JPS6333256Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はギター等の絃楽器の絃張設装置に関す
るものである。

本考案の目的は絃を張つた後の調絃（調音）が
容易に行なえまた従来必要不可欠であつた糸巻を
不要にした絃楽器の絃張設装置を提供することに
ある。

即ち本考案は絃楽器１の天神部２に絃３の挿通
孔４を有する絃取付駒５を配置し、該取付駒５は
天神部２に固定した支持部材６に絃張方向と略直
交する止軸７を介して首振り自在に枢支するとと
もに、取付駒５の一側に設けた加圧部８に対し、
支持部材６に螺合した絃の張力を変える調節ねじ
９の先端を当接させたことを特徴とする絃楽器の
絃張設装置である。

図示の実施例は電気ギターについて本考案を実
施したもので、１０は絃楽器１のさお部、１１は
テールピース１２を設けた胴部である。従来のも
のと異なり、絃３は天神部２の方の絃張設装置Ａ
からテールピース１２側の装置Ｂへ向けて張られ
る。第２図、第３図の例では、絃取付駒５は絃張
方向に長い直状にして、一端に絃挿通孔４を他端
に加圧部８を夫々有し、一端よりに設けた軸孔１
３に絃張方向と略直交する支軸７を介して支持部
材６へ取付けられる。１４，１４は支持部材６の
上部一側に突設した一対の支軸取付用軸受片、１
５，１５はその軸受孔、１６は支持部材６の下部
外周に形成したおねじ部、１７はこれと螺合する
めねじ部材、１８は支持部材６に縦に貫設しため
ねじ孔、１９は先端１９ａが前記加圧部８に当接
する調節ねじ９のねじ部で下端に操作輪１９ｂを
有する。従つて天神部２の所定位置に予め形成さ
れている取付孔２０に支持部材６を挿入し、めね
じ部材１７を用いて天神部２に固定し、調節ねじ
９を回すと取付駒５が止軸７を中心に首を縦に振
る如く動くため絃３の張力を変えることができ
る。第４図、第５図の例は取付駒５′を略Ｌ時形
に形成し、一端に加圧部８′他端に絃挿通孔４′を
夫々設け他端よりに設けた軸孔１３′に支軸７′を
介して絃張方向と略直交するように取付けたもの
で、支持部材６′は他端上部に稍長目の軸受片１
４′，１４′一対を有する。他の構成は前記の例の
ものと同じであるので符号を共用し、説明を省略
する。

而してテールピース１２側の絃取付装置Ｂは、
テールピース下部の胴部１１に形成した絃挿通孔
２１より絃３を裏側へ引出し、胴部裏面の凹部２
２に起伏自在に軸支２３した取付部材２４に止ね
じ２５に巻いて緊縛され、該取付部材２４は第２
調節ねじ２６を移動端に螺合しその先端を当盤２
７に当接し両盤２４，２７を端部で接離し絃３の
張力を変えることができる。２８，２８…はテー
ルピース１２のＬ型係止部に取付けた微調節ね
じ、２９，２９…は該ねじ２８に螺装した微調節
駒、３０，３０…は前記ねじ２８に套装した押ば
ね、３１，３１…は絃３の通孔、３２…はテール
ピース１２及び当板２７の取付ねじを夫々示す。

本考案は以上の如く構成されており、天神部２
に絃３に端部３′を係止する取付駒５を有し、該
取付駒５を天神部２の加圧部８に当接させた調節
ねじ９を回して取付駒５の取付角を可変すること
により絃３の張力を変えられるようにしたので、
絃３の取付けが非常に容易に行なえ、かつ絃３を
張つた後の調絃（調音）が素早く正確にできると
ともに、糸巻が不要になりそのため、天神部の形
態も糸巻きを列設する従来の形態にとらわれずに
自由にデザインすることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る絃楽器の絃張設装置の実施例
を示すもので、第１図は全体図、第２図は分解斜
視図、第３図は縦断面図、第４図は他の例の分解
斜視図、第５図はその縦断面図、第６図はテール
ピースの平面図、第７図は取付部材の平面図、第
８図はテールピース側張設装置の縦断面図であ
る。 １……絃楽器、２……天神部、３……絃、４…
…挿通孔、５……絃取付駒、６……支持部材、７
……止軸、８……加圧部、９……調節ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絃楽器１の天神部２に絃３の挿通孔４を有する
   絃取付駒５を配置し、該取付駒５は天神部２に固
   定した支持部材６に絃張方向と略直交する止軸７
   を介して首振り自在に枢支するとともに、取付駒
   ５の一側に設けた加圧部８に対し、支持部材６に
   螺合した絃の張力を変える調節ねじ９の先端を当
   接させたことを特徴とする絃楽器の絃張設装置。