JPS6336403Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、靴下の包装、パンテイストツキング
の縫製等に使用可能な物品の位置合せ装置に関す
る。

例えば、パンテイストツキングの縫製に際して
は、２つの筒状体を平行に配置してその端部から
切目を入れ、その２つの切口を互いに縫合して一
体化しており、前記切断及び縫合の際に２つの筒
状体の端部を正確に揃えなければならない。

従来においては、この物品の端部位置の揃えを
人の視覚と勘を頼りに手作業で行なつており、能
率及び精度の低い作業となつている。

本考案は、このような従来の問題点に鑑み、こ
のような物品の位置合せを機械的に且つ自動的に
行なうようにすることによつて、能率及び精度の
向上を図るようにした物品の位置合せ装置を提供
することを目的とする。

この目的を達成するための本考案の特徴は、前
後方向にずれて配置される１対の物品に対して前
後往復動自在なスライダと、このスライダに設け
られていて前記１対の物品の１つの端部を検知す
る検知部材と、１対の物品の他方を挟持可能なク
ランプと、このクランプを他方の物品の位置まで
移動してその物品を挟持し且つ前記１つの物品と
同位置まで移動すべくクランプをスライダに対し
て前後方向突出自在に支持する位置調整部材とを
有する点にある。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図乃至第５図において、位置合せ装置１の
ケース２内には駆動部３が配置され、その外部に
は作動部４が配置されている。

駆動部３は第１スプロケツト５と第２スプロケ
ツト６とにチエーン７を懸架し、第１スプロケツ
ト５を同期モータ８等で駆動しており、チエーン
７は往復動自在になつている。

１０はケース２に固着されたスライドシヤフト
で、作動部４のスライダ１１が摺動自在に嵌合し
ておりこのスライダ１１はチエーン７によつて往
復動するようにチエーン７に金具１２を介して連
結されており、スプリング１３によつて復帰時の
負荷が助けられる。

前記スライダ１１には前方突出状の検知部材１
４と位置調整機構１５とが設けられている。検知
部材１４は先端に上下１対の案内部１６，１７を
有し、各案内部１６，１７の後方に上下１対のフ
オトセンサ１８，１９が設けられており、１対の
フオトセンサ１８，１９は反射板２０を介して対
向している。

位置調整機構１５はスライダ１１に固定したエ
アーシリンダ２２（位置調整部材）のピストン杆
２３先端に支持台２４を設け、この支持台２４上
に両端にピストン杆２５，２５を有するクランプ
用エアーシリンダ２６を設け、支持台２４にボル
ト２７を介して枢支されたクランプ２８を前記エ
アーシリンダ２６で作動するように構成されてい
る。

３０は１対の靴下Ａ，Ｂを被包した型枠で、位
置固定又は靴下Ａ，Ｂを自動被包すべく移動自在
である。

次に本考案による物品の位置合せ動作を説明す
る。

例えば、靴下Ａ，Ｂを型枠３０に供給したとき
に、靴下Ｂの端部ｂが靴下Ａの端部ａより突出し
た前後方向ずれ状態であるとする。手動操作によ
り又は型枠３０が移動する場合はその移動に連動
して同期モータ８が駆動されて、第１図右方向へ
スライダ１１を移動し、案内部１６，１７を型枠
３０内に挿入する。これと同時にエアーシリンダ
２２が作動してクランプ２８を前方へ移行する。

スライダ１１の前進によりフオトセンサ１８の
光透過孔が靴下Ｂの端部ｂに達することにより、
靴下Ｂを検知し、同期モータ８を停止する。この
とき、クランプ２８はエアーシリンダ２２の作動
によつて、第２図に示す位置まで前進しており、
同期モータ８の停止と同時にエアーシリンダ２６
が作動して、クランプ２８を閉じ、靴下Ａを挟
む。

この後、エアーシリンダ２２が逆作動して靴下
Ａを挟持したクランプ２８を後退させる。この後
退によつて靴下Ａの端部ａは靴下Ｂの端部ｂと同
位置まで引き揃えられ、その端部ａがフオトセン
サ１９の光透過孔に達したときに検知され、エア
ーシリンダ２２，２６の作動が停止解除する。そ
して同期モータ８を逆回転し、スライダ１１は第
１図に示される元の位置へ戻る。

尚、反射板２０は上下フオトセンサ１８，１９
を別々に作用させて誤動作を防ぐ為に設けたもの
であるが、生地厚の変化を敏感に感知するセンサ
を設けるならば、１つのセンサだけで靴下Ａ，Ｂ
の端部ａ，ｂを検知することができ、その場合は
反射板２０は不要となる。

また、検知部材１４に靴下Ｂの端部ｂを感知す
る１つのセンサを設け、エアーシリンダ２６又は
クランプ２８に靴下Ａの端部ａを感知するセンサ
を設けておき、スライダ１１の前進によつて検知
部材１４のセンサにより靴下Ｂの端部ｂを検出し
て同期モータ８を停止させ、その動作の後にエア
ーシリンダ２２を作動してクランプ２８側のセン
サで靴下Ａの端部ａを感知してエアーシリンダ２
２を停止し、その状態でエアーシリンダ２６を作
動してクランプ２８で靴下Ａを挟み、エアーシリ
ンダ２２を逆作動してクランプ２８を元の位置ま
で戻し、靴下Ａ，Ｂの端部ａ，ｂを一致させ、そ
の後、エアーシリンダ２６の逆作動によりクラン
プ２８を開放し、且つ同期モータ８を逆回転して
元の状態まで復帰させるように構成することもで
きる。

尚、実施例では下側の物品を基準にして上側の
物品の位置合せを行なう構成を例示したが、これ
は機構を簡単にし且つコストを低くするためであ
り、上側物品を基準にして下側物品を位置合せす
るように構成することも可能であり、また物品を
押動かして位置合せすることも可能であるが、特
に形態の不安定な物品ではシワ等の形態の乱れが
発生するので、実施例の如く物品を引出しながら
位置合せすることが好ましい。

以上詳述した本考案によれば、靴下、パンテイ
ストツキング等の包装又は縫合作業に際し、左右
１対ある物品の端部位置を、機械的且つ自動的に
正確に揃えることができるので、作業精度及び能
率を向上することができ、しかも簡単な構造で安
価に製作できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す側面図、第２図
は動作を示す側面説明図、第３図は本考案の要部
の平面説明図、第４図はクランプの正面図、第５
図はクランプとエアーシリンダの連結の一例を示
す説明図である。 １……位置合せ装置、８……同期モータ、１１
……スライダ、１４……検知部材、１５……位置
調整機構、１８……フオトセンサ、１９……フオ
トセンサ、２２……エアーシリンダ、２６……エ
アーシリンダ、２８……クランプ、３０……型
枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後方向にずれて配置される１対の物品に対し
   て前後往復動自在なスライダと、このスライダに
   設けられていて前記１対の物品の１つの端部を検
   知する検知部材と、１対の物品の他方を挟持可能
   なクランプと、このクランプを他方の物品の位置
   まで移動してその物品を挟持し且つ前記１つの物
   品と同位置まで移動すべくクランプをスライダに
   対して前後方向突出自在に支持する位置調整部材
   とを有することを特徴とする物品の位置合せ装
   置。