JPS6337801Y2 - - Google Patents

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JPS6337801Y2
JPS6337801Y2 JP4203780U JP4203780U JPS6337801Y2 JP S6337801 Y2 JPS6337801 Y2 JP S6337801Y2 JP 4203780 U JP4203780 U JP 4203780U JP 4203780 U JP4203780 U JP 4203780U JP S6337801 Y2 JPS6337801 Y2 JP S6337801Y2
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JP
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seedlings
rice
bed
water
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JP4203780U
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JPS56142552U (ja
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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、田植機によつて移植されるのに適
合した稲の苗を生産し得る人工苗代に関するもの
で、育苗箱内に種もみの発芽及び発育に適した床
土に乾燥した種もみが播種してあつて、これに水
を与える等の所要の条件を加えることにより稲の
苗が得られるように構成したことを特徴とするも
のである。
機械によつて移植する苗は手植えによる場合と
は異つた条件が要求される。その第1は、稚苗で
あること、第2に各稚苗の草丈けが殆んど揃つて
いること、第3に苗の活着力が強いことであつ
て、第1の稚苗とは、室内育苗され普通葉齢3〜
3.5葉を有し、草丈が12〜14cmのものであり、手
植えされる苗は6〜7葉で成苗と称されている
が、成苗では機械移植される際に腰折れや損傷す
ることが多く、稚苗の方が有利である。第2の苗
に不揃いがあると、機械は大小に関係なく一律に
植え込み深さが一定しているので、全体の苗から
浮いているものは浅く植え付けられることにな
り、タチガレ病やムレ病を発生するように成る。
また第3の活着力は、稚苗の方が成育よりも水温
が1〜2度低くても充分な活着力を発揮するもの
である。こうしたことから、機械移植による場合
には稚苗が最も有利であつて、近年は育苗箱を使
用して土付き稚苗が生産されている。
しかし、稚苗を生産する時には、各農家におい
て床土となる天然の土を購入して消毒及びPH調整
を行い、また育苗箱を所要個数確保し、該箱を消
毒処理した後に前記土を入れ、選種、消毒及び水
に浸漬した種もみをハトムネ状に成つてから播く
など、色々な工程と手間のかかるものであつた。
そこで、前述の手間が省けるように、工場で育苗
箱内に人工床土、種もみ及び肥料などを収めたも
のを提供すれば、必要時に水などを与えて稚苗が
作られるように研究されて来たが、未だ満足すべ
きものがなく、僅かに人工床土が市販はされてい
るが、これとても播種したものではない。商標名
「ニツサンハイマツト」と称し、尿素樹脂の発泡
したものを主材とするもので、田植え後には土壌
中で分解しそのまま肥料となり、発泡しているた
め保水性に優れ、且つPH調整もしてあるが、種も
みをハトムネ状態にして播く必要があつた。
この考案は以上の点に着目して研究を始め、研
究から得られた結果、播種された新規な人工苗代
の開発に成功したものである。
そこで種もみの性質から研究した結果、種もみ
は温度差によつて吸水速度が異なるもので、実験
によれば、発芽するのに必要な水分量25%を吸収
するのに、30℃で約35時間、20℃の場合約60時
間、1℃では約100時間もかかり、1℃以下の低
温では種もみは活動せず生理機能が停止してしま
うのであり、30℃の水温の時が最も早いものであ
る。そこで、30℃の水に乾燥している種もみを浸
漬して20〜25時間で発芽活動を始めるのに必要な
15%の吸水量に致し、吸収エネルギー代謝も急速
に盛んになり、且つ炭酸ガスの発生が多くなるこ
とが判明された。炭酸ガスは発芽に対して非常に
有害であつて発芽を大きく損ねるものである。こ
の炭酸ガスを処理しない以上発芽を順調に促進し
得ないことから、従来の人工床土では失敗する率
が多く発生していた。もう一つ大きな要素は、発
芽しようとする種もみの環境を酸性にしておくこ
とである。水のPHが3でも発芽はするが中性やア
ルカリ性であると全く発芽することがなく、PH4
〜5の時が発芽に最も良好であることが明白にな
つた。従つて種もみに以上の条件を与えれば成功
される。
そこで、本案は炭酸ガスを除去するために過酸
化カルシウムを採用したことを特徴とするもので
ある。即ち発生した炭酸ガスは過酸化カルシウム
と化学反応すると炭酸カルシウムと成る一方、過
酸化カルシウムが水とゆつくりと反応すると、酸
素を発生して消石灰となるから、発芽時に発生す
る炭酸ガスが除去されると共に酸素が補給され、
発芽に極めて良好な環境を作ることが出来る。と
ころが以上の環境では未だPH調整が解決されてい
ないが、前記の尿素樹脂を発泡し更に細かく砕い
た小粒を主材とする市販のマツトを使用すれば、
一応PH調整してあるので、これで解決される。し
かしこのマツトを使用する場合、過酸化カルシウ
ムをどのように入れるのかが解決されておらず、
その上市販のマツトはあたかも綿の如くふわふわ
しているもので、該マツト上に種もみを直接播く
と、沈むものから上面に載置したものがあり、こ
のままで発芽して稚苗に成長すると草丈に不揃い
が生じた。更に成長に必要な肥料を後に追加する
手間のかかるものであつた。
本案は以上の問題点を解決するため、マツト上
に種もみがほゞ同一平面上に固定されるように設
けたことをも特徴とするもので、前記マツトを構
成する主材となる尿素樹脂の発泡粒を更に細かく
砕き、その小粒子に再製紙または製紙用パルプ、
石膏、過酸化カルシウム、肥料を水で混練すると
共に、該混練した素材内に乾燥した種もみをも混
練して前記のマツト上に塗り付けるように敷設す
る。石膏は形状を保ち種もみをほゞ同一平面上に
保つのに役立つほか、PH4〜5と酸性が強く、酸
性に強いから病原菌の殺菌を行なうものである。
またパルプは発泡樹脂の小孔内への吸水性を促す
ものであり、過酸化カルシウムは前述の如く炭酸
ガスを除去し酸素を発生するものである。そし
て、この種もみをもつ層の上に覆層を被せて構成
される。
以上の本案の苗代を図面によつて具体的に説明
すると、育苗箱1内の底に紙2を敷き、紙2の上
に過酸化カルシウムの微粒子より成る基層3を約
2mmの厚みに敷き、基層3上に尿素樹脂の発泡粒
を主材とするマツトより成る床層4を設け、床層
4上に種もみ5を含む中間層6を介して覆層7を
設けたものである。
育苗箱1は合成樹脂で形成してあつて、底には
孔が明けてないものである。従来のものには孔が
明けてあるが、孔があると却つて酸素を放出して
不利である。また大きさは内法で縦が60cm、横が
30cm、深さ3cmあり、内容積が5400c.c.ある。
基層3の厚みは約2mmで充分である。従つて過
酸化カルシウムの微粒子約260c.c.ほど入れ平面化
しておく。床層4となるマツトは市販品で厚みが
約1.8mmある。
中間層6は前述の如く、発泡樹脂の小粒子、製
紙用パルプ、石膏の粉末、過酸化カルシウムの微
粒子及び肥料、並びに種もみを混合し、水を練り
合して約5mmの厚さで形成する。そこで石膏と過
酸化カルシウムの混合率は、中間層6の体積が約
900c.c.に対し、石膏を40%、過酸化カルシウムを
30%前後の割合で混入する。発泡樹脂とパルプは
1:1乃至その前後の割合で良い。次に種もみ5
は中間層6に埋設された状態で10cm2当り320粒ほ
どが最も適当である。種もみを必要以上に播くと
種もみ同士が上下に重なり合い、出芽する際に下
のもみが上のもみを浮き上げたり、稚苗となつた
時の草丈の不揃いとなる原因を発す。そこで前記
の適当とされる数値は、一般に田の3.3cm2(1坪)
当りに75株ほど植え付けられるものであり、機械
移植の場合は1株に平均4本(手植えでは3本)
であつて、田10アール(300坪)には13箱の育苗
箱を使用するとすれば、1箱には約7000粒必要と
なる。この粒数を箱の面積で割ることにより算出
されたものである。
覆層7は、床層4や中間層6に含む水の発散や
酸素の放出を防ぎ、且つ各層3,4,6の形状を
保護するものである。この覆層7を成形するに当
たり、種もみより発する炭酸ガスが覆層7に蓄積
されないこと、及び種もみが水を含むと約2割ほ
ど膨張し覆層7内に喰い込むことを考慮し、覆層
7も中間層6と同様に、発泡樹脂、パルプ、石
膏、過酸化カルシウム、肥料を夫々水で混練し
て、厚さを約3mmほどに仕上げて設ける。尚、覆
層7の体積は約540c.c.であるから、これに対し石
膏を30%過酸化カルシウムを27%混入すれば良
い。
この考案は以上の構造であつて、播種されてあ
る人工苗代に水を飽和状態に与え、温度約32度に
保つ室内に置けば、約2.5日で出芽し、4日後に
は稚苗として移植可能の状態になる。この間、基
層3の過酸化カルシウムが水と反対して酸素を発
生し、床層4の発泡樹脂粒の小孔内に入充して保
持され、中間層6では発生した炭酸ガスが炭酸カ
ルシウムに変化して除去され、酸素と酸性を保つ
ので、各種もみが確実に発芽され、また根は床層
の小孔に蓄積された酸素によつて育成され、活着
力の強い稚苗が生産されるものである。
従つて、この考案による人工苗代を採用すれ
ば、既に種もみが播いてあるため、水と温度を与
えるのみで所望する稚苗が得られるものであり、
農家で一々育苗箱による苗代作りの手間が省け、
しかも移植すべき時期に合せて簡単に稚苗を生産
することが出来るものである。また床層は尿素樹
脂を発泡した海綿状のものであるから、根が床層
に差し込んでいく際に、従来の床層の如く比較的
固いと根の差し込む力の反動でもみが逆に持ち上
げられることもあつたが、本案の床層は非常に柔
かく根の入り易い状態にあるため、もみに反動を
与える恐れもなく、揃つた草丈の稚苗に生産され
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案による人工苗代を示す断面
図、第2図は同じく一部切欠して示す平面図であ
る。 1……育苗箱、2……紙、3……基層、4……
床層、5……種もみ、6……中間層、7……覆
層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 底に孔のない育苗箱1内の底部に過酸化カルシ
    ウムの微粒子を敷いて成る基層3を設け、該層3
    上に尿素樹脂を発泡し細かく砕いた小粒子より成
    る床層4を敷設し、床層4上に発泡樹脂の小粒
    子、製紙用パルプ、石膏の粉末、過酸化カルシウ
    ムの微粒子、肥料及び種もみを水で混練した中間
    層6を、各種もみ5が上下に重なることなく横に
    した状態で充分に埋まる程度の厚さで設け、且つ
    中間層6上に中間層6の種もみを除く組成と同様
    の組成をもつ覆層7を敷設したことを特徴とする
    人工苗代。
JP4203780U 1980-03-28 1980-03-28 Expired JPS6337801Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP4203780U JPS6337801Y2 (ja) 1980-03-28 1980-03-28

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JP4203780U JPS6337801Y2 (ja) 1980-03-28 1980-03-28

Publications (2)

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JPS56142552U JPS56142552U (ja) 1981-10-27
JPS6337801Y2 true JPS6337801Y2 (ja) 1988-10-05

Family

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JP4203780U Expired JPS6337801Y2 (ja) 1980-03-28 1980-03-28

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