JPS633630B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は上昇気流によつて人間を空中浮揚させ
る装置、詳細には利用者や観客の楽しみや娯楽の
ため、あるいは落下傘兵の自由落下の練習等の訓
練用かのいづれかに対して人間をその中で空中浮
遊させる空中浮揚場（Levitationarium）に関す
る。

本発明の一般的な目的は前記形式の空中浮揚場
を提供することである。

本発明の別の一般的な目的は、作動が簡単で、
安全で、経済的な前述の形式の空中浮揚場を提供
することである。

本発明のさらに別の目的は、浮揚室に対して送
風推推装置を適正に構成、かつ配置することによ
り送風必要量および関連した必要動力を最小とし
た前述の形式の空中浮揚場を提供することであ
る。

さらに別の本発明の目的は送風推進装置を環状
の空気通路で囲み、その包囲内の推進装置によつ
て空気流を有利に利用し、該包囲物の周りの空気
通路において吸引された空気流を直接につくり出
すような、前述の形式の空中浮揚場を提供するこ
とである。

本発明のその他の目的や利点は部分的には明白
であるが、本明細書から以下部分的に明らかとな
る。

本発明は部屋あるいは室を有し、その中で人間
を浮遊させる上昇気流がつくり出されるような建
物の形態の装置をつくる。以下空中浮揚室と称す
るこの装置は、特に作動が簡単で、安全で、かつ
経済的になるよう構成、配置され、包囲物内の推
進装置による直接の空気流の作用を受け、該推進
装置の周りの環状通路で吸引空気流を発生させる
よう包囲され、かつ配置された送風推進装置と、
該包囲物および空中浮揚室を通して連続した閉鎖
回路の流線形空気流を発生するよう配置されたド
ーナツ状の空気通路と、空中浮揚室とドーナツ状
空気通路との間に挾まれ、観客席と空中浮揚室へ
の入口とを提供するドーナツ状の芯部分とを含
む。

したがつて、本発明は以下説明する構造におい
て例示される構造、要素の組合わせおよび該部材
の配置上の特徴を有し、本発明の範囲は特許請求
の範囲で指示される。

図示した空中浮揚場は、この場合全体的に円筒
形の外形を有する建物の形態のハウジング１を含
む。ハウジング１は円筒形の内壁３と共軸線の円
筒形の外側横壁２を含む。前記外側横壁１２と内
側横壁３とは、例えば八角形のようなその他の形
状であつてもよい。本発明は円筒形と称したとし
ても、その形状に限定されるものと解すべきでな
い。外壁２には基部４と屋根５とが全てコンクリ
ートで一体形成されている。建物１にはドーナツ
状の室が形成されており、その中にドーナツ状の
芯６が取り付けられている。

前記ドーナツ状の芯６は円筒形の内壁６ａと円
筒形の外壁９とを含むが、これらも前述のように
他の形状も使用できる。ドーナツ状芯６の内壁６
ａの内側には緩衝ライニングが塗布されており、
このライニングと共に内壁３を形成する。ドーナ
ツ状芯６は複数の柱７上で支持されており、これ
らの柱は均一な流線形の空気の流れをそれらの間
で提供するよう半径方向に流線形とされている。
ハウジング１の内壁３は空中浮揚室８を囲み、そ
の底部と頂部で開放しており、下部入口端３ａと
上部出口端３ｂとを形成する。ハウジング１の内
側空間は、浮揚室の頂部出口端３ｂと底部入口端
３ａとの間を延び、芯６の外壁９と建物１の外壁
２との間を通過するドーナツ状の空気通路を形成
する。このように、このドーナツ状の空気通路が
空中浮揚室内で上昇気流を連続して有する閉鎖回
路の空気流を提供する。

適度になめらか、即ち流線形の空気流を発生さ
せるために、基部４と屋根５とには、それぞれ、
軸線方向内方の突起１０と１１とが形成されてい
る。前記頂部の軸線方向内方の突起１１を有利に
利用して光線投影機１２や、できれば、図示して
いないが空気流速計のようなその他の用具を固定
する。底部の軸線方向内方の突起１０には送風プ
ロペラ１３の形態の送風機が取り付けられてい
る。プロペラ１３は空気浮揚室８と共軸線関係で
その下方に取り付けられており、ギヤボツクス１
５を介してモータ１４により駆動される。プロペ
ラ１３は、この形状に限定される訳ではないが円
筒形の包囲物１６により囲まれており、該包囲物
１６は芯６の内壁６ａと包囲物１６との間を延び
る複数の半径方向に延びる支柱３０によつて支持
されている。前記包囲物１６の直径は内壁３のそ
れより小さく、その間で環状の空気通路３２を画
成する。送風プロペラ１３は前述の空気通路３２
中で空気を吸引することによつて包囲物１６を通
るそれ自体の上向きの空気流に加えて付加的な上
昇気流、即ち吸引空気流を発生させる。このよう
に、大きなプロペラによる風量直接によつてのみ
同量の空気流がつくられる場合と比較してプロペ
ラ１３が相対的に小さくなり、著しく小さいエン
ジン１４でよいことになる。また、包囲物１６は
プロペラ１３と、それによつて発生する空気流と
により騒音を減少させる作用をする。

グリツド１７が浮揚室の下方、プロペラ１３の
上方で包囲物１６内に固定されている。グリツド
１７は断面が概ねＶ字形である。グリツド１７は
プロペラ１３の中心に向かつて傾斜がつけられて
いるので、直接プロペラ１３によつて発生した空
気流を内方に偏向させる。プロペラ１３の回転軸
心において、該プロペラ直接上方で円錐形の部材
３４がグリツド１７に設けられている。この部材
３４は均一な空気流を提供し、かつプロペラ１３
の中心の直接上方のデツドスペースによる乱流を
防止する。

離着陸ベース２５が前記の包囲されたプロペラ
をまたいでおり、立つている利用者を支持しなが
ら一方上昇気流の貫流を許容する、例えば網のよ
うないづれかの適当な材料でつくつた格子１８を
含む。また、前記離着陸ベース２５は非通気性の
周囲の歩廊１９を含んでおり、該歩廊上で人は概
ね上昇気流をさけて立つことができ、かつ第１図
に示すように、該歩廊から空気流によつて持ち上
げられ浮遊するよう浮揚室の中心に向かつて飛び
込むことができる。

乱流や干渉空気流が歩廊１９の縁部１９ａの近
傍で形成されないように、第８図と第９図とに示
す代替実施例においては、偏向装置４０が設けら
れている。該偏向装置４０は例えばキヤンバスの
ような変形可能材料でつくることが好ましい。円
形の棒４２が支柱３０の上方でドーナツ状の芯６
の壁６ａに対して固定されている。キヤンバス製
の偏向装置４０は環状であつて、外縁４０ａと内
縁４０ｂとを含む。外縁４０ａは棒４２の周りで
包み、キヤンバス製偏向装置４０に縫いつけるこ
とにより該棒４２に固定することが好ましい。内
縁４０ｂの方は自由である。

プロペラ１３によつて発生する空気流のため
に、空気通路３２を通つて上方へ流れる際、前記
偏向装置が矢印Ａの方向に圧し上げられ第８図で
想像線で示す位置をとる。偏向装置４０の内縁４
０ｂは歩廊１９のわづか内方まで延びる。偏向装
置４０によつて画成される傾斜壁が歩廊１９での
乱流を防止し、そこを通つてなめらかな空気の流
れを許容する。プロペラ１３が休止しているとき
は、偏向装置４０は緩み、概ね第８図で実線で示
す位置をとる。

芯６は重ねられた環状のギヤラリ２０を形成
し、該ギヤラリで観覧者は壁３の窓２１を通して
利用者を観覧できる。建物１のドーナツ状の包囲
部分を通して浮揚室の内側へ近接できるよう適当
な階段２２と通路２３とが設けられている。例え
ば、芯６や通路２３のような、建物の各々内方に
延びた部分の頂部と底部とは周知の空気力学の概
念によつて最大の空気流効率を提供すべく、その
頂部と底部とで曲形、かつ流線形とされている。

室８内を流れる空気は乱流が最小であつて、か
つ摩擦が最小に保持されていることが重要な意義
を有している。これらの要素は双方共好ましくな
い騒音や熱発生に関係する。これまで述べてきた
特徴は、騒音が最小まで減少され、熱の蓄積が減
少される作動装置の提供を指向している。

このように、前述し、かつ以上の説明から明ら
かにされた本発明の目的が効果的に達成されるこ
とが理解され、本発明の精神と範囲とから逸脱す
ることなく前述の構造において、ある種の変更が
可能なので、前述の説明に含まれ、あるいは添付
図面に示された全ての事項は例示であつて限定的
でないと解釈されるべきである。

また、特許請求の範囲はここに説明した本発明
の包括的かつ特定の特徴を網羅するものであり、
かつ特許請求の範囲における全ての陳述は、言語
の問題として、その中間にも当てはまるものと理
解すべきである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による人間を空中浮揚させるた
めの空気浮揚場の側断面図；第２図、第３図、第
４図および第５図はそれぞれ線２−２，３−３，
４−４および５−５に沿つてみた断面図；第６図
は第２図の中心部の増尺拡大図；第７図は第２図
の線７−７に沿つてみた断面図で、本発明による
送風装置を詳細に示し；第８図は歩廊近傍の、空
気浮揚場の下部の代替実施例を示す部分断面図；
第９図は第８図の線９−９に沿つてみた断面図で
ある。 図において、１……ハウジング、２……横壁、
３……内壁、３ａ……入口、３ｂ……出口、６…
…芯、７……柱、８……浮揚室、１０，１１……
突起、１３……プロペラ、１６……包囲物、１７
……グリツド、１８……格子、１９……歩廊、２
０……ギヤラリ、２１……窓、２５……離着陸ベ
ース、３４……円錐形部材、４０……偏向装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 人間を空中浮遊させる空中浮揚場にして、該
   浮揚室のハウジングの内壁が浮揚室を形成し、該
   浮揚室は中央垂直軸線を備え、下端に空気入口
   を、上端に空気出口を有しており、さらに前記浮
   揚場はハウジング内、浮揚室下端近くに設置され
   た包囲装置を有し、該包囲装置はその内部に空気
   を上方に向かつて包囲装置、浮揚室を通つて流す
   送風装置を備え、またその下端に空気入口を、そ
   の上端に、前記浮揚室の空気入口に連通する空気
   出口を有しており、該包囲装置はまた、ハウジン
   グ内壁から充分な間隙を離して配置され、その内
   部においては直接送風装置によつて、前記間隙に
   おいては送風装置による空気の流れの誘引によつ
   て空気が流され、それにより浮揚室における空気
   の流れが増強されており、さらに包囲装置の内
   部、送風装置の上方には、送風装置により送られ
   る空気流を内方に浮揚室の中心軸線に向けて指向
   させる指向装置が設けられており、また包囲装置
   の上方には、浮揚室の下端部を横切つて延び、空
   気流を上方に向かつて通すとともに、立つている
   利用者を支持する格子装置が設けられており、浮
   揚室内壁に沿つては空気を通さない環状プラツト
   フオームが設けられていて、利用者が空気流を避
   けて立ち、またそこから浮揚室の中心に向かつて
   身体を浮かすべく飛び込み得るようになつてお
   り、さらに、環状プラツトフオームの下方には作
   動位置と非作動位置との間を動き得る偏向装置が
   設置されていて、該偏向装置は、送風装置が稼働
   しているときには、前記作動位置へ移動し、空気
   流をプラツトフオームから遠ざかるように偏向さ
   せ、プラツトフオーム近傍の空気の乱れを防止し
   ている空中浮揚場。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の空中浮揚場に
   おいて、前記送風装置が包囲装置内に浮揚室と同
   心位置に取り付けられたプロペラを有し、前記指
   向装置が、プロペラ上方に固定され断面ほぼＶ字
   形をなしプロペラ中心に向かつて傾斜したグリツ
   ドと、プロペラの上方、プロペラの回転軸線上の
   位置において該グリツドに取り付けられた円錐形
   部材とを有していて、プロペラ作動時プロペラ中
   心上方のデツドスペースにより生じる空気流の乱
   れを防止している空中浮揚場。 ３ 特許請求の範囲第１項に記載の装置におい
   て、前記内壁からの前記包囲装置との間隙が、前
   記送風装置によつて上向きの吸引空気流がそこを
   通して発生する環状空間を画成することを特徴と
   する空中浮揚場。 ４ 特許請求の範囲第３項に記載の装置におい
   て、前記ハウジングが、前記内壁から隔置され、
   前記浮揚室の上端の空気出口と該浮揚室の下端の
   空気入口とに連通する空気通路部分を画成する外
   壁を含み、該空気通路部分は、そこを通して、前
   記浮揚室と前記送風装置とに連続的に連がる閉鎖
   回路を提供する、構造と、配置にされていること
   を特徴とする空中浮揚場。 ５ 特許請求の範囲第１項に記載の装置におい
   て、前記偏向装置は変形可能であつて、形状が環
   状であり、かつ内縁と外縁とを有し、外縁が前記
   内壁に隣接して固定されていることを特徴とする
   空中浮揚場。 ６ 特許請求の範囲第５項に記載の装置におい
   て、前記包囲装置と内壁とがその間に延びる複数
   の支柱を含み、前記偏向装置の外縁が前記支柱の
   近傍で前記内壁に隣接して固定されていることを
   特徴とする空中浮揚場。 ７ 特許請求の範囲第６項に記載の装置におい
   て、偏向位置にあるとき、前記偏向装置の内縁
   は、前記環状空間を空気が貫流する際前記プラツ
   トフオームの内方に位置することを特徴とする空
   中浮揚場。 ８ 特許請求の範囲第４項、第５項、第６項、第
   ７項のいづれか１項に記載の装置において、前記
   ハウジングは、前記空気通路の内方において前記
   内壁の周りに位置し、前記内壁の外側の観覧用ギ
   ヤラリと前記内壁を通つて利用者が前記浮揚場室
   へ出入りするための近接手段とを形成したドーナ
   ツ状芯部分を含み、前記内壁は、前記観覧用ギヤ
   ラリと整合し、観客が浮揚室内を見れるようにし
   た構造と配置の窓を含むことを特徴とする空中浮
   揚場。 ９ 特許請求の範囲第１項、第３項、第４項、第
   ５項、第６項、第７項のいづれか１項に記載の装
   置において、前記ハウジングがその上端に屋根を
   含み、該屋根は前記浮揚室に向かつて下方に延び
   た軸線方向の突起を含むことを特徴とする空中浮
   揚場。 １０ 特許請求の範囲第９項に記載の装置におい
   て、前記ハウジングが下端に基部を含み、該基部
   が前記送風装置に向かつて上方へ延びる軸線方向
   の突起を含むことを特徴とする空中浮揚場。 １１ 特許請求の範囲第１０項に記載の装置にお
   いて、前記屋根と基部との軸線方向の突起が前記
   空中浮揚場を通してなめらかで流線形の空気の流
   れを提供することを特徴とする空中浮揚場。 １２ 特許請求の範囲第１項に記載の空中浮揚場
   において、前記指向装置がその中心、前記送風装
   置の中心上方に偏向装置を有していて、中心部の
   デツドスペースを除去している空中浮揚場。 １３ 特許請求の範囲第１２項に記載の装置にお
   いて、前記ハウジングが、前記空気通路の内方に
   おいて前記内壁の周りに位置し、前記内壁の外側
   の観覧用ギヤラリと、前記内壁を通つて利用者が
   前記浮揚場に出入りするための近接手段とを形成
   したドーナツ状の芯部分を含み、前記内壁は全観
   覧用ギヤラリと整合し、観客が浮揚室内を見れる
   ようにした構造と配置の窓を含むことを特徴とす
   る空中浮揚場。 １４ 特許請求の範囲第１２項に記載の装置にお
   いて、前記ハウジングが上端で屋根を含み、該屋
   根が前記浮揚室に向かつて下方に延びる軸線方向
   の突起を含むことを特徴とする空中浮揚場。 １５ 特許請求の範囲第１４項に記載の装置にお
   いて、前記ハウジングが下端において基部を含
   み、該基部が前記送風装置に向かつて上方に延び
   た軸線方向の突起を含むことを特徴とする空中浮
   揚場。 １６ 特許請求の範囲第１５項に記載の装置にお
   いて、前記屋根と基部との前記軸線方向の突起が
   前記浮揚場を通して、なめらかで流線形の空気の
   流れを提供することを特徴とする空中浮揚場。