JPS6330757Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は枚葉印刷機において、印刷部に紙を送
り込む為のコンベアテープのテンシヨン機構に関
する。

上述給紙コンベアは、フレームに軸承したテー
プローラーに複数本のテープを掛装して構成さ
れ、テンシヨン機構により各テープにテンシヨン
をかけることによつて均一に緊張させ、各テープ
速度が一定に保たれることにより給紙が正しく行
われるようにしてある。

従来、上述コンベアテープのテンシヨン機構と
しては、テンシヨンローラーを設けた単一軸等に
よつて複数本のテープにテンシヨンをかけるよう
にしたものと、各テープ毎にテンシヨンをかける
ようにしたものが知られている。

しかしながら、前者では各テープの長さの管理
が困難である欠点があり、又後者では、テープ間
隔を調整する場合、各機構がネジ締めにより固定
してある為、移動調整は、夫々を工具を用いて行
うようになるので調整作業が煩雑となり面倒かつ
時間がかゝる欠点と、構造が複雑であるものは２
本のアームを移動させなければならず調整作業に
手間と時間がかゝる欠点がある。

そこで本考案は上述従来の欠点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、各テープ毎
にテンシヨンをかけることができて、かつテープ
間隔調整の為の横移動を工具を必要とすることな
く機械作動中でも簡単に容易な操作によつて行い
得るようにしたことにある。

以下本考案を図示の実施例に基づいて詳述すれ
ば、第１図ないし第３図に示したように、給紙コ
ンベア１は、給紙部のフレーム２と、印刷部側の
フレーム３に夫々回転自在に軸支したテープロー
ラー４，５に複数本のテープ６…を略等間隔に掛
装し、上記テープローラー４の軸７に固定した図
示しないスプロケツトと、図示しない給紙部駆動
源の軸に固定のスプロケツトに掛装した駆動チエ
ーンによつてテープローラー４が駆動回転される
ことにより、各テープ６…は紙を送る方向へ、か
つ上記両フレーム２，３間に架設したフイーダー
ボード８に沿つて駆動されるよう形成されてい
る。

上述のように形成された給紙コンベア１におい
て、コンベアテープテンシヨン機構Ａは、第１図
に示す如く給紙部のフレーム２側に設けられる。

このコンベアテープテンシヨン機構Ａは、テー
プ６…を１本ずつ個々にテンシヨンをかける方式
であつて、その個々の機構は次のように構成され
ている。

第１図ないし第３図にあつて上記フイーダーボ
ード８の裏面近傍に架設した支持軸９を共通軸と
して各アーム１２の基端を切欠きリング１１を固
定したスリーブ１０を介して夫々軸着し、該アー
ム１２の他端にテンシヨンローラを軸支し且つコ
イルバネ１６の弾撥力を付勢して各テープ６…を
外装したもので、コンベアテンシヨン機構Ａの
個々の機構の支持軸９への取付け構造について説
明すると、支持軸９には第２図及び第３図に示す
如く各テープ６…毎に形成したスリーブ１０を回
動、かつ軸方向へ移動可能に外装し、該スリーブ
１０の一端には切欠きリング１１を固定すると共
に、他端には先端一側へテンシヨンローラー１３
を固定軸１４によつて回転自在に軸支したアーム
１２の基端を回動可能にＥリング１５等によつて
離脱しないように外装一体化し、更に上記切欠き
リング１１とアーム１２との間にあつて上記スリ
ーブ１０にはコイルバネ１６を外装し、その一端
１６ａを切欠きリング１１のバネ掛け穴１７…に
掛止し、他端１６ｂはアーム１２に掛止して当該
アーム１２を第１図、第２図において反時計回り
向へ弾撥付勢するものであるが、このまゝでは機
構全体が支持軸９上で回動してしまうので、上記
切欠きリング１１の一側へ切欠き部１１ａを設
け、一方上記フイーダーボード８の裏面には、上
記支持軸９の長さ方向へ同軸９と平行にガイドス
テー１８を突設して上記切欠き部１１ａを掛止す
ることにより機構の回転を阻止すると共に、上記
ガイドステー１８に沿つて横方向へ移動可能とし
てある。

又、上記フイーダーボード８にあつて、上記支
持軸９と対向する位置には、軸方向へ長く長孔１
９を設けて機械停止時は該長孔１９に指先等を差
し込んで切欠きリング１１を軸方向へ押圧するこ
とにより、又機械作動中はフイーダーボード８の
下側から切欠きリング１１等を軸方向へ押圧する
ことにより、スリーブ１０に配設された機構全
体、即ち切欠きリング１１、アーム１２、テシヨ
ンローラ１３、固定軸１４、Ｅリング１５、コイ
ルバネ１６及びブツシング２０が支持軸９上を上
記ガイドステー１８に沿つて移動して、テープ６
の横移動が可能なるよう構成されている。

こゝで、上記アーム１２は、スリーブ１０にブ
ツシング２０を介して円滑に回転可能に支持させ
てあり、又上記切欠きリング１１の側面にはバネ
掛け穴１７…を複数個周方向へ設けてあつて、こ
の中から適当な穴を選択してコイルバネ１６の一
端１６ａを掛止することで上記アーム１２に付勢
するバネ力を調整し、テープ６の長さ等に応じて
テンシヨンを調整できるようにしてある。

以上説明したように本考案に係る枚葉印刷機の
給紙コンベアテープテンシヨン機構によれば、各
テープ６…毎にテンシヨンをかける方式の給紙コ
ンベアテープテンシヨン機構において、各テープ
６…毎に形成したスリーブ１０の切欠きリング１
１を固定すると共に、端部にテンシヨンローラー
１３を軸支したアーム１２を回動可能に、かつス
リーブ１０に外装したコイルバネ１６により一方
向へ付勢させて外装し、該スリーブ１０を、給紙
部のフレーム２に架設した支持軸９に横移動可能
に、かつフイーダーボード８に設けたガイドステ
ー１８に上記切欠きリング１１の切欠き部１１ａ
を掛止して非回転に取り付けると共に、これを上
記ガイドステー１８に沿つて横移動操作可能なる
よう上記フイーダーボード８に長孔１９を設けて
構成したものであるから、各テープ６…は個々に
テンシヨンがかけられることによつて長さの管理
が容易で、かつ平均に緊張されることにより同速
度で駆動できて給紙を正確に行い得ることは勿論
のこと、特に本案による時は、切欠きリング１１
をガイドステー１８に掛止しただけあつて支持軸
９にボルト等にて固定するものではないから、機
械停止時は長孔１９をしてフイーダーボード８の
上部から、又、機械作動中はフイーダーボード８
の下方から、工具類を一切必要とすることなくテ
ープ６…の横移動調整を簡単、かつ容易な操作に
よつて迅速に行い得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る給紙コンベアテープテン
シヨン機構を備えた枚葉印刷機の給紙コンベアを
示す側面図、第２図は同機構の拡大側面図、第３
図は同機構の縦断正面図である。 ２……給紙部のフレーム、８……フイーダーボ
ード、９……支持軸、１０……スリーブ、１１…
…切欠きリング、１２……アーム、１３……テン
シヨンローラー、１６……コイルバネ、１８……
ガイドステー、１９……長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各テープ毎にテンシヨンをかける方式の給紙コ
   ンベアテープテンシヨン機構において、各テープ
   毎に形成したスリーブ１０に切欠きリング１１を
   固定すると共に、端部にテンシヨンローラー１３
   を軸支したアーム１２を回動可能に、かつスリー
   ブに外装したコイルバネ１６により一方向へ付勢
   させて外装し、該スリーブを、コンベアフレーム
   ２に架設した支持軸９に横移動可能に、かつフイ
   ーダーボード８に設けたガイドステー１８に上記
   切欠きリングを掛止して非回転に取り付け、上記
   フイーダーボードーには前記スリーブに配設され
   た機構全体を横移動操作する為の長孔１９を設け
   てなることを特徴とする枚葉印刷機の給紙コンベ
   アテープテンシヨン機構。