JPS633920B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は皮革伸し装置、特に乾燥させるために
皮革をテンター張りする装置に関する。この装置
は、伸し枠と皮革の縁部に取付けられる伸し留具
とを包含し、伸し留具は伸し枠に固着された放射
状摺動ガイドに沿つて皮革交換台上の留具移動手
段によつて進退自在に配設されている。

この種の装置は本特許出願入所有のフインラン
ド特許公告第55682号に開示されている。この装
置は極めて実用的であることが立証されており、
従つて、本発明の目的は皮革の縁部に対する留具
の取付けの信頼性および確実性を改良することに
ある。

本発明によると、上述の目的は、皮革交換台に
摺動ガイドに隣接して固着された放射状支持細長
片を設けること、および前記支持細長片上に押圧
される放射状押圧部材を具備する上下動可能な押
圧手段を設け、取付け留具を皮革の縁部に固定す
る際、皮革を支持細長片と押圧部材との間に固定
することにより達成される。係る配備により、皮
革縁部の波うちおよびでこぼこは除去され、そし
て皮革の縁部は感知用毛状針金を制御する上部摺
動ガイドが移動し、かつ伸し留具の両あご間の隙
間が位置する平面に常時保持される。

以下添付図面に関して本発明の一実施例を説明
する。

第１図に示す伸し枠１矩形状の断面を有し、略
四辺形状をなすようその端部で連結された４本の
管状部材１ａ，１ｂからなる。この枠部材１ａ，
１ｂおよび中心部材３間に、例えば鋼線からなる
放射状に伸張した摺動ガイド２が強く緊張されて
おり、第３図を参照して後述する如く皮革伸し留
具はこれらのガイドに沿つて摺動する。摺動ガイ
ド２は、引張り方向に対し回動自在の固定ピン２
ａによつて板状の中心部材３に固定されている。
枠部材１ａ，１ｂは張力を増すように外方向に彎
曲されている。中心部材３は第１図に示すように
摺動ガイド２を長さにおいて略等しくせしめる形
状を有している。第２図に示すように、摺動ガイ
ドはＵ字状に曲げられた鋼線の両腕部２が垂直面
において一方の上に他方が横たわるように形成さ
れている。

伸し留具の構造自体は本発明の対象ではないの
でこれについては上述のフインランド特許公告第
55682号を参照されたい。

第３図の一点鎖線は全体を参照番号１０で示す
皮革交換台上に配置された第１図の伸し枠１を示
す。一方が他方の上段に固定された摺動ガイド対
の夫々には、枢動レバー９によつてそのあご５，
６が開閉される摺動可能な伸し留具４が配設され
ている。伸し留具４はその移動のため両下端部に
当接面７，８を有する。留具４が伸し枠１に載つ
ている皮革１１の縁部を把持するように留具を移
動するために、皮革交換台１０はベルトまたはチ
エーン駆動装置１４を通じて液圧ピストン・シリ
ンダ手段１３により摺動棒１４ａに沿つて移動さ
れる留具移動手段１２を具備している。留具移動
手段１２が第３図に示す位置から右側に移動する
ことにより、係合部材１５は留具４の当接面７に
当接し、そしてリミツトスイツチR₁の作用を介
して留具移動手段１２を停止してスプリング１６
ａの力に坑してシリンダを付勢しレバー機構１
８，１９を軸１７の回りで枠１２ａに対して上方
に回動させる。レバー１８とレバー１９間に連結
されたスプリング２０の作用の下で両レバー１
８，１９は最初は同時に上昇する。係合手段１８
ａを具備するレバー１８が留具４の当接面８と係
合するに十分な高さまで上昇した時、留具４は枠
迫持受１２ｂにもたれて停止するが、シリンダ１
６のピストンはレバー１９をスプリング２０の力
に抗して軸２１の回わりで回転させる運動を継続
する。これより先に、レバー１９のカム１９ａは
レバー９の下端部の凹欠部９ａに侵入している。
従つて、レバー１９の旋回運動がレバー９の旋回
と両あご５，６の開放をもたらす。

留具４を皮革１１の縁部に係合させるために、
留具移動手段１２を摺動棒１４ａに沿つて皮革交
換台の中心１０ａの方に移動するようにシリンダ
１３のピストンを移動する制御手段２２が用いら
れている。係合手段１８ａは当接面８の陰で係合
しているので、留具移動手段１２は既に開放され
あごを有する留具４を担持する。シリンダー１６
はレバー機構１８，１９を回転上昇する際、感知
毛状針金２３の上端が皮革１１が載られている面
すなわち上部摺動ガイド２の上部表面の平面を越
える高さまでこの感知毛状針金２３を同時に上昇
させる。明確化のため、図面は皮革を上記平面の
上方に図示している。感知毛状針金２３は皮革１
１の縁部に接触する際、リミツトスイツチR₂を
通して留具移動手段１２の停止制御を行ない、そ
してシリンダ１６のピストンの下降運動は第３図
の状態へ戻り、係合手段１８ａは当接面８から離
脱し、そしてレバー１９のカム１９ａはレバー９
をあご５，６が閉鎖した位置へ回転させる。全て
の留具が皮革１１の縁部に固定された後、制御装
置２２によつて留具移動手段１２が皮革伸し方向
すなわち第３図の右方向に移動されることによ
り、当接面７と係合し続けている係合手段１５は
留具４を押し動かす。皮革伸し制御期間中、リミ
ツトスイツチR₁は開放（OFF）となつている。
皮革１１の縁部を感知毛状針金２３とあご５，６
が移動する領域における正確な高さに常時維持す
るために、本発明は皮革交換台１０上に放射状支
持細長片２４を具備し、支持細長片２４は伸し枠
１の摺動ガイド２の各対と隣接して固定されてい
る。第４図に示すように、支持細長片２４の外方
端部は腕２５に固定されており、腕２５の下端部
は旋回軸によつて枢動自在に支持され、かつ又、
上端部はＶ字状の分岐ガイドフオーク２７を形成
している。伸し枠１を皮革交換台１０に固定する
際、下部摺動ガイド２はＶ字状ガイドフオーク２
７に収受され、旋回腕２５は支持細長片２４が摺
動ガイド２に対して正確な位置をとるように配置
される。下部摺動ガイド２がガイドフオーク２７
の底部に横たわることにより、上部摺動ガイド２
の頂面は支持細長片２４の上面と同じ高さにな
る。

これに加えて、本装置は皮革交換台１０の中心
軸１０ａに固定され、ラツクバー２９と歯車３０
によつて上下方向に移動される押圧手段２８を包
含する。ラツクバー２９の下端部に固定された押
圧手段の中心板３１には放射状に延びる押圧部材
３３を端部に有する放射状に延びる自在腕３２が
固定されている。腕３２は固定手段３５によつて
所望の方向に固定することができ、そして腕３２
の端部に在る押圧部材３３の方向は固定手段３６
によつて固定することができる。従つて、押圧部
材３３は押圧手段２８が下降する際、押圧部材３
３が支持細長片２４の頂部に到達するような位置
に正確に設定される。このため押圧部材３３は皮
革１１の縁部を正確に調節された状態に押圧す
る。摺動ガイド２は支持細長片２４に隣接して横
たわるので、皮革縁部の位置も又、摺動ガイドの
上方で両留めあご５，６間の平面に正確に位置す
る。押圧部材３３が支持細長片２４に当接し、自
在腕３２が上方に偏向した状態で、押圧部材３３
が同時に半径方向において僅かに外側に向うよう
に、自在腕３２を僅かに下向きに指向するこうが
好ましい。このことが皮革の直線化を達成すると
共に、伸し留具４により伸される前の軽い張力を
発生する。皮革の直線化をより大きくするために
は、支持細長片２４の上面を滑り易い金属面で構
成し、押圧部材３３の下面にゴム製の滑りのない
把持面３４を具備している。

上記の通り、本発明の装置は伸し留具４を皮革
縁部に取付ける前の有効にして自動的な皮革の直
線化ならびに予備的なテンター張りを提供し、留
具の取付けを確実にすると共に自動操作における
障害を除去する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一部を構成する伸し枠の平面
図；第２図は第１図の−線断面図；第３図は
一部を縦断面で示した本発明の装置の側面図；そ
して第４図は本発明の詳細部分の斜視図である。 １：伸し枠、２：摺動ガイド、４：伸し留具、
５，６：留具のあご、１０：皮革交換台、１１：
皮革、１２：皮革移動手段、１６：ピストン・シ
リンダ手段、１８：第１レバー、１９：第２レバ
ー、２０：スプリング、２４：支持細長片、２
８：押圧手段、３３：押圧部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 伸し枠１；および皮革の縁部に取付けられる
   ためのものであり、伸し枠１に固定された放射状
   摺動ガイド２に沿つて、皮革交換台１０上に設け
   られた留具移動手段１２によつて前後動可能に配
   設された伸し留具４を包合する、特に乾燥のため
   湿つた皮革をテンター張りするための皮革伸し装
   置において、前記皮革交換台１０に摺動ガイド２
   と隣接して放射状の支持細長片２４を設けるこ
   と；および前記支持細長片２４上に押圧される放
   射状押圧部材３３を具備する上下動可能な押圧手
   段２８を設け、前記伸し留具を皮革の縁部に固定
   する際、皮革を支持細長片と押圧部材間に保持す
   ることを特徴とする皮革伸し装置。 ２ 一方の上に他方が横たわるように固定され
   た、伸し枠１の２本の摺動ガイド２の上方のガイ
   ドが前記支持細長片２４の上端部と略同一平面に
   位置する前記特許請求の範囲第１項記載の皮革伸
   し装置。 ３ 前記支持細長片２４の外端部が、支持細長片
   ２４を横断する方向に移動可能に支持され、かつ
   又伸し枠の摺動ガイド２を収受して伸し枠の摺動
   ガイド２に対する所定の位置に支持細長片２４を
   移動するＶ字状の分岐ガイドフオーク２７に固定
   されている前記特許請求の範囲第１項あるいは第
   ２項の記載の皮革伸し装置。 ４ 前記押圧部材３３が自在腕３２によつて前記
   押圧手段２８の中心板３１に固定されている前記
   特許請求の範囲第１項記載の皮革伸し装置。 ５ 前記押圧手段２８の上昇静止位置において、
   前記自在腕３２が支持細長片２４に対して若干の
   角度をなし、押圧部材３３が支持細長片２４を押
   圧する際、押圧部材３３が半径方向において外側
   へ僅かに移動する前記特許請求の範囲第４項記載
   の皮革伸し装置。 ６ 前記支持細長片２４の上面が円滑な摺動面か
   らなり、前記押圧部材３３の下面が滑りのないゴ
   ム製の把持面からなる前記特許請求の範囲第５項
   記載の皮革伸し装置。 ７ 前記押圧部材３３の腕３２が前記中心板３１
   に回動自在でかつ固定自在に取付けられており、
   そして押圧部材３３が腕３２の端部に回動自在で
   かつ固定自在に取付けられている前記特許請求の
   範囲第１項ないし第６項のいずれか１項記載の皮
   革伸し装置。