JPS6335892Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （従来技術と本考案の目的） スーパーマーケツト等において使用される従来
のシヨツピングカートは、走行台車に籠を、溶接
あるいは、ボルトナツトにより取り付けて組立て
てある。

溶接による場合は、熟練を要し、また溶接機が
必要なため、製造工場において完成品として、使
用場所へ輸送されるので、梱包が大型となり、輸
送が不便であるとともに、長期の使用により、走
行台車または籠のいずれかが破損した場合は、シ
ヨツピングカート全体を取り替えねばならなかつ
た。

また、ボルトナツトによる場合は、使用場所に
おける組立てが可能であるが、部品点数が多くな
つて、輸送中、小部品を粉失する恐れがあり、か
つ組立作業が面倒であるとともに、走行台車の枠
杆にボルト孔を穿設するので、強度的にも問題が
あつた。

本考案は、上述の問題点を解決したシヨツピン
グカートを提供することを目的とするものであ
る。

（本考案の構成） 本考案は、下面に走行用車輪を装着した走行台
車に、上部の水平枠杆同士が、左右方向を向いて
互いに平行をなす前後１対の支持枠を立設し、両
水平枠杆の上面に、前後方向を向いて互いに平行
をなす左右１対の係合杆を架設し、また、籠の下
面に固設した補強枠の、前後方向を向き、かつ上
記両係合杆に嵌合しうる間隔を有する左右１対の
平行枠杆の下面に、凸形係合板を垂設し、その前
後両端と平行枠杆の間に、上記水平枠杆が弛みな
く嵌合しうる係合溝を形成するとともに、少くと
も一方の係合溝の下縁に、係合板の中央に向う切
込溝を連設して可撓片を形成し、この可撓片を側
方に折り曲げて、他方の係合溝を走行台車の一方
の水平枠杆に係合させるとともに、両平行枠杆
を、両係合杆に嵌合した後、折り曲げた可撓片
を、真直ぐに延ばすことにより、走行台車と籠を
結合するように構成されている。

（本考案の効果） 本考案は、上述のように構成されているので、
ボルト等の部材やなんらの工具等を必要とせず、
使用場所において簡単に組立分解することがで
き、輸送が便利であるとともに、使用中に損傷し
た籠や走行台車を、新品と随時取り替えることが
でき、しかも、組立てにボルト等の小部品が不要
であるため、輸送時におけるこれら小部品の粉失
事故が起こることはない。

（実施例） 第１図は、本考案を適用したシヨツピングカー
トを示すもので、１は走行台車、２は走行用の車
輪である。

台車１の後部には、前面形が下向Ｕ字形をな
し、前上方に向かつて傾斜する、前後１対の支持
枠３，３が立設され、その上部の水平枠杆３ａ，
３ａ同士は、互いに平行をなしている。

両水平枠杆３ａ，３ａ上面左右両端部間には、
前後方向を向き、かつ互いに平行をなす、左右１
対の係合杆４，４が架設されている。

５は籠、６は籠５の後部に取付けた、シヨツピ
ングカートを走行させるための把手である。

第２図に示すように、籠５の下面には、上面形
後向Ｕ字形をなす補強枠７が固着され、その前後
方向を向く両平行枠杆７ａ，７ａは、上記両係合
杆４，４の間に嵌合している。

第３図に示すように、各平行枠杆７ａの下面後
部には、側面形凸形をなす係合板８が垂設され、
その前後両端と平行枠杆７ａの間に形成された係
合溝９，９は、前後両支持枠３，３の水平枠杆３
ａ，３ａに、弛みなく係合している。

各係合板８における、前方の係合溝９の下縁に
は、後方に向う切込溝１０が切設され、係合板８
の前下端には、可撓片８ａが形成されている。

第４図に示すように、籠５は、各係合板８の可
撓片８ａを内方に折り曲げて、後方の係合溝９
を、後方の水平枠杆３ａにおける係合杆４の内方
に、前方より係合し、ついで、両係合杆４，４の
間に、両平行枠杆７ａ，７ａを嵌合した後、折り
曲げた可撓片８ａを真直ぐに延ばして、再生され
た前方の係合溝９を、前方の水平枠杆３ａに係合
して、走行台車１に取付けたものである。上述と
逆の操作により、簡単に分解することができる。

本考案のシヨツピングカートの籠５は、上述の
ように、両平行枠杆７ａ，７ａが、走行台車１の
両係合杆４，４の間に嵌合しているので、左右に
移動することはなく、また、各係合溝９が各水平
枠杆３ａに係合しているので、籠５の前部が、上
下に揺動したり、走行台車１より外れたりするこ
とはない。

しかも、構成が簡単で、組立分解が容易であ
る。

なお、上述においては、両平行枠杆７ａ，７ａ
を両係合杆４，４に内嵌したが、外嵌しても同様
の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案を適用したシヨツピングカー
トの側面図、第２図は、第１図のＡ−Ａ線におけ
る断面図、第３図は、第２図の要部拡大斜視図、
第４図は、組立中の状況を示す第３図に相当する
斜視図である。 １……走行台車、２……車輪、３……支持枠、
３ａ……水平枠杆、４……係合杆、５……籠、６
……把手、７……補強枠、７ａ……平行枠杆、８
……係合板、８ａ……可撓片、９……係合溝、１
０……切込溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面に走行用車輪を装着した走行台車に、上部
   の水平枠杆同士が、左右方向を向いて互いに平行
   をなす前後１対の支持枠を立設し、両水平枠杆の
   上面に、前後方向を向いて互いに平行をなす左右
   １対の係合杆を架設し、また、籠の下面に固設し
   た補強枠の、前後方向を向き、かつ上記両係合杆
   に嵌合しうる間隔を有する左右１対の平行枠杆の
   下面に、凸形の係合板を垂設し、その前後両端と
   平行枠杆の間に、上記水平枠杆が弛みなく嵌合し
   うる係合溝を形成するとともに、少くとも一方の
   係合溝の下縁に、係合板の中央に向う切込溝を連
   設して可撓片を形成し、この可撓片を側方に折り
   曲げて、他方の係合溝を走行台車の一方の水平枠
   杆に係合させるとともに、両平行枠杆を、両係合
   杆に嵌合した後、折り曲げた可撓片を、真直ぐに
   延ばすことにより、走行台車と籠を結合するよう
   にした組立式シヨツピングカート。