JPS6338677Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は架空送電線を鉄塔等の構築物へ引き留
めるために送電線端部へ接続される引留クランプ
に関するもので、送電線への接続作業を容易にし
たものである。

図面についてその一実施例を説明する。鋼スリ
ーブ１は一端に軸線方向めくら孔１ａが穿たれ、
送電線Ｗの鋼心線Ｗを挿入したうえ外側から圧縮
接続可能である。またその他端には引手１ｂを備
え、その内方近傍に大径の鍔１ｃが形成されてい
る。

アルミスリーブ２は軸線方向貫通孔２ａが穿た
れ、引手１ｂ、鍔１ｃを除く鋼スリーブ１ほぼ全
長と、鋼スリーブと圧着一体化された送電線端部
とを挿入のうえ外側から圧縮接続可能である。ア
ルミスリーブ２の鋼スリーブ引手１ｂ側端部には
外方に縮小するテーパ部２ｂが形成され、このテ
ーパ部内方端付近に突起２ｃが設けられている。

ジヤンパソケツト３は円筒部３ａと、その側部
から突出したジヤンパ線接続用スリーブ３ｂとか
ら成る。円筒部３ａには前記アルミスリーブテー
パ部２ｂに対応するテーパ孔３ｃが貫通し、その
一端部にはアルミスリーブ突起２ｃと係合可能な
切込３ｄが設けられている。テーパ孔３ｃの内径
は前記鋼スリーブ鍔１ｃ外径よりも小さく形成さ
れている。アルミスリーブ２が送電線Ｗ側から順
次圧縮されそれが外方自由端方向に伸びたときジ
ヤンパソケツト３を押し鋼スリーブ鍔１ｃへこれ
を当接させ、さらに伸長してテーパ部２ｂをテー
パ孔３ｃへ圧入可能である。ワツシヤ４はジヤン
パソケツト３と鋼スリーブ鍔１ｃとの間へ挿入さ
れ鋼スリーブ１の緩み止め作用をする。

本考案は以上のように構成される。その取付に
当つては、まず送電線Ｗ端にアルミスリーブ２、
ジヤンパソケツト３およびワツシヤ４を嵌めアル
ミスリーブ２から送電線端を突出させてこれを鋼
スリーブめくら孔１ａへ挿入圧着する。次にジヤ
ンパソケツトテーパ孔３ｃへアルミスリーブテー
パ部２ｂを挿入した状態でジヤンパソケツト３外
方端と鋼スリーブ鍔１ｃとの間に間〓ｌをおくよ
う配置する。この間〓ｌは、アルミスリーブ２の
圧縮による伸び量よりやや小さいものとする。こ
のあとアルミスリーブ２を送電線Ｗ側からジヤン
パソケツト３側へ順次圧縮するとアルミスリーブ
が伸び、ジヤンパソケツト３を鋼スリーブ鍔１ｃ
へ当接させさらにアルミスリーブ自由端は伸びて
ジヤンパソケツトテーパ孔３ｃ内に圧入される。

すでにアルミスリーブテーパ部をジヤンパソケ
ツトテーパ孔へ圧入接続するテーパ結合型引留ク
ランプが開発されている。これにおいては、鋼ス
リーブ、アルミスリーブを送電線に圧着後鋼スリ
ーブの引手内方近傍に刻まれたねじ部にナツトを
螺合することによつてジヤンパソケツトをアルミ
スリーブ側に圧着させるが、本考案ではナツトの
螺合に代えて鋼スリーブ鍔１ｃとアルミスリーブ
２の圧縮による伸びを利用するからナツトの緩み
等による接触不良がなく、またナツトの螺合作業
を省略して迅速に作業を進めることができる。高
所作業における工程の簡素化は大きな利点であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の一例を示すもので、第１
図は結合状態の正面図、第２図は鋼スリーブの正
面図、第３図はアルミスリーブの斜視図、第４図
はジヤンパソケツトの斜視図、第５図は結合過程
を示す正面図である。 １……鋼スリーブ、１ａ……めくら孔、１ｂ…
…引手、１ｃ……鍔、２……アルミスリーブ、２
ａ……貫通孔、２ｂ……テーパ部、２ｃ……突
起、３……ジヤンパソケツト、３ａ……円筒部、
３ｂ……スリーブ、３ｃ……テーパ孔、３ｄ……
切込、４……スプリングワツシヤ、Ｗ……送電
線、ｗ……鋼心線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に送電線を挿入圧着可能な孔を備え他端に
   大径部と引手とを備えた鋼スリーブと、送電線端
   部と前記鋼スリーブ一側とを挿入圧着可能で自由
   端部外周をテーパ部としたアルミスリーブと、こ
   のアルミスリーブのテーパ部を挿入可能で前記鋼
   スリーブ大径部より小径のテーパ孔を備えたジヤ
   ンパソケツトとから成り、前記アルミスリーブの
   自由端方向への圧縮による伸びでジヤンパソケツ
   トを鋼スリーブ大径部へ圧着させることを特徴と
   する圧縮接続式引留クランプ。