JPS6331623B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はボツクスカルバート等の管渠設置工
法に関する。

従来オープンカツトされた溝底に管渠を設置す
る場合地盤上に栗石、砂を布設し、その上に空練
りモルタル、あるいは捨コンを打設して基礎工を
造成している。ところで前記従来方法では基礎工
のレベル出しに手間が掛り、また捨コンを使用す
る場合所要の耐力が出るまでに養生時間が必要と
なり施工の迅速化が困難である。さらに溝の掘削
に推進山留機を使用する場合、油圧ジヤツキによ
る推進反力を設置した管渠にとるが、基礎工の上
面精度が完全でないと油圧ジヤツキで押すと管渠
が浮上したり、片押しになることが屡々ある。

この発明は前記従来の問題点を解消すべく開発
された工法で、以下その詳細を図示した実施例に
よつて説明する。

先ずこの工法に使用される管渠１、すなわちボ
ツクスカルバートの底部周縁の両側および先端側
の僅か内寄りにスカート部２，３が形成され、底
面に凹部４が形成され、また先端側スカート部３
の外側にも小凹部５が形成されている。またこの
管渠１の躯体の一部、特に４隅部には接続方向の
鋼棒挿通孔６が貫通して設けてあり、かつ鋼棒挿
通孔６と交叉する方向に鋼棒締付凹溝７が設けて
ある。また底板にはグラウト注入孔８が設けてあ
る。

施工に際しては推進山留機Ａ間をバツクフオー
等によつて掘削し、その掘削溝底に砂類を布設し
てマウンド９を形成し、次いで管渠１をマウンド
９上に吊り下げたままで鋼棒１０の先端部を先に
設置定着した管渠１の鋼棒挿入孔６にセツトし、
吊り下げたその管渠１をジヤツキＢで押すことに
よつてマウンド９には荷重をかけず先に設置定着
した管渠１に圧接し、管渠１の鋼棒挿通孔６内に
収納してある鋼棒１０を接続する管渠１，１間に
跨るよう位置させ、鋼棒締付凹溝７内においてナ
ツトにより緊締し、接続される管渠１を片持梁上
に連結支持させる。なお管渠の先端側の小凹部５
に対応してマウンド９上の所要位置にグラウト圧
に耐える量の砂９′を盛上げて管渠１，１間の接
続部からグラウト材の流出を防止するようにす
る。また砂９′を盛上げる際は管渠１，１間目地
部にもグラウト材がグラウトされる様に砂９′を
盛上げると、管渠１，１間目地部の止水構造とな
る。また推進山留機Ａが推進する際、管渠１の側
部には埋戻しまたは砂等吹込み充填する。

以上のようにして周囲が密閉状態となつた管渠
１の底面の凹部４内にグラウト用ポンプ１１を通
じてセメントモルタル等のグラウト材１２を注入
し硬化させる。なおこのグラウト材の注入作業は
複数の管渠１について同時的に実施してもよい。
なお凹部４には必要に応じて、適当な位置に空気
抜き孔を取り付けてもよい。

以上の施工を推進山留機Ａの推進に伴つて繰返
し、また管渠１の上方には適宜土砂を埋戻して施
工を完了する。

この発明は以上の構成からなり掘削溝底は砂類
を布設してマウンドを形成し直ちに管渠を搬入で
き、しかも鋼棒で連結することにより、順次設置
でき、また推進ジヤツキの反力をとることができ
る。

グラウト作業は後で適宜で施工でき、全体とし
て施工を容易とするとともに迅速な施工を可能な
らしめることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図および第３図は管渠の正面図と
−，−断面図、第４図、第５図および第
６図は施工過程の概要を示した断面図、第７図は
施工過程の詳細断面図、第８図、第９図は鋼棒に
よる接合部断面図である。 １……管渠、２，３……スカート部、４……凹
部、５……小凹部、６……鋼棒挿通孔、７……凹
溝、８……グラウト注入孔、９……マウンド、
９′……砂、１０……鋼棒、１１……ポンプ、１
２……グラウト材、Ａ……推進山留機、Ｂ……ジ
ヤツキ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 掘削溝底に砂類を布設してマウンドを形成
   し、次いで底部周縁にスカート部を形成し、底面
   に凹部の形成された管渠を前記マウンド上に設置
   し、その管渠を先に設置定着した管渠と鋼棒によ
   つて連結支持させ、次いで周囲が密閉状態となつ
   た前記凹部にグラウト注入し、次いで前記工程を
   順次繰返すことを特徴とする管渠設置工法。