JPS6338926B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一本の送り配線コードより分岐コード
を分岐させてランプなどの機器を送り配線上に接
続する配電装置に関するものであつて、主な目的
とするところは送り配線を切断することなく分岐
コードに電気接続できると共に高所を通る送り配
線より低い所迄ソケツトを垂下させて使用できる
上に、水の侵入による短絡の恐れがなく、送り配
線コードへの結線が容易な配電装置を提供するこ
とであり、更に他の目的としては万が一水が侵入
しても端子部へ進むことなく容易に外部へ排出で
きる配電装置を提供することである。

従来、送り配線にランプなどの電気機器を接続
するものには種々あるが、全て送り配線を一度切
断して芯線をジヨイントボツクスに連絡している
ため、接続に手間取るだけでなく、接続が不完全
となつて結線が外れてしまう欠点があり、またジ
ヨイントボツクス自体にソケツトが組み込まれて
いるため、送り配線を高所に架設する必要がある
場合はソケツトに接続されるランプなどの機器を
下方迄低く垂らすことができないばかりか、ジヨ
イントボツクスへ侵入した水が直接ソケツト内に
廻り込んで短絡を起こすという欠点があつた。

もつとも実開昭51―59883号公報においては、
送り配線コードと分岐コードとの接続部をビニル
材よりなる外装部で一体的に被覆することによつ
てジヨイントボツクスを構成していることから、
上記接続部内への水の侵入といつた事態を招くお
それがないものの、この場合には全長や分岐コー
ドの長さあるいはジヨイントボツクスの位置が固
定となつてしまい、状況に応じたものとすること
ができない欠点を有している。

本発明は上記の点に鑑みて為されたものであつ
て以下図に示す実施例に基いて詳述する。ジヨイ
ントボツクス２は夫々熱硬化性合成樹脂にて成形
された略円形の基台６と基台６上面を覆うカバー
８とで構成され、カバー８上面には更に蓋２４が
取付けられる。基台６及びカバー８の直径方向の
両端には夫々受口１１が形成してあつて、カバー
８を基台６に被せた時にジヨイントボツクス２の
両側端に送り配線コード１が貫通する送り配線挿
入口１０が形成される。基台６上面の両受口１１
を結ぶ線上からは隔壁１６が突出してジヨイント
ボツクス２内を２室に区画し、隔壁１６上面略中
央に設けたねじ孔２２に夫々蓋２４の透孔１３と
カバー８の貫通孔３６を通した吊下げ具３下端の
雄ねじ１５を螺合すると共に雄ねじ１５上端部の
鍔１７を蓋２４上面に押え付けて蓋２４及びカバ
ー８を基台６に固定するわけである。隔壁１６に
て仕切られた基台６両側の略中央には受口１１に
よつて底面が高くなつた端子台１９が形成され、
各端子台１９の隔壁１６と反対側には突リブ２１
が形成されて端子台１９を通る送り配線コード１
の両側を隔壁１６と突リブ２１とで囲むようにな
つている。各端子台１９には端子ねじ穴２５及び
分岐コード孔５が設けられ、端子台１９に固定し
た端子板１２及びその上の座金２０より端子ねじ
２３を端子ねじ穴２５に螺合して座金２０と端子
板１２との間で送り配線１の途中を剥いで表われ
る芯線１８を挟み付けるわけである。端子板１２
の一端は下方へ略直角に折り曲げられ、この屈曲
片２７に分岐コード４の一端を接続している。こ
の分岐コード４は分岐コード孔５を通して基台６
の下方に引き出され、その先端をソケツト１４に
連結される。端子台１９と受口１１とを結ぶ通路
３１は受口１１より端子台１９に向けて上り傾斜
となつていて、途中に受口１１と端子台１９とを
一直線に結ぶ線上より外側にずれた位置に棒状突
起３３が突設してあつて、受口１１より通される
送り配線コード１は棒状突起３３に掛け廻されて
端子台１９に導かれるものであつて、後述するよ
うにカバー８を基台６に被せることによつて、送
り配線コード１を横方向及び上下方向に湾曲させ
ることができ、送り配線コード１の張力を除去す
ることが別途の部品を使用することなく達成で
き、端子板１２との結線を保護できるようになつ
ている。カバー８は図に示すように椀形状に成形
され、両受口１１付近内面からは板状リブ３５及
び柱状リブ３７が突出してあつて、板状リブ３５
で送り配線コード１を基台６との間で上下に挾み
付けると共に柱状リブ３７が前記棒状突起３３に
当接して送り配線コード１を迂回させるのであ
る。またカバー６の外上面には周壁２６にて包囲
された円形の水受け台２８が形成され、水受け台
２８の略中央及びその周囲には夫々吊下げ具３の
雄ねじ１５が貫挿される貫通孔３６と水抜き孔３
４が突設され、貫通孔３６及び水抜き孔３４の上
周縁からは筒壁３２が突出してこれらの回りを囲
んでいる。水抜き孔３４は一部が半円状に閉塞さ
れ、水抜き孔３４周囲の筒壁３２には必要に応じ
て筒壁３２の上部を欠落させた切欠３３が設けら
れ、周壁２６には複数個の切欠溝３０が設けてあ
り、中央に吊下げ具３の雄ねじ１５が通る透孔１
３を有する円板状の蓋２４がその外周縁を周壁２
６の上記内周に形成した段部４３に合致させて水
受け台２８の上方を覆うものであつて、通常の状
態、すなわち、吊下げ具３のフツク部３ａを第４
図に示すように天井などの吊下げ面４５に引掛け
て垂直にジヨイントボツクス２を保つた状態では
水が内部に侵入し難い構造となつていて、たとえ
ジヨイントボツクス２が傾いたり逆になつたりし
て内部に水が侵入しても水は送り配線挿入口１０
及び上下逆になつた状態では第１５図の矢印Ａで
示すように水抜き孔３４より切欠３３及び切欠溝
３０を経て外部に排出できるようになつていて、
ジヨイントボツクス２内部では各端子台１９が隔
壁１６にて別個に仕切られることと相まつて短絡
を起こすのを防止するのである。分岐コード４の
下端に接続されるソケツト１４は熱硬化性合成樹
脂にて第１６図に示すように下面が開口し上面が
閉塞した円筒状に成形され、基台６の各端子板１
２，１２に接続された分岐コード４の下端を夫々
ソケツト１４内に配置した導電舌片５３と接触片
５２とに連結され、ソケツト１４下端内周に配設
した金属製の雌ねじ筒５０にその口金を螺合した
ランプ５１の接地極と充電極とを夫々接触片５２
と導電舌片５３とに電気接続するものである。ま
たソケツト１４の下端縁にはゴムのような軟質弾
性体で形成された防水パツキン５４が全周に亘つ
て付設され、防水パツキン５４にてランプ５１と
ソケツト１４との間を水密的に塞ぐわけである。

以上のように本発明においては、送り配線コー
ドの被覆を剥いで端子板に接続することにより、
送り配線コードを切断することなく分岐コードに
電気接続することができるものであり、また分岐
コードも上記端子板に一端を接続するものである
から、必要とする長さの分岐コードを使用するこ
とができて、高所を通る送り配線より低い所まで
ソケツトを垂下させて使用することができるほ
か、送り配線コードに対する分岐コードの接続箇
所を任意に選択することができるものであり、更
にはジヨイントボツクスが基台とカバーとからな
るために内部に水が侵入するおそれを有している
ものの、内部が隔壁によつて２室に区画されてい
るとともに、各室に送り配線挿入口及び基台とカ
バーとの接合部より高い位置にある端子台が夫々
形成されて、この端子台において送り配線コード
と分岐コードとの接続がなされているために、侵
入した水が端子台に達することがなく、短絡事故
を招くことがないものである。

そして併合発明においては、やはり送り配線挿
入口や基台とカバーとの接合から侵入する水によ
つて端子台において短絡事故を招くことがない上
に、ジヨイントボツクス上面に被着される蓋を通
して吊下げ具をジヨイントボツクスに取付けると
ともに、蓋が被着されるジヨイントボツクス上面
には切欠溝を備えた周壁にて囲まれる水受け台を
設けて、この外周縁より突出する筒壁で囲まれた
水抜き孔と吊下げ具の貫通孔を水受け台に形成し
ていることから、つまりは蓋と筒壁との存在によ
り内部への水の侵入のおそれが少なくなつている
とともに、ジヨイントボツクスが傾いたり上下逆
になつたりして水が侵入しても、送り配線挿入口
や水抜き孔を通じて水が排出されてしまうもので
あり、この点においても内部への水の侵入による
短絡事故を防ぐことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す正面図、第２
図は同上の上面図、第３図は同上の破断底面図、
第４図は同上の一使用例を示す正面図、第５図は
同上の回路図、第６図は同上に使用するジヨイン
トボツクスを示す分解斜視図、第７図は同上の斜
視図、第８図ａ，ｂ同上の基台の上面図、第９図
は同上の基台の破断正面図、第１０図は同上の基
台の下面図、第１１図は同上に使用するカバーの
底面図、第１２図は同上のカバーの半断面図、第
１３図は同上のカバーの拡大斜視図、第１４図は
同上のジヨイントボツクスを示す部分断面正面
図、第１５図は同上のジヨイントボツクスの水受
け台を示す部分斜視図、第１６図は同上に使用す
るソケツトを示す縦断面図、第１７図ａ，ｂは同
上のソケツトに使用する接続片を示す正面図及び
側面図、第１８図ａ，ｂは同上のソケツトに使用
する導電舌片の正面図及び側面図であり、１は送
り配線コード、２はジヨイントボツクス、３は吊
下げ具、４は分岐コード、５は分岐コード孔、６
は基台、８はカバー、１０は送り配線挿入口、１
２は端子板、１４はソケツト、１６は隔壁、１８
は芯線、２０は座金、２２はねじ孔、２３は端子
ねじ、２４は蓋、２６は同壁、２８は水受け台、
３０は切欠溝、３２は筒壁、３４は水抜き孔、３
６は貫通孔である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 基台とカバーとより成り内部が中空で両側端
   に送り配線挿入口を有するジヨイントボツクス
   と、一端を基台に設けた端子板に接続してジヨイ
   ントボツクスより延出する分岐コードと、分岐コ
   ードの他端に接続したソケツトとで構成され、ジ
   ヨイントボツクスは両送り配線挿入口を結ぶ線上
   に基台上面より突出する隔壁にて内部を２室に区
   画され、各室には送り配線挿入口及び基台とカバ
   ーとの接合部より高い位置に端子台が夫々形成さ
   れ、この端子台には送り配線コードの芯線を挟み
   付ける端子板と座金とが端子ねじにて取付けら
   れ、端子板には基台の下面に開口する分岐コード
   孔を挿通する分岐コードの一端が連結され、カバ
   ー略中央を通る吊下げ具の下端を隔壁上面に設け
   たねじ孔に螺合して成ることを特徴とする配電装
   置。 ２ 内部を送り配線が貫通するジヨイントボツク
   スと、この基台とカバーとよりなるジヨイントボ
   ツクス内部で且つ送り配線挿入口及び基台とカバ
   ーとの接合部より高い位置に設けられるとともに
   送り配線の途中及び下方に導出される分岐コード
   の一端が接続された端子台と、ジヨイントボツク
   スの上面に被着される蓋と、蓋を通してジヨイン
   トボツクスに取付けられた吊下げ具と、ジヨイン
   トボツクスより延出する分岐コードの先端に設け
   たソケツトとで構成され、蓋が被着されるジヨイ
   ントボツクス上面には周壁にて囲まれる水受け台
   が形成され、周壁には切欠溝が設けられ、水受け
   台には夫々外周縁より突出する筒壁で囲まれた水
   抜き孔と吊下げ具の貫通孔を形成して成ることを
   特徴とする配電装置。