JPS6338031Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は補助テーブルの折りたたみ装置に関わ
り、更に詳細には必要に応じてテーブルの有効面
積を拡大したり縮小したり、或いは固定テーブル
上の物品を搬出入する必要上からフオークリフト
などの搬送装置の接近に対する障害位置から外ず
すために折りたたむ装置に関するものである。

例えば第１図に例示したＣ型パンチプレス１は
固定テーブルとなつているメインテーブル３の前
端に多数の下型５を埋めこんで第３図に２点鎖線
で示した締めつけ具７によつて固定してある。

対応する上型９はパンチプレス１の上部腕１１
にとりつけてあり、クランク１３にＸ軸方向に位
置を選んで移動自在な打撃子１５がとりつけてあ
つて上型９の頭部を打圧し、数値制御の板材位置
決め移送装置１７によつて上型９と下型５の間に
位置決めされた板材をパンチ加工する。

上記例の場合、パンチ加工された板材は前方に
垂れ下るから補助テーブル１９を設けて製品の垂
れ下りを防止しており、Ｘ軸方向左右には板材位
置決め移送装置１７と一体的にＹ軸方向に移動す
るサイドテーブル２１が設けてある。

この場合下型５の上端面はメインテーブル３及
び補助テーブル１９の上端面と同一水準にあるか
ら下型５を交換するに当つては補助テーブル１９
が障害になり、補助テーブル１９を上記した水準
高さより低い位置に折りたたむ必要があるのであ
る。

その外にプレスなどでメインテーブル３の上に
重量の大きな金型やダイセツトなどを取りつけて
作業を行なう場合はフオークリフトなどの運送機
を接近させる時にも補助テーブル１９を折りたた
む必要を生ずる。

本考案は上記のような必要に対応して補助テー
ブル１９を手動で容易に折りたたむ装置に関する
もので、以下に図面にもとづいて好適実施例を詳
細に説明する。

第２図、第３図に示した実線部分は補助テーブ
ル１９及び折りたたみ装置２３である。

補助テーブル１９はその後端下部（Ｙ軸方向第
２図で右端）がメインテーブル３の下部構造体か
らブラケツト２５で左右（Ｘ軸方向）に延びた位
置で立ち上つた上端に軸２７で支えられていて、
メインテーブル３と上面を一致させた状態から、
第３図にて二点鎖線で示したほぼ垂直な状態まで
約90度の間回動自在である。

また補助テーブル１９の上面には上に乗つた板
材などをすべての方向に移動自在に支承するフリ
ーボールブツシユ２９が多数埋め込んである。

本実施例に係る折りたたみ装置２３はメインテ
ーブル３の脚間に設けた軸支体３１及び軸３３に
よつて第３図で時計方向及び反時計方向に回動自
在な第１リンク３５と、第３図の左側方向の補助
テーブル１９の下面にとりつけた軸支体３７及び
軸３９によつて同じように回動自在な第２リンク
４１とを中間の連接ピン４３で連接して構成して
ある。

本実施例に係る折りたたみ装置２３は第３図に
示したように第１リンク３５の先端部側をメイン
テーブル３から離反する方向に折り曲げて構成し
てあり、連接ピン４３は第２リンク４１側の折れ
曲つた部分から少し離れた位置に設けてある。

また第３図、第４図に明らかなように第２リン
ク４１は第１リンク３５と連接する付近はヨーク
状に加工してあつて、第１リンク３５を挾む状態
で連接ピン４３で連接されており、２枚の第２リ
ンク４１と１枚の第１リンク３５が重なつて平行
している部分が設けてある。

さらに第２リンク４１の上下方向幅は例えば第
１リンク３５の約2/3と小さく設けてあつて第１
リンク３５の最左端（第２リンク側）には下から
約1/3の部分に最も深い凹部４５が設けてあり、
この凹部から幅の上方に向つてはゆるやかな上昇
傾斜を持たせた部分４７が幅の下方に向つては急
激な上昇傾斜を持たせた部分４９が設けてあつて
全体としてカム５１を形成している。（第５図参
照） 第２リンク４１の前記したカム５１に対応する
位置にはリンクの長手方向の第１長孔を直交する
方向の第２長孔の部分とからなるＬ字形窓５３が
設けてあつて、連接ピン４３が第２リンク４１を
貫く両側には引つぱり力を蓄勢した弾機５５を介
して前記したＬ字形窓５３を遊貫するカムフオロ
ワーピン５７が設けてある。

なお上記したＬ字形窓５３はより正確には第５
図に示したようにほぼ第２リンク４１の軸に直角
に延びた後で再び軸に平行な方向に戻るように彎
曲して形成されている。

上記以外に、第２図の左側でブラケツト２５に
とりつけてあるのは無接点スイツチ５９で補助テ
ーブル１９が垂下状態にあるときは無接点スイツ
チ５９の正面に鉄片６１が存在しなくなることを
検知してパンチプレス１の作動を停止する安全装
置である。

第１リンク３５の中程に左方向（第３図参照）
に突出して位置調整自在に設けたのはカムフオロ
ワーピン５７を第５図のＬ字形窓５３の中に２点
破線で示した位置から実線で示した位置へ押し戻
すプツシヤー６３である。

第２図と第３図に示した第１リンク３５の軸支
体３１の近くに示した突起は、補助テーブル１９
を垂下状態に折りたたんだ時に、テーブル裏面の
受ける衝撃を緩和する緩衡突起６５である。

以上詳記した本考案の実施例装置で、補助テー
ブルを折りたたむには第３図に２点鎖線で示した
ように補助テーブル１９の左先端部を僅かに持ち
上げる。

すると第１リンク３５の回動軸３３と、第２リ
ンク４１の回動軸３９との距離が遠くなるのに対
し、第３図に明らかなように第１リンク３５と第
２リンク４１とは実質的に折れ曲つていて遠まわ
りをして連接してあるから、第１リンク３５は軸
３３のまわりを反時計まわりに回動するよう強制
させられる。

すると第３図、第５図に示してある第１リンク
３５のカム５１の緩やかな上昇傾斜部４７がカム
フオロワーピン５７を弾機５５に抗つてＬ字形窓
５３中を左方向に押し進め２点鎖線の位置に送り
込むに至る。

次に補助テーブル１９の左端を持ち上げていた
手を離すと補助テーブル１９は何等障害を受けず
に連接ピン４３の位置で折れ曲り、第３図に２点
鎖線で示した状態にまで進み、補助テーブル１９
の裏面が緩衡突起６５に当接するまで折りたたま
れるのである。

このように補助テーブル１９が自重によつてほ
ぼ垂下状態に折りたたまれた時点でプツシヤー６
３がカムフオロワーピン５７を押し第５図に実線
で示した位置に押し戻している。

しかしカムフオロワーピン５７はカム５１の最
下端のゆるやかな上り傾斜面に接しているから引
張り弾機５５の蓄勢力で自動復帰はできない。

次に補助テーブル１９をメインテーブル３と同
一水準にもどすには、単に補助テーブル１９の垂
下している下端に手をかけて引き上げるだけで、
カムフオロワーピン５７はカム５１の最下端のゆ
るやかな傾斜部を登りつめ、カム５１の急激上昇
傾斜部４９から最も深い凹部４５に落ち込んで無
接点スイツチ５９から補助テーブル１９が復帰し
た信号灯などが点灯するに至る。

この状態では補助テーブル１９の上面に負荷が
かかつても、カムフオロワーピン５７はカム５１
の急上昇傾斜部４９を登れないからメインテーブ
ル３と同一水準の状態を保持しつづけるのであ
る。

以上のごとき実施例の説明より理解されるよう
に、要するに本考案は、メインテーブル３の下部
に基部を枢着した第１リンク３５の先端部側をメ
インテーブル３から離反する方向へ屈曲して設
け、前記メインテーブル３の上部に上下動自在に
基部側を枢着した補助テーブル１９の先端部側に
第２リンク４１の基部を枢着して設け、この第２
リンク４１の先端部を第１リンク３５の屈曲部付
近に枢着して設け、前記第１リンク３５の先端部
に、上部側がメインテーブル３から離反する方向
に傾斜したカム５１を形成して設けると共にカム
５１の適宜位置に、メインテーブル３側への凹部
４５を形成して設け、前記第２リンク４１が第１
リンク３５の先端部と対応する位置に、第２リン
ク４１の長手方向の第１長孔および長手方向に対
し直交する方向の第２長孔を備えた態様のＬ字形
窓５３を設け、このＬ字形窓５３を貫通したカム
フオロワーピン５７を、前記カム５１の凹部４５
に対し係脱自在に設けると共にカム５１側へ付勢
してなり、前記補助テーブル１９の垂下状態時に
前記第２長孔内のカムフオロワーピン５７を第１
長孔側へ押し出すプツシヤー６３を前記第１リン
ク３５に設けてなるものであるから、本考案にお
いては、補助テーブル１９が水平状態にあるとき
に、補助テーブル１９を上方向に回動すると、Ｌ
字形窓５３の第１長孔内に位置するカムフオロワ
ーピン５７は、凹部４５から離脱されると共に、
カム５１の凹部４５より上側の部分に押されて第
２長孔に移動される。したがつて補助テーブル１
９を自重でもつて垂下状態とすることができる。
補助テーブル１９が上記のように垂下状態になる
と、カムフオロワーピン５７はプツシヤー６３の
作用によつてＬ字形窓５３の第１長孔側へ移動さ
れる。したがつて、補助テーブル１９を再び水平
状態にすると、カムフオロワーピン５７がカム５
１の凹部４５に再び係合し、補助テーブル１９は
水平に保持されることとなる。

すなわち本考案によれば、補助テーブル１９の
先端部を保持して補助テーブル１９を操作するだ
けで、その他の部分を何等操作することなしに、
補助テーブル１９を水平状態と垂下状態とに変更
できるものであり、その切換操作が容易なもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置をパンチプレスに実施した
状態を説明する斜視図、第２図は同上正面図、第
３図は同上側面図、第４図は第３図の−断矢
視図、第５図は第３図の部分拡大図である。 図面の主要部分を表わす符号の説明、１…パン
チプレス、１９…補助テーブル、２３…折りたた
み装置、３５…第１リンク、４１…第２リンク、
４３…連接ピン、５１…カム、５３…Ｌ字形窓、
５７…カムフオロワーピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. メインテーブル３の下部に基部を枢着した第１
   リンク３５の先端部側をメインテーブル３から離
   反する方向へ屈曲して設け、前記メインテーブル
   ３の上部に上下動自在に基部側を枢着した補助テ
   ーブル１９の先端部側に第２リンク４１の基部を
   枢着して設け、この第２リンク４１の先端部を第
   １リンク３５の屈曲部付近に枢着して設け、前記
   第１リンク３５の先端部に、上部側がメインテー
   ブル３から離反する方向に傾斜したカム５１を形
   成して設けると共にカム５１の適宜位置に、メイ
   ンテーブル３側への凹部４５を形成して設け、前
   記第２リンク４１が第１リンク３５の先端部と対
   応する位置に、第２リンク４１の長手方向の第１
   長孔および長手方向に対し直交する方向の第２長
   孔を備えた態様のＬ字形窓５３を設け、このＬ字
   形窓５３を貫通したカムフオロワーピン５７を、
   前記カム５１の凹部４５に対し係脱自在に設ける
   と共にカム５１側へ付勢してなり、前記補助テー
   ブル１９の垂下状態時に前記第２長孔内のカムフ
   オロワーピン５７を第１長孔側へ押し出すプツシ
   ヤー６３を前記第１リンク３５に設けてなること
   を特徴とする補助テーブルの折りたたみ装置。