JPS6335999Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は給油装置、特に地上設置式の給油装置
に関する。

（従来の技術） 従来、支持壁にノズル掛け部を設けた給油装置
が用いられており、支持壁としては、アイランド
上に固定設置される給油装置本体の側壁や、給油
装置本体上に回動可能に設けられる可動筐体の側
壁や、給油装置本体上に突設されるポールの側壁
などが用いられている。

（考案が解決しようとする課題） ところで、従来のこの種の給油装置において
は、ノズル掛け部は、収納された給油ノズルの握
り部、パイプ部、レバーにより規定される平面
が、前記支持壁面に対し直交しかつ前記アイラン
ドに対しても直交する直交面内に含まれるように
支持壁に設けられ、作業者がノズル掛け部から給
油ノズルを脱着する場合、給油ノズルの握り部を
持つて給油ノズルを持ち上げながらノズル掛けの
受枠部から外した後、給油ノズルのパイプ部を受
筒部から引き抜かなければならないため、作業者
は支持壁の正面から操作を行なう必要があり、そ
の際には手首やひじを不自然な方向に曲げなけれ
ばならなく、操作性が非常に悪いものとなつてい
た。

本考案は上記の点に鑑み、給油ノズルの脱着操
作を容易に行なうことができる給油装置を提供し
ようとするものである。

（課題を解決するための手段） 以上の問題点を解決する手段としては、アイラ
ンド上に設置された給油装置本体の一部を構成す
る支持壁面にノズル掛け部を設け、該ノズル掛け
部に収納された給油ノズルを作業者が前記支持壁
面の正面から脱着して給油作業を行なうようにし
た給油装置において、前記ノズル掛け部を、収納
された給油ノズルの握り部、パイプ部、レバーに
より規定される平面が、前記支持壁面に対し直交
しかつ前記アイランドに対しても直交する直交面
と交差するように、前記支持壁面に傾斜させて設
けたものである。

（作用） この構成により、作業者は手首やひじを不自然
な方向に曲げることなく、給油ノズルをノズル掛
け部から脱着させることができる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図及び第２図は本考案の一実施例を示すも
ので、図において１は給油装置本体で、これはア
イランド２上に設置されている。給油装置本体１
内には、ポンプ３とこれを駆動するモータ４とが
設けられており、ポンプ３の吸込側は配管５を介
して図示しない地下タンクに接続され、ポンプ３
の吐出側には流量計６が接続されている。流量計
６の吐出側に接続された配管７は、給油装置本体
の一部を構成し高さ方向に延びる支持壁である、
給油装置本体１の側壁１Ａへと延びており、この
側壁１Ａには配管７に接続される給油ホース８が
取付けられ、給油ホース８の先端には給油ノズル
９が取付けられている。

側壁１Ａにはノズル掛け部１０が取付けられて
おり、ノズル掛け部１０への給油ノズル９の着脱
はスイツチ装置１１によつて検出され、この検出
信号でモータ４がオン・オフ制御されるようにな
つている。

ノズル掛け部１０は給油ノズル９の握り部９Ａ
を支える受枠部１０Ａと、給油ノズル９の先端パ
イプ部９Ｂを受け入れる受筒部１０Ｂとを有して
おり、ここでは受枠部１０Ａと受筒部１０Ｂとが
取付板１０Ｃに一体に設けられている。ノズル掛
け部１０は、給油ノズル９の握り部９Ａ、パイプ
部９Ｂ、レバー１２により規定される平面が、前
記側壁１Ａに対し直交しかつ前記アイランド２に
対しても直交する直交面と交差するように、この
直交面に対して角度θだけ前方に傾斜した状態で
側壁１Ａに取付けられている。この傾斜角度θは
作業者の伸長等に合わせて適宜に選択できる。

上記構成の給油装置において、作業者が側壁１
Ａの正面から給油ノズル９を外して給油作業を行
なうときは、給油ノズル９の握り部９Ａを握つて
受筒部１０Ｂからパイプ部９Ｂを引き出すととも
に受枠部１０Ａから握り部９Ａを外す。この場
合、ノズル掛け部１０は角度θだけ前述した直交
面に対して前方に傾斜しているため、作業者は手
首やひじを不自然な方向に曲げる必要がない。ノ
ズル掛け部１０から給油ノズル９が外されると、
スイツチ装置１１が検知してモータ４が作動し、
ポンプ３を駆動する。次に、給油ノズル９に設け
られているレバー１２を操作すると給油ノズル９
内に設けられている弁が開いてガソリン等が給油
ノズル９のパイプ部９Ｂから吐出される。

給油を終えたときは、給油ノズル９のパイプ部
９Ｂを受筒部１０Ｂに挿入するとともに、握り部
９Ａを受枠部１０Ａ上に掛止させる。この掛止作
業を行なう場合においても、ノズル掛け部１０は
角度θだけ傾斜しているため、作業者は手首やひ
じを不自然な方向に曲げる必要がない。給油ノズ
ル９がノズル掛け部１０に掛止されるとスイツチ
装置１１が検知してモータ４を停止させる。

以上の如く本実施例では、作業者が側壁１Ａの
正面から給油ノズルを脱着するときに、手首やひ
じを不自然な方向に曲げることがなく、操作性が
良くなり、作業者の疲労を軽減できることとな
る。

なお、本考案は上記実施例のみに限定されるも
のではなく、例えば次のような変形例も包含す
る。

ノズル掛け部を設けるための支持壁として
は、給油装置本体上に回動可能に設けられる可
動筐体の側壁部であつてもよく、また、給油装
置本体の上部に突設されるポストの側壁であつ
てもよい。

ノズル掛け部は支持壁に直交する面に対し傾
斜した状態で支持壁に設けられるものであれ
ば、他のいかなる形態のものであつてもよい。
例えば、支持壁に直接取付けられた受枠部と支
持壁自体に形成された受筒部とからなるもので
あつてもよい。

（考案の効果） 以上の説明から明らかなように、本考案は、ア
イランド上に設置された給油装置本体の一部を構
成する高さ方向に延びた支持壁面にノズル掛け部
を設け、該ノズル掛け部には給油ノズルを収納し
てなる給油装置において、前記ノズル掛け部は、
収納された給油ノズルの握り部、パイプ部、レバ
ーにより規定される平面が、前記支持壁面に対し
直交しかつ前記アイランドに対しても直交する直
交面と交差するように、前記支持壁面に傾斜させ
て設けたから、作業者が支持壁の正面に位置し
て、給油ノズルをノズル掛け部から脱着させる場
合に、作業者の手首やひじを不自然な方向に曲げ
る必要がなくなる。

したがつて、容易に給油ノズルの脱着操作を行
なうことができ、作業者の疲労を軽減させること
ができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す給油装置の右
側面図、第２図は第１図におけるＡ−Ａ線断面
図。 １……給油装置本体、１Ａ……側壁（支持壁）、
２……アイランド、９……給油ノズル、９Ａ……
握り部、９Ｂ……パイプ部、１０……ノズル掛け
部、１２……レバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 アイランド上に設置された給油装置本体の一部
   を構成する支持壁面にノズル掛け部を設け、該ノ
   ズル掛け部に収納された給油ノズルを作業者が前
   記支持壁面の正面から脱着して給油作業を行なう
   ようにした給油装置において、 前記ノズル掛け部を、収納された給油ノズルの
   握り部、パイプ部、レバーにより規定される平面
   が、前記支持壁面に対し直交しかつ前記アイラン
   ドに対しても直交する直交面と交差するように、
   前記支持壁面に傾斜させて設けたことを特徴とす
   る給油装置。