JPS6334666Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は被支持体に対して脚体が折り畳み自在
に設けられた脚装置に関する。

たとえば、ローラを往復駆動して人体を指圧す
る指圧装置は、上面が開口しこの開口面にシート
が張設された本体内に支持フレームを走行自在に
設け、この支持フレームに上記ローラを回転自在
に設けてなる。そして、上記支持フレームを往復
走行させることにより、上記シート上に横臥した
利用者をローラで押圧するようになつている。

ところで、上記構成の指圧装置は、その本体を
床面などに水平に設置して、ローラによる指圧効
果、すなわち筋肉の凝りをとるという目的にだけ
利用されていた。しかしながら、利用者の疲労回
復効果の向上や健康管理を考えた場合、上記指圧
装置を利用するときに利用者の血液循環を考慮し
なければならないということが提言されている。
たとえば、健康な利用者は、頭部側を低くして指
圧を受けた方が全身の血液循環が良くなるから疲
労回復効果が大きく、高血圧の人は頭部側を高く
して指圧を受け、頭部への血液循環を押えた方が
健康によい。したがつて、指圧装置には、この本
体を利用者の健康状態に応じて傾斜させて支持す
ることのできる折り畳み自在な脚体を設ける必要
がある。

従来、脚体を折り畳み自在に設けるには、種種
の構成のものが実用化されている。たとえば脚体
に突出方向に弾性的に付勢して突起を設ける一
方、脚体の支持部には上記突起が係合する係合孔
を穿設し、これらの係合によつて脚体を起こした
状態で支持するようにしたものがある。しかしな
がら、このような構成によると、突起および係合
孔が脚体とこの支持部との大きさに制限を受けて
あまり大きくすることができないので、脚体を折
り畳むための係合孔から突出した突起を押圧操作
するとき、この突起の位置が確認しずらく操作性
が悪いという欠点があつた。また、折り畳まれた
脚体はなんら支持がなされておらず、自由に回動
する状態なので、本体を脚体が回動しやすい方向
に傾むけると、上記脚体が倒れてくるという欠点
もあつた。

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、
その目的とするところは、被支持体に折り畳み自
在に設けられる脚体の折り畳み操作がしやすく、
しかも折り畳まれた脚体がこの折り畳み状態で保
持されるようにして、この脚体が被支持体の傾き
状態によつてこの下面から倒れ出てくることがな
いようにした脚装置を提供することにある。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。図中１は上面が開口した矩形箱状をなしこ
の開口面にカバー２が張設された被支持体として
の指圧装置の本体である。この本体１内には一対
のレール３，３が長手方向に沿つて敷設され、こ
のレール３，３上には支持フレーム４が走行自在
に設けられている。この支持フレーム４は平行に
離間した一対の支持体５，５を帯状の弾性板６，
６で連結してなる。各支持体５，５にはローラ軸
７，７が架設され、このローラ軸７，７にはそれ
ぞれ複数のローラ８…が回転自在に設けられてい
る。上記支持体５，５の両側には車輪９…が設け
られ、これら車輪９…を上記レール３，３に接地
させている。

本体１内には、長手方向一端部にモータ１０と
変速機１１とが一体となつた駆動源１２が配置さ
れ、この駆動源１２からは駆動プーリ１３を嵌着
した出力軸１４が突出している。そして、この駆
動プーリ１３と本体１内の他端部に設けられた従
動プーリ（図示せず）とには中途部を上記支持フ
レーム４に連結したワイヤ１５が張設されてい
る。したがつて、駆動源１２が作動することによ
り、ワイヤ１５を介して上記支持フレーム４が本
体１内を長手方向に沿つて往復駆動されるように
なつている。

このように構成された本体１には、その下面四
隅部に支持部１６…が設けられ、これら支持部１
６…にはそれぞれ脚体１７…が折り畳み自在に設
けられている。すなわち、上記支持部１６は合成
樹脂製の一対の支持部材１８，１８を接合し、こ
れらを２本のねじ１９，１９で上記本体１の下面
角部に固定してなる。一対の支持部材１８，１８
の接合面間には、軸受部２０および係止部２１が
支持部材１８，１８の幅方向に並設され、この係
止部２１の空間を形成する上下壁内面には突起２
２，２２が突設されている。さらに、上側に位置
する一方の支持部材１８には、この上面に開放し
た凹所２３が設けられ、この凹所２３には軸状体
２４が突設されている。

一方、本体１の長手方向両端に位置する各一対
の脚体１７，１７は、上部連結部材２５と下部連
結部材２６とで上下端部が連結されている。上部
連結部材２５の両端部にはアーム２７，２７（一
方のみ図示）が突設され、このアーム２７と脚体
１７との間には軸２８が架設されていて、この軸
２８には外周面に90度間隔で４つのＶ字状の溝２
９…が刻設された円板状の係止部材３０が設けら
れている。さらに、上部連結部材２５の端部には
上面に段部３１、前面に通孔３２が穿設され、こ
れらによつて被挾持部としての被挾持片３３が形
成されている。そして、各脚体１７…はその軸２
８を一対の支持部材１８，１８によつて形成され
た軸受部２０に回転自在に支持されて本体１に連
結されている。

また、支持部１６には、ポリアセタールなどの
合成樹脂によつて成形されたストツパ３４が連結
されている。このストツパ３４は、一端に取付孔
３５が穿設された連結部３６、他端に杆部３７を
有するとともに、連結部３６側の一端部からはほ
ぼ逆Ｊ字状の挾持部３８が延出され、この挾持部
３８には上記上部連結部材２５に形成された被挾
持片３３の肉厚よりもわずかに小さな間隔で一対
の爪片３９，３９が突設されている。そして、こ
のストツパ３４は上記連結部３６の取付孔３５を
上側に位置する支持部材１８に設けられた軸状体
２４に嵌合させることにより、その杆部３７を本
体１の長手方向の端面に臨ませて支持部１６に連
結されている。

なお、ストツパ３４は４つの支持部１６…の全
てに設けてもよいが、各一対の脚体１７，１７が
上下部連結部材２５，２６で連結されているか
ら、この連結された脚体１７，１７の一方に対応
する支持部１６だけに上記ストツパ３４を設ける
ようにしてもよい。

このような構成によれば、脚体１７…を起こす
と、第４図に示すように上部連結部材２５に形成
された被支持片３３がストツパ３４の挾持部３８
に突設された一対の爪片３９，３９によつて弾性
的に挾持されるため、この挾持によつて上部連結
部材２５と一体な一対の脚体１７，１７は起こさ
れた状態に保持されることになる。

また、脚体１７…を折り畳むには、本体１の長
手方向端面に臨んだストツパ３４の他端部に形成
された杆部３７を押し上げる。すると、ストツパ
３４が合成樹脂で形成されていることにより、杆
部３７の上方への弾性変形に連動して挾持部３８
が第４図に矢印で示す方向に変位し、一対の爪片
３９，３９による被支持片３３の挾持状態が開放
されるので、各一対の脚体１７，１７をそれぞれ
折り畳めばよい。このとき、軸２８に設けられた
係止部材３０の溝２９…が係止部２１の突起２
２，２２に弾性的に係脱し、約90度折り畳んだ状
態において突起２２，２２が一対の溝２９，２９
に係合する。したがつて、この係合によつて脚体
１７…の折り畳み状態が保持されているから、本
体１の傾斜状態に係わらず脚体１７…が本体１の
下面から倒れ出てくるようなことがない。

このように、指圧装置の本体１の長手方向両端
部に設けられる各一対の脚体１７，１７を折り畳
み自在としたことによつて、本体１を従来と同様
水平にして使用することができるとともに、健康
な人が利用する場合には第６図に示すように頭部
側を低くすることができ、高血圧の人が利用する
場合には第７図に示すように頭部側が足部側より
も高くなるようにすることができる。したがつ
て、利用者の健康状態に応じて本体１を傾斜させ
ることができるから、単なる指圧効果だけでな
く、利用者の血液循環を考慮して健康回復を促進
することができる。

以上述べたように本考案によれば、脚体および
この脚体を折畳み自在に支持した支持部の他に、
この支持部の近傍にストツパを設け、このストツ
パによつて脚体を立てた状態で保持することがで
きるとともに、この保持状態を簡単に開放するこ
とができるようにしたから、脚体の起上操作が容
易に行なえるばかりか、ストツパを十分大きくし
てこの操作をしやすくすることが可能であるから
操作性の向上が計れる。また、脚体は支持部に設
けられた係止部によつてその折り畳まれた状態が
弾性的に保持されるから、上記支持部が取付けら
れる指圧装置の本体を傾斜させたりしても折り畳
まれた脚体が被支持体の下面から倒れ出てくるよ
うなことがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は被支
持体を水平に支持した状態の側面図、第２図は被
支持体の内部構造を示す平面図、第３図は脚装置
の分解斜視図、第４図は脚体を起こした状態を示
す要部の断面図、第５図は同じく倒した状態を示
す要部の断面図、第６図と第７図はそれぞれ被支
持体を傾斜させて支持した状態の側面図である。 １……本体、１６……支持部、１７……脚体、
２０……軸受部、２１……係止部、２２……突
起、２８……軸、２９……溝、３０……係止部
材、３３……被挾持片（被挾持部）、３４……ス
トツパ、３７……杆部、３８……挾持部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に往復駆動されるローラが設けられた指圧
   装置の本体と、この本体の下面に設けられた支持
   部と、この支持部に形成された軸受部および係止
   部と、この軸受部に回転自在に支持された軸を備
   えた脚体と、この脚体の軸に設けられ上記係止部
   に突設された突起と弾性的に係脱する溝を有しこ
   の係合によつて上記脚体を所定の折り畳み角度で
   保持する係止部材と、上記脚体に設けられた被挾
   持部と、上記本体の下面で支持部の近傍に設けら
   れ一端に脚体を起こしたときに上記被挾持部を弾
   性的に挾持する挾持部が形成され他端にこの挾持
   状態を開放することのできる杆部を有するストツ
   パとを具備した脚装置。