JPS6330963B2 - - Google Patents

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JPS6330963B2
JPS6330963B2 JP3702882A JP3702882A JPS6330963B2 JP S6330963 B2 JPS6330963 B2 JP S6330963B2 JP 3702882 A JP3702882 A JP 3702882A JP 3702882 A JP3702882 A JP 3702882A JP S6330963 B2 JPS6330963 B2 JP S6330963B2
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JP
Japan
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chamber
alloy
powder
metal
diverging nozzle
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Application number
JP3702882A
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English (en)
Other versions
JPS58153533A (ja
Inventor
Hirohisa Miura
Hiroshi Sato
Toshio Natsume
Shusuke Katagiri
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP3702882A priority Critical patent/JPS58153533A/ja
Priority to DE8383101961T priority patent/DE3371295D1/de
Priority to EP83101961A priority patent/EP0087798B1/en
Priority to US06/471,003 priority patent/US4484943A/en
Publication of JPS58153533A publication Critical patent/JPS58153533A/ja
Publication of JPS6330963B2 publication Critical patent/JPS6330963B2/ja
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  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、合金の微粉末の製造に係り、更に詳
細には合金を構成すべき気体状態の少なくとも一
つの金属と他の元素とを末広ノズルによつて急冷
させることにより合金の微粉末を製造する方法の
実施に使用される合金微粉末製造装置に係る。
本明細書に於て、「合金」とは2以上の元素よ
りなりその少なくとも一方は金属である物質、即
ち固溶体、金属元素と他の元素との混合物、金属
間化合物、金属−非金属化合物、又はこれらの混
合物などを広く指称するものとする。
合金は一般に、該合金を構成すべき金属の溶融
体から又は合金を構成すべき金属の溶融体と他の
元素のガス体とから製造される。かかる合金の製
造方法に於ては、製造された合金中に不純物が混
入することが避けられないこと、合金を数μm以
下の微粉末として得ることができないこと、及び
溶融体からの急冷では105℃/sec程度の冷却速度
が限度であり、このため優れた非晶質(アモルフ
アス)の特性を有する合金を得ることができない
などの欠点がある。
また各種金属材料の単結晶又は薄膜の製造方法
として所謂気相成長法や真空蒸着法が実用化され
ているが、これらの方法は何れも基板上へのゆる
やかな蒸着現象を利用しているため、得られる金
属材料は基板直上の非晶質層とその上層の結晶層
とよりなる混合物であること、及び生成速度が遅
いため大量生産には不向きであるなどの欠点があ
り、均一な特性を有する合金の微粉末を能率良く
製造する方法としては不適当である。
これら従来の方法に於ける上述の如き種々の欠
点に鑑み、特にセラミツクスなどの原料として賞
用されている窒化ケイ素の微粉末の製造方法の一
つとして、金属ケイ素粉末を形成し、該金属ケイ
素粉末を窒素又はアンモニア気流中で加熱し、窒
素ガス圧を制御しつつ1500℃以下の温度に於てケ
イ素と窒素とを化合させる方法が実用化されてい
る。しかしこの方法に於ては、得られる窒化ケイ
素はα型とβ型の窒化ケイ素が混在したものであ
り、また微細な窒化ケイ素粉末を得ることが困難
であり、微細な窒化ケイ素粉末を得るには原料で
ある金属ケイ素を長時間に亙つて粉砕しなければ
ならないという欠点がある。また、窒化ケイ素微
粉末の他の一つの製造方法として、ハロゲン化ケ
イ素とアンモニア、又は含窒素シラン化合物とア
ンモニアとの高温度(1000〜1500℃)に於ける気
相反応により窒化ケイ素の粉末を製造する方法が
開発されている。しかしこの方法に於ては、気相
反応により生じる塩素や塩酸などが生成された窒
化ケイ素中に混入することが避けられないこと、
及び得られる窒化ケイ素粉末は3μm以下の種々
の粒径の粉末が混在したものであり、粒径1μm
以下の整粒微粉を得るためには、粉砕及び分級の
後処理を必要とするという欠点がある。
本願発明者等は、上述の如き従来の合金粉末の
製造方法に於ける叙上の如き欠点に鑑み、種々の
実験的研究を行なつた結果、合金を構成すべき金
属と他の元素の気体状混合物を末広ノズルによつ
て急冷しその急冷過程に於てそれらを反応させる
ことにより、従来の製造方法に於ける上述の如き
種々の欠点を解消し得ることを見出し、本願出願
人と同一の出願人の出願に係る特願昭57−32120
号に於て、粒径が非常に小さく且実質的に均一で
ある高純度の合金微粉末を能率良く低廉に製造す
ることのできる方法として、少なくとも一つの合
金を構成すべき少なくとも一つの金属と他の元素
の気体状混合物を末広ノズルを経て断熱膨張させ
ることにより急冷させつつ前記金属と前記他の元
素とを反応させることにより前記合金の微粉末を
製造する方法、及び少なくとも一つの合金を構成
すべき少なくとも一つの気体状金属を第一の末広
ノズルを経て断熱膨張させることにより急冷さ
せ、これに更に前記合金を構成すべき他の元素を
気体状態にて混合し、その混合ガスを第二の末広
ノズルを経て断熱膨張させることによつて急冷さ
せつつ前記金属と前記他の元素とを反応させるこ
とにより前記合金の微粉末を製造する方法を提案
した。尚上述の特許出願に於ては、本願に於ける
「合金」に対応する用語として「金属化合物」な
る用語が使用されている。
上述の特許出願に係る合金微粉末の製造方法に
よれば、気体状混合物を構成する金属蒸気は、末
広ノズルを通過する際の自己断熱膨張によつて、
その気体状態に於ける大きさのまま固体の微粉末
に急冷され、これと同時に合金を構成すべき他の
元素と反応するので、粒径が極めて小さく且粒径
が実質的に均一である合金微粉末を従来の方法に
比して高純度にて能率良く連続的に製造すること
ができる。
しかし、上述の特許出願に係る方法は合金を構
成すべき金属と他の元素の気体状混合物を末広ノ
ズルによつて急冷させ、その急冷過程に於てそれ
らを反応させることを特徴とするものであり、末
広ノズルによる冷却速度は106℃/sec程度と極め
て迅速であるため、自己断熱膨張による冷却が維
持され得る程度の過膨張〜適正膨張条件下に於て
は、気体状混合物の一部は充分に合金化し得ない
まま連続的に冷却されるので、上述の特許出願に
係る方法に於ても、所望の合金微粉末を高純度に
て得ることは困難である。例えば上述の方法によ
り製造された窒化ケイ素微粉末の窒素含有量は、
理論値の39.94%に対し、37.8〜38.9%であり、対
理論値%では94.6〜97.4%である。
本願発明者等は、上述の特許出願に係る方法に
よれば非常に微細な合金粉末を能率良く連続的に
製造することができるという利点を活かしつつ、
所望の合金微粉末を高純度にて製造するための手
段について種々の実験的研究を行なつた結果、通
常の末広ノズルではなく、少なくとも二つの膨張
部を有する末広ノズル、即ち通常の末広ノズルが
複数個直列に連結された如き末広ノズルを使用す
ることにより、生成される合金粉末の粒成長を抑
制しつつ気体状混合物の合金化を充分に行なわせ
ることができ、これにより所望の合金微粉末を高
純度にて製造し得ることを見出した。
本発明は、本願発明者等が行なつた種々の実験
的研究の結果得られた知見に基き、上述の特許出
願に係る方法による場合よりも一層高純度にて、
粒径が非常に小さく且実質的に均一である所望の
合金微粉末を能率良く低廉に製造することを可能
にする合金微粉末製造装置を提供することを目的
としている。
かかる目的は、本発明によれば、少なくとも一
つの合金を構成すべき少なくとも一つの金属の蒸
気を末広ノズルを経て断熱膨張させることにより
急冷させつつこれと前記合金を構成すべき少なく
とも一つの他の気体状元素とを合金化させること
により前記合金の微粉末を製造する方法の実施に
使用される合金微粉末製造装置にして、第一及び
第二の室と、前記第一及び第二の室を連通接続し
前記第一の室内の流体を前記第二の室内へ噴射す
るよう構成された末広ノズルと、前記第二の室内
を減圧する手段とを有し、前記末広ノズルは少な
くとも二つの膨張部を有することを特徴とする合
金微粉末製造装置、及び少なくとも一つの合金を
構成すべき少なくとも一つの金属の蒸気を第一の
末広ノズルを経て断熱膨張させることにより急冷
させ、これに更に前記合金を構成すべき他の元素
を気体状態にて混合し、その混合ガスを第二の末
広ノズルを経て断熱膨張させることによつて急冷
させつつ前記金属と前記他の元素とを合金化させ
ることにより前記合金の微粉末を製造する方法の
実施に使用される合金微粉末製造装置にして、第
一乃至第三の室と、前記第一及び第二の室を連通
接続し前記第一の室内の流体を前記第二の室へ噴
射するよう構成された第一の末広ノズルと、前記
第二及び第三の室を連通接続し前記第二の室内の
流体を前記第三の室内へ噴射するよう構成された
第二の末広ノズルと、前記第三の室内を減圧する
手段とを有し、前記第一及び第二の末広ノズルの
うちの少なくとも前記第二の末広ノズルは少なく
とも二つの膨張部を有することを特徴とする合金
微粉末製造装置によつて達成される。
かかる本発明による合金微粉末製造装置によれ
ば、合金を構成すべき金属の蒸気及び他の元素の
ガスは、第一の膨張部に於て生じた衝撃波により
生起された周期性の強い圧力変化を伴いつつ第二
の膨張部に於て急冷されるので、粒径が極めて小
さく且粒径が実質的に均一であるのみならず、従
来の方法や上述の特許出願に係る方法に比して高
純度の合金微粉末を能率良く連続的に製造するこ
とができる。特に本発明の装置により金属−非金
属化合物の微粉末を製造する場合には、100%に
近い高純度にて金属−非金属化合物の微粉末を製
造することができる。また本発明による合金微粉
末製造装置によれば、末広ノズル通過前後に於け
る温度及び圧力、各膨張部に於ける膨張条件、各
膨張部間の間隔などを適宜に設定することによ
り、合金微粉末を非晶質、α型結晶など所望の形
態にて得ることができる。
尚、本発明による製造装置が使用される場合に
於ける合金を構成すべき金属及び他の元素は、互
いに合金化する任意の金属及び元素の組合せであ
つてよいが、特に金属としてはケイ素、アルミニ
ウム、チタンなど、若しくはそれらの組合せが好
ましく、また他の元素としては窒素、炭素、酸
素、更には他の金属元素(この場合得られる合金
は金属間化合物となる)であつてよい。またこの
場合、合金を構成すべき他の元素は、その元素自
体よりなる気体のみならず当該元素を含みその元
素を分離し得る物質より生成したものであつてよ
い。例えば他の元素が窒素である場合には、窒素
ガスのみならず、アンモニアの如き物質が使用さ
れてよい。
また末広ノズルの作動条件としては、不足膨張
条件、適正膨張条件、過膨張条件の三種類がある
が、上述の特許出願に係る方法の場合と同様、本
発明による合金微粉末製造装置に於ても末広ノズ
ルは適正膨張条件若しくは過膨張条件にて作動さ
れることが好ましい。また本発明による合金微粉
末製造装置が使用される場合に於ても、金属蒸気
の安定領域に於て金属蒸気と他の元素の気体とを
混合してその混合ガスを末広ノズルによつて合金
の安定領域まで粒成長させずに急冷させることが
好ましい。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例
について詳細に説明する。
まず、本発明による合金微粉末製造装置に於て
使用されてよい第1図乃至第4図に示された末広
ノズルを第5図に示された通常の末広ノズルと対
比して説明する。尚これら第1図乃至第5図に於
て、相互に実質的に同一の部分には同一の符号が
付されている。
第5図に示されている如く、通常の末広ノズル
1は入口部2とのど部3と膨張部4とよりなつて
いる。これに対し第1図乃至第4図に示された末
広ノズル1は入口部2、最小断面部3、膨張部4
に加えて、少なくとも他の一つの膨張部4′(及
び4″)を有している。
特に第1図に示された末広ノズル1は、第5図
に示された通常の末広ノズルと同様のノズルセク
シヨン6及び7が二個直列に連結された如き構成
を有しており、二つののど部3及び3′と二つの
膨張部4及び4′を有している。第2図に示され
た末広ノズル1は、通常の末広ノズルと同様のノ
ズルセクシヨン6,7,8が三個直列に連結され
た如き構成を有しており、三つののど部3,3′,
3″、三つの膨張部4,4′,4″とを有している。
また第3図に示された末広ノズル1は、一つのの
ど部3と二つの膨張部4及び4′とを有しており、
膨張部4及び4′は一定断面部5にて接続されて
いる。更に第4図に示された末広ノズル1は、一
つののど部3と、三つの膨張部4,4′,4″とを
有しており、膨張部4と膨張部4′及び膨張部
4′と膨張部4″とはそれぞれ一定断面部5及び
5′にて接続されている。尚、製造されるべき合
金微粉末の特性などに応じて、3つ以上の膨調部
を有する末広ノズルが使用されてよい。
これらの末広ノズルの入口部2に金属蒸気と他
の元素の気体との混合ガスを導入し、末広ノズル
の先端側より真空吸引すると、第1図及び第2図
に示された末広ノズルの場合には、澱み点圧力
(入口部圧力)と背圧との圧力比が適宜に調整さ
れれば、混合ガスは第二ののど部3′の直前に於
て生じた衝撃波により、第二のノズルセクシヨン
7内に於て周期性の強い圧力変化を伴う乱れた流
れを生起し、しかる後膨張部4′(及び4″)によ
り急冷される。また第3図及び第4図に示された
末広ノズルに於ては、よどみ点圧力(入口部圧
力)と背圧との圧力比が適宜に調整されれば、混
合ガスは一定断面部5の直前で生じた衝撃波によ
り一定断面部5内に於て周期性の弱い圧力変化を
伴う乱れた流れを生起し、しかる後膨張部4′に
於て急冷される。また衝撃波を生じない場合に
は、混合ガスは膨張部4に於ける冷却途上の状態
が一定断面部5に於て一時的に維持され、しかる
後膨張部4′に於て急冷される。尚第2図及び第
4図に示された末広ノズルの如く、複数の膨張部
を有する末広ノズルに於ては、上述のプロセスが
その膨張部の数に応じて繰返される。
第6図に示されている如く、各種金属の発生蒸
気圧は金属毎に大きく異なる。また例えば各種金
属蒸気と酸素、窒素、炭素との反応のし易さや、
各種金属蒸気が蒸気として又は酸化物、窒化物、
炭化物として安定である圧力及び温度条件はそれ
ぞれ互いに異なる。更に例えば真空技術講座第9
巻「真空冶金」(日刊工業新聞社)の第59頁〜第
61頁に記載されている如く、同一の温度条件下に
於ても各種化合物の生成自由エネルギは互いに異
なつており、従つて同一の温度条件下に於ても各
種の化合物の分解や化合などの挙動はそれぞれ互
いに異なる。
従つて、高温の混合ガスを上述の如き少なくと
も二つの膨張部を有する末広ノズルによつて急冷
させつつそれらを合金化させる場合には、その金
属と他の元素との合金化のし易さや、それらが混
合ガスとして又は合金として安定である温度及び
圧力条件などに応じて、末広ノズル前後に於ける
圧力及び温度条件のみならず、各膨張部に於ける
膨張条件などを適宜に選定すれば、上述の如き少
なくとも二つの膨張部を有する末広ノズルが持つ
上述の如き機能を発揮させて、混合ガスを構成す
る金属を他の元素と充分に合金化させることがで
き、これにより高純度の合金微粉末を得ることが
できる。
次に第7図に示された本発明による合金微粉末
製造装置及びこれを用いて実施される合金微粉末
の製造方法の幾つかの実施例について説明する。
第7図に於て、10は炉殻を示しており、該炉
殻内にはポート11及び12を有し温度T1に維
持されるよう構成された第一の室13と、ポート
14を有し温度T2に維持されるよう構成された
第二の室15とが配置されている。第一の室13
と第二の室15とは第一の末広ノズル16により
連通接続されており、第二の室15の内部は第二
の末広ノズル17により炉殻10内の第三の室と
しての粉末回収ゾーン18と連通接続されてい
る。これら第一及び第二の末広ノズルは、製造さ
れるべき合金微粉末の特性や種類に応じて選定さ
れた第1図乃至第4図に示されている如き少なく
とも二つの膨張部を有する末広ノズルである。
第二の末広ノズル17の下方には該第二の末広
ノズルより噴出した噴流を減速させる衝突板19
が設けられている。また炉殻10の下端には導管
20が連通接続されており、該導管20を経て図
には示されていない真空ポンプによつて第一の室
13内、第二の室15内、及び粉末回収ゾーン1
8の圧力がそれぞれP1,P2,P3に減圧されるよ
うになつている。
この合金微粉末製造装置を用いて行なわれる合
金微粉末の製造方法に於ける主要な基本操作とし
ては、下記の三つの方法がある。
(イ) ポート11を経て第一の室13内へ導入され
又は第一の室13内に於て蒸発により生成され
たAガス(金属蒸気)と、ポート12を経て第
一の室13内へ導入されたBガスとを第一の室
13内に於て混合し、その混合ガスを第一の末
広ノズル16によつて急冷させつつそれらを合
金化させ、更に第二の末広ノズル17によつて
冷却させる(この場合第二の室15及び第二の
末広ノズル17は省略されても良い)。
(ロ) 第一の室13内のAガス(金属蒸気)のみを
第一の末広ノズル16によつて急冷させ、これ
とポート14を経て第二の室15内へ導入され
たCガスとを第二の室内に於て混合し、その混
合ガスを第二の末広ノズル17によつて急冷さ
せつつそれらを合金化させる。
(ハ) 第一の室13内に於てAガスとBガスとを混
合し、その混合ガスを第一の末広ノズル16に
よつて急冷させつつそれらを合金化させ、これ
とポート14を経て第二の室15内へ導入され
又は第二の室15内に於て生成されたCガスと
を第二の室内に於て混合し、その混合ガスを第
二の末広ノズル17によつて急冷させつつ更に
それらを合金化させる。
本発明による合金微粉末製造装置を使用するに
際しては、製造すべき合金微粉末の特性に応じ、
上述の基本操作の何れかを採用する。
(1) 金属の混合物又は金属間化合物の微粉末の製
造 基本的には上述の操作(ロ)を使用する。即ちそ
れぞれの金属の蒸気圧P1及びP2を勘案して第
一の室及び第二の室内の温度T1及びT2を設定
し、それらを合金化させる。
(2) 金属−非金属化合物の微粉末の製造 金属−非金属化合物の生成温度領域に応じて
上述の操作(イ)又は(ロ)の何れかを使用する。即ち
製造されるべき金属−非金属化合物の生成温度
領域が第一の室内の温度T1と第二の室内の温
度T2との間にある場合には上述の操作(イ)を使
用し、金属−非金属化合物の生成温度領域が
T2又はT2以下である場合には上述の操作(ロ)を
使用し、第一の室13内のAガスを第一の末広
ノズル16によつて一旦急冷させた後、これと
ポート14を経て第二の室15内へ導入された
Cガス(非金属元素のガス)とを混合し、その
混合ガスを第二の末広ノズル17によつて急冷
させつつ化合させる。
(3) 金属と金属−非金属化合物との混合物の微粉
末の製造 上述の操作(ハ)を使用する。即ち第一の室13
内のAガス(金属蒸気)とBガス(非金属ガ
ス)とよりなる混合ガスを第一の末広ノズル1
6によつて急冷させつつ化合させ、これとポー
ト14を経て第二の室15内へ導入されたCガ
ス(金属蒸気)とを混合し、その混合ガスを第
二の末広ノズル17によつて急冷させつつ合金
化させる。
(4) 金属間化合物と金属−非金属化合物との混合
物の微粉末の製造 同じく上述の操作(ハ)を使用する。即ち第一の
室13内のAガスとBガス(両者共金属蒸気)
よりなる混合ガスを第一の末広ノズル16によ
つて急冷させつつ化合させ、これとポート14
を経て第二の室15内へ導入されたCガス(非
金属元素のガス)とを混合し、その混合ガスを
第二の末広ノズル17によつて急冷させつつ合
金化させる。
上記何れかの方法によれば、所望の合金微粉末
を高純度にて且非晶質又は結晶質の何れかの形態
にて製造することができる。また各種ガスの組合
せによつては、上述の金属間化合物の固溶体など
をも製造することができる。
尚第8図に示されている如く、第一の末広ノズ
ル16と第二の末広ノズル17とを互いに近接し
て配置し、それらの間に環状のガス導入ポート2
1を設ければ、第二の室15を省略することがで
き、またノズルの作動条件を適宜に選定すれば温
度T2を所要の温度とすることができるので、合
金微粉末製造装置は簡便なものとなる。同様に末
広ノズル16として、その通路の途中にCガスを
導入するためのポートが開口している末広ノズル
を使用すれば、第7図に示された合金微粉末製造
装置に於ける第二の室15及び第二の末広ノズル
17を省略することができる。
次に本発明による合金微粉末製造装置を用いて
実施された合金微粉末の製造の具体例について説
明する。
具体例 1 第9図はこの具体的実施例に於て使用された合
金粉末製造装置を示す概略構成図である。図に於
て31は実質的に密閉の容器をなす炉殻を示して
おり、該炉殻31内にはるつぼ32が配置されて
いる。るつぼ32はガス導入ポート33を有する
ガス予熱室34と、該ガス予熱室と連通する反応
室35とを有している。るつぼ32の周りにはガ
ス予熱室34及び反応室35内を所定の温度T1
に維持するヒータ36が配置されており、このヒ
ータ36により反応室35内に装入された金属が
溶融されて金属溶湯37とされ、更には金属蒸気
として蒸発化されるようになつている。
るつぼ32の底壁38には反応室35と炉殻3
1内の回収ゾーン39とを連通接続する導管40
が設けられており、該導管の下端には末広ノズル
41が設けられている。この末広ノズル41は第
1図に示された末広ノズル1と同様に構成されて
おり、二つの膨張部41及び41′を有している。
回収ゾーン39には末広ノズル41より噴出し
た噴流42を減速する衝突板43が配置されてお
り、また回収ゾーン39は導管44により粉末捕
集室45に連通接続されている。
粉末捕集室45は導管46により開閉弁47を
介して真空ポンプ48に接続されており、この真
空ポンプにより粉末捕集室45内が減圧され、更
には回収ゾーン39及び反応室35内がそれぞれ
P2及びP1の所定圧力に減圧されるようになつて
いる。また粉末捕集室45の下方部は、該粉末捕
集室内に於て捕集された合金粉末49を貯容する
粉末リザーバ50が設けられており、二つの開閉
弁51及び52を適宜に操作することにより、粉
末捕集室45内の減圧状態を損ねることなく、合
金粉末49を外部に取出し得るようになつてい
る。
かくして構成された合金粉末製造装置を用い
て、以下の要領にて窒化ケイ素粉末を製造した。
尚、末広ノズル41の上流側ののど部及び下流側
ののど部の内径はそれぞれ5mm、5.6mmであり、
膨張部41′及び41″の最大内径はそれぞれ6
mm、6.2mmであり、上流側ののど部と下流側のの
ど部との間の距離は20mmであり、末広ノズルの外
径は30mmであつた。またるつぼ32の外径は100
mmであり、長さは160mmであつた。まず金属ケイ
素を反応室35内に装入し、ガス導入ポート33
より窒素ガスをガス予熱室34を経て反応室35
内へ導入し、ヒータ36により炉殻31内に収容
されたるつぼ32を急速加熱し、反応室35内の
温度T1を2300℃とすることにより金属ケイ素を
溶融させてケイ素溶湯37を形成し、更に窒素ガ
ス導入量を制御して反応室35内の圧力P1
20Torrになるよう調整した。
次いで反応室35内の混合ガス、即ちケイ素溶
湯37より蒸発することにより生成したケイ素蒸
気と窒素ガスとよりなる混合ガスを、圧力P2
5〜6Torrに維持された回収ゾーン39内へ末広
ノズル41を経て噴出させた。この場合ケイ素蒸
気と窒素ガスとよりなる混合ガスは、末広ノズル
41による自己断熱膨張により温度T2=800℃以
下にまで急冷され、その急冷途中に於て窒化ケイ
素の微粉末となり、余剰の窒素ガスと共に回収ゾ
ーン39へ移行した。
次いでかくして生成した微粉状の窒化ケイ素を
衝突板43によつて減速させ、真空ポンプ48に
より窒素ガスと共に粉末捕集室45内へ導き、粉
末捕集室内に於て捕集し粉末リザーバ50内に回
収した。また粉末捕集室45内より真空ポンプ4
8により窒素ガスを吸引することにより、窒素ガ
スを図には示されていない窒素ガス回収室内に回
収した。
尚、合金粉末製造装置内に導入された金属ケイ
素及び窒素ガスの純度及び導入量はそれぞれ99.2
%、100g、99.99%、16/minであり、反応時
間は13分であつた。
かくして製造された窒化ケイ素粉末の特性を下
記の表1に示す。この表1より、特に窒素含有量
は前述の特許出願に係る方法により製造された窒
化ケイ素の窒素含有量37.8〜38.9%よりも高く、
理論値の39.94%に近い値であることが解る。
表 1 窒素含有量:39.2% 平均粒径:0.72μm 結晶形態:ほとんどがアモルフアス 粒子形状:均質な丸形が主 具体例 2 第7図に示された合金粉末製造装置を用いて以
下の要領にて窒化ケイ素粉末を製造した。尚第一
の末広ノズル16の上流側及び下流側ののど部の
内径はそれぞれ5mm、5.6mmであり、上流側の膨
張部及び下流側の膨張部の最大内径はそれぞれ6
mm、6.8mmであり、上流側ののど部と下流側のの
ど部のとの間の距離は18mmであり、ノズル16の
外径は30mmであつた。また第二の末広ノズル17
の上流側及び下流側ののど部の内径はそれぞれ
6.5mm、7.2mmであり、上流側の膨張部及び下流側
の膨張部の最大内径はそれぞれ7.9mm、8.3mmであ
り、上流側ののど部と下流側ののど部のとの間の
距離は25mmであり、ノズル17の外径は30mmであ
つた。更に第一の末広ノズル16の下端と第二の
末広ノズル17の上端との間の距離は80mmであつ
た。
まず、ポート11及び12を遮断し、金属ケイ
素を第一の室13内に装入し、ポート14より
2000〜2100℃の窒素ガスを第二の室15内へ導入
し、図には示されていないヒータにより第一の室
13内を急速加熱して該室内のT1を2600℃とす
ることにより、金属ケイ素を溶融させてケイ素溶
湯を形成し、また第二の室15内を加熱してその
温度T2を2000℃に設定した。また導管20に接
続された図には示されていない真空ポンプによ
り、炉殻10内を減圧し、これにより第一の室1
3内の圧力P1を18Torrに設定し、第二の室15
内の圧力P2を6Torrとし、粉末回収ゾーン18内
の圧力P3を1Torrに設定した。
かくして第一の室13内に於て発生したケイ素
蒸気は、第一の末広ノズル16による自己断熱膨
張によつて急冷され、第二の室15内に於て窒素
ガスと反応することにより窒化ケイ素の微粉末と
なり、更に第二の末広ノズル17によつて急冷さ
れ、粉末回収ゾーン18に於て回収された。この
場合第一の末広ノズルより流出した噴流の温度は
1600℃程度(推定)であり、第二の末広ノズル1
7より噴出した噴流の温度は600〜630℃(推定)
であつた。
尚、装置内に導入された金属ケイ素及び窒素ガ
スの純度及び導入量はそれぞれ99.2%、100g、
99.99%、10/minであり、反応時間は32分で
あつた。
かくして製造された窒化ケイ素粉末の特性を下
記の表2に示す。この表2より、この具体例の場
合にも高純度の窒化ケイ素粉末を製造することが
できたことが解る。
表 2 窒素含有量:39.1% 平均粒径:1.7μm 結晶形態:ほとんどがアモルフアス 粒子形状:均質な丸形が主 以上に於ては本発明を窒化ケイ素の微粉末の製
造に関する具体的実施例について詳細に説明した
が、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が
可能であることは当業者にとつて明らかであろ
う。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図はそれぞれ本発明による合金
微粉末製造装置に於て使用されてよい一定断面部
を有する末広ノズルを示す解図的縦断面図、第5
図は通常の末広ノズルを示す第1図乃至第4図と
同様の解図的断面図、第6図は各種金属の平衡蒸
気圧を示すグラフ、第7図は本発明による合金微
粉末製造装置を示す解図、第8図は二つの末広ノ
ズルの位置関係を示す解図、第9図は具体的実施
例に於て使用された合金微粉末製造装置を示す概
略構成図である。 1……末広ノズル、2……入口部、3……のど
部、4……膨張部、5……一定断面部、6,7,
8……ノズルセクシヨン、10……炉殻、11,
12……ポート、13……第一の室、14……ポ
ート、15……第二の室、16……第一の末広ノ
ズル、17……第二の末広ノズル、18……粉末
回収ゾーン、19……衝突板、20……導管、2
1……ガス導入ポート、31……炉殻、32……
るつぼ、33……ガス導入ポート、34……ガス
予熱室、35……反応室、36……ヒータ、37
……溶湯、38……底壁、39……回収ゾーン、
40……導管、41……末広ノズル、41′,4
1″……膨張部、42……噴流、43……衝突板、
44……導管、45……粉末捕集室、46……導
管、47……開閉弁、48……真空ポンプ、49
……合金粉末、50……粉末リザーバ、51,5
2……開閉弁。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも一つの合金を構成すべき少なくと
    も一つの金属の蒸気を末広ノズルを経て断熱膨張
    させることにより急冷させつつこれと前記合金を
    構成すべき少なくとも一つの他の気体状元素とを
    合金化させることにより前記合金の微粉末を製造
    する方法の実施に使用される合金微粉末製造装置
    にして、第一及び第二の室と、前記第一及び第二
    の室を連通接続し前記第一の室内の流体を前記第
    二の室内へ噴射するよう構成された末広ノズル
    と、前記第二の室内を減圧する手段とを有し、前
    記末広ノズルは少なくとも二つの膨張部を有する
    ことを特徴とする合金微粉末製造装置。 2 少なくとも一つの合金を構成すべき少なくと
    も一つの金属の蒸気を第一の末広ノズルを経て断
    熱膨張させることにより急冷させ、これに更に前
    記合金を構成すべき他の元素を気体状態にて混合
    し、その混合ガスを第二の末広ノズルを経て断熱
    膨張させることによつて急冷させつつ前記金属と
    前記他の元素とを合金化させることにより前記合
    金の微粉末を製造する方法の実施に使用される合
    金微粉末製造装置にして、第一乃至第三の室と、
    前記第一及び第二の室を連通接続し前記第一の室
    内の流体を前記第二の室へ噴射するよう構成され
    た第一の末広ノズルと、前記第二及び第三の室を
    連通接続し前記第二の室内の流体を前記第三の室
    内へ噴射するよう構成された第二の末広ノズル
    と、前記第三の室内を減圧する手段とを有し、前
    記第一及び第二の末広ノズルのうちの少なくとも
    前記第二の末広ノズルは少なくとも二つの膨張部
    を有することを特徴とする合金微粉末製造装置。 3 特許請求の範囲第2項の合金微粉末製造装置
    に於て、前記第一及び第二の末広ノズルは互いに
    近接して配置されそれらの間に前記他の元素を気
    体状態にて導入するためのポートを郭定している
    ことを特徴とする合金微粉末製造装置。
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