JPS63310920A - 高靭性9%Ni鋼管の製造方法 - Google Patents
高靭性9%Ni鋼管の製造方法Info
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- JPS63310920A JPS63310920A JP14518287A JP14518287A JPS63310920A JP S63310920 A JPS63310920 A JP S63310920A JP 14518287 A JP14518287 A JP 14518287A JP 14518287 A JP14518287 A JP 14518287A JP S63310920 A JPS63310920 A JP S63310920A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
本発明はLNGの輸送に適している極低温用の高靭性9
%Ni1l管の製造方法に関するものである。
%Ni1l管の製造方法に関するものである。
〈従来の技術〉
vOE法あるいは板巻法等により9%Ni鋼管を製造す
る場合、熱間圧延のままの9%Ni1i板は圧延後空冷
によりマルテンサイトあるいはベイナイトが生成するた
め、降伏強度がたとえば80kgf/mm”ときわめて
高く、このままでは成型が困難である。
る場合、熱間圧延のままの9%Ni1i板は圧延後空冷
によりマルテンサイトあるいはベイナイトが生成するた
め、降伏強度がたとえば80kgf/mm”ときわめて
高く、このままでは成型が困難である。
これを解決する手段として、特開昭57−101617
号公報において熱間圧延後の鋼板を焼戻処理等の軟化処
理を行った後に製管、溶接する方法が提案されている。
号公報において熱間圧延後の鋼板を焼戻処理等の軟化処
理を行った後に製管、溶接する方法が提案されている。
しかしながらこの鋼板の熱処理は、成型時の成型性を向
上させることは可能であっても製管、熱処理後の鋼材の
靭性に関しては何ら考慮されていなく、鋼管を焼入−焼
戻処理した後の母材靭性(2m Vノンチシ中ルビー試
M vE−196℃で評価)は15〜18kg−一程
度であり、また延性破面率も90%程度と脆性破面をゼ
ロとすることは難しく、このため極低温で使用すると脆
性破壊を起こす危険があった。
上させることは可能であっても製管、熱処理後の鋼材の
靭性に関しては何ら考慮されていなく、鋼管を焼入−焼
戻処理した後の母材靭性(2m Vノンチシ中ルビー試
M vE−196℃で評価)は15〜18kg−一程
度であり、また延性破面率も90%程度と脆性破面をゼ
ロとすることは難しく、このため極低温で使用すると脆
性破壊を起こす危険があった。
〈発明が解決しようとする問題点〉
本発明は熱間圧延後の9%Ni鋼板に適切な熱処理をほ
どこすことにより、鋼板の成型性を向上しかつ、成型溶
接、鋼管熱処理後の鋼管母材の靭性を向上することを目
的とする。
どこすことにより、鋼板の成型性を向上しかつ、成型溶
接、鋼管熱処理後の鋼管母材の靭性を向上することを目
的とする。
〈問題点を解決するための手段〉
本発明は熱間圧延された9%Ni鋼板を完全オーステナ
イト領域温度から水冷又は空冷し、その後600〜70
0℃の温度領域に再加熱してから水冷又は空冷する中間
熱処理を行い、その後この鋼板を管状に成形しシーム部
を溶接して鋼管となし、その後この鋼管を室温から完全
オーステナイ) 81域温度まで15分以内に急速加熱
してから水冷し、その後焼戻処理することを特徴とする
高靭性9%Ni鋼管の製造方法に関するものである。
イト領域温度から水冷又は空冷し、その後600〜70
0℃の温度領域に再加熱してから水冷又は空冷する中間
熱処理を行い、その後この鋼板を管状に成形しシーム部
を溶接して鋼管となし、その後この鋼管を室温から完全
オーステナイ) 81域温度まで15分以内に急速加熱
してから水冷し、その後焼戻処理することを特徴とする
高靭性9%Ni鋼管の製造方法に関するものである。
従来9%旧鋼の低温靭性を向上させるために、焼入−中
間加熱・冷却熱処理−焼戻(Q、Q’ 、?)の3段階
の熱処理を行うことが知られている0本発明はこの熱処
理を鋼管の製造に応用したものであり、焼入−中間加熱
・冷却熱処理(Q、Q’ ) された鋼板を使用して鋼
管を製造し、それから鋼管を焼入−焼戻処理(Q、T)
して、鋼管の低温靭性を向上させるものである。
間加熱・冷却熱処理−焼戻(Q、Q’ 、?)の3段階
の熱処理を行うことが知られている0本発明はこの熱処
理を鋼管の製造に応用したものであり、焼入−中間加熱
・冷却熱処理(Q、Q’ ) された鋼板を使用して鋼
管を製造し、それから鋼管を焼入−焼戻処理(Q、T)
して、鋼管の低温靭性を向上させるものである。
ここで9%Ni鋼の焼入−中間加熱、冷却熱処理−焼戻
処理による靭性向上の機構を説明する。
処理による靭性向上の機構を説明する。
9%Nllをオーステナイト単相域から水冷または空冷
した場合、組織は均一なマルテンサイトあるいはマルテ
ンサイトとわずかのベイナイト組織となる。これをその
まま焼戻処理を行うとマルテンサイト中に炭化物が析出
して焼戻マルテンサイトとなり、同時に少量の逆変態オ
ーステナイトが生成する。この炭化物析出によるマトリ
ックスの極低炭素化、あるいは生成した逆変態オーステ
ナイトにより低温靭性が向上する。
した場合、組織は均一なマルテンサイトあるいはマルテ
ンサイトとわずかのベイナイト組織となる。これをその
まま焼戻処理を行うとマルテンサイト中に炭化物が析出
して焼戻マルテンサイトとなり、同時に少量の逆変態オ
ーステナイトが生成する。この炭化物析出によるマトリ
ックスの極低炭素化、あるいは生成した逆変態オーステ
ナイトにより低温靭性が向上する。
これに対し、焼入−焼戻処理の間に加熱・冷却から成る
中間熱処理を加えると、中間熱処理の加熱中に部分的に
オーステナイトが生成し、このオーステナイト中には炭
素が部分的に濃化していて、中間熱処理加熱後の水冷ま
たは空冷により、中間熱処理加熱中に生成したオーステ
ナイトは再度マルテンサイトまたはベイナイトとなる。
中間熱処理を加えると、中間熱処理の加熱中に部分的に
オーステナイトが生成し、このオーステナイト中には炭
素が部分的に濃化していて、中間熱処理加熱後の水冷ま
たは空冷により、中間熱処理加熱中に生成したオーステ
ナイトは再度マルテンサイトまたはベイナイトとなる。
その後焼戻処理を行うと、中間加熱・冷却熱処理により
生じた炭素が濃化したマルテンサイトからの炭化物の析
出および逆変態オーステナイトの析出がおこり、その量
が単なる焼入−焼戻処理に比べ多(なるため、−1靭性
が向上する。そして、焼入−中間熱処理状態での鋼板の
強度は焼入−中間熱処理の熱処理条件によって変化し、
適切な条件を選択すれば降伏強度を低下させることが可
能である。
生じた炭素が濃化したマルテンサイトからの炭化物の析
出および逆変態オーステナイトの析出がおこり、その量
が単なる焼入−焼戻処理に比べ多(なるため、−1靭性
が向上する。そして、焼入−中間熱処理状態での鋼板の
強度は焼入−中間熱処理の熱処理条件によって変化し、
適切な条件を選択すれば降伏強度を低下させることが可
能である。
本発明は上記の点から、適切な焼入−中間熱処理条件に
より得られた低強度で加工性の良い鋼板を管状に成型、
溶接して鋼管を製造し、その後焼入−焼戻処理を行うこ
とにより、鋼管母材の低温靭性を容易に向上させること
を可能としたものである。
より得られた低強度で加工性の良い鋼板を管状に成型、
溶接して鋼管を製造し、その後焼入−焼戻処理を行うこ
とにより、鋼管母材の低温靭性を容易に向上させること
を可能としたものである。
ここで、鋼管における焼入処理は、前述のように炭素の
部分的な濃化を靭性向上に利用しているため、この炭素
濃化を消滅させないように、短時間で行う必要がある。
部分的な濃化を靭性向上に利用しているため、この炭素
濃化を消滅させないように、短時間で行う必要がある。
このため、鋼管の焼入処理は、例えば誘導加熱のような
昇熱速度を大きくできる加熱方法を採用することが望ま
しい。
昇熱速度を大きくできる加熱方法を採用することが望ま
しい。
焼入後の鋼管は焼戻処理を行うが、この焼戻処理では短
時間熱処理を行う必要はなく、誘導加熱のような急速加
熱による短時間処理でも、また通常の炉加熱による方法
でもよい。
時間熱処理を行う必要はなく、誘導加熱のような急速加
熱による短時間処理でも、また通常の炉加熱による方法
でもよい。
尚、厚板圧延後の焼入は、加熱炉あるいは誘導加熱炉等
により別途加熱−冷却工程を経るものでもよく又、板の
圧延後の直接焼入によるものでも同様の効果が得られる
。
により別途加熱−冷却工程を経るものでもよく又、板の
圧延後の直接焼入によるものでも同様の効果が得られる
。
以上をまとめて、本発明による9%Ni鋼管の製造工程
を第1図に示す。
を第1図に示す。
〈実施例〉
第1表に示す成分の9%Ni鋼スラブを厚板圧延によっ
て厚さ12.7mに圧延し、種々の条件により焼入処理
および中間熱処理を行い、鋼板の引張り試験および2閣
■ノツチシヤルピー試験を実施した。
て厚さ12.7mに圧延し、種々の条件により焼入処理
および中間熱処理を行い、鋼板の引張り試験および2閣
■ノツチシヤルピー試験を実施した。
第1表 9%宵泄侑粉(1知
その後長さ12mの鋼板をUOE法によって2o″φに
造管し、誘導加熱による短時間焼入−焼戻処理を行い、
鋼管の引張り試験および2 am Vノツチシャルピー
試験を行った。また比較用として鋼板での熱処理を焼入
を行わずに、中間熱処理のみとしたものについて同様に
tlOE造管、鋼管熱処理を行い、鋼板および鋼管での
試験を行った。これらの試験結果を第2.3図に示す。
造管し、誘導加熱による短時間焼入−焼戻処理を行い、
鋼管の引張り試験および2 am Vノツチシャルピー
試験を行った。また比較用として鋼板での熱処理を焼入
を行わずに、中間熱処理のみとしたものについて同様に
tlOE造管、鋼管熱処理を行い、鋼板および鋼管での
試験を行った。これらの試験結果を第2.3図に示す。
第2図は鋼板の中間熱処理温度を種々に変化させた場合
の、鋼管(成型、溶接、鋼管焼入・−焼戻処理後)母材
部の2 m Vノツチシャルピー試験の結果を示す、
vm−196℃は一196℃の吸収エネルギーで、S^
−196℃は一196℃の延性破面率である。
の、鋼管(成型、溶接、鋼管焼入・−焼戻処理後)母材
部の2 m Vノツチシャルピー試験の結果を示す、
vm−196℃は一196℃の吸収エネルギーで、S^
−196℃は一196℃の延性破面率である。
また第3図には同じく鋼板の中間熱処理温度を種々に変
化させた場合の、鋼板の引張試験の結果を示す、なお引
張試験はAPI SL規格の矩形試験片を用い、降伏強
度(YS)は0.2%オフセット値を用いた。なお、中
間熱処理温度を750℃としたものは鋼板の降伏強度(
YS) 、 引張強度(TS)が高すぎ、[0成型が困
難であったため、試験片にυOE工程における成型、拡
管に相当する歪履歴を与えた後他の鋼管に試験片を溶接
して熱処理(1m管での焼入−焼戻処理)を行った。
化させた場合の、鋼板の引張試験の結果を示す、なお引
張試験はAPI SL規格の矩形試験片を用い、降伏強
度(YS)は0.2%オフセット値を用いた。なお、中
間熱処理温度を750℃としたものは鋼板の降伏強度(
YS) 、 引張強度(TS)が高すぎ、[0成型が困
難であったため、試験片にυOE工程における成型、拡
管に相当する歪履歴を与えた後他の鋼管に試験片を溶接
して熱処理(1m管での焼入−焼戻処理)を行った。
第2.3図の中で、0記号で示すものは、圧延後の鋼板
を780℃×50分加熱後空冷し、その後中間熱処理を
行ったもの、◇記号は780°C×50分加熱後水冷し
、その後中間熱処理を行ったもの、Δ記号は圧延後焼入
処理を行わずにただちに中間熱処理のみを行ったもの(
比較材)である、また中間加熱時間はすべて60分であ
り、加熱後の冷却は空冷である。
を780℃×50分加熱後空冷し、その後中間熱処理を
行ったもの、◇記号は780°C×50分加熱後水冷し
、その後中間熱処理を行ったもの、Δ記号は圧延後焼入
処理を行わずにただちに中間熱処理のみを行ったもの(
比較材)である、また中間加熱時間はすべて60分であ
り、加熱後の冷却は空冷である。
第2図から明らかなように、鋼管焼入−焼戻処理後の母
材の靭性値は中間熱処理温度によって変化し、660℃
程度で最高の靭性値が得られる。また延性破面率は64
0”C〜680℃の中間熱処理温度範囲で100%とな
る。一方焼入処理を行わずに中間熱処理(焼戻処理と同
等)を行ったもの(Δ記号・)では、焼入処理後に中間
熱処理を行ったもの(O記号)に比べて低靭性であり、
延性破面率100%を得ることは難しい。
材の靭性値は中間熱処理温度によって変化し、660℃
程度で最高の靭性値が得られる。また延性破面率は64
0”C〜680℃の中間熱処理温度範囲で100%とな
る。一方焼入処理を行わずに中間熱処理(焼戻処理と同
等)を行ったもの(Δ記号・)では、焼入処理後に中間
熱処理を行ったもの(O記号)に比べて低靭性であり、
延性破面率100%を得ることは難しい。
また第3図から明らかなように、中間熱処理後の鋼板の
強度は610℃程度で最も軟化し、中間熱処理温度が上
昇するに伴うて降伏強度が上昇していく、これは中間熱
処理中に析出するオーステナイトが、中間熱処理温度上
昇とともに増加し、空冷後のマルテンサイトあるいはベ
イナイト量が増加するためであり、中間熱処理温度を7
50℃と完全オーステナイト化温度まで高めると引張強
度は90 kg f / II!I”近(まで上昇して
、鋼管への成型が不可能となる。
強度は610℃程度で最も軟化し、中間熱処理温度が上
昇するに伴うて降伏強度が上昇していく、これは中間熱
処理中に析出するオーステナイトが、中間熱処理温度上
昇とともに増加し、空冷後のマルテンサイトあるいはベ
イナイト量が増加するためであり、中間熱処理温度を7
50℃と完全オーステナイト化温度まで高めると引張強
度は90 kg f / II!I”近(まで上昇して
、鋼管への成型が不可能となる。
第2図に示したように焼入−焼戻処理後の鋼管の靭性は
、鋼板での中間熱処理温度を660”C程度とすること
により最良となるが、この場合鋼板の強度は610°C
程度の中間熱処理に比べて若干高くなり、場合によって
鋼管への成型が困難となる場合もある。従って、鋼管の
板厚、外径および必要な低温靭性値を考慮し、鋼管成形
が可能な範囲で中間熱処理温度を決定する必要があるが
、その範囲は靭性値から考えて600℃から700℃の
範囲とする必要がある。
、鋼板での中間熱処理温度を660”C程度とすること
により最良となるが、この場合鋼板の強度は610°C
程度の中間熱処理に比べて若干高くなり、場合によって
鋼管への成型が困難となる場合もある。従って、鋼管の
板厚、外径および必要な低温靭性値を考慮し、鋼管成形
が可能な範囲で中間熱処理温度を決定する必要があるが
、その範囲は靭性値から考えて600℃から700℃の
範囲とする必要がある。
以上の結果はUOE造管後の鋼管を誘導加熱装置によっ
て室温から790℃まで5分間で昇熱後水冷しくQ処理
)その後室温から620℃まで3分間で昇熱後水冷(T
処理)したものである。
て室温から790℃まで5分間で昇熱後水冷しくQ処理
)その後室温から620℃まで3分間で昇熱後水冷(T
処理)したものである。
前述のように鋼管での焼入加熱は、靭性向上機構から考
えて短時間処理とする必要がある。第4図に鋼管での焼
入昇熱時間と鋼管母材部の2 mm Vノツチシャルピ
ー試験の結果(WE−196は一196°Cの吸収エネ
ルギー、 5A−196は一196℃の延性破面率を示
す)、及び鋼板の引張強度(TS) 、降伏強度(YS
)の関係を示す0図中で焼入昇熱時間が1.5分と5分
のものは誘導加熱装置によって行ったもの、15分、6
0分のものはパイプより切り出した試験片を試験炉を用
いて昇熱後水中に焼入れたものであり、焼戻はすべて誘
導加熱装置により室温から620℃まで3分間で昇熱後
水冷したものである。
えて短時間処理とする必要がある。第4図に鋼管での焼
入昇熱時間と鋼管母材部の2 mm Vノツチシャルピ
ー試験の結果(WE−196は一196°Cの吸収エネ
ルギー、 5A−196は一196℃の延性破面率を示
す)、及び鋼板の引張強度(TS) 、降伏強度(YS
)の関係を示す0図中で焼入昇熱時間が1.5分と5分
のものは誘導加熱装置によって行ったもの、15分、6
0分のものはパイプより切り出した試験片を試験炉を用
いて昇熱後水中に焼入れたものであり、焼戻はすべて誘
導加熱装置により室温から620℃まで3分間で昇熱後
水冷したものである。
第4図から明らかなように、鋼管の焼入昇熱時間、が長
時間となると母材の降伏強度、引張強度。
時間となると母材の降伏強度、引張強度。
2 am Vノツチシャルピー値ともに低下してくる。
靭性値の低下は前述のように鋼板での中間熱処理中に生
じた部分的な炭素の濃化が、鋼管の焼入昇熱中に十分拡
散が進行し、消滅してしまうためであり、また降伏強度
、引張強度の低下は焼入前のオーステナイト粒径の粗大
化によるものである。
じた部分的な炭素の濃化が、鋼管の焼入昇熱中に十分拡
散が進行し、消滅してしまうためであり、また降伏強度
、引張強度の低下は焼入前のオーステナイト粒径の粗大
化によるものである。
従って鋼管での焼入昇温時間は、強度、靭性の両面から
考えて15分以内とする必要がある。
考えて15分以内とする必要がある。
ここではUOE工法による鋼管製造の例を示したが厚板
材を用いて造管するのであればUOEに限らず板巻き法
等にても同様の効果をあげることができる。
材を用いて造管するのであればUOEに限らず板巻き法
等にても同様の効果をあげることができる。
〈発明の効果〉
本発明によれば鋼板の降伏強度を低下させて綱板の成型
性を向上することができかつ、鋼管での焼入−焼戻処理
後の母材靭性を向上することができる。
性を向上することができかつ、鋼管での焼入−焼戻処理
後の母材靭性を向上することができる。
第1図は本発明の製造工程図、第2図は本発明における
鋼板の中間熱処理温度と靭性の関係を示したグラフ図、
第3図は本発明における鋼板の中間熱処理温度と強度の
関係を示したグラフ図、第4図は本発明における鋼管の
焼入昇温時間と靭性及び強度の関係を示したグラフ図で
ある。 第 3 図 : のiま 鋼板の中間熱処理温度 (C)”8
第 4 図鋼管の焼入、昇温時間
(分)
鋼板の中間熱処理温度と靭性の関係を示したグラフ図、
第3図は本発明における鋼板の中間熱処理温度と強度の
関係を示したグラフ図、第4図は本発明における鋼管の
焼入昇温時間と靭性及び強度の関係を示したグラフ図で
ある。 第 3 図 : のiま 鋼板の中間熱処理温度 (C)”8
第 4 図鋼管の焼入、昇温時間
(分)
Claims (1)
- 熱間圧延された9%Ni鋼板を完全オーステナイト領域
温度から水冷又は空冷し、その後600〜700℃の温
度領域に再加熱してから水冷又は空冷する中間熱処理を
行い、その後この鋼板を管状に成型しシーム部を溶接し
て鋼管となし、その後この鋼管を室温から完全オーステ
ナイト領域温度まで15分以内に急速加熱してから水冷
し、その後焼戻処理することを特徴とする高靭性9%N
i鋼管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14518287A JPS63310920A (ja) | 1987-06-12 | 1987-06-12 | 高靭性9%Ni鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14518287A JPS63310920A (ja) | 1987-06-12 | 1987-06-12 | 高靭性9%Ni鋼管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63310920A true JPS63310920A (ja) | 1988-12-19 |
Family
ID=15379324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14518287A Pending JPS63310920A (ja) | 1987-06-12 | 1987-06-12 | 高靭性9%Ni鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63310920A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8075714B2 (en) * | 2008-01-22 | 2011-12-13 | Caterpillar Inc. | Localized induction heating for residual stress optimization |
JP2016151049A (ja) * | 2015-02-18 | 2016-08-22 | 三菱重工業株式会社 | 空洞部品の製造方法及び回転機械の製造方法 |
-
1987
- 1987-06-12 JP JP14518287A patent/JPS63310920A/ja active Pending
Cited By (3)
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