JPS6342274Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は水等の熱媒体を冷房回路に循環さ
せ、室内に設けられたフアンコイルユニツトにて
冷房を行う空気調和装置に関するものである。

一般に、１台の装置内に互いに独立する複数の
冷凍サイクルを塔載した空冷式の空気調和装置に
おいては冷暖房負荷に応じて容量制御を行うた
め、圧縮機、および非利用側熱交換器用送風機の
発停を行つている。従つて、送風機および非利用
側熱交換器は相互に独立させる必要があり、空気
の相互流通を妨げるため板金を箱状に成形した仕
切板が通常使用されている。

この考案は、特に、仕切板の組立性の改良に着
目し、簡単な構造により安価で且つ作業性の優れ
た空気調和装置を提供しようというものである。

以下、この考案の一実施例を図に基づき説明す
る。第１図は空気調和装置の外観斜視図であり、
第２図は空気調和装置の分解斜視図である。空気
調和装置は下部に位置する機械室部分Ａおよび上
方に位置する熱交換器室部分Ｂよりなる。

まず、機械室部分Ａについて説明する。図中、
１は２台の圧縮機、２は２台利用側熱交換器であ
り、冷暖房に必要な熱媒体を冷凍サイクルにより
冷却または加熱するものである。この利用側熱交
換器２および各圧縮機１は、比較的厚い鋼板の前
後左右端部を折曲げ、全体として皿状に成形した
台板５にねじ等で取付けられている。６は台板５
の４隅部に立設されたコーナー部支柱であり、７
は台板５の前面および背面側中央部に立設された
センター下部支柱、１１は各コーナー部支柱６間
の側面に固定された側面パネルであり、台板５上
にセツトされており、熱媒体流入穴１１ａおよび
流出穴１１ｂを有し、また上部前後端部は折曲げ
による支持部１１ｃを有している。１２は台板５
上に設置された制御箱であり、各圧縮機１および
後述の各送風機モータなどと運転を制御する電気
部品が収納されている。１３は機械室部分Ａを構
成する前面側および背面側支柱６に取付けられる
パネルである。なお、センター下部支柱７の内面
には第３図に示すごとくＬ字状に成形された支持
板７ａが所定高さ位置に溶接等により固定されて
いる。

次に熱交換器室部分Ｂについて説明する。３は
多数のアルミフインと銅管により構成される非利
用側熱交換器であり、図示の如くＬ字状に成形さ
れ、端部に管板３ａ，３ｂを有しており、管板３
ｂは熱交換器支え板１４にねじ止めされ略コ字状
に形成され、また、管板３ａ側は後述のセンター
上部支柱８にねじ止めされる。そして、各非利用
側熱交換器３のコ字状開口部が互いに対向して配
置される。４は送風装置であり、送風機モータ４
ａ、羽根４ｂ、四辺を下方に折曲部４０ｃを有す
るフアンケーシング４ｃ、モータ取付足４ｄ、フ
アンガード４ｅにより構成され、モータ取付足４
ｄの一端が送風機モータ４ａに他端がフアンケー
シング４ｃにそれぞれボルトにより固定されてお
り、送風装置４として独立している。また、フア
ンケーシング４ｃのユニツト中央側に位置する折
曲部４０ｃの内面には第３図に示すような比較的
薄く柔軟性のある長方形状の小片４ｆがユニツト
前面側および背面側に取付けてある。８は、セン
ター下部支柱７の上端部に連結されるセンター上
部支柱であり、熱交換器取付面８ａ、支柱連結面
８ｂおよび上端部に〓状の切欠部８ｃを有してい
る。９は支持部７ｃ，１１ｃ上に載置され機械室
部分Ａと熱交換器部分Ｂを仕切るドレンパンであ
り、枠９ａ、中央部に最深部を有するようＶ字状
に成形されたドレンパン部９ｂおよびドレンパン
部９ｂの最深部よりドレン水を排出するために背
面側に設けられたドレン穴９ｃより構成されてい
る。１０は熱交換器室部分Ｂの中央部にセツトさ
れる仕切板であり、左右相互の空気の流通を妨ぎ
るものである。すなわち、互いに独立した各非利
用側熱交換器３の風路を形成するものである。

１５はユニツト最上部に取付けられる補強板で
あり、ユニツト全体の変形を防止し、強度の向上
を目的とするものである。一方、冷凍サイクル側
では各圧縮機１、各非利用側熱交換器３、各利用
側熱交換器２が冷媒配管（図示せず）で接続さ
れ、互いに独立した二つの冷凍サイクルを形成し
ている。

次に、かかる構成にある空気調和装置の熱交換
器室部分Ｂの組立手順の概略について説明する。
まず、機械室部分Ａに対して、ドレンパン９を側
面パネル１１の支持部１１ｃおよびセンター下部
支柱７の支持部７ａの上面にセツトし、ねじ等で
支持部１１ｃ，７ａに固定する。なお、左右の各
ドレンパン９は第３図に示す如く中央部で所定の
隙間（例えば10〜15mm程度）があくように位置決
めしているのでドレンパン９およびセンター下部
支柱７の支持部７ａによりユニツト前後方向に凹
状の隙間部１６ができる。次に、非利用側熱交換
器３をドレンパン９上の設置部９ｄにセツトし、
ユニツト両側面の管板３ｂを熱交換器支え１４に
よりねじ止めし、ユニツトに仮固定する。そし
て、背面側のセンター上部支柱８をセンター下部
支柱７にボルトにて連結すると同時に非利用側熱
交換器３の管板３ａ面を熱交換器取付面８ａに固
定する。次に、左右の空気流通を妨げるための仕
切板１０をドレンパン９と支持部７ａによつて形
成されている隙間部１６内に落とし込み、前後方
向へ摺動可能に自立させ、背面側については支柱
連結面８ｂに対して仕切板１０をねじ止め固定す
る。次に、送風装置４をコーナー部支柱６および
センター上部支柱８を覆うように取付ける。この
場合、センター上部支柱８の最上部には〓状の切
欠部８ｃが設けてあるので、左右の送風装置４の
取付は、フアンケーシング４ｃの折曲部４０ｃの
ユニツト両側面側をまず挿入し次に中央側の折曲
部４０ｃを切欠部８ｃに挿入するようにすれば、
比較的スムーズに作業ができる。次に、補強板１
５をユニツト天部にセツトし、コーナー部支柱
６、送風装置４および背面側のセンター上部支柱
８をボルト等で固定する。そして、送風装置４の
送風機モータ４ａへの配線を行い、フアンケーシ
ング４ｃの内面に取付けられた小片４ｆを仕切板
１０に沿つて下方に折曲げて仕切板１０の上部を
仮止めし、最後に前面側のセンター上部支柱８を
下方から上方に向けてフアンケーシング４ｃの折
曲部４０ｃ内に挿入し、下端部をセンター下部支
柱７に、上端部を送風装置４に固定し、更に連結
面８ｂに対し仕切板１０の前面側を、熱交換器取
付面８ａに対して非利用側熱交換器３の管板３ａ
をねじ止め固定し組立を完了する。

以上のように、この考案によれば、空気調和装
置の機械室と熱交換器室を仕切るドレンパンをユ
ニツト中央部で所定の間隔を設けて取付け、この
隙間部に仕切板を落とし込むようにしたので、仕
切板自身が自立し、仕切板を固定するときの位置
決めが容易となり取付作業性が向上する。また仕
切板固定のための特別の部品も必要とせず空気調
和装置全体として構造が簡単となり、更にサービ
ス時に仕切板を容易に取出せるので障害とならず
サービス性の向上をはかることができるといつた
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す空気調和装
置の外観斜視図、第２図は分解斜視図、第３図は
この考案の要部を示す組立構造図である。なお、
図中同一符号は同一または相当部分を示す。 図中、１は圧縮機、２は利用側熱交換器、３は
非利用側熱交換器、４は送風装置、５は台板、
６，７，８はそれぞれコーナー部支柱、センター
下部支柱、センター上部支柱、９はドレンパン、
１０は仕切板、Ａは機械室部分、Ｂは熱交換器室
部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに独立した冷凍サイクルを有し、一方の冷
   凍サイクルを停止させることにより容量制御運転
   するようにした空気調和装置において、上記各冷
   凍サイクルの圧縮機および利用側熱交換器を設置
   する台板、この台板の四隅およびその前面ならび
   に背面側中央部に立設された支柱、これらの支柱
   に設けられた支持部上に、互いに所定隙間をおい
   て載置されたドレンパン、これらのそれぞれのド
   レンパン上に載置された上記各冷凍サイクルの非
   利用側交換器、これらの非利用側熱交換器に対応
   してそれぞれ設けられた送風装置、上記ドレンパ
   ン間の所定隙間部に前後方向へ摺動可能に下端部
   が支持され、上記非利用側熱交換器間を仕切る仕
   切板を備えた空気調和装置。