JPS6331Y2

JPS6331Y2 -

Info

Publication number: JPS6331Y2
Application number: JP1982021875U
Authority: JP
Priority date: 1982-02-17
Filing date: 1982-02-17
Publication date: 1988-01-05
Also published as: JPS58122919U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は機体に対する上下高さ（刈高さ）の
調整はもちろんのこと、左右の車輪を段違いに設
定し、あぜ道等の法面の草刈りも可能にしたモア
ーの車輪に関するものである。

略、椀を伏せたようなカバーの中で、カツター
を水平回転させて草を刈るモアーはよく見受けら
れる。このようなモアーの機体の支持と移動は車
輪を用いるのが一般的であるが、刈高さの調整は
車輪と機体の相対高さを変えて行なうものが多
い。

また、四輪自走車両の車体を山林の斜面走行時
においても水平に保持できるように、前後の車輪
あるいは左右の車輪をそれぞれの油圧シリンダー
等を介して段違いに調整可能に構成し、この車両
に別の油圧シリンダーを介して上下動可能に、半
球形の接地部を有する刈取刃を取付けて草刈機と
なしたものがある。しかしながら、前者は、刈取
高さ調整のみをするもので、カツターをあぜ道等
の法面に平行に保持できず、しかも、安定走行が
難しい等の問題があり、また、後者は、車体を水
平に保持して斜面走行できる車両に対し上下動可
能に刈取刃を取付けたものであることから、刈取
刃が前述のように特異な形状となり、刈ムラが生
じ易くなる上、構造も複雑で、その操作も難しい
等の問題があつた。

この考案は車輪を装着する装着アームを固定ピ
ンの回りに回動させることによつて刈高さを変更
するとともに、左右の装着アームの中間に平行リ
ンクを介することで、左右の車輪を段違いに設定
できるようにし、法面の草刈りもできるようにし
たものである。

以下、この考案の具体的な実施例を図面を参照
して説明する。

第１図はこの考案に係る車輪を装着したモアー
の側面図、第２図は同じく平面図、第３図は駆動
系統を示す断面図、第４図は背面図である。

モアーは椀を伏せたようなカバー１の上にエン
ジン２を積載し、エンジン２から回転軸３を垂下
せしめ、これにバー状のカツター４を固着しカバ
ー１内でこのカツター４が水平回転されるように
なつている。また、操縦用のハンドル５を後延せ
しめるとともに、このハンドル５は継足点６を中
心にして前方へ傾倒できる構成になつている。

車輪７…は２軸４輪型であるが、各車輪７はそ
れぞれ分割されており、背面視Ｌ字型の装着アー
ム８に装着されている一方、左右一組の装着アー
ム８，８は中間に平行リンク９を介して同軸的に
枢支連結されるとともに、揺動アーム１０，１０
に対して固着されている。すなわち、揺動アーム
１０はピン１１によつて機体側面と平行に揺動可
能にカバー１に固定される一方で、他端側を平行
リンク９を構成する下側左右方向リンク１２ａに
対して上下方向リンク１３（装着アーム８上向
片）の下端とともに、ピン１４によつて枢着され
ているのである。さらに、上下方向リンク１３の
上端は上側左右方向リンク１２ｂに対してピン１
５によつて枢着されている。したがつて揺動アー
ム１０…を適宜揺動させてピン１１を固定する
と、カバー１と車輪７…の相対高さは異なり、ま
た、上側左右方向リンク１２ｂ，１２ｂを左右へ
動かし、適当なところでカバー１に固定すると、
車輪７…は地面と直角のままで段違いに設定され
るのである。なお、段違いに設定した状態を固定
するために、このリンク１２ｂ，１２ｂの左右方
向に孔１６…を形成しておき、カバー１に突設さ
れたピン１７，１７をこの孔１６…の中に挿入す
ることで位置が固定される。

その他、駆動系統はエンジン２に連結される伝
達軸１８を回転軸３と突合わせた状態にハウジン
グ１９等に対して軸支するとともに、副軸２０と
の間でギア２１による減速を行ないつつ、最終的
に回転軸３に動力を伝達する。また、回転軸３の
下端において、カツプリング２２により、カツタ
ー４を固着する。なお、刈取つた草茎はカバー１
の一側端側に形成された排出口２３から排出され
る。

次に、この考案により、平面地の草刈りと、法
面の草刈りをする場合について説明する。

平面地の草刈りは左右の車輪７，７を同一高さ
に設定して行なう。そして、この場合刈高さを変
更しようとするときは、ピン１１を弛めて後、所
望の高さになるよう揺動アーム１０をセツトして
から再びピン１１を締める。

あぜ道等の法面作業のときは、平行リンク９の
上側左右方向リンク１２ｂを左右方向へ動かし、
所定の傾斜に沿うよう左右の車輪７，７が位置し
たなら、その位置でピン１７，１７を孔１６に差
し込んで固定する。なお、一般的には上方の車輪
７，７はあぜ道等の法面の天頂部に接地している
ことになる。

以上、この考案は前記のような構成からなり、
また、作用をするのであるから、次のような効果
が期待できる。

まず、刈高さの調整はもちろんのこと、平行リ
ンク９の上側左右方向リンク１２ｂを左右方向に
操作してカバー１にピン１７で固定して車輪７…
に対し機体を傾けることにより、前記のように法
面刈りができる。そして、この場合、機体の傾き
程度は任意に可能であるから、どのような傾斜の
法面であつても刈取る草に対し常時カツター４が
略垂直に作用するので、刈ムラを生じることなく
好適に草刈りをすることができる。さらに、刈高
さ調整と法面設定は前後同一の非常に簡単な構成
でできることから、別部材を付加したり、削除す
ることは不用であつて、製作コストが安く経済的
であるとともに、その変更調整操作性も、従来の
ように複雑な構成でないので、きわめて簡単かつ
容易で、しかも、スピーデイである等の点が挙げ
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るモアーの側面図、第２
図は同じく平面図、第３図は駆動部の断面図、第
４図はモアーの背面図である。符号、７……車輪、８……装着アーム、９……
平行リンク。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

水平回転可能なカツター４を下方開口のカバー
１内に有するモアーの前後左右に装備する２軸４
輪型の車輪７…において、左右それぞれの車輪７
…を装着する装着アーム８…を中間に平行リンク
９，９を介して枢支連結するとともに、前記各平
行リンク９，９の上側左右方向リンク１２ｂ，１
２ｂを、左右の車輪７…を段違いに設定するため
適宜左右方向にズラした位置でカバー１にピン１
７，１７で固定可能に形成し、法面刈取時におい
て前記カバー１およびカツター４が刈取面と略平
行になるよう構成し、これら装着アーム８…を機
体側面に沿つて上下に揺動可能に固定できる構成
にしたことを特徴とするモアーの車輪。