JPS633154Y2 - - Google Patents

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JPS633154Y2
JPS633154Y2 JP1981037395U JP3739581U JPS633154Y2 JP S633154 Y2 JPS633154 Y2 JP S633154Y2 JP 1981037395 U JP1981037395 U JP 1981037395U JP 3739581 U JP3739581 U JP 3739581U JP S633154 Y2 JPS633154 Y2 JP S633154Y2
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resin
aluminum
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capacitor
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Description

【考案の詳細な説明】
本考案は機械的ストレスに耐えられ、洗剤によ
り腐食されないアルミ電解コンデンサに関する。 アルミ電解コンデンサの一般的構成を第1図に
示す。すなわち、コンデンサ素子1をアルミケー
ス2の内部に収納し、コンデンサ素子の内部リー
ド線3および外部リード線4を貫通させる弾性封
口体5をアルミケース2の開口部に挿入して、ア
ルミケース2の側面および上端部を弾性封口体5
を介して絞り、アルミケース外周部に絶縁チユー
ブ6をかぶせた構成としたものである。 このような構成においては輸送時やプリント基
板への装着時に外部リード線4に機械的衝撃が加
えられると内部リード線3を介してコンデンサ素
子1に伝わり、第2図に示すような漏れ電流特性
にノイズを発生するなどの欠点を有していた。 またコンデンサをプリント基板にハンダ付けし
た後に、ハンダフラツクスを取り除くためにプリ
ント基板全体を有機ハロゲン系の洗剤で洗浄する
場合、洗剤がコンデンサ封口部より浸入し、内部
のコンデンサ素子1のAl金属と接触分解し遊離
ハロゲンイオンが生成し、電極の腐食、リード線
の腐食断線、ガス発生による開弁などを発生して
いた。 封口部への洗剤の浸入経路としては、)アル
ミケースと弾性封口体の界面、)弾性封口体自
体からの透過、)弾性封口体とリード線の界
面、が考えられる。 しかし、絞りの条件が適切であれば、)の経
路による浸入が主となつている。すなわち、弾性
封口体としてはスチレン−ブタジエンゴム
(SBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、
プチルゴム(IIR)などの合成ゴムが用いられて
いるが、これらはいずれも有機ハロゲン系の洗剤
に膨潤し、洗剤を透過する。洗剤としてはフツ素
系洗剤1,1,2−トリクロル−1,2,2トリ
フルオルエタン、塩素系洗剤1,1,1−トリク
ロルエタンなど種々のものが用いられているが、
1,1,1−トリクロルエタンが最もアルミの腐
食を起こしやすい。 第3図は1,1,1−トリクロルエタンを用い
た場合の各種合成ゴムおよび樹脂材料の膨潤ある
いは浸透による重量増加測定の結果を示した。す
なわちサンプルとして10mmφ、3mm厚円柱形の試
験片を作製し、これを50℃の1,1,1−トリク
ロルエタン中に浸漬し、取り出し直後の重量増加
を測定し、浸漬前の重量に対する重量増加率
(%)を縦軸に、洗剤への浸漬時間(分)円横軸
に表わした。樹脂材料としてはエポキシ系樹脂を
用いた。 第3図において、1はSBR、2はEPDM、3
はIIR、4はエポキシ樹脂を示す。ここに示す
「エポキシ樹脂」の物性を以下に示す。 (1) 耐薬品性(洗剤への浸漬における重量増減±
0.1%以内) (2) 引張剪断力 Al−Al板で50Kg/cm2以上 (3) 熱変形温度 100℃以上 であり、このような物性を満足するものとして、
2液性エポキシ樹脂で主剤がビスフエノール型エ
ポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂の配合物から成
るもので、硬化剤として、酸無水物、又はイミダ
ゾールなど芳香族系のものを用いたものが挙げら
れる。なお以下本考案に示す「エポキシ樹脂」と
は前記のものを示す。 このようにエポキシ系の樹脂は合成ゴム材料に
比べ優れた耐洗剤性を有する。 そこで前述のアルミ電解コンデンサの使用上の
問題点であるリード線への機械的ストレスおよび
洗剤浸漬に伴う腐食を解決するためにこれまで第
4図に示すような樹脂封口品が考案されている。 イはアルミケース上端を垂直に立てた状態でア
ルミケース側面を絞り、弾性封口体とケース開口
部で囲まれた空間に樹脂を盛つた構造である。 1〜6は第1図におけるものと同様で、7は樹
脂である。 この構造では樹脂とアルミケース開口部の接着
面が、コンデンサの落下などの機械的ストレスお
よび温度サイクルなどの温度ストレスにより、ア
ルミケース径の大きいものほどクラツクが入りや
すいという欠点を有する。またロのようにアルミ
ケース上端部を弾性封口体の上部周辺部で絞り、
アルミケース周囲に熱収縮チユーブをかぶせ、チ
ユーブと弾性封口体とで囲まれた空間に樹脂を盛
つた構造では、アルミケースと樹脂の接触面積が
小さいため、アルミケースと樹脂界面の接着の信
頼性に欠け、界面に内部へ通じる間隙を生じるこ
ともあり、洗剤浸入による腐食が起りやすかつ
た。1〜6は第1図のものと同様であり、7は樹
脂である。 このように樹脂封口品においては、アルミケー
スと樹脂の接着の信頼性を向上させることが必要
である。接着の信頼性を向上させる方法としては
(1)アルミケースと樹脂の接触面積を大きくする、
(2)アルミケースとの接着力の大きい樹脂材料を選
ぶ、(3)アルミの熱膨張係数に近い樹脂材料を選
ぶ、などが考えられる。 第5図はアルミ板同士を樹脂で接着した場合の
接着面積及び樹脂材料と引張り剪断力との関係を
測定したものである。アルミ板は10mm×50mm×2
mmのものを用い、接着面積を1cm2、2cm2、3cm2
変えた。樹脂材料としてはエポキシ樹脂1、ウレ
タン樹脂2、アクリレート系紫外線硬化樹脂3を
用いた。接着力は明らかに接触面積に比例して大
きくなる。樹脂材料としてはエポキシ系、ウレタ
ン系樹脂が大きな接着力を有するが、ウレタン系
樹脂は洗剤に対して膨潤するため、エポキシ系樹
脂が優れる。またアルミの熱膨張係数は2.3×
10-51/℃であるが、樹脂材料の熱膨張係数は一
般にこれよりも大きく、エポキシ系樹脂で8×
10-51/℃前後であり、ウレタン系樹脂では1×
10-41/℃以上である。 したがつてエポキシ樹脂は熱膨張の点でも比較
的優れる。 本考案は従来の欠点を除去し、接着力が増大
し、耐洗剤性が向上し、温度サイクルなどの熱膨
張熱収縮に対しても、アルミ−樹脂面の接着のは
ずれないアルミ電解コンデンサ(以下単にコンデ
ンサという。)を得ることを目的とする。 本考案を図面に基いて説明する。 第6図に本考案のコンデンサの断面図を示す。
図において、第1図、第4図と同一符号は同一部
分を示す。 本考案においては図示のようにアルミケース開
口部の周囲端縁部の上端部2−1″と内側部2−
1′2ケ所内側に絞り、アルミケース開口部先端
の絞つて設けた周囲上端部2−1″を弾性封口体
5の上面より斜め内方に突出し、ケース開口部の
内外面を覆うように樹脂7を盛り、樹脂層7と
し、前記上端部2−1″を樹脂層7内に位置せし
め、アルミケース2周囲に熱収縮性のチユーブ6
を被覆して構成する。チユーブ6は樹脂注入時の
樹脂の流出を防ぐ役をする。 本考案のコンデンサは周囲上端部2−1″を内
方に絞り傾斜させ樹脂層7に突出させることによ
り樹脂−アルミ接触面積を著しく大きくできるの
で接着力が向上し、かつ樹脂−アルミ接触界を通
じての洗剤の浸入経路が長くなるので耐洗剤性が
向上し、樹脂層7に上端部2−1″を突出させた
構造によりアルミケース2の両側より樹脂が密着
し固定されるので、温度サイクルなどの熱膨張、
熱収縮に対してもアルミ−樹脂面の接着ははずれ
にくい。 一実施例として16φの製品における本考案コン
デンサの第6図の構造のものと、従来の樹脂封口
品の第4図イおよびロ図のものにおける樹脂−ア
ルミの接触面積を表1に示した。
【表】 第5図からも明らかなように本考案の構造のも
のは、従来の構造のものに比べ約2倍以上の樹脂
−アルミの接着力をもつ。 以下に本考案のコンデンサを用いて、温度スト
レス、機械的ストレスを加えた後に洗剤に浸漬し
1050℃、電圧印加のライフテストを行なつた結果
について述べる。樹脂に要求される性質としては
次の通りである。 樹脂自体が洗剤に膨潤したり、反応したりし
ない。 アルミとの接着力が大きい。 作業性が良い(低粘度、速硬化、長ポツトラ
イフ、安全性)。 硬化収縮が小さい。 アルミと熱膨張係数が近い (Al=2.3×10-51/℃) 樹脂自体にハロゲンなどの腐食性成分を含ま
ない。 このような条件を満足するものの一例としては
エポキシ系樹脂である。本実験ではエポキシ系樹
脂を用いた。試験品としては第6図に示す本考案
の構造のものと比較して第4図に示すイ,ロ図の
構造のものを用いた。 ケース径としては16φの製品を代表として選
び、定格160V、47μFの製品で実験を行なつた。
実験方法としては温度ストレス、および機械的ス
トレスの影響を見るため以下の試験を行なつた。 (1) −55℃と105℃で各15分ずつの温度サイクル
を5サイクルくり返した後、50℃の1,1,1
−トリクロルエタン中に15分間浸漬したもの。 (2) 機械的ストレスとして1mの高さより床に落
下させた後、リード線の折り曲げを5回行ない
50℃の1,1,1−トリクロルエタンに15分間
浸漬したもの。 (3) 50℃の1,1,1−トリクロルエタンに浸漬
したのみのもの。 この試験を行なつた後105℃の恒温槽中にて
160Vの電圧を印加して加速高温負荷試験を行な
つた時の500時間後のコンデンサの外観、漏れ電
流、容量、tanδに異常を生じたものの数を表2に
示した。サンプル数は各試験につき20個である。
【表】 本考案による構造は温度ストレス、機械的スト
レスにも耐え、かつ優れた耐洗剤性を有する、本
考案の製造のためには従来の絞り金型を少し形状
を変えただけで実施可能なため、量産も容量であ
り、かつ信頼性を著しく向上させることができ
る、など産業上利用できる作用効果を生ずる。
【図面の簡単な説明】
第1図は一般的なアルミ電解コンデンサの断面
図、第2図は一般的な構造のコンデンサのリード
線に外部衝撃を与えた時の漏れ電流に対する影響
を示す図、第3図は合成ゴムおよびエポキシ系樹
脂の試料片を50℃の1,1,1−トリクロルエタ
ンに浸漬したときの浸漬時間と重量増加率の関係
図、第4図イ,ロは従来の樹脂封口品の構造図、
第5図はアルミ板を樹脂で接着させた時の接着面
積と引張り剪断力の関係図、第6図は本考案のコ
ンデンサの断面図、を示す。 1:コンデンサ素子、2:アルミケース、3:
内部リード線、4:外部リード線、5:弾性封口
体、6:絶縁チユーブ、7:樹脂、2−1:傾斜
周囲端部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. アルミケース2内にコンデンサ素子1を挿入
    し、前記コンデンサ素子の内部、外部リード線
    3,4を前記アルミケース開口部より導出し、前
    記アルミケース開口部を上端部2−1″と内側部
    2−1′2ケ所内側に絞り、前記アルミケース開
    口部に弾性封口体5を設け、前記弾性封口体上を
    樹脂層7で封口し、前記アルミケース外部に前記
    樹脂層7を含めて絶縁チユーブ6を被覆してなる
    アルミ電解コンデンサにおいて、前記アルミケー
    ス開口部先端の絞つて設けた周囲上端部2−1″
    を前記弾性封口体5の上面より斜め内方に突出
    し、前記絶縁チユーブ内方の樹脂層7内に位置せ
    しめ、前記樹脂層7の樹脂をエボキシ系樹脂とし
    たアルミ電解コンデンサ。
JP1981037395U 1981-03-16 1981-03-16 Expired JPS633154Y2 (ja)

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WO2017208984A1 (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 電解コンデンサおよびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50143065A (ja) * 1974-05-07 1975-11-18
JPS54977U (ja) * 1977-06-06 1979-01-06

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