JPS6341633Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はビデオテープレコーダのトルクを測定
するトルク測定用カセツトのゲージに関するもの
である。

最近ビデオテープレコーダにも、ミユージツク
テープと同じ1/4インチ幅のテープに映像信号の
録画再生を行なう機種が開発され、これに使用さ
れるビデオカセツトとしてオーデイオ用カセツト
とほぼ同じ大きさのものが用いられている。

従来のビデオカセツトはリールの外周縁に歯を
設け、該歯にストツパを噛合させてリールを固定
するものであつたが1/4インチ幅のテープを使用
したカセツトは、リールストツパ機構を内周側に
設け、これによつてリールを固定するようになつ
ている。すなわち、リールは外輪と外輪の軸孔内
に、上下変位可能に結合させた内輪とからなり、
内輪の下面と対応する位置のカセツト本体とにリ
ールストツパ機構となる歯型を設けたもので、両
歯の噛み合いによりリールを固定し、ビデオカセ
ツトをテープレコーダに装てんしたときにリール
台で内輪を押し上げ両歯の噛み合いを切離して内
輪を解放し、リールが回転可能となるようにした
ものである。

ところで、1/4インチ幅のテープを組込んだビ
デオカセツトを用いるビデオテープレコーダにお
いてもテープレコーダの駆動力を測定する必要が
あるが、従来この機種に適用できる測定ゲージは
なかつた。

そこで本考案は1/4インチ幅のテープ用のビデ
オテープレコーダに適用するトルク測定用カセツ
トを提供するもので、トルク測定用カセツトの測
定ゲージを、同心状に配置した内輪と、中輪と、
外輪との三重輪で構成し、中輪を外輪に支持させ
て両輪間を渦巻ばねで連結し、内輪又は中輪と、
外輪とのいずれか一方に目盛りを他方に指針を付
し、内輪にリールストツパ機構の歯を設け、中輪
の軸孔内に上下動可能に内輪を結合させたことを
特徴とするものである。以下本案の実施例を図に
よつて説明する。

第１図は一対のリール１，２を収納した1/4イ
ンチ幅のビデオテープ用カセツト本体３を示すも
のである。本案はリール１，２の少くとも一方に
測定ゲージを用いるもので、実施例は両リールに
測定ゲージを適用した場合の例を示す。

第２図イ，ロは本案に係る測定ゲージを示すも
ので、測定ゲージ４は内輪５と、中輪６と、外輪
７との三重輪からなるものである。

図において、中輪６をベアリング８と介して外
輪７に支持させると共に両輪６，７間に介装した
渦巻ばね９の一端を中輪６に、他端を外輪７に固
定する。中輪６の軸孔内にはその内周面の数個所
に軸方向に沿う溝６ａを設け、内輪５の外周に各
溝６ａに係合する突縁５ａを設けて内輪５を、中
輪６の軸孔内に上下動可能に嵌合させると共に回
転方向に一体に結合する。一方、内輪５の軸孔周
囲にはカセツト本体３に付されたリールストツパ
機構の歯１０ａに対応して第３図に示すようにこ
の歯３ａと噛合させる歯１０ｂを設ける。

さらに、外輪７の表面には環状の目盛１１を付
し、この目盛１１を指示させる指針１２を内輪５
又は中輪６に付して測定ゲージ４を構成する。な
お、目盛１１と、指針１２との関係は逆であつて
もよい。

本案の測定ゲージ４を第１図に示すようにリー
ル１，２としてカセツト本体３内に組み込みカセ
ツト本体３に内蔵された押えばね（図示略）で上
方より圧下し、測定ゲージ４の内輪５に形成した
歯１０ｂをカセツト本体３側の歯１０ａに噛合さ
せ、両ゲージ４の外輪７，７間に通常の如くテー
プＴを張り渡す。

実施例において、カセツト本体３をビデオテー
プレコーダのデツキに装てんし、テープレコーダ
の各リール軸を各測定ゲージ４の内輪５内に挿入
する。これによつて、内輪５は第３図中二点鎖線
で示すように押えばねの弾性に抗してリール台で
押し上げられ、内輪５の歯１０ｂがカセツト本体
３の歯１０ａより離脱してストツパが解除され
る。一方、カセツト本体３の正面を覆う蓋板１３
が別途機構で開かれ、通常の如くテープローデイ
ング機構によりテープが引出されローデイングの
開始により、テープＴが走行し一方の測定ゲージ
よりテープＴが引き出されて他方の測定ゲージに
巻取られる。このとき、巻取側となる測定ゲージ
４に内蔵された渦巻ばね９のばね力に抗して中輪
６と外輪７との間に相対変位が生じ、巻取りトル
クと釣合つた位置を保ち、回転トルク値に対応す
る両輪６，７間の相対変位量が目盛１１と指針１
２との関係でカセツト本体３の窓１４に表示され
る。テープＴの巻戻しの場合も全く同様に回転ト
ルクの指示値が他方の測定ゲージ４に表示され
る。

動トルクを測定する場合に限らず、静トルクを
測定する場合にも全く同一の操作で測定できる。

以上のように考案によれば、測定ゲージを三重
輪で構成し、中輪と外輪との間で相対変位量を表
わし、中輪に上下動可能に結合させた内輪の軸孔
周囲にリールストツパ機構の歯を設けたため、既
存の録画用テープカセツトをそのまま利用してト
ルク測定ゲージを組みこむことができ、録画用テ
ープの使用時と全く同一の条件で1/4インチ幅テ
ープのビデオテープレコーダのトルク測定を行な
うことができる効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案のゲージを適用したトルク測定用
カセツトの正面図、第２図イは本案ゲージの一実
施例を示す平面図、ロ同縦断面図、第３図はカセ
ツト本体に組み込んだゲージの要部を示す断面図
である。 ４…測定ゲージ、５…内輪、６…中輪、７…外
輪、９…渦巻ばね、１０ａ，１０ｂ…歯、１１…
目盛り、１２…指針。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 測定ゲージと同心状に配置した内輪と、中輪と
   外輪との三重輪で構成し、中輪を外輪に回転自在
   に支持させて両輪間を渦巻ばねで連結し、内輪又
   は中輪と外輪とのいずれか一方に目盛りを、他方
   に指針を付し、内輪にリールストツパ機構の歯を
   設け、中輪の軸孔内に上下動可能に内輪を結合さ
   せたことを特徴とするトルク測定用カセツトのゲ
   ージ。