミノイソブチロイル−D−イソグ
ルタミン ベンジルエステルのテトラヒドロフ
ラン溶液を得る。
(ii) 上記(i)により得たα−アミノイソブチロイル
−D−イソグルタミン ベンジルエステルの溶
液を、実施例5の(ii)で得たベンジル 2−アセ
トアミド−4・6−O−ベンジリデン−3−O
−(D−1−カルボキシエチル)−2−デオキシ
−α−D−グルコピラノシド HONBエステ
ル(949mg、1.5mmol)を溶かしたテトラヒド
ロフラン溶液(10ml)と混ぜ合わせ、室温で16
時間反応させる。反応溶液を濃縮して生成した
沈殿と取し、ベンジル 2−(ベンジル 2
−アセトアミド−4・6−O−ベンジリデン−
2−デオキシ−α−D−グルコピラノシド−3
−O−イル)−D−プロピオニル−α−アミノ
イソブチロイル−D−イソグルタミネート457
mgを得る。Rf1=0.70 元素分析値:C41H50O11N4として 計算値:C 63.55、H 6.51、N 7.23 実測値:C 63.82、H 6.88、N 6.87 (iii) ベンジル 2−(ベンジル 2−アセトアミ
ド−4・6−O−ベンジリデン−2−デオキシ
−α−D−グルコピラノシド−3−O−イル)
−D−プロピオニル−α−アミノイソブチロイ
ル−D−イソグルタミネート(973mg、1.26m
mol)を60%酢酸(20ml)に溶かし、沸とうし
た湯浴上で30分間加熱する。反応後溶媒留去
し、残留物を酢酸エチルに溶解。これにジエチ
ルエーテルを加えて沈殿させ、ベンジル 2−
(ベンジル 2−アセトアミド−2−デオキシ
−α−D−グルコピラノシド−3−O−イル)
−D−プロピオニル−α−アミノイソブチロイ
ル−D−イソグルタミネート505mgを得る。
〔α〕23 D+9.8゜(c 1.0、エタノール) Rf=0.46
〔クロロホルム−アセトン−メタノール(10:
3:2)シリカゲルプレート〕 元素分析値:C34H46O11N4・H2Oとして 計算値:C 57.94、H 6.87、N 7.95 実測値:C 58.07、H 6.77、N 7.89 (iv) ベンジル 2−(ベンジル 2−アセトアミ
ド−2−デオキシ−α−D−グルコピラノシド
−3−O−イル)−D−プロピオニル−α−ア
ミノイソブチロイル−D−イソグルタミネート
(493mg、0.72mmol)とカルボベンゾキシ−ε
−アミノ−n−カプロン酸 p−ニトロフエニ
ルエステル(580mg、1.5mmol)とを、1−ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール(405mg、3m
mol)とN−エチルモルホリン(0.38mg、3m
mol)の存在下N・N−ジメチルホルムアミド
(4ml)中室温で4日間かきまぜる。析出物を
去して液を減圧下に留去。残留物を酢酸エ
チルに溶かして5%重曹水、0.5N塩酸、水で
順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒留
去。残留物をシリカゲルのカラムに付しクロロ
ホルム−アセトン−メタノール(10:3:1)
の混合溶媒で展開して主要画分を集め、さらに
酢酸エチル−ジエチルエーテルから再沈殿し
て、ベンジル 2−〔ベンジル 2−アセトア
ミド−6−O−(カルボベンゾキシ−ε−アミ
ノ−n−カプロイル)−2−デオキシ−α−D
−グルコピラノシド−3−O−イル〕−D−プ
ロピオニル−α−アミノイソブチロイル−D−
イソグルタミネート422mgを得る。融点62−64
℃。〔α〕23 D+70.2゜(c 0.5、N・N−ジメチル
ホルムアミド)。Rf1=0.59 元素分析値:C46H63O14N5として 計算値:C 61.72、H 6.80、N 7.50 実測値:C 61.55、H 6.70、N 7.61 (v) ベンジル 2−〔ベンジル 2−アセトアミ
ド−6−O−(カルボベンゾキシ−ε−アミノ
−n−カプロイル)−2−デオキシ−α−D−
グルコピラノシド−3−O−イル)−D−プロ
ピオニル−α−アミノイソブチロイル−D−イ
ソグルタミネート374mgを実施例1の(ii)と同様
にして酢酸中パラジウム黒の存在下水素添加し
たのち精製し、2−〔2−アセトアミド−6−
O−(ε−アミノ−n−カプロイル)−2−デオ
キシ−D−グルコース−3−O−イル)−D−
プロピオニル−α−アミノイソブチロイル−D
−イソグルタミン202mgを得る。融点98−100℃
(分解)。〔α〕23 D+70.0゜(c 0.5、N・N−ジメ
チルホルムアミド)。Rf2=0.45。
元素分析値:C26H45O12N5・H2Oとして 計算値:C 48.97、H 7.43、N 10.98 実測値:C 49.00、H 7.91、N 10.71 (vi) 2−〔2−アセトアミド−6−O−(ε−アミ
ノ−n−カプロイル)−2−デオキシ−D−グ
ルコース−3−O−イル)−D−プロピオニル
−α−アミノイソブチロイル−D−イソグルタ
ミン(155mg、0.25mmol)をN・N−ジメチ
ルホルムアミド(2ml)に溶かし、氷冷下N−
エチルモルホリン(38.4μ)、ヒドロキノン
(3mg)さらにメタクリル酸 N−ヒドロキシ
スクシンイミドエステル(55mg、0.3mmol)
を加え、4℃で24時間かきまぜた後、溶媒留
去。残留物をシリカゲルのカラムに付し、酢酸
エチル−ピリジン−酢酸−水(30:10:3:
5)の混合溶媒で展開して主生成物の溶出画分
を集めて溶媒を減圧下に留去。残留物をセフア
デツクスLH−20のカラムに付し、エタノール
−0.1N酢酸(3:2)の混合溶媒で展開して
2−〔2−アセトアミド2−デオキシ−6−O
−(メタクリロイル−ε−アミノ−n−カプロ
イル)−D−グルコース−3−O−イル)−D−
プロピオニル−α−アミノイソブチロイル−D
−イソグルタミン〔以下6−0−(メタクリロ
イル−ε−アミノ−n−カプロイル)−N−ア
セチルムラミル−α−アミノイソブチロイル−
D−イソグルタミンと称する〕94.4mgを得る。
〔α〕23 D+43.7゜(c 1.0、70%エタノール)。Rf1
=0.50 元素分析値:C30H49O13N5・H2Oとして 計算値:C 51.05、H 7.28、N 9.92 実測値:C 50.95、H 7.45、N 9.77 (vii) 6−O−(メタクリロイル−ε−アミノ−n
−カプロイル)−N−アセチルムラミル−α−
アミノイソブチロイル−D−イソグルタミン
(425mg、0.62mmol)をN・N−ジメチルホル
ムアミド(1ml)に溶解。触媒としてα−α′−
アゾビスイソブチロニトリル(5.1mg、0.031m
mol)を加え、窒素雰囲気下60℃で16時間かき
まぜる。溶媒留去。残留物をN・N−ジメチル
ホルムアミド(0.4ml)に溶かし、クロロホル
ム(7.5ml)を加えて沈殿物を取。これを再
びN・N−ジメチルホルムアミド(0.4ml)に
溶かした後メタノール(7.5ml)を加えて再沈
殿し、6−O−(メタクリロイル−ε−アミノ
−n−カプロイル)−N−アセチルムラミル−
α−アミノイソブチロイル−D−イソグルタミ
ンの重合体−105mgを得る。蒸気圧浸透法によ
り測定した分子量約2500.融点174℃(シンタ
ー)〔α〕23 D+33.6゜(3分後)→+31.6゜(25時間
後)〔c 0.5、水〕Rf2=0.00 Rf3=0.00 元素分析値:(C30H49O13N5・4H2O)oとして 計算値:C 47.42、H 7.56、N 9.22 実測値:C 47.32、H 6.87、N 8.81 (vii) 6−O−(メタクロイル−ε−アミノ−n−
カプロイル)−N−アセチルムラミル−α−ア
ミノイソブチロイル−D−イソグルタミンの重
合体−70mgを水(5ml)に溶解。これに0.5N
苛性ソーダを適下してPHとし、凍結乾燥を2度
繰返し、6−0−(メタクロイル−ε−アミノ
−n−カプロイル)−N−アセチルムラミル−
α−アミノイソブチロイル−D−イソグルタミ
ン重合体のNa塩を定量的に得る。
元素分析値:(C30H48O13N5Na・3/2H2O)o
して 計算値:C 48.91、H 6.98、N 9.51 実測値:C 49.22、H 6.59、N 9.01 実施例 7 (i) 11−アミノウンデカン酸(30.2g、0.15mol)
を2N苛性ソーダ(500ml)に加温(50℃)して
溶解。これにカルボベンゾキシクロリド(30.7
g、0.18mol)を室温で激しくかきまぜながら
30分間に4度に分けて加える。さらに2時間か
きまぜた後反応溶液を氷冷、6N塩酸でPH2と
し酢酸エチル(600ml)で抽出。酢酸エチル層
を水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥。溶媒留
去。結晶性残留物に石油エーテルを加え、冷却
後これを取して、カルボベンゾキシ−11−ア
ミノウンデカン酸36.0gを得る。融点96−97
℃.Rf1=0.67 元素分析値:C19H29O4Nとして 計算値:C 68.03、H 8.71、N 4.18 実測値:C 68.05、H 8.73、N 3.78 (ii) カルボベンゾキシ−11−アミノウンデカン酸
(10.1g、30mmol)とp−ニトロフエノール
(4.59g、33mmol)を酢酸エチル−N・N−
ジメチルホルムアミド(5:1)の混合溶媒
(120ml)に溶かし、N・N′−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド(6.80g、33mmol)を加
え、室温で15時間かきまぜる。析出物と去
し、溶媒留去。残留物を石油エーテルから結晶
化させこれを取。酢酸エチル−石油エーテル
から再結晶して、カルボベンゾキシ−11−アミ
ノウンデカン酸 p−ニトロフエニルエステル
7.65gを得る。融点72−73℃。Rf1=0.94。
元素分析値:C25H32O6N2として 計算値:C 65.77、H 7.07、N 6.14 実測値:C 66.03、H 7.17、N 6.18 (iii) ベンジル 2−(ベンジル 2−アセトアミ
ド−2−デオキシ−α−D−グルコピラノシド
−3−O−イル)−D−プロピオニル−L−ア
ラニル−D−イソグルタミネート(2.01g、3
mmol)とカルボベンゾキシ−11−アミノウン
デカン酸 p−ニトロフエニルエステル(2.74
g、6mmol)とを1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾール(1.62g、12mmol)とN−エチルモ
ルホリン(1.54ml、12mmol)の存在下N・N
−ジメチルホルムアミド(25ml)中室温で2日
間反応させたのち、溶媒を減圧下に留去、残留
物をシリカゲルのカラムに付し酢酸エチル−ピ
リジン−酢酸−水(30:10:3:5)の混合溶
媒で展開して主生成物の溶出画分を集めて溶媒
を減圧下に留去。残留物をセフアデツクス
LH−20のカラムに付し、エタノール−0.1N酢
酸(3:2)の混合溶媒で溶出して、ベンジル
2−〔ベンジル 2−アセトアミド−6−O
−(カルボベンゾキシ−11−アミノウンデカノ
イル酸)−2−デオキシ−α−D−グルコピラ
ノシド−3−O−イル〕−D−プロピオニル−
L−アラニン−D−イソグルタミネート1.76g
を得る。融点144−145℃。Rf1=0.66.〔α〕21 D
67.3゜(c 0.5、N・N−ジメチルホルムアミ
ド) 元素分析値:C52H71O14N5として 計算値:C 63.07、H 7.23、N 7.07 実測値:C 63.18、H 7.31、N 6.98 (iv) ベンジル 2−〔ベンジル 2−アセトアミ
ド−6−O−(カルボベンゾキシ−11−アミノ
ウンデカノイル)−2−デオキシ−α−D−グ
ルコピラノシド−3−O−イル〕−D−プロピ
オニル−L−アラニン−D−イソグルタミネー
ト(1.70g、1.72mmol)を実施例1の(ii)と同
様にして酢酸中パラジウム黒の存在下水素添加
したのち精製し、2−〔2−アセトアミド−6
−O−(11−アミノウンデカノイル)−2−デオ
キシ−D−グルコース−3−O−イル〕−D−
プロピオニル−L−アラニル−D−イソグルタ
ミン1.02gを得る。融点120℃(分解)。Rf2
0.61。〔α〕21 D+20.7゜(c 0.5、N・N−ジメチ
ルホルムアミド)。
元素分析値:C30H53O12N5・H2Oとして 計算値:C 51.93、H 7.99、N 10.10 実測値:C 51.85、H 8.00、N 9.82 (v) 2−〔2−アセトアミド−6−O−(11−アミ
ノウンデカノイル)−2−デオキシ−D−グル
コース−3−O−イル〕−D−プロピオニル−
L−アラニル−D−イソグルタミン(203mg、
0.3mmol)とメタクリル酸 N−ヒドロキシ
スクシンイミドエステル(69mg、0.38mmol)
とをヒドロキノン(0.3mg)およびN−エチル
モルホリン(0.06ml)の存在下、N・N−ジメ
チルホルムアミド(1ml)中で実施例1の(iv)と
同様に反応・後処理して、2−〔2−アセトア
ミド−6−O−(メタクリロイル−11−アミノ
ウンデカノイル)−2−デオキシ−D−グルコ
ース−3−O−イル〕−D−プロピオニル−L
−アラニル−D−イソグルタミン119mgを得る。
融点117℃。〔α〕21 D+35.0゜(c 0.5、N・N−
ジメチルホルムアミド).Rf3=0.31。
元素分析値:C34H57O13N5・1/2H2Oとして 計算値:C 54.26、H 7.77、N 9.30 実測値:C 54.12、H 7.99、N 9.32 (vi) 2−〔2−アセトアミド−6−O−(メタクリ
ロイル−11−アミノウンデカノイル)−2−デ
オキシ−D−グルコース−3−O−イル〕−D
−プロピオニル−L−アラニル−D−イソグル
タミン(170mg、0.23mmol)をN・N−ジメ
チルホルムアミド(0.2ml)に溶解。触媒とし
てα・α′−アゾビスイソブチロニトリル(0.9
mg、0.005mmol)を加え、窒素雰囲気下60℃
で15時間かきまぜる。反応液にジエチルエーテ
ル(20ml)を加えて沈殿を取する。これをエ
タノール(15ml)中で煮沸した後、冷却して不
溶油状物を粉末とし、これを取、2−〔2−
アセトアミド−6−O−(メタクリロイル−11
−アミノウンデカノイル)−2−デオキシ−D
−グルコース−3−O−イル〕−D−プロピオ
ニル−L−アラニル−D−イソグルタミンの重
合体69mgを得る。蒸気圧浸透法により測定した
分子量約4000.融点172℃(分解)。〔α〕21 D
32.1゜(c 0.5、N・N−ジメチルホルムアミ
ド)。Rf2=0.00、Rf3=0.00 元素分析値:(C34H57O13N5・2H2O)oとして 計算値:C 52.38、H 7.89、N 8.99 実測値:C 52.57、H 7.62、N 8.33 実施例 8 (i) アクリル酸(約0.02%のキノン系化合物で安
定化したもの)(72.1mg、1mmol)とp−ニ
トロフエノール(153mg、1.1mmol)をアセト
ニトリル(3ml)に溶解。氷冷下N・N′−ジ
シクロヘキシルカルボジイミド(227mg、1.1m
mol)を加え4℃で16時間かきまぜる。析出物
を去し、溶媒を遮光下低温(<5℃)で減圧
下に留去。残留物と6−O−β−アラニル−N
−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソ
グルタミン(563.5mg、1mmol)をN・N−
ジメチルホルムアミド(10ml)に溶かし、N−
エチルモルホリン(0.125ml、1mmol)とヒ
ドロキノン(1mg)の存在下、4℃で72時間反
応させた後、実施例1の(iv)と同様に精製して2
−〔2−アセトアミド−6−O−(アクリロイル
−β−アラニル)−2−デオキシ−D−グルコ
ース−3−O−イル〕−D−プロピオニル−L
−アラニル−D−イソグルタミン266mgを得る。
〔α〕22 D+31.8゜(3分後)→+29.8゜(25時間後)
〔c 0.5、水〕、Rf2=0.57 元素分析値:C28H45O13N5・2H2Oとして 計算値:C 48.33、H 7.10、N 10.07 実測値:C 47.59、H 6.51、N 10.69 (ii) 2−〔2−アセトアミド−6−O−(アクリロ
イル−β−アラニル)−2−デオキシ−D−グ
ルコース−3−O−イル〕−D−プロピオニル
−L−アラニル−D−イソグルタミン(185.3
mg、0.3mmol)をN・N−ジメチルホルムア
ミド(0.5ml)に溶解。触媒としてα・α′−ア
ゾビスイソブチロニトリル(0.98mg)を加え
て、窒素雰囲気下60℃で16時間かきまぜる。反
応液にジエチルエーテルを加え、析出した沈殿
を取。こうして得た粉末をメタノール−クロ
ロホルムから5度再沈殿して2−〔2−アセト
アミド−6−O−(アクリロイル−β−アラニ
ル)−2−デオキシ−D−グルコース−3−O
−イル〕−D−プロピオニル−L−アラニル−
D−イソグルタミンの重合体41.6mgを得る。蒸
気圧浸透法により測定した分子量約1500.〔α〕
21 D25.0゜(3分後)→+22.6゜(25時間後)〔c
0.5、水〕、Rf2=0.00、Rf3=0.00 元素分析値:(C28H45O13N5・2.5H2O)oとして 計算値:C 47.72、H 7.15、N 9.94 実測値:C 47.31、H 6.36、N 10.49 実施例 9 実施例6の(vii)で得た6−O−(メタクリロイル
−ε−アミノ−n−カプロイル)−N−アセチル
ムラミル−α−アミノイソブチロイル−D−イソ
グルタミンの重合体2mgをスクアレン10μgで処
理したものを、0.2%ツイン80含有の燐酸緩衝生
理食塩水1mlまたは0.2%ツイン80含有の生理食
塩水1mlと激しくホモゲナイズして水中油懸濁液
とする。個体あたりその0.5mlずつを注射用に供
するのがよい。
実施例 10 実施例1の(v)で得た6−O−(メタクリロイル
−β−アラニル)−N−アセチルムラミル−L−
アラニル−D−イソグルタミンの重合体(平均分
子量約2000)500mgとマンニトール5gを蒸留水
に溶解して1000mlとし、滅菌過した後、2mlず
つバイアルに分注し凍結乾燥する。本剤は使用に
際し、蒸留水で希釈し注射液とする。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 または、上記()および を繰り返し単位とし、上記()および()を
    繰り返し単位とする場合はその含有量比
    [()/()]は1.5〜3である、平均分子量
    1000〜100000の重合体またはその塩[上記式中、
    Rは低級アルキル基を、R1は水素原子または低
    級アルキル基を、nは零または1〜9の整数を示
    し、R2はnが零のときは水素原子または低級ア
    ルキル基でnが1〜9の整数のときは水素原子で
    あり、R3は低級アルキル基を、R4およびR5はそ
    れぞれ水素原子、低級アルキル基またはヒドロキ
    シメチル基を、R6およびR7はそれぞれアミド化
    されていてもよいカルボキシル基を、R8は水素
    原子または低級アルキル基を、R9はエステル化
    されていてもよいカルボキシル基、エーテル化さ
    れていてもよいヒドロキシル基または置換されて
    いてもよいピロリジノ基を示す]。
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JPS54120696A (en) 1979-09-19

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