JP3773153B2 - シアル酸誘導体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬の有効成分として利用可能な新規シアル酸誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インフルエンザを含めてウイルスは宿主の生合成機構に依存して増殖するため、ウイルスに対して特異的に十分な抗ウイルス作用を発揮できる医薬の開発は困難であり、臨床的に高い有効性を発揮できる医薬はほとんど知られていない。ウイルス感染に対しては、現在のところワクチンを用いた治療が最も有効な手段として行われているが、問題となるウイルスが特定されていない場合にはワクチンを製造して使用することができず、また、変異の激しいウイルスに対しては製造したワクチンの有効性が期待できないという問題がある。
【0003】
インフルエンザウイルスにはA、B、及びC型が存在しているが、A型ウイルスは抗原となるタンパク質の構造を激しく変化させることで、宿主となるヒト免疫機構をくぐり抜けることが知られており、ワクチン治療では十分に対応できないという問題がある。最近、インフルエンザウイルスの2つのウイルス膜タンパク質の1つであるシアリダーゼの結晶構造の解析に基づいて非常に有効な抗ウイルス剤が開発された(von Itzstein, M. et al., Nature, 363, 1883)。しかしながら、シアリダーゼが感染の第一段階に関与していないことから、この抗ウイルス剤では感染自体の成立を阻止することができないという問題がある。したがって、2種類の膜タンパク質(シアリダーゼ及びヘマグルチニン)の両者に対して強力な阻害作用を発揮できる抗ウイルス剤の開発が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題はインフルエンザウイルスなどに対して優れた抗ウイルス活性を発揮できる化合物を提供することにある。より具体的には、インフルエンザウイルスの2種類の膜タンパク質(シアリダーゼ及びヘマグルチニン)の両者に対して強力な阻害作用を発揮できる化合物を提供することが本発明の課題である。本発明の別の目的は、上記の化合物を有効成分として含む抗ウイルス剤を提供することにある。
【0005】
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意努力した結果、3位炭素原子上に置換基を有するシアル酸誘導体が上記の特徴を有していることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、下記の式(I):
【化2】
Figure 0003773153
(式中、Rは水素原子又はC1−6アルキル基を示し;Rは置換基を有することもあるフェニル基、C1−20アルキル基、C1−20アルケニル基、−(CH−[NH−(CH−NH]−Y(Yはホスファチジルエタノールアミン残基又はポリグルタミン酸残基を示し、k及びmはそれぞれ独立に2ないし10の整数を示し、nは0又は1を示し、ただしnが1を示すときにはYはホスファチジルエチル基を示す)を示し;Rは水素原子又は置換基を有することもある水酸基を示し;Rは水素原子、ハロゲン原子、アジド基、置換基を有することもあるアミノ基、又は置換基を有することもある水酸基を示し;R、R、R、及びRはそれぞれ独立に置換基を有することもある水酸基を示す。ただし、R及びRが同時に水素原子であることはない)で表わされる化合物又はその塩を提供するものである。
【0007】
また、別の観点からは、本発明により上記式(I)で表わされる化合物又は生理学的に許容されるその塩を有効成分として含む医薬が提供される。この医薬は、例えばインフルエンザウイルス感染症などのウイルス疾患の予防及び/又は治療に有用である。さらに別の観点からは、上記医薬の製造のための式(I)で表わされる化合物又はその塩の使用;及び、インフルエンザウイルス感染症などのウイルス疾患の予防及び/又は治療方法であって、上記式(I)で表わされる化合物又は生理学的に許容されるその塩の有効量をヒトを含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本明細書において用いられる用語の意味は以下のとおりである。アルキル基又はアルキル部分を含む官能基におけるアルキル部分は、直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれでもよい。例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基などを用いることができる。
【0009】
が示すフェニル基が置換基を有する場合、置換基の個数及び置換位置は特に限定されない。例えば、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシエチル基などの置換若しくは無置換のC1−6アルキル基;メトキシ基、エトキシ基などのC1−6アルコキシ基;ハロゲン原子(本明細書においてハロゲン原子という場合には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれでもよい);アセチル基、トリフルオロアセチル基などの置換若しくは無置換のC1−6アルカノイル基;ベンジル基、p-メトキシベンジル基、p-クロロベンジル基などの置換若しくは無置換のアラルキル基;ニトロ基;シアノ基;フェニル基、クロロフェニル基などの置換若しくは無置換のアリール基;ベンゾイル基、クロロベンゾイル基などの置換若しくは無置換のアロイル基;カルボキシル基;エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基などのC1−6アルコキシカルボニル基;アミノ基、モノメチルアミノ基、アセチルアミノ基などの置換若しくは無置換のアミノ基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。これらのうちニトロ基が好ましく、置換位置としてはp-位が好ましい。
【0010】
が示すC1−20アルキル基又はC1−20アルケニル基は直鎖、分枝鎖、環状、又はそれらの組み合わせのいずれでもよい。アルケニル基中の不飽和結合の個数は特に限定されないが、例えば1個ないし3個、好ましくは1個である。−(CH−[NH−(CH−NH]−Yで表わされる基において、Yはホスファチジルエタノールアミン残基又はポリグルタミン酸残基を示すが、kが2であり、nが0であることが好ましい。この場合、Yはホスファチジルエタノールアミンの窒素原子が−(CH−に結合していることが好ましい。ポリグルタミン酸残基としてはN末端アセチル化ポリグルタミン酸の残基を用いることが好ましく、kが2であり、nが1であることが好ましい。
【0011】
、R、R、R、R、又はRが置換基を有する水酸基を示す場合、水酸基上の置換基は特に限定されないが、例えば、水酸基の保護基として汎用される置換基や、水酸基を脱離させるために用いられる置換基などを用いることができる。このような置換基として、例えば、アセチル基、トリフルオロアセチル基などの置換若しくは無置換のC1−6アルカノイル基;ベンジル基、p-メトキシベンジル基、p-クロロベンジル基などの置換若しくは無置換のアラルキル基;トリメチルシリル基などのアルキルシリル基;メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシエチル基などの置換若しくは無置換のC1−6アルキル基;フェニル基、クロロフェニル基などの置換若しくは無置換のアリール基;ベンゾイル基、クロロベンゾイル基などの置換若しくは無置換のアロイル基;エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基などのC1−6アルコキシカルボニル基;p-トルエンスルホニル基、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基などの置換スルホニル基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。
【0012】
が置換基を有するアミノ基を示す場合、アミノ基上の1個又は2個の置換基は同一でも異なっていてもよく、その種類は特に限定されないが、例えば、アミノ基の保護基として汎用される置換基などを用いることが好適である。このような置換基として、例えば、アセチル基、トリフルオロアセチル基などの置換若しくは無置換のC1−6アルカノイル基;ベンジル基、p-メトキシベンジル基、p-クロロベンジル基などの置換若しくは無置換のアラルキル基;メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシエチル基などの置換若しくは無置換のC1−6アルキル基;フェニル基、クロロフェニル基などの置換若しくは無置換のアリール基;ベンゾイル基、クロロベンゾイル基などの置換若しくは無置換のアロイル基;エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基などのC1−6アルコキシカルボニル基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。
【0013】
本発明の化合物は置換基の種類に応じて塩を形成する場合がある。塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩などの鉱酸塩;又はp-トルエンスルホン酸塩などの有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩などの金属塩;アンモニウム塩;メチルアンモニウム塩などの有機アンモニウム塩;グリシン塩などのアミノ酸塩を挙げることができるが、これらに限定されることはない。遊離形態の化合物又はその塩のほか、それらの任意の水和物又は溶媒和物も本発明の範囲に包含される。
【0014】
本発明の化合物は不斉炭素を有しており、光学活性体として存在する場合があるが、光学活性体又はジアステレオ異性体などの立体異性体、立体異性体の任意の混合物、又はラセミ体などは、いずれも本発明の範囲に包含される。なお、式(I)におけるR及びRについての立体の標記に関しては、それらの相対配置を示したものであり、式(I)で表される化合物の絶対配置を示すものと解釈してはならない。
【0015】
本発明の化合物の好ましい例としては、Rがp-ニトロフェニル基であり、Rが水素原子、水酸基、又は置換スルホニルオキシ基であり、Rが水素原子、ハロゲン原子、アジド基、アミノ基、又はC1−6アルカノイルオキシ基であり;R、R、R、及びRがそれぞれ独立に水酸基又はC1−6アルカノイルオキシ基である化合物を挙げることができる。より好ましい化合物としては、Rがp-ニトロフェニル基であり、Rが水素原子、水酸基、又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基であり、Rが水素原子、フッ素原子、アジド基、アミノ基、又はアセトキシ基であり;R、R、R、及びRがそれぞれ独立に水酸基又はアセトキシ基である化合物を挙げることができる。また、これらの化合物において、Rが水素原子又はメチル基である場合が好ましい。
【0016】
本発明の化合物のうち、Rが置換基を有することもあるフェニル基である化合物は、例えば、公知のブロモヒドリン化合物(Okamoto, K., et al., Bull. Chem. Soc. Jpn., 60, pp.631-636, 1987)から下記のスキームに従って製造することができる。スキーム中、Acはアセチル基を示し、Meはメチル基を示し、Tfはトリフルオロメタンスルホニル基を示し、Pyはピリジンを示し、DMFはジメチルホルムアミドを示し、THFはテトラヒドロフランを示し、TASFはトリス(ジメチルアミノ)- スルホニウム ジフルオロトリメチルシリケートを示す。
【0017】
【化3】
Figure 0003773153
【0018】
本明細書の実施例には、スキーム中に記載された本発明の代表的化合物の製造方法が、具体的かつ詳細に製造方法が説明されているので、そこに説明されている方法に準じて反応原料、反応試薬、反応条件などを適宜選択し、必要に応じて適宜の修飾ないし改変を加えることにより、一般式(I)に包含される任意の化合物を容易に製造できることが理解されよう。もっとも、本発明の化合物の製造方法は特に限定されず、いかなる方法により製造したものも本発明の範囲に包含されることは言うまでもない。また、上記スキームに示された化合物2ないし化合物13は本発明の特に好ましい化合物であるが、本発明の化合物はこれらの特定の化合物に限定されることはない。
【0019】
また、RがC1−20アルキル基、C1−20アルケニル基である化合物は、岡本らの論文(Okamoto, K., et al., Bull. Chem. Soc. Jpn., 60, pp.637-643, 1987)に記載されたエポキシ体にアルキル基又はアルケニル基を導入し、必要に応じて脱保護を行えばよい。アルケニル基(例えばアリル基)を導入した化合物をオゾン分解して、得られたケトン体をフォスファチジルエタノールアミンと反応させることにより、−(CH−Y(Yはホスファチジルエタノールアミン残基)を有する化合物を製造することができる。また、上記のケトン体にHN−(CH−NHで表わされるジアミン化合物をリンカーとして反応させ、さらに反応生成物の末端のアミノ基に反応性アセチル化ポリグルタミン酸誘導体を反応させることによって、ポリグルタミン酸残基を導入した化合物を製造することが可能である。ポリグルタミン酸の導入方法については、例えば、特願平10−194号明細書に記載されている方法を採用することができる。
【0020】
本発明の化合物は、インフルエンザウイルスの膜結合タンパク質であるヘマグルチニンとシアリダーゼの両者に阻害作用を有することが期待され、他のウイルスの膜結合タンパク質に対しても同様な阻害作用が期待できる。従って、本発明の化合物又はその塩は、インフルエンザウイルス感染症などのウイルス感染症の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として有用である。本発明により提供される医薬の有効成分としては、式(I)で表わされる遊離形態の化合物及び生理学的に許容されるその塩、並びにそれらの水和物及びそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる物質を用いることができる。本発明の医薬は、一般的には、有効成分である上記の物質と製剤用添加物とを含む医薬組成物として、経口的又は非経口的に用いることができる。本発明の医薬の形態、使用すべき製剤用添加物、製剤の製造方法などは、いずれも当業者が適宜選択可能である。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。以下の実施例において、化合物番号は上記スキーム中の化合物番号に対応させてある。実施例中、TLC はシリカゲル60-F254 (Merck)で行い、蛍光クエンチング及び硫酸発色により検出した。カラムクロマトグラフィーはシリカゲル(Merck, Kieselgel 60)で行った。旋光度はHORIBA SEPA-200偏光計を用いて測定した。 IRスペクトルは HORIBA FT-200分光計を用いて記録した。1H NMR スペクトルは270 MHz (JEOL EX-270)を用いて CDCl3若しくは CD3OD (内部標準:テトラメチルシラン,δ=0), 又はD2O (内部標準:3-トリメチルシリル-2,2,3,3-d4-プロピオン酸ナトリウム塩,δ=0)の溶液で測定した。HRFAB-MSは JEOL JMS-HX-110 で測定し、ESI-MSは Finigan MAT TSQ 700 質量分析計で測定した。
【0022】
例1:メチル(p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-5-デオキシ-α-D-エリスロ-L-グルコ-2-ノヌロピラノシド)ネート(化合物2)
新たに調製したグリコシルブロミド(化合物1,500 mg, 0.90 mmol)及び ナトリウム p-ニトロフェノキシド(520 mg, 2.7 mmol, 3 eq)の乾燥 N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)溶液(50 ml)を室温で12時間攪拌した。この時点で化合物1が消失していることをTLCで確認した。溶液を濃縮し、残渣をキシレンで反復留去して痕跡量のDMF を除去した。残渣をシリカゲルカラム(n-ヘキサン-アセトン 4:3)で精製して化合物2(430 mg, 76%)を得た。
【0023】
[α]D 25 +51.5°(c 0.63, CHCl3).
1H NMR (CDCl3) δ: 1.94, 2.05, 2.07, 2.11, 2.16 (each s, 3 H, OAc×4, NHAc), 3.20 (d, 1 H, J3OH,3 4.9 Hz, OH-3), 3.70 (s, 3 H, COOMe), 4.06 (dd, 1 H, J9',9 12.3, J9',8 5.8 Hz, H-9'), 4.12 (dd, 1 H, J3,4 8.9 Hz, H-3), 4.24 (dd, 1 H, J9,8 2.5 Hz, H-9), 4.25 (ddd, 1 H, J5,4 8.9, J5,NH 10.0, J5,6 10.0 Hz, H-5), 4.88 (dd, 1 H, J6,7 1.3 Hz, H-6), 5.23 (t, 1 H, H-4), 5.27 (dd, 1 H, J7,8 8.9 Hz, H-7), 5.34 (ddd, 1 H, H-8), 5.70 (d, 1 H, NH), 7.16, 8.21 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル),
Anal. Calcd. for C26H32N2O16: C, 49.68; H, 5.13; N, 4.46. Found: C, 49.63; H, 5.09; N, 4.42.
【0024】
例2:p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-5-デオキシ-β-D-エリスロ-L-グルコ-2-ノヌロピラノシド酸(化合物3).
水(1 ml)に溶解したLiOH・H2O(12 mg, 0.288 mg, 6 eq)を化合物2(30 mg, 0.048 mmol)を含むメタノール溶液(5 ml)に加えた。室温で1時間攪拌した後、陽イオン交換樹脂Dowex-50(H+)を加えて反応混合液をpH 4に調整し、樹脂を濾去して濾液を蒸発乾固した。残渣をSephadex G-25クロマトグラフィー(溶出液:水)に付し、凍結乾燥の後に化合物3(20 mg, 93%)を非晶形の固体として得た。
【0025】
[α]D 25 +40.0°(c 0.23, H2O).
1H NMR (D2O) δ: 2.04 (s, 3 H, NHAc), 3.55 (d, 1 H, J7,8 8.6 Hz, H-7), 3.61 (dd, 1 H, J9',9 12.3, J9',8 6.4 Hz, H-9'), 3.77-3.87 (m, 4 H), 4.11 (t, 1 H, J5,4 =J5,6 8.6 Hz, H-5), 4.32 (d, 1 H, J3,4 10.8 Hz, H-3), 7.28, 8.21 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
ESIMS m/z: 445.0 [M-1]- (in H2O-MeOH, 1:1).
【0026】
例3:メチル(p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-5-デオキシ-3-O-トリフルオロメチルスルホニル-α-D-エリスロ-L-グルコ-2-ノヌノピラノシド)ネート (化合物4)
化合物2(200 mg, 0.32 mmol)をジクロロメタン(6 ml)及びピリジン(0.152 ml, 1.91 mmol, 6 eq)に溶解し、冷却(塩浴)してトリフルオロメタンスルホン酸無水物(Tf2O)(0.206 ml, 1.28 mmol, 4 eq)を2分間かけて滴下混合した。氷浴をはずし、反応をTLC(n-ヘキサン-アセトン 2:1)で追跡した。20分後、反応溶液を氷冷 した0.1 M HCl及び水で順次洗浄した後、無水Na2SO4上で乾燥して減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(n-ヘキサン-アセトン 2:1)で精製して化合物4(163 mg, 67%)を得た。
【0027】
[α]D 25 +35.3°(c 0.39, CHCl3).
1H NMR (CDCl3) δ: 1.95, 2.06, 2.12, 2.13, 2.18 (each s, 3 H, OAc×4, NHAc), 3.67 (s, 3 H, COOMe), 4.05 (dd, 1 H, J9',9 12.3, J9',8 3.9 Hz, H-9'), 4.18 (dd, 1 H, J9,8 2.3 Hz, H-9), 4.39 (ddd, 1 H, J5,4 10.4, J5,NH 8.5, J5,6 10.8 Hz, H-5), 5.08 (d, 1 H, H-6), 5.15 (d, 1 H, J3,4 10.4 Hz, H-3), 5.32 (m, 2 H, H-7, 8), 5.35 (t, 1 H, H-4), 5.64 (d, 1 H, NH), 7.14, 8.23 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
【0028】
例4:メチル(p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-3-フルオロ-α-D-エリスロ-L-マンノ-2-ノヌロピラノシド)ネート(化合物5)
トリス(ジメチルアミノ)-スルホニウム ジフルオロトリメチルシリケート (TASF)(86 mg, 0.31 mmol) をゴム製隔壁でキャップした二頚フラスコに入れた。化合物4(80 mg, 0.105 mmol)の無水テトラフラン(5 ml)溶液をシリンジで加えた。次いで反応溶液をアルゴン環境下で24時間加熱還流した後、水中に注ぎ入れて酢酸エチル(20 ml×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(n-ヘキサン-アセトン 2:1) で精製して化合物5(40 mg, 60%)を得た。
【0029】
[α]D 25 +20.7°(c 0.34, CHCl3).
1H NMR (CDCl3) δ: 1.97, 2.06, 2.14, 2.16, 2.20 (each s, 3 H, OAc×4, NHAc), 3.74 (s, 3 H, COOMe), 4.11 (ddd, 1 H, J5,4 9.5, J5,NH 8.7, J 5,6 11.1 Hz, H-5), 4.17 (dd, 1 H, J9',9 12.1, J9',8 4.5 Hz, H-9'), 4.25 (dd, 1 H, J9,8 2.4 Hz, H-9), 4.75 (dd, 1 H, J6,7 1.2 Hz, H-6), 5.22 (dd, 1 H, J3,4 2.7, J3,F 49.2 Hz, H-3), 5.33 (dd, 1 H, H-4), 5.34 (dd, 1 H, J7,8 7.9 Hz, H-7), 5.41 (ddd, 1 H, H-8), 5.43 (d, 1 H, NH), 7.22, 8.19 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
HRMS (FAB) cacld. for C26H32FN2O15 [M+H]+: 631.1819; found: 631.1790.
【0030】
例5:p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-3,5-ジデオキシ-3-フルオロ-α-D-エリスロ-L-マンノ-2-ノヌロピラノシド酸(化合物6)
化合物5(14 mg. 0.02 mmol)を含むメタノール溶液(5 ml)に水(1 ml)に溶解したLiOH・H2O(6 mg, 0.13 mg, 6 eq)を加えた。室温で1時間攪拌した後、化合物3の製造と同様に反応混合液を処理し、凍結乾燥の後に化合物6(9 mg, 90%)を非晶形の固体として得た。
【0031】
[α]D 25 +13.7°(c 0.18, H2O).
1H NMR (D2O) δ: 2.04 (s, 3 H, NHAc), 3.62 (d, 1 H, J7,8 8.7 Hz, H-7), 3.64 (dd, 1 H, J9',9 11.2, J9',8 6.2 Hz, H-9'), 3.86 (m, 2 H, H-8, 9), 3.97 (dd, 1 H, J4,3 2.2, J4,5 10.2 Hz, H-4), 4.18 (d, 1 H, J6,5 10.2 Hz, H-6), 4.26 (t, 1 H, H-5), 5.33 (dd, 1 H, J3,F 49.5 Hz, H-3), 7.35, 8.24 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
ESIMS m/z: 447.0 [M-1]- (in H2O-MeOH, 1:1).
【0032】
例6:メチル(p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-3,4,7,8,9-ペンタ-O-アセチル-5-デオキシ-α-D-エリスロ-L-マンノ-2-ノヌロピラノシド)ネート(化合物7).
18-クラウン-6 (11 mg, 0.043 mmol)を含む乾燥ベンゼン(10 ml)に化合物4(65 mg, 0.086 mmol)を溶解し、酢酸セシウム(50 ml, 0.256 mmol, 3 eq)を加えた。次いで反応混合液をアルゴン雰囲気下で36時間加熱還流した。反応混合液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(n-ヘキサン-アセトン 4:3) で精製して化合物7(40 mg, 70%)を得た。
【0033】
[α]D 25 +21.8°(c 0.41, CHCl3).
1H NMR (CDCl3) δ: 1.95, 2.04, 2.06, 2.17, 2.20, 2.26 (each s, 3 H, OAc×5, NHAc), 3.70 (s, 3 H, COOMe), 4.13 (dd, 1 H, J9',9 12.6, J9',8 5.4 Hz, H-9'), 4.24 (dd, 1 H, J9,8 3.4 Hz, H-9), 4.36 (ddd, 1 H, J5,4 10.8, J5,NH 9.9, J 5,6 10.8 Hz, H-5), 4.64 (dd, 1 H, J6,7 1.6 Hz, H-6), 5.13 (dd, 1 H, J4,3 3.2 Hz, H-4), 5.22 (d, 1 H, NH), 5.33 (dd, 1 H, J7,8 8.9 Hz, H-7), 5.44 (ddd, 1 H, H-8), 5.88 (d, 1 H, H-3), 7.13, 8.17 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
HRMS (FAB) cacld. for C28H35N2O17 [M+ H]+: 671.1936; found: 671.1943.
【0034】
例7:p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-5-デオキシ-α-D-エリスロ-L-マンノ-2-ノヌロピラノシド酸(化合物8)
化合物7(20 mg. 0.03 mmol)を含むメタノール溶液(5 ml)に水(1 ml)に溶解したLiOH・H2O(9 mg, 0.19 mg, 6 eq)を加えた。室温で1時間攪拌した後、化合物3の調製と同様にして反応混合液を処理し、凍結乾燥の後に化合物8(12 mg, 91%)を非晶形の固体として得た。
【0035】
[α]D 25 +9.2°(c 0.13, H2O).
1H NMR (D2O) δ: 2.04 (s, 3 H, NHAc), 3.55 (d, 1 H, J7,8 8.7 Hz, H-7), 3.67 (dd, 1 H, J9',9 12.4, J9',8 6.8 Hz, H-9'), 3.89 (dd, 1 H, J9,8 2.2 Hz, H-9), 3.92 (ddd, 1 H, J8,7 8.7 Hz, H-8), 4.09 (d, 1 H, J6,5 9.5 Hz, H-6), 4.32 (dd, 1 H, J4,3 2.4, J4,5 9.5 Hz, H-4), 4.41 (t, 1 H, H-5), 5.02 (d, 1 H, H-3), 7.20, 8.21 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
ESIMS m/z: 445.0 [M-1]- (in H2O-MeOH, 1:1).
【0036】
例8:メチル(p-ニトロフェニル5-アセトアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3-アジド-3,5- ジデオキシ-α-D-エリスロ-L-マンノ-2-ノヌロピラノシド)ネート(化合物9)
無水DMF(5 ml)中に化合物4(50 mg, 0.066 mmol)及びアジ化ナトリウム(43 mg, 0.66 mmol) を加え、70℃で30分間攪拌した後、この反応混合物を水(10 ml)に注いで酢酸エチル(20 ml×3)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥して減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム (n-ヘキサン-アセトン 3:2) で精製して化合物9(36 mg, 85%)を得た。
【0037】
[α]D 25 +20.7°(c 0.67, CHCl3).
IR (CCl4) 2120 cm-1 (N3).
1H NMR (CDCl3) δ: 1.95, 2.06, 2.14, 2.17, 2.20 (each s, 3 H, OAc×4, NHAc), 3.74 (s, 3 H, COOMe), 4.07 (ddd, 1 H, J5,4 10.8, J5,NH 9.6, J 5,6 10.8 Hz, H-5), 4.16 (dd, 1 H, J9',9 12.2, J9',8 4.3 Hz, H-9'), 4.23 (dd, 1 H, J9,8 2.7 Hz, H-9), 4.57 (d, 1 H, J3,4 2.8 Hz, H-3), 4.70 (dd, 1 H, J6,7 1.0 Hz, H-6), 5.22 (dd, 1 H, H-4), 5.31 (dd, 1 H, J7,8 9.2 Hz, H-7), 5.34 (d, 1 H, NH), 5.41 (ddd, 1 H, H-8), 7.20, 8.21 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
HRMS (FAB) cacld. for C26H32FN5O15 [M+H]+: 654.1895; found: 654.1892.
【0038】
例9:p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-3-アジド-3,5-ジデオキシ-α-D-エリスロ-L-マンノ-2-ノヌロピラノシド酸(化合物10)
化合物9(20 mg. 0.03 mmol)をメタノール(5 ml)に溶解し、水 (1 ml)に溶解したLiOH・H2O(9 mg, 0.19 mg, 6 eq)を加えた。室温で1時間攪拌した後、化合物3の調製と同様にして反応混合液を処理し、凍結乾燥の後に化合物10(9 mg, 90%)を非晶形の固体として得た。
【0039】
[α]D 25 +31.0°(c 0.12, H2O).
1H NMR (D2O) δ: 2.03 (s, 3 H, NHAc), 3.56 (dd, 1 H, J7,8 9.2, J7,6 1.2 Hz, H-7), 3.63 (dd, 1 H, J9',9 12.3, J9',8 6.7 Hz, H-9'), 3.82 (ddd, 1 H, J8,9 2.4 Hz, H-8), 3.84 (dd, 1 H, H-9), 3.92 (dd, 1 H, J4,3 3.4, J4,5 10.3 Hz, H-4), 4.15 (dd, 1 H, J6,5 10.5 Hz, H-6), 4.26 (t, 1 H, H-5), 4.64 (d, 1 H, H-3), 7.23, 8.24 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
ESIMS m/z: 469.9 [M-1]- (in H2O-MeOH, 1:1).
【0040】
例10:メチル(p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-3-アジド-3,5-ジデオキシ-α-D-エリスロ-L-マンノ-2-ノヌロピラノシド)ネート(化合物11)
化合物9(20 mg. 0.03 mmol)をメタノール(5 ml)に溶解し、メタノール性ナトリウムメトキシド(28%)(0.1 ml)を加えた。この混合物を室温で1時間攪拌した後、陽イオン交換樹脂Dowex-50 (H+)を加えてpH 7に調整した。樹脂を濾去して濾液を蒸発乾固し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl3-MeOH 7:1)に付して化合物11(14 mg, 94%)を非晶形の固体として得た。
【0041】
[α]D 25 +29.0°(c 0.53, CHCl3).
1H NMR (CD3OD) δ: 2.00 (s, 3 H, NHAc), 3.49 (d, 1 H, J7,8 8.6 Hz, H-7), 3.62 (dd, 1 H, J9',9 11.0, J9',8 6.1 Hz, H-9'), 3.74 (s, 3 H, COOMe), 3.75 (ddd, 1 H, J8,9 3.4 Hz, H-8), 3.78 (dd, 1 H, H-9), 3.85 (dd, 1 H, J4,3 3.0, J4,5 9.8 Hz, H-4), 4.18 (dd, 1 H, J6,5 9.8 Hz, H-6), 4.23 (t, 1 H, H-5), 4.54 (d, 1 H, H-3), 7.37, 8.22 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
ESIMS m/z: 486.2 [M+1]+ (in H2O-MeOH, 1:1).
【0042】
例11:メチル(p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-3-アミノ-3,5-ジデオキシ-α-D-エリスロ-L-マンノ-2-ノヌロピラノシド)ネート(化合物12)
80% ピリジン水(5 ml)に化合物11(10 mg, 0.021 mmol)を溶解し、攪拌しながら硫化水素を36時間室温でバブリングした。反応液を濃縮乾固し、残渣をシリカゲルカラム (CHCl3-MeOH 6:1)で精製して化合物12(7 mg, 70%)を得た。
【0043】
1H NMR (D2O) δ: 2.04 (s, 3 H, NHAc), 3.52 (s, 3 H, COOMe), 3.63 (d, 1 H, J7,8 8.3 Hz, H-7), 3.68 (dd, 1 H, J9',9 13.2, J9',8 6.2 Hz, H-9'), 3.77 (dd, 1 H, J9,8 4.3 Hz, H-9), 3.84 (ddd, 1 H, H-8), 4.15 (d, 1 H, J6,5 9.6 Hz, H-6), 4.22 (t, 1 H, J5,4 9.6 Hz, H-5), 4.30 (dd, 1 H, J4,3 3.7 Hz, H-4), 4.47 (d, 1 H, H-3), 6.86, 8.10 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
ESIMS m/z: 460.2 [M+1]+ (in H2O-MeOH, 1:1).
【0044】
例12:p-ニトロフェニル 5-アセトアミド-3-アミノ-3,5-ジデオキシ-α-D-エリスロ-L-マンノ-2-ノヌロピラノシド酸(化合物13)
化合物12(4 mg. 0.01 mmol)をメタノール(5 ml)に溶解し、水 (1 ml)に溶解したLiOH・H2O(3 mg, 0.06 mg, 6 eq)を加えた。室温で1時間攪拌した後、化合物3の調製の方法に準じて反応混合液を処理し、凍結乾燥の後に化合物13(3 mg, 92%)を非晶形の固体として得た。
【0045】
[α]D 29 +23.9°(c 0.19, H2O).
1H NMR (D2O) δ: 2.02 (s, 3 H, NHAc), 3.52 (d, 1 H, J7,8 9.2 Hz, H-7), 3.61 (dd, 1 H, J9',9 11.5, J9',8 5.8 Hz, H-9'), 3.73-3.83 (m, 2 H, H-8, 9), 3.86 (d, 1 H, J6,5 10.3 Hz, H-6), 4.21 (t, 1 H, J5,4 10.3 Hz, H-5), 4.33 (dd, 1 H, J4,3 3.8 Hz, H-4), 4.19 (d, 1 H, H-3), 6.79, 8.05 (AX, each 2 H, J 9.2 Hz, ニトロフェニル).
ESIMS m/z: 444.2 [M-1]- (in H2O-MeOH, 1:1).
【0046】
【発明の効果】
本発明の化合物は、インフルエンザウイルスの膜結合タンパク質であるヘマグルチニンとシアリダーゼの両者に阻害作用を有することが期待され、例えば、抗ウイルス剤の有効成分として有用である。

Claims (5)

  1. 下記の式(I):
    Figure 0003773153
    〔式中、R1は水素原子又はC1-6アルキル基を示し; 2 は置換基としてニトロ基を有することもあるフェニル基を示し;R3は水素原子、水酸基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を示し;R4は水素原子、ハロゲン原子、アジド基、置換基としてアセチル基および/もしくはトリフルオロアセチル基を有することもあるアミノ基、又は水酸基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を示し;R5、R6、R7、及びR8はそれぞれ独立に水酸基、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基、又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を示す。ただし、R3及びR4が同時に水素原子であることはない〕で表わされる化合物又はその塩。
  2. 2 p- ニトロフェニル基である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  3. 2 がp-ニトロフェニル基であり、R3が水素原子、水酸基、又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基であり、R4が水素原子、ハロゲン原子、アジド基、アミノ基、又はアセトキシ基であり、R5、R6、R7、及びR8がそれぞれ独立に水酸基又はアセトキシ基である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  4. 2がp-ニトロフェニル基であり、R3水素原子であり、R4ハロゲン原子、アジド基、又はアミノ基であり、5、R6、R7、及びR8がそれぞれ独立に水酸基又はアセトキシ基である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  5. 1が水素原子又はメチル基である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の化合物又はその塩。
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