JPS6331625B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規な構造材で形成した組立構造
体、詳しくは、表面材と裏面材との間に、断面形
状が湾曲状の凹凸部を交互に連設した波形状の内
部材を介在させて２重構造となした合成樹脂製板
状体の所定箇処に屈曲突条部を設けた構造材を、
上記屈曲突条部で屈曲させて壁部及び天井部を形
成した組立構造体であつて、壁部と天井部との屈
曲部、及び一部を除く壁部同士の屈曲部は、屈曲
突条部を介して一体的に連設している、組立構造
体を提供するものである。

以下、本発明の組立構造体を図面に示す実施例
について説明する。

先ず、本発明を構成する構造材の基本構造の一
例を、第１図〜第３図について説明すると、本発
明に係る構造材は、第１図に示す如き形状をして
おり、合成樹脂製板状体１の所定箇処に屈曲突条
部６を設けたもので、合成樹脂製板状体１は、第
２図に示す如く、表面材２と裏面材３と、それら
の間に介在させた内部材４とで、内部に空隙５を
有する２重構造に一体的に形成されており、各構
成材２，３及び４の素材は、何れも合成樹脂であ
る。内部材４は、断面形状が湾曲状の凹凸部を交
互に連設した波形状であり、表面材２と裏面材３
との間には充分な空隙５が形成されている。

６は、上記板状体１を、所定間隔を置いて屈曲
して形成した屈曲突条部で、第３図に示す如く、
屈曲突条部６の屈曲基部７，７はくびれており、
その突条部は湾曲状に突出している。従つて、板
状体１の平板部は、この屈曲基部７，７におい
て、ヒンジ効果により屈曲し易くなつている。

上記屈曲突条部６の形成方法は、特に制限され
ないが、板状体１が合成樹脂で上述の如き２重構
造となつているため、真空吸着成形法、屈曲基部
７，７となり得る部分を加熱軟化させる方法等に
より容易に屈曲突条部６を形成することができ
る。

而して、本発明の組立構造体は、上述の如き形
態を基本構造とする構造材を用いて形成されるも
のである。即ち、予め、目的とする組立構造体の
形状に応じて、所定箇処に屈曲突条部を設けて所
定形状に構成した一枚の平板状の構造材を、その
屈曲突条部を屈曲させ、所定箇処を結合固定して
形成されるもので、次に、本発明の組立構造体の
実施例について説明する。

第５図に示す実施例について説明すると、これ
は、第４図に示す展開形状からなる一枚の平板状
の構造材Ｐから形成されたもので、構造材Ｐは、
それぞれ屈曲突条部６を介して並設した４個の壁
部形成部８′と、該壁部形成部８′の同一方向の側
縁にそれぞれ屈曲突条部６′を介して連設した４
個の三角形状の傾斜天井部形成部９′とからなつ
ており、各傾斜天井部形成部９′の側縁にはそれ
ぞれ結合片１０を連設してある。

従つて、上記構造材Ｐの各壁部形成部８′間の
屈曲突条部６が外方に位置するように、壁部形成
部同士８′，８′を直角（第６図参照）に屈曲させ
て屈曲基部７，７をビス（図示せず）等により固
定し、構造材Ｐの両端部の壁部形成部８′，８′の
端部同士を結合固定し、且つそれぞれ天井部形成
部９′を屈曲突条部６′で屈曲させ傾斜させ、それ
ぞれの結合片１０同士をビス（図示せず）等で結
合固定（第８図参照）すれば、第５図に示す如
く、壁部形成部８′によつて壁部８が形成され、
天井部形成部９′によつて天井部９が形成され、
且つ各隅部に屈曲突条部６の設けられた組立構造
体が完成する。尚、この屈曲組立に際して、壁部
形成部８′，８′の端部同士の結合は、第４図に示
す如く、一方の壁部形成部８′の端部に設けた屈
曲突条部６を介して行なわれるが、双方に屈曲突
条部６を設けておき、それらを重ね合せて結合す
れば、一層結合が確実となる。この他、図中、１
１は壁部８の一部に設けた開口部である。

また、第１０図に示す別の実施例について説明
すると、これは、第９図に示す展開形状からなる
一枚の平板状の構造材Ｑから形成されたもので、
構造材Ｑは、それぞれ屈曲突条部６を介して並設
した４個の壁部形成部８′と、該壁部形成部８′の
同一方向の側縁に一個置きに屈曲突条部６′を介
して連設した２個の四角形状の水平天井部形成部
９′とからなつており、該水平天井部形成部９′の
側縁にはそれぞれ結合片１０を連設してある。

従つて、上記構造材Ｑを、第５図に示す実施例
と同様に、各屈曲突条部６，６′において屈曲さ
せて所定箇処を前記実施例におけると同様に結合
すれば、第１０図に示す如く、壁部形成部８′に
よつて壁部８が形成され、天井部形成部９′によ
つて天井部が形成され、且つ各隅部に屈曲突条部
６の設けられた組立構造体が完成する。

上述の如き構成からなる本発明の組立構造体
は、壁部８及び天井部９が２重構造の板状体で結
合部以外は一体的に形成されているため、断熱性
に優れ、且つ目地処理に要する労力を著しく低減
させ、また各隅部には屈曲突条部が配されている
ため、充分な剛性を有している。

尚、実施例では、主要構成部のみを示したが、
細部については、適宜な造作材等を用いて内装仕
上げ等を行なえば良く、構造体自体を完全に独立
して構成しても、又他の構成体に組込んでも良
い。また、各屈曲突条部６は、第７図に示す如
く、適宜な金物（図示せず）を外方に嵌めて屈曲
突条部６内に空隙が生じないように固定すること
もできる。

また、実施例としては、一枚の平板状の構造材
のみから組立構造体を形成した例のみを挙げた
が、必要に応じ、２以上の構造材を適宜組合せて
本発明の構造体を形成することもできる。

叙上の如く、本発明の組立構造体は、目的に応
じた形状の構造材を用意しておけば、屈曲突条部
で屈曲させて組立て結合固定する丈で完成される
ものであり、極めて少ない労力で以て家屋の内部
構造、又は小屋自在を形成することができ、本発
明の組立構造体を構成する構造材自体も容易に所
望の形状に形成し得ること等と相俟ち、従来の構
造体に見られない、種々の優れた効果を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る構造材の一例の概略を
示す断面図、第２図は、第１図上Ａ部分の拡大断
面図、第３図は、第１図上Ｂ部分の拡大断面図、
第４図は、第５図に示す本発明の一実施例を形成
する構造材の展開状態を示す平面図、第５図は、
本発明の一実施例を示す斜視図、第６図は、第５
図（及び第１０図）に示す実施例における屈曲突
条部の形態を示す平面図、第７図は、屈曲突条部
の別の形態を示す平面図、第８図は、第１０図
（及び第５図）に示す実施例における天井部の結
合部の断面図、第９図は、第１０図に示す実施例
を形成する構造材の展開状態を示す平面図、第１
０図は、本発明の別の実施例を示す斜視図であ
る。 １……構造材、２……表面材、３……裏面材、
４……内部材、５……空隙、６，６′……屈曲突
条部、８……壁部、８′……壁部形成部、９……
天井部、９′……天井部形成部、１０……結合片。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 表面材と裏面材との間に、断面形状が湾曲状
   の凹凸部を交互に連設した波形状の内部材を介在
   させて２重構造となした合成樹脂製板状体の所定
   箇所に屈曲突条部を設けた構造材を、上記屈曲突
   条部で屈曲させて壁部及び天井部を形成した組立
   構造体であつて、壁部と天井部との屈曲部、及び
   一部を除く壁部同士の屈曲部は、屈曲突条部を介
   して一体的に連設している、組立構造体。 ２ 上記構造材は、一枚の所定形状の平板状体で
   ある、特許請求の範囲打１項記載の組立構造体。 ３ 上記構造材は、それぞれ屈曲突条部を介して
   並設した４個の壁部形成部と、該壁部形成部の同
   一方向の側縁にそれぞれ屈曲突条部を介して連設
   した４個の傾斜天井部形成部とからなつている、
   特許請求の範囲第１項記載の組立構造体。 ４ 上記構造材は、それぞれ屈曲突条部を介して
   並設した４個の壁部形成部と、該壁部形成部の同
   一方向の側縁に一個置きに屈曲突条部を介して連
   設した２個の水平天井部形成部とからなつてい
   る、特許請求の範囲第１項記載の組立構造体。