JPS6335823B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はデイーゼル機関の負荷検出器に関し、
更に詳しくは従来の燃料噴射ポンプに格別の変更
を加えることなく適用できるようにしたデイーゼ
ル機関の負荷検出器に関する。

（従来の技術） デイーゼル機関の出力、即ち負荷は該デイーゼ
ル機関へ供給される燃料供給量にほぼ比例するの
で、該デイーゼル機関を最適に制御するためには
時々刻々の燃料供給量を検出することが必要であ
る。燃料供給量を現わす因子としては、車両用デ
イーゼル機関ではアクセルペダルの踏み込み量
や、燃料噴射ポンプのコントロールレバーの回転
量、燃料コントロールラツクの移動量等がある。

この負荷検出のために、燃料コントロールラツ
クの移動量を検出するようにした構造は従来公知
である。（実公昭51−15885号公報参照） （発明が解決しようとする問題点） 上記従来公知の燃料コントロールラツク移動量
検出方式には、次のような問題点があつた。

まず、上記従来公知方式では、燃料コントロー
ルラツクの移動量を検出するためにコイルを設
け、該コイルを貫通して摺動子（燃料コントロー
ルラツクの一部）を設ける構造となつている。こ
のコイルの取り付けや摺動子の設置のため、燃料
噴射ポンプの構造を設計変更しなければならな
い。しかも、その設計変更いかんによつては燃料
噴射ポンプ回りのレイアウトにも影響を与える恐
れがあつた。

又、コイルと燃料コントロールラツクとを別々
に設置され、互いに連結構造となつていないの
で、機関の振動を受けてコイルと燃料コントロー
ルラツクとの位置関係に狂いが生じ易く、検出精
度が良くなかつた。

本発明は、上記のような事情に鑑みてなされた
ものであり、本発明の第１の目的は公知の燃料噴
射ポンプに格別の設計変更を加えることなく設置
できる小型で安価な負荷検出器を提供することに
あり、本発明の第２の目的は振動による検出精度
の低下の小さい負荷検出器を提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 本発明の特徴とする構成は、燃料噴射ポンプの
コントロールレバーと回転式電位差計のレバーと
をリンクで平行四辺形状に連結し、コントロール
レバーの回転を回転式電位差計によつて検出する
ようにしたところにある。

（実施例） 以下、図によつて本発明の実施例について説明
する。

第１図において、１は燃料噴射ポンプ、２はガ
バナーである。ガバナー２の側方にはデイーゼル
機関への燃料供給量を増減するためのコントロー
ルレバー３が配置され、該コントロールレバー３
の基端はガバナー２内に延びるコントロールレバ
ー回動軸４に固定されている。コントロールレバ
ー回動軸４に近接してガバナー側壁には本発明の
負荷検出器５が取り付けられている。該負荷検出
器５は、検出器本体としての回転式可変抵抗器で
ある回転式電位差計６と、該回転式電位差計６の
回転子６Ａに一端を固定されると共に、コントロ
ールレバー３に平行に設けられたレバー７と、該
レバー７に一端を枢着されると共に、コントロー
ルレバー３に他端を枢着されたリンク８と、該回
転式電位差計６が固定されている取付板９と、か
ら構成されている。

この実施例ではレバー７とリンク８とがコント
ロールレバー３と共にコントロールレバー回動軸
４と回転子６Ａとを同期回転させるための同期連
結装置１０を構成している。

ここで、取付板９はこの負荷検出器５の専用と
しても良いが、例えば図示のように排気ブレーキ
弁作動用リミツトスイツチ１１の取付板と共用で
きるような構成としてもよい。この場合には、レ
バー７にアーム７Ａを突出させ、該アーム７Ａを
該リミツトスイツチ１１に接触させるようにする
と良い。

第１図の実施例では回転式電位差計６及び同期
連結装置１０の一部（即ち、レバー７とリンク
８）並びに取付板９とが一体となつて一つの検出
器ユニツトを構成しているが、第２図の実施例の
ように回転式電位差計６の固定子６Ｂに取付けフ
ランジ６Ｃを設ける場合には取付板９を省略する
ことができる。

回転式電位差計６は回転子６Ａの回転角度の大
きさに比例した電気抵抗変化を固定子６Ｂの出力
端子（図示しない）に発生するように構成されて
おり、前述のコイルと摺動子の方式と比べて小
型、かつ安価である。

一方、本発明の負荷検出器においては、コント
ロールレバー回動軸４と回転式電位差計６の回転
子６Ａとがコントロールレバー３を含む同期連結
装置１０を介して連結されているので、コントロ
ールレバー回動軸４の回転角を機械的に増幅して
該回転子６Ａに伝達したり、あるいは該回転式電
位差計６の出力電圧の零点の変更を該同期連結装
置１０の調整によつて行なうことができる。この
ような調整はレバー７とコントロールレバー３の
長さ及び両レバーに対するリンク８の連結位置、
等の変更によつて行なうことができるが、例えば
第３図図示のようにレバー７とコントロールレバ
ー３とに数個の孔７ａ及び孔３ａをあけておき、
該孔７ａ，３ａに沿つてリンク８の長さやその枢
着位置を変更するようにしても良い。

該負荷検出器５をガバナー２等に取り付ける時
には取付板９もしくは回転式電位差計６の取付け
フランジ６Ｃをビス等によつてガバナー２の側壁
に締着した後、リンク８をコントロールレバー３
に枢着すれば良い。

（発明の効果） 以上に説明した本発明によると、次のような効
果を奏する。

まず、本発明によると従来の燃料噴射ポンプに
格別の設計変更を加えることなく実施できるの
で、低コストである。

従来のコイルと摺動子を用いて燃料コントロー
ルラツクの移動量を計るものでは、その移動量と
見合う大きさの検出器となつてしまうので、装置
が大型となりかつ高コストとなるが、本発明は回
転式の電位差計を用いているので、小型かつ低コ
ストである。

従来のコイルと摺動子を用いる方式は、コイル
と摺動子とが互いに連結構造となつていないの
で、振動等によつて互いの位置関係にずれが生じ
易いが、本発明ではコントロールレバーと回転式
電位差計とが平行四辺形のリンク機構によつて相
互に連結された構造となつているので、振動によ
る相互の位置のずれが起こり難く、検出機構とし
て精度の高いものとなつている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の負荷検出器の一実施例の側面
図、第２図は第１図の一部の変形実施例の側面
図、第３図は同じく第１図の一部の変形実施例を
示す図である。 １：燃料噴射ポンプ、２：ガバナー、３：コン
トロールレバー、４：コントロールレバー回動
軸、５：負荷検出器、６：回転式電位差計、７：
レバー、８：リンク、９：取付板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 燃料噴射ポンプのコントロールレバー回動軸
   に近接して回転式電位差計を固定し、前記コント
   ロールレバーと前記回転式電位差計の回転子に設
   けられたレバーとを平行に設け、前記コントロー
   ルレバーと前記レバーとを前記コントロールレバ
   ー回動軸と前記回転式電位差計とを結ぶ線と平行
   なリンクで接続したことを特徴とするデイーゼル
   機関の負荷検出器。