JPH0559963B2 - - Google Patents
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- JPH0559963B2 JPH0559963B2 JP31840487A JP31840487A JPH0559963B2 JP H0559963 B2 JPH0559963 B2 JP H0559963B2 JP 31840487 A JP31840487 A JP 31840487A JP 31840487 A JP31840487 A JP 31840487A JP H0559963 B2 JPH0559963 B2 JP H0559963B2
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Description
〈発明の目的〉
産業上の利用分野
本発明は中炭素低合金強靱鋼の製造方法に係
り、詳しくは、引張強さが160Kgf/mm2以上で、
かつ靱性に優れた超高張力構造用の中炭素低合金
強靱鋼の製造方法に係る。 従来の技術 航空機や自動車等の輸送機器において、その運
行性能や燃費等の経済性を高めるために、使用部
品の軽量化が要求され、そのために引張強さが
160Kgf/mm2以上の高強度鋼の採用の試みが進め
られている。この場合、上記部品の素材として
は、高強度と同時に十分な延性および靱性が要求
されている。 しかしながら、従来のものではこのような要求
を満足するようなものはなかつた。 そこで、これらの要求を満足するような強靱鋼
の研究が行なわれているが、未だこのようなもの
の製法については全く提案されていない。 発明が解決しようとする問題点 本発明は上記欠点の解決を目的とし、具体的に
は、高強度で、高靱性を具えた中炭素低合金強靱
鋼の製造がきわめてむづかしいこと、更に、この
ような中炭素低合金強靱鋼の研究開発がなされて
いないこと等の問題を解決することを目的とす
る。 〈発明の構成〉 問題点を解決するための手段ならびにその作用 すなわち、本発明は、、重量%でC:0.30〜
0.60%、Si:0.01〜1.00%、Mn:0.10〜1.50%、
Ni:0.20〜4.00%、Cr:0.50〜1.50%、Mo:0.50
〜1.50%、V:0.03〜0.30%を含有する鋼を溶製、
熱間加工し、次いで、これを1000℃以上の温度に
加熱してオーステナイト化したのち、冷却してマ
ルテンサイト組織となし、更に、これをAc3〜
Ac3+130℃の温度域から焼入れ後、焼もどし処
理を施すことを特徴とする。 以下、本発明の手段たる構成ならびに作用につ
いて更に具体的に説明すると、次の通りである。 まず、本発明者等は従来から超高張力構造用鋼
として開発されている中炭素低合金鋼、とくに、
中炭素Ni−Cr−Mo−V鋼(JIS SNCM系)の
熱処理特性に着目し、高強度かつ高靱性を確保す
るため、種々実験研究を重ねた結果、微細炭化物
の均一分散とオーステナイト粒径の微細化するよ
うに特別に考慮した熱処理を施すことにより初め
て高強度かつ高靱性の鋼材が製造できることを見
出した。 すなわち、本発明者等の知見によれば、中炭素
Ni−Cr−Mo−V鋼鋼材を従来法で製造した場合
には、焼入れ加熱時に炭化物の固溶、拡散が不十
分となり、焼もどし後の強度および靱性が低いこ
と、および炭化物を完全固溶させるため焼入れ温
度を高くすると、オーステナイト粒の粗大化によ
り焼もどし後の強度は向上するが、靱性が低下す
る問題があつたが、本発明の上記のような鋼材を
特定の熱処理条件で熱処理を施すことにより、オ
ーステナイト粒の粗大化を生じることなく、炭化
物の完全固溶および拡散が十分となり、焼もどし
後に微細炭化物が均一分散して高強度かつ高靱性
のものが得られる。 なお、本発明において合金組成範囲及び熱処理
条件の限定理由を述べると、次の通りである。 まず、合金組成範囲について説明する。 C:Cは強度確保のために添加するもので、0.30
%以上を必要とするが、0.60%を越えると靱性
が著しく低下するので上限を0.60%とした。 Si:Siは通常脱酸剤として0.01%以上の添加を必
要とするが、靱性および加工性を低下させるの
で上限を1.00%とした。 Mn:Mnは脱酸剤として、また、強度および熱
間加工性確保の目的で添加するが、0.10%未満
では効果がなく、一方、1.50%を越えると靱性
が低下するので上限を1.50%とした。 Ni:Niは固溶体強化元素であるとともに靱性を
向上させるため0.20%以上添加するが、4.0%
を越えるとその効果が飽和し、かつ高価な元素
であるため上限を4.0%とした。 Cr:Crは硬化能と耐焼もどし性を増す強化元素
として添加するが、0.50%未満ではその効果が
なく、一方、1.50%を越えると靱性が低下する
ので上限を1.50%とした。 Mo:Moは強度を向上させるとともに、少量の
添加では靱性も向上させるため0.50%以上添加
するが、過剰の添加は逆に靱性を低下し、高価
な元素であるため上限を1.50%とした。 V:Vは炭窒化物を形成し、強度を高めるととも
に結晶粒を微細化して靱性を向上させるため
0.03%以上添加するが、0.30%を越えると炭窒
化物も粗大となり、上記の効果がなくなるため
上限を0.30%とした。 次に、熱処理条件について説明する。 前記した鋼を溶製・熱間加工後、熱処理をする
が、その熱処理は予備熱処理と調質熱処理とに分
けられる。まず、予備熱処理として1000℃以上の
温度でオーステナイト化したのち、特定の冷却速
度で冷却し、マルテンサイト組織のものとする。
このようにマルテンサイト組織となる冷却速度で
冷却するのは、炭化物の固溶化、材質の均質化の
ために必要で、1000℃未満では炭化物の完全固
溶、拡散均一化が困難であるため、オーステナイ
ト化温度を1000℃以上とした。また、冷却後の組
織をマルテンサイト組織とするのは冷却過程にお
ける炭化物の析出、粗大化を防止するとともに、
その後の熱処理で微細炭化物を均一分散させるた
めである。なお、マルテンサイト組織にするため
の好適な冷却速度は成分系によつて変るが、本発
明の成分範囲では150℃/min以上である。さら
に調質熱処理として焼入温度をAc3〜Ac3+130℃
の範囲とするが、焼入後の組織を均一マルテンサ
イトとするとともにオーステナイト粒径の粗大化
による靱性の低下を防止するためである。また、
焼もどしは強度と靱性のバランスを考慮して実施
するが、望ましくは焼もどし温度は530℃以上と
する。 なお、使用する中炭素低合金鋼の溶製は転炉ま
たは電気炉出鋼後、真空再溶解などにより、ガス
成分、不純物を低減して介在物等による靱性低下
を防止することが望ましい。また、調質熱処理前
に機械加工または冷間加工を実施する場合には、
本発明法の予備熱処理後に軟化焼鈍、焼もどし等
の熱処理を実施してもかまわない。 実施例 以下、実施例によつて更に説明する。 第1表に示す化学成分の異なる2種の中炭素
Ni−Cr−Mo−V鋼を溶製し、熱間圧延により35
mm厚の鋼板を製造した。 次いで、第2表に示す条件で予備熱処理(冷却
速度は200℃/min)を施し、引張強さおよび破
壊靱性値の測定用の各試験片を機械加工により作
成した。これらの試験片に第3表に示す条件で焼
入れ焼もどしの調質熱処理を施した後、引張およ
び破壊靱性試験を行なつた。その結果を第4表に
示した。
り、詳しくは、引張強さが160Kgf/mm2以上で、
かつ靱性に優れた超高張力構造用の中炭素低合金
強靱鋼の製造方法に係る。 従来の技術 航空機や自動車等の輸送機器において、その運
行性能や燃費等の経済性を高めるために、使用部
品の軽量化が要求され、そのために引張強さが
160Kgf/mm2以上の高強度鋼の採用の試みが進め
られている。この場合、上記部品の素材として
は、高強度と同時に十分な延性および靱性が要求
されている。 しかしながら、従来のものではこのような要求
を満足するようなものはなかつた。 そこで、これらの要求を満足するような強靱鋼
の研究が行なわれているが、未だこのようなもの
の製法については全く提案されていない。 発明が解決しようとする問題点 本発明は上記欠点の解決を目的とし、具体的に
は、高強度で、高靱性を具えた中炭素低合金強靱
鋼の製造がきわめてむづかしいこと、更に、この
ような中炭素低合金強靱鋼の研究開発がなされて
いないこと等の問題を解決することを目的とす
る。 〈発明の構成〉 問題点を解決するための手段ならびにその作用 すなわち、本発明は、、重量%でC:0.30〜
0.60%、Si:0.01〜1.00%、Mn:0.10〜1.50%、
Ni:0.20〜4.00%、Cr:0.50〜1.50%、Mo:0.50
〜1.50%、V:0.03〜0.30%を含有する鋼を溶製、
熱間加工し、次いで、これを1000℃以上の温度に
加熱してオーステナイト化したのち、冷却してマ
ルテンサイト組織となし、更に、これをAc3〜
Ac3+130℃の温度域から焼入れ後、焼もどし処
理を施すことを特徴とする。 以下、本発明の手段たる構成ならびに作用につ
いて更に具体的に説明すると、次の通りである。 まず、本発明者等は従来から超高張力構造用鋼
として開発されている中炭素低合金鋼、とくに、
中炭素Ni−Cr−Mo−V鋼(JIS SNCM系)の
熱処理特性に着目し、高強度かつ高靱性を確保す
るため、種々実験研究を重ねた結果、微細炭化物
の均一分散とオーステナイト粒径の微細化するよ
うに特別に考慮した熱処理を施すことにより初め
て高強度かつ高靱性の鋼材が製造できることを見
出した。 すなわち、本発明者等の知見によれば、中炭素
Ni−Cr−Mo−V鋼鋼材を従来法で製造した場合
には、焼入れ加熱時に炭化物の固溶、拡散が不十
分となり、焼もどし後の強度および靱性が低いこ
と、および炭化物を完全固溶させるため焼入れ温
度を高くすると、オーステナイト粒の粗大化によ
り焼もどし後の強度は向上するが、靱性が低下す
る問題があつたが、本発明の上記のような鋼材を
特定の熱処理条件で熱処理を施すことにより、オ
ーステナイト粒の粗大化を生じることなく、炭化
物の完全固溶および拡散が十分となり、焼もどし
後に微細炭化物が均一分散して高強度かつ高靱性
のものが得られる。 なお、本発明において合金組成範囲及び熱処理
条件の限定理由を述べると、次の通りである。 まず、合金組成範囲について説明する。 C:Cは強度確保のために添加するもので、0.30
%以上を必要とするが、0.60%を越えると靱性
が著しく低下するので上限を0.60%とした。 Si:Siは通常脱酸剤として0.01%以上の添加を必
要とするが、靱性および加工性を低下させるの
で上限を1.00%とした。 Mn:Mnは脱酸剤として、また、強度および熱
間加工性確保の目的で添加するが、0.10%未満
では効果がなく、一方、1.50%を越えると靱性
が低下するので上限を1.50%とした。 Ni:Niは固溶体強化元素であるとともに靱性を
向上させるため0.20%以上添加するが、4.0%
を越えるとその効果が飽和し、かつ高価な元素
であるため上限を4.0%とした。 Cr:Crは硬化能と耐焼もどし性を増す強化元素
として添加するが、0.50%未満ではその効果が
なく、一方、1.50%を越えると靱性が低下する
ので上限を1.50%とした。 Mo:Moは強度を向上させるとともに、少量の
添加では靱性も向上させるため0.50%以上添加
するが、過剰の添加は逆に靱性を低下し、高価
な元素であるため上限を1.50%とした。 V:Vは炭窒化物を形成し、強度を高めるととも
に結晶粒を微細化して靱性を向上させるため
0.03%以上添加するが、0.30%を越えると炭窒
化物も粗大となり、上記の効果がなくなるため
上限を0.30%とした。 次に、熱処理条件について説明する。 前記した鋼を溶製・熱間加工後、熱処理をする
が、その熱処理は予備熱処理と調質熱処理とに分
けられる。まず、予備熱処理として1000℃以上の
温度でオーステナイト化したのち、特定の冷却速
度で冷却し、マルテンサイト組織のものとする。
このようにマルテンサイト組織となる冷却速度で
冷却するのは、炭化物の固溶化、材質の均質化の
ために必要で、1000℃未満では炭化物の完全固
溶、拡散均一化が困難であるため、オーステナイ
ト化温度を1000℃以上とした。また、冷却後の組
織をマルテンサイト組織とするのは冷却過程にお
ける炭化物の析出、粗大化を防止するとともに、
その後の熱処理で微細炭化物を均一分散させるた
めである。なお、マルテンサイト組織にするため
の好適な冷却速度は成分系によつて変るが、本発
明の成分範囲では150℃/min以上である。さら
に調質熱処理として焼入温度をAc3〜Ac3+130℃
の範囲とするが、焼入後の組織を均一マルテンサ
イトとするとともにオーステナイト粒径の粗大化
による靱性の低下を防止するためである。また、
焼もどしは強度と靱性のバランスを考慮して実施
するが、望ましくは焼もどし温度は530℃以上と
する。 なお、使用する中炭素低合金鋼の溶製は転炉ま
たは電気炉出鋼後、真空再溶解などにより、ガス
成分、不純物を低減して介在物等による靱性低下
を防止することが望ましい。また、調質熱処理前
に機械加工または冷間加工を実施する場合には、
本発明法の予備熱処理後に軟化焼鈍、焼もどし等
の熱処理を実施してもかまわない。 実施例 以下、実施例によつて更に説明する。 第1表に示す化学成分の異なる2種の中炭素
Ni−Cr−Mo−V鋼を溶製し、熱間圧延により35
mm厚の鋼板を製造した。 次いで、第2表に示す条件で予備熱処理(冷却
速度は200℃/min)を施し、引張強さおよび破
壊靱性値の測定用の各試験片を機械加工により作
成した。これらの試験片に第3表に示す条件で焼
入れ焼もどしの調質熱処理を施した後、引張およ
び破壊靱性試験を行なつた。その結果を第4表に
示した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
また、第1図と第2図にそれぞれ強度、靱性に
およぼす予備処理におけるオーステナイト化温度
の影響と焼入温度の影響を示した。 なお、第1図は試験No.2、No.3およびNo.5の試
験結果を、第2図は試験No.4、No.5およびNo.6の
試験結果を示すグラフである。 第4表から明らかなように、本発明法により製
造した場合、強度、靱性ともに優れた特性のもの
が得られる。また、第2図に示すように焼入温度
を高くした比較例の場合は、強度(引張強さ)は
向上するが靱性(破壊靱性値)が低下する傾向を
示すが、第1図に示すように、予備熱処理でオー
ステナイト化温度を1000℃以上にすると、強度、
靱性ともに向上することがわかる。 〈発明の効果〉 本発明は、重量%でC:0.30〜0.60%、Si:
0.01〜1.00%、Mn:0.10〜1.50%、Ni:0.20〜
4.00%、Cr:0.50〜1.50%、Mo:0.50〜1.50%、
V:0.03〜0.30%を含有する鋼を溶製、熱間加工
し、次いで、これを1000℃以上の温度でオーステ
ナイト化したのち、冷却してマルテンサイト組織
となし、更に、これをAc3〜Ac3+130℃の温度域
から焼入れ後、焼もどし処理をすることを特徴と
する中炭素低合金強靱鋼の製造方法である。 これによつて高強度、高靱性の中炭素低合金鋼
が得られ、航空機等の輸送機器用部品の製造に好
適であり、非常に有用なものである。
およぼす予備処理におけるオーステナイト化温度
の影響と焼入温度の影響を示した。 なお、第1図は試験No.2、No.3およびNo.5の試
験結果を、第2図は試験No.4、No.5およびNo.6の
試験結果を示すグラフである。 第4表から明らかなように、本発明法により製
造した場合、強度、靱性ともに優れた特性のもの
が得られる。また、第2図に示すように焼入温度
を高くした比較例の場合は、強度(引張強さ)は
向上するが靱性(破壊靱性値)が低下する傾向を
示すが、第1図に示すように、予備熱処理でオー
ステナイト化温度を1000℃以上にすると、強度、
靱性ともに向上することがわかる。 〈発明の効果〉 本発明は、重量%でC:0.30〜0.60%、Si:
0.01〜1.00%、Mn:0.10〜1.50%、Ni:0.20〜
4.00%、Cr:0.50〜1.50%、Mo:0.50〜1.50%、
V:0.03〜0.30%を含有する鋼を溶製、熱間加工
し、次いで、これを1000℃以上の温度でオーステ
ナイト化したのち、冷却してマルテンサイト組織
となし、更に、これをAc3〜Ac3+130℃の温度域
から焼入れ後、焼もどし処理をすることを特徴と
する中炭素低合金強靱鋼の製造方法である。 これによつて高強度、高靱性の中炭素低合金鋼
が得られ、航空機等の輸送機器用部品の製造に好
適であり、非常に有用なものである。
第1図は本発明の実施例のオーステナイト化温
度と0.20%耐力、引張強さ、破壊靱性値との関係
を示すグラフ、第2図は比較例の焼入温度と0.2
%耐力、引張強さ、破壊靱性値との関係を示すグ
ラフである。 符号1……0.2%耐力、2……破壊靱性値、3
……引張強さ。
度と0.20%耐力、引張強さ、破壊靱性値との関係
を示すグラフ、第2図は比較例の焼入温度と0.2
%耐力、引張強さ、破壊靱性値との関係を示すグ
ラフである。 符号1……0.2%耐力、2……破壊靱性値、3
……引張強さ。
Claims (1)
- 1 重量%でC:0.30〜0.60%、Si:0.01〜1.00
%、Mn:0.10〜1.50%、Ni:0.20〜4.00%、Cr:
0.50〜1.50%、Mo:0.50〜1.50%、V:0.03〜
0.30%を含有する鋼を溶製、熱間加工し、次い
で、これを1000℃以上の温度に加熱してオーステ
ナイト化したのち、冷却してマルテンサイト組織
となし、更に、これをAc3〜Ac3+130℃の温度域
から焼入れ後、焼もどし処理を施すことを特徴と
する中炭素低合金強靱鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31840487A JPH01159318A (ja) | 1987-12-16 | 1987-12-16 | 中炭素低合金強靭鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31840487A JPH01159318A (ja) | 1987-12-16 | 1987-12-16 | 中炭素低合金強靭鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01159318A JPH01159318A (ja) | 1989-06-22 |
JPH0559963B2 true JPH0559963B2 (ja) | 1993-09-01 |
Family
ID=18098773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31840487A Granted JPH01159318A (ja) | 1987-12-16 | 1987-12-16 | 中炭素低合金強靭鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01159318A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102007061489A1 (de) * | 2007-12-20 | 2009-06-25 | Voestalpine Stahl Gmbh | Verfahren zum Herstellen von gehärteten Bauteilen aus härtbarem Stahl und härtbares Stahlband hierfür |
AR096965A1 (es) * | 2013-07-26 | 2016-02-10 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | Tubo de acero de baja aleación para pozo petrolero y método para la manufactura del mismo |
-
1987
- 1987-12-16 JP JP31840487A patent/JPH01159318A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01159318A (ja) | 1989-06-22 |
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