JPS63312399A - 柔軟仕上剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は柔軟仕上剤、更に詳細には、各種繊維に対して
優れた柔軟性、帯電防止性及び吸水性を付与することの
できる柔軟仕上剤に関する。

〔従来の技術及びその問題点〕

衣料は、着用及び洗濯を繰り返し行う間に繊維処理剤が
洗い落とされたり、あるいは繊維自体の劣化により硬く
なったりして好ましからざる風合を生ずる。そのため、
近年、多くの家庭において、繊維に柔軟性、帯電防止性
を付与することができる柔軟仕上剤が多用されている。

現在、家庭用柔軟仕上剤として市販されているものは、
その殆どが、−分子中に１〜２個の長鎖アルキル基を有
するカチオン性活性剤、就中ジ（硬化牛脂アルキル）ジ
メチルアンモニウム塩を主成分とするものである。

この第四級アンモニウム塩は、各種繊維に対して少量で
良好な柔軟効果及び帯電防止効果を付与することができ
る。これによる柔軟効果は、繊維表面に吸着した基剤分
子中の親油性部位による潤滑効果によって繊維表面の摩
擦係数が下がって発現するものであるから、優れた柔軟
効果を奏するためには、親油的な性質が不可欠であると
考えられる。ところが、この親油的性質は、処理した衣
料を撥水化し、吸水性を低下させるという欠点があり、
特に柔軟仕上剤濃度が高い場合には顕著な吸水性の低下
がみられる。

斯かる観点から、吸水性を向上させるための検討がなさ
れており、分岐アルキル型第四級アンモニウム塩〔米国
特許第３，３７７．３８２号、同３．３９５．１００号
〕、オレイン酸から誘導されるイミダゾリニウム化合物
〔ジャーナル・オブ・アメリカン・オイル・ケミカル・
ソサイエティー（ＪＡＯＣ３）、６１．３６７　（Ｉ９
８４））等が報告されている。

これらの化合物は、吸水性能においては充分な効果を有
するが、その反面柔軟効果が低く、前述のジ（硬化牛脂
アルキル）ジメチル第四級アンモニウム塩のそれに比較
し明らかに劣っている。従って、当該イミダゾリニウム
化合物は、柔軟効果を補うために、通常ジ硬化牛脂アル
キルジメチルアンモニウムクロライド、硬化牛脂脂肪酸
から誘導されるイミダゾリニウム化合物などを併用して
いるが、この場合には満足な吸水性は得られない。また
、α位分岐アルキル型第四級アンモニウム塩やβ位分岐
アルキル型第四級アンモニウム塩においては、直鎖アル
キル型第四級アンモニウム塩との併用によりその解決を
図っている〔特開昭４９−６９９９８号、同５０−５３
６９４号、同５４−１２２２０７号、同５８−１４４１
７４号、米国特許３，８９２，６６９号、西独特許２６
２５９４５号〕が、いずれも柔軟効果が劣り満足し得る
ものは提供されていない。

〔問題点を解決する為の手段〕

本発明者らは、斯かる実状において、十分な柔軟性能、
帯電防止性能を有しながら、且つ処理した衣料の吸水性
能を損なうことのない柔軟仕上剤について鋭意研究の結
果、特定の物性を有する二鎖型のエステル型第４級アン
モニウム塩を用いれば本発明の目的を達成し得ることを
見い出し本発明を完成した。

即ち、本発明は５重量％水分散液のゲル−液晶転移温度
が３０℃以下である下記一般式（Ｉ）で表される二鎖型
第４級アンモニウム塩混合物を含有することを特徴とす
る柔軟仕上剤を提供するものである。

〔式中、Ｒ１及びＲ２は炭素数１〜３のアルキル基、ベ
ンジル基又は十Ｃ２Ｈ４，０）ｎ　Ｈ（但し、ｎは１〜
３の整数）、Ｒ３及びＲ４は炭素数１０〜４ｏの混合ア
ルキル基又はアルケニル基であり、少なくとも１個のア
ルキル基又はアルケニル基は平均炭素数が１６以上であ
る。Ｘはハロゲン又は炭素数１〜３のモノアルキル硫酸
塩を示す〕 本発明における一般式（Ｉ）で表わされる第４級アンモ
ニウム塩のＲ３＋　Ｒ４が由来する原料としては天然油
脂あるいは合成系のものが用いられる。これらの原料の
アルキル組成は一般に分布を有し、又蒸留条件によって
、アルキル組成も異なってくるので、その結果得られる
二鎖型第４級アンモニウム塩は混合物であり、その特性
も様々である。

本発明者らは、これら第４級アンモニウム塩のうち、５
重量％水分散液のゲル−液晶転移温度が３０℃以下、好
ましくは０〜２０℃の範囲の特性を有するものが本発明
の目的を達成し得ることを見い出した。

本発明の特性を有する第４級アンモニウム塩はＲ，、Ｒ
，とじて異なる炭素鎖長を有する場合、特に平均炭素数
の差が３以上ある場合に得られやすい。また、Ｒ３＋　
Ｒ，は分岐アルキル基、アルケニル基でもよいが菜種油
、魚油、牛脂、パーム油、パーム核油、椰子油など天然
油脂由来の飽和直鎖型アルキル基が性能的に最もよい。

また優れた柔軟性を発現するためには、Ｒ３，Ｒ４の少
なくともどちらか一方は平均炭素数が１６以上、好まし
くは２０以上である必要がある。

本発明に用いられる第４級アンモニウム塩は常法、例え
ば次の製造方法によって得られる。

クロル酢酸と高級アルコールを脱水条件下１２０〜１８
０°Ｃで加熱して得られたクロル酢酸エステルと、金属
触媒存在下ジメチルアミンと高級アルコールを加圧水素
中（Ｉ〜１０気圧）で反応させて得られたモノ長鎖アル
キル第３級アミンとをアセトン溶媒中で還流し、冷却後
析出した白色固体を目的の第４級アンモニウム塩として
取り出す。あるいは４級化反応を無溶媒で行なった後、
イソプロピルアルコール、水等を加えて液状として使用
する。

本発明においては、高級アルコールを蒸留に付して、適
当なアルキル分布を有する留分を採取して原料として使
用すれば、上記特性を具備した第４級アンモニウム塩を
得ることができる。

尚、中間体であるクロル酢酸エステル及びモノ長鎖アル
キル第３級アミンはそのままで用いても、あるいは不純
物除去のため蒸留してから用いてもかまわない。

本発明の柔軟仕上剤は、更にモノ長鎖アルキルアミン及
び／又は高級アルコールを、一般式（Ｉ）で表される第
４級アンモニウム塩の混合物に対し０．２〜１５重量％
（以下％と略記）、好ましくは１〜５％配合することに
より、低濃度処理でも柔軟性能を損なうことなく吸水性
能を著るしく向上することができる。

モノ長鎖アルキルアミンは、一般式（Ｉｔ）数１０〜２
４、好ましくは１６〜２２のアルキル基、Ｒ６＋Ｒ７は
炭素数１〜３のアルキル基を示す。

高級アルコールは炭素数１０〜２４、好ましくは１０〜
１８のアルキル基を有するものである。

本発明の柔軟仕上剤は、目的に応じて、液体状、粉末状
、スプレー（エアゾール）、更に布、不織布、ペーパー
タオル等に含浸さ笹たシート等の種々の形態とすること
ができる。斯かる柔軟仕上剤中の上記カチオン柔軟基剤
の配合量はその形態によって異なるが、水中に分散させ
た液体状態の場合には３〜２０％が普通である。この場
合、分散粒子の粒度分布はコールタ−カウンターで測定
して５−以下のものが９０％以上存在しているのが好ま
しく、この粒度分布を外れると柔軟性が低下してくる傾
向がある。

本発明の柔軟仕上剤には、本発明に係る一般式（Ｔ）で
表される二鎖型第四級アンモニウム塩と共に公知のカチ
オン柔軟基剤を必要に応じて本願発明の効果を阻害しな
い範囲、即ち、混合系のゲル液晶転位温度が３０℃、好
ましくは２０℃を越えない範囲で併用することができる
。

このようなカチオン柔軟基剤としては、例えば、次のも
のが挙げられる。

Ｒ１＋ ■ Ｒ目 〔式中、Ｒ８及びＲ７はそれぞれ炭素数１０〜２４のア
ルキル基、アルケニル基又はβ−ヒドロキシアルキル基
、Ｒ１゜、ＲＩ＋　はそれぞれ水素原子、炭素原子数１
〜３のアルキル基、もしくはヒドロキシアルキル基、ヘ
ンシル基又は千Ｃ２Ｈ４０）ｐＨ（ｐは１〜３の数を示
す）を示し、ｑは２又は３であり、Ｘはハロゲン又は炭
素数１〜３のアルキル基を有するモノアルキル硫酸塩基
を示す。〕本発明の柔軟仕上剤には、上記カチオン柔軟
基剤の他にその目的とする形態機能に応じて例えばポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、プルロニック型非イオン界
面活性剤、ソルビトールのポリオキシエチレン付加物、
高級脂肪酸のモノ又はジグリセライド及び高級脂肪酸の
ポリオキシエチレン付加物などの非イオン界面活性剤、
高級脂肪酸又はその塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩
、アルキル硫酸エステル塩などの合成陰イオン界面活性
剤、食塩、塩化アンモニウム、塩化マグネシウムなどの
水溶性無機塩、イソプロピルアルコール、プロピレング
リコール、エチレングリコールなどの溶剤を配合するこ
とができる。

また、これらの他にも尿素、殺菌剤、酸化防止剤、更に
製品の外観のために顔料又は染料を、仕上がりの白さの
ために螢光増白剤を、そして使用時及び仕上がり後のた
めに香料を配合することもできる。

〔発明の効果〕

本発明の柔軟仕上剤は、各種繊維に対してその吸水性能
を損なうことなく柔軟性、帯電防止性を付与することが
できる。

〔実施例〕

以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。

〔ゲル−液晶転移温度測定方法〕

柔軟基剤をイオン交換水中に５重量％分散させたものを
測定試験とし、セイコー電子工業株式会社製の熱分析装
置５ＳＣ１５８０シリーズＤＳＣＩＯにて測定し、ピー
ク立ち上がりをゲル−液晶転移温度とした。詳細な条件
は以下の通りである。

測定試料約１０■をアルミニウム製の１５Ｉ１１密封型
試料容器に取り、空の密封型容器を対照とし、約−３０
°Ｃまで冷却した後、０．５〜Ｌ、Ｏ°Ｃ／ｍｉｎの昇
温速度で加熱し、０〜６０℃の間を測定する。

このときのピークの立ち上がりをゲル−液晶転移温度と
する。なお、０〜６０℃の範囲にピークが２つ以上存在
する場合は、最も高温側のピークの立ち上がり温度を採
用する。

〔評価〕

（Ｉ）柔軟処理方法 市販の木綿タオルを市販洗剤ザブ（花王株式会社製、登
録商標）にて５回繰り返し洗濯し、布についている洗剤
を除去した後、柔軟仕上剤の０．１％水溶液（３，５°
Ｄ）ｌ硬水）にて２５°Ｃ１浴比１／３０で５分間攪拌
下処理した。

（２）評価方法 上記方法で処理した布を室内で風乾後、２５°Ｃ１６５
％ＲＨの恒温恒湿室にて２４時間放置した。

これらの布について柔軟性及び吸水性の評価を行った。

■　柔軟性 ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライド（
表１の組成物阻１０）で処理した布を対照にして一対比
較を行い、下記評価基準により評価した。

＋２　対照より柔らかい ＋１　対照よりやや柔らかい ０　対照と同し ＝１　対照の方がやや柔らかい −２　対照の方が柔らかい ■　吸水性 柔軟仕上剤で処理した木綿タオルを３ｃｍ×２０ｃｍの
短冊状に切り取り、その一端２ＣｆｆＩを水に浸す。１
５分後の水の上昇高さを測定した。

実施例１ 配合組成 ・表−１に記載の第四級 アンモニウム塩　　　　　　　　５重量％・デシルジメ
チルアミン　　　　０．１重量％・水　　　　　　　　
　　　　　バランス（ただし粒径５Ｉ！ｍ以上のものが
９０％以上を占める。） 上記組成の柔軟仕上剤により処理された木綿タオルの柔
軟性と吸水性について前述の評価方法に従って調べた。

結果を表−１にまとめた。

実施例２ 配合組成 ・水　　　　　　　　　　　　　　バランス上記組成柔
軟仕上剤調製時に配合温度や攪拌用プロペラの回転速度
を変化させて平均粒径の異なるいくつかの水分散液を用
意した。これを４８時間２５°Ｃで保存した後、木綿タ
オルを処理し、その柔軟性と吸水性について前述の方法
に従って調べ、結果を表−２にまとめた。なお、粒度分
布はコールタ−カウンター〔ＴＡ■型、アバーチャーチ
ューフ５０−、コールタ−エレクトロニクス（ＣＯＵＬ
ＴＥＲＥＬＥＣＴＲＯＮＴＣ３）社製〕を用いて、２５
℃で４８時間放置した各種柔軟仕上剤について測定した
。

表−２ 実施例３ ・水　　　　　　　　　　　　　　　バランス上記組成
柔軟仕上剤の０．０５％水溶液（３，５０１４硬水）に
て２５°Ｃ１浴比１／３０で５分間攪拌処理した木綿タ
オルについて、柔軟性と吸水性を前述の評価方法に従っ
て調べた。結果を表−３にまとめた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、５重量％水分散液のゲル−液晶転移温度が３０℃以
   下である下記一般式（ I ）で表される二鎖型第４級ア
   ンモニウム塩混合物を含有することを特徴とする柔軟仕
   上剤。 ▲数式、化学式、表等があります▼（ I ） 〔式中、Ｒ＿１及びＲ＿２は炭素数１〜３のアルキル基
   、ベンジル基又は−（Ｃ＿２Ｈ＿４Ｏ）＿ｎＨ（但し、
   ｎは１〜３の整数）、Ｒ＿３及びＲ＿４は炭素数１０〜
   ４０の混合アルキル基又はアルケニル基であり、少なく
   とも１個のアルキル基又はアルケニル基は平均炭素数が
   １６以上である。Ｘはハロゲン又は炭素数１〜３のモノ
   アルキル硫酸塩を示す。〕 ２、更にモノ長鎖アルキルアミン及び／又は高級アルコ
   ールを、一般式（ I ）で表される二鎖型第４級アンモ
   ニウム塩に対し０．２〜１５重量％含有する特許請求の
   範囲第１項記載の柔軟仕上剤。 ３、二鎖型第４級アンモニウム塩を分散粒子の粒度分布
   が５μｍ以下のものが９０％以上になるように水に分散
   したものである特許請求の範囲第１項又は第２項記載の
   柔軟仕上剤。