JPS6331173Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈本考案の技術分野〉 本考案は飲料自動販売機等に搭載されて飲料水
を作る装置、即ち、ブルーワーに関するものであ
る。

〈従来技術〉 現在、市場に出廻つている飲料自動販売機のう
ち、販売の都度、飲料水を作つて販売に供する構
造の自動販売機では原料タンクに収納した粉末の
飲料原料を販売の都度ミキシングボールに搬出し
て同時に供給される熱湯にて希釈撹拌し、所定の
飲料水にしてカツプに注ぐ構造の飲料水製造装置
（以下ブルーワーと称す）を採用している。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし乍ら、このような従来の構造のブルーワ
ーでは上記ミキシングボールにおける撹拌時に発
生する蒸気が原料タンクの搬出口内に侵入して、
該搬出口内の飲料原料を湿めらせ品質を低下させ
ると共に飲料原料の搬出量にバラツキを生じさせ
るという問題点があつた。

〈本考案の目的〉 本考案は叙上のような従来のブルーワーにおけ
る問題点に鑑みて考案されたものであり、収納し
ておく飲料原料を粉末に変えて氷にしておき、販
売の都度、これを削つて飲料水にし、上記従来装
置の欠点を解消せんとするものである。

〈問題点を解決するための手段〉 周囲に冷凍サイクルのエバポレータパイプを巻
回した円筒形の室であつて、内部に飲料原料の液
を冷凍した氷を収納する収納室を具備する冷凍保
存庫と、上記収納室の一端に設けられ氷を削つて
搬出するカツターと、上記収納室の他端側に設け
られたモータと、上記収納室の他端側の壁を貫挿
して設けられ上記モータの回転を受けて上記カツ
ター方向に回転移動することにより上記収納室内
の氷をカツター方向に押圧すると共に回転させ削
らせる氷回転移動手段と、上記カツターの下方に
設けられ削られた氷の粉末が搬出されるタイミン
グで熱湯の供給を受けて氷の粉末を溶かし次段に
供給するミキシングボールとよりブルーワーを構
成する。

〈作用〉 飲料原料を氷棒にして貯蔵し、該氷棒を削つた
氷の粉末を熱湯で溶かして飲料水が造られる。

〈実施例〉 以下、本考案の一実施例を添付図面に従つて詳
細に説明する。

添付図面は本考案に係るブルーワーの一実施例
を示す概略構成図であつて、図中１は冷凍保存庫
を示す。

この冷凍保存庫１は上下して横長の円筒形の室
を有し、上の室を予備室２、又、下の室を収納室
３としている。

前者の予備室２は冷凍保存庫１の後面側に扉５
を有する開口４を有し、又、後者の収納室３は冷
凍保存庫１の前面側に搬出口６を有していて、こ
の搬出口６に氷棒の前端を削つて搬出する円盤状
のカツター７を着脱自在に嵌着している。尚、カ
ツター７は刃を放射状に設けた円盤形状をしてい
る。

又、これら両室２及び３は互いに上下面で連通
し、かつ、外周に冷凍サイクル中のエバポレータ
パイプ８を巻回している。

このエバポレータパイプ８は図示しないコンプ
レツサー、コンデンサー等と接続されコンプレツ
サーの駆動に従つて両室２，３を冷却するべく成
つている。

９はカツテイングモータ１０を支えるためのモ
ータ支持板にして、上記冷凍保存庫１の底面に設
けたガイドローラ１１，１１上に支持され冷凍保
存庫１の下面を図中左右方向に摺動できるように
成つている。

１２は上記冷凍保存庫１の後面壁で上記収納室
３に対応して設けたネジ穴１３に螺入されたネジ
シヤフトにして、一端をジヨイント１４で上記カ
ツテイングモータ１０のモータ軸１０′に連結さ
れ、又他端に連結突起１５を有している。

１６は上記収納室３内において上記ネジシヤフ
ト１２の連結突起１５に結合された爪板にして、
収納室３内に収納される氷棒Ｆの一端（後端）に
係合し、ネジシヤフト１２の回転を氷棒Ｆに伝達
して該氷棒Ｆの前端をカツター７に押し当て削る
ように成つている。

上記氷棒Ｆはコーヒ原料そのものの濃縮液を冷
凍して成るもので、オペレータ側において別途造
つて持つてくるもので、上記予備室２に今一つの
爪板１６′を付けて予備として収納しておき、必
要に応じてこの予備室２より取り出して、収納室
３に収納する。

１７は上記冷凍保存庫１の前面を開閉するべく
斯る前面の上縁に枢支１８された蓋体にして、図
示しないモータ、電磁ソレノイド等の駆動手段に
て開閉できるもので、販売信号により一定時間開
成し又はオペレータの操作に伴うキー信号により
開成できるように成つている。

尚、この蓋体１７及び上記冷凍保存庫１内には
断熱材１８が充填されている。

１９は上記冷凍保存庫１の搬出口６の下方に設
けられた第１のミキシングボールにして、図示し
ない販売口に延びる第１パイプ２０を備え、かつ
側面に設けた湯口２１より図示しない熱湯タンク
からの湯を受け入れるように成つている。

２２は第２のミキシングボールにして、図示し
ない原料タンクより搬出されるミルク、さとう等
の他の原料を湯口２３より供給される熱湯にて予
備ミキシングし、下方に設けたミキサー２４に供
給するものである。

このミキサー２４でミキシングされた他の原料
の希釈液は第２パイプ２５を通じて販売口におか
れるカツプに注がれるべく成つている。

次に上記構成の動作説明をする。

今、販売待期状態にあるときには、蓋体１７は
点線のように搬出口６を閉成した状態にある。

この状態において、販売信号があると、まず蓋
体１７が実線のように開成される。そして、その
直後のタイミングでカツテイングモータ１０が回
転して、その回転力がネジシヤフト１２、爪板１
６を介して氷棒Ｆに伝達される。

このネジシヤフト１２の回転に従つて爪板１６
が搬出口６方向に進もうとするため、この移動力
が氷棒Ｆをカツター７に押圧する力となり、この
押圧力と上記回転により氷棒Ｆはカツター７で削
られ、氷の粉末が第１のミキシングボール１９に
搬出される。

この第１のミキシングボール１９には氷の粉末
が搬出された直後のタイミングで熱湯が湯口２１
より供給され氷の粉末を溶かしながら第１パイプ
２０を介して販売口のカツプに注がれる。

又、この氷の粉末の搬出と同時又は直後のタイ
ミングで第２のミキシングボール２２には他の原
料が搬出されると共に湯口２３を介して熱湯が供
給され、この他の原料を熱湯で希釈しながらミキ
サー２４に供給する。

斯るミキサー２４はこの他の原料と熱湯を更に
ミキシングして完全な希釈液とした上で第２パイ
プ２５を通じて上記カツプに注ぐ。

以上の動作で、カツプにはコーヒ飲料が供給さ
れたことになる。

上記蓋体１７は上記氷の粉末の搬出終了のタイ
ミングで再び点線の閉成状態を取る。

又、上記ネジシヤフト１２の回転で該ネジシヤ
フト１２はネジ穴１３を介して搬出口６方向に移
動するが、この移動はモータ支持板９がガイドロ
ーラ１１，１１により冷凍保存庫１の下面を図中
右方向に移動することにより実行される。

以上のような販売動作の結果、収納室３の氷棒
Ｆが無くなれば、図示しない検知手段にて売切信
号が出るが、この時、オペレータは、予備室２の
氷棒F′を扉５を開けて取り出し、図示しない第１
スイツチを操作して蓋体１７を開成する。

そして、カツター７を搬出口６より取り外すと
共に爪板１６を連結突起１５より取り外し、その
上で図示しない第２スイツチを操作して上記カツ
テイングモータ１０を反転させてネジシヤフト１
２をモータ支持板９共々図中左動させる。

そして、最後に、先程、取り出した氷棒F′を爪
板１６′の方から収納室３に挿入すると共にカツ
ター７を搬出口６に嵌着し、上記第１スイツチを
今一度操作して蓋体１７を閉成させる。

〈本考案の効果〉 本考案により、ミキシングボールより発生する
蒸気が飲料原料を湿めらせて品質を低下させると
か飲料原料の搬出量にバラツキを生じさせるとい
う従来の問題点を解消でき、衛生的で美味な飲料
水を造ることができる。

【図面の簡単な説明】

添付した図面は本考案に係るブルーワーの一実
施例を示す概略構成図である。 １：冷凍保存庫、３：収納室、６：搬出口、
７：カツター、８：エバポレータパイプ、１０：
カツテイングモータ、１２，１３，１６：氷回転
移動手段、１９：第１のミキシングボール、Ｆ：
氷棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周囲に冷凍サイクルのエバポレータパイプを巻
   回した円筒形の室であつて、内部に飲料原料の液
   を冷凍した氷を収納する収納室を具備する冷凍保
   存庫と、上記収納室の一端に設けられ氷を削つて
   搬出するカツターと、上記収納室の他端側に設け
   られたモータと、上記収納室の他端側の壁を貫挿
   して設けられ上記モータの回転を受けて上記カツ
   ター方向に回転移動することにより上記収納室内
   の氷をカツター方向に押圧すると共に回転させ削
   らせる氷回転移動手段と、上記カツターの下方に
   設けられ削られた氷の粉末が搬出されるタイミン
   グで熱湯の供給を受けけ氷の粉末を溶かし次段に
   供給するミキシングボールとより成るブルーワ
   ー。