JPS6330234B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はビール、シヤンパン等のガス入りアル
コール飲料及びコーラー、サイダー等の炭酸清涼
飲料を販売するための容器に係り、殊に既存の瓶
詰め用高速充填機で自動的に充填し得るように特
別に開発された液体販売容器に関するものであ
る。

本発明者が先に完成した昭和51年特許願第
150757号（特公昭57−57337号）の発明において
は、瓶詰め用高速充填機の液体充填ノズルによる
充填注入諸圧力で容器が変形又は破損を来たし、
液体注入に支障を生ずるため充填時にはその破損
保護用に別途金属製ケースを必要とする等の問題
点があつた。

本発明の目的はこの点を解決し、高速充填時の
ノズル圧、液体注入圧等に本容器自体そのものが
直接かつ確実に耐え、特に各種ガス入り飲料を収
容しても液体注出後内装無通気性密閉袋内の空間
にあらたにガスが発生充満し、そのために残留飲
料が変質を来たすことのない容器を提供すること
にある。上記の目的を達成するため本発明は次の
ように構成されている。即ち本発明は、合成樹脂
多層ラミネートフイルムで形成した無通気性の密
閉袋を合成樹脂、アルミニウム等の軽金属、厚紙
等適宜素材で形成した化粧箱内に収容し、該化粧
箱の内側に設けた案内レールに沿つて移動可能な
巻込ローラーを備え、前記密閉袋の一側を前記巻
込ローラーに固定し、巻込ローラーは密閉袋を巻
込む方向に作用する巻ばねをその支軸に巻付け、
更に前記化粧箱の上面より突出させ底面に達する
筒状の液体注出入用基弁体を適所に挿入固装し、
前記密閉袋に基弁体の下端に形成した連絡口部材
を取付け、前記基弁体は連絡口部材のある固定筒
と、これに螺合して上下に移動可能な弁筒と、該
弁筒に嵌挿した注出弁口を有する開閉筒とから構
成され、前記弁筒はキヤツプを施す上端注入口と
開閉筒の注出弁口への連通孔を設け、更に固定筒
を開閉する管状弁を内装したものである。

次に図面を参照して本発明に係る二重弁注出入
口液体販売容器の実施例を説明する。

図において符号１は合成樹脂、アルミニウム等
の軽金属、厚紙等適宜素材で形成した角形の化粧
箱、２は化粧箱１内に収容した合成樹脂製多層ラ
ミネートフイルムによる完全無通気性密閉袋で、
一側端に二重弁液体注出入用の基弁体３を取付け
る。該基弁体３は筒状に形成し、密閉袋に通じる
連絡口部材４を有する固定筒５と、その外周の早
送りねじ７と螺合するめねじ８により上下に移動
可能な弁筒６と、弁筒６の周りに嵌挿した注出弁
口９を設けてある開閉筒１０とから構成され、弁
筒６の上半部を化粧箱１に穿つた透孔１１より突
出させ、突出した位置で前記開閉筒１０を装着
し、弁筒６の上端はキヤツプ１２を施す充填用注
入口１３と開閉筒１０への連通孔１４を備えてお
り、内側上部に前記固定筒５の上端に設けた弁座
１５に接離する管状弁１６を固着し、管状弁１６
の先端部に設けた小径管部１６′の周側面に長孔
１７を数箇所穿設してある。

又本発明においては、化粧箱１の上下内面に案
内レール１８，１８′をそれぞれ形成し、双方の
案内レール１８，１８′間に移動枠１９を嵌装す
る。この移動枠１９には前記密閉袋２の一側を固
定する巻込ローラー２０の支軸２１を受支し、支
軸２１に巻ばね２２を装填して密閉袋２内に収容
した飲料の減少に伴ない巻ばね２２の作用で密閉
袋２を自動的に巻取り、かつ移動枠１９は漸次下
方の筒状の液体注出入用基弁体側に移動して密閉
袋２内に空間が全く生じないようにしてある。尚
前記移動枠１９には八字形の案内部材２３を巻込
ローラー２０と平行に設け、密閉袋２を容易に巻
回できるようにしてある。又前記巻ばね２２の外
端は移動枠１９に設けたばね固定突部２４に固定
させる。図中２５は固定筒５の安定座板、２６は
弁筒６の回動スライド用の案内固定環を示す。

しかして化粧箱１内に液体を充填する場合は第
４図に示すように弁筒６を回動突出させると内部
の管状弁１６が自動的に隔離して開き、そして注
出弁口９は閉じた状態で注入口１３に高速充填機
のノズルを挿入接続して充填する。液体は管状弁
１６の内側から長孔１７を経て該管状弁１６の小
径管部１６′と弁筒６との間隙２７に達し、弁座
１５を経て固定筒５を通り連絡口部材４から密閉
袋２内に入る。そして注入終了後にキヤツプ１２
を嵌着し、弁筒６を回動下降させると管状弁１６
は弁座１５に密接し、第５図に示すように閉弁す
る。又化粧箱１内に収容した液体を注出する場合
は、化粧箱１を佇立させ、弁筒６を回動突出させ
て管状弁１６を開いた後、開閉筒１０を回わして
注出弁口９と連通孔１４とを合致させると液体は
注出弁口９より注出される。かくして密閉袋２内
の液体が漸次減少すると、直ちに自動的に巻ばね
２２の作用で巻込ローラー２０は回転し密閉袋２
を巻取り、ガス発生の原因となる空間が全く生じ
ないようにしてある。

要するに第１図及び第２図の液体充満時は巻ば
ね２２は巻込まれた状態にあり、液体注出と同時
に注出された分だけ密閉袋２の上端を巻込ローラ
ー２０に巻回する。この際移動枠１９は巻込ロー
ラー２０を伴つて自動的に下降するのである。

本発明によれば化粧箱の基弁体を起立させた状
態で一般既存の瓶詰用高速自動充填機に直接送り
込むことにより迅速かつ容易に液体を充填するこ
とができ、殊に収容飲料が全部注出するまで全く
ガスの発生を完全に押え、内容物ガス入り飲料の
変質を防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る二重弁注出入口付液体販売
容器の一実施例を示したもので、第１図は液体注
出時の縦断側面図、第２図は第１図−線断面
図、第３図は液体注出途上の状態を示す縦断正面
図、第４図は液体注入時の一部の縦断面図、第５
図は液体注入後の密閉状態を示す一部の縦断面図
である。 １〜化粧箱、２〜密閉袋、３〜基弁体、４〜連
絡口部材、５〜固定筒、６〜弁筒、９〜注出弁
口、１０〜開閉筒、１２〜キヤツプ、１３〜注入
口、１４〜連通孔、１５〜弁座、１６〜管状弁、
１８，１８′〜案内レール、１９〜移動枠、２０
〜巻込ローラー、２２〜巻ばね。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 合成樹脂多層ラミネートフイルムで形成した
   無通気性の密閉袋を合成樹脂、アルミニウム等の
   軽金属、厚紙等適宜素材で形成した化粧箱内に収
   容し、該化粧箱の内側に設けた案内レールに沿つ
   て移動可能な巻込ローラーを備え、前記密閉袋の
   一側を前記巻込ローラーに固定し、巻込ローラー
   は密閉袋を巻込む方向に作用する巻ばねをその支
   軸に巻付け、更に前記化粧箱の上面より突出させ
   底面に達する筒状の液体注出入用基弁体を適所に
   挿入固装し、前記密閉袋に基弁体の下端に形成し
   た連絡口部材を取付け、前記基弁体は連絡口部材
   のある固定筒と、これに螺合して上下に移動可能
   な弁筒と、該弁筒に嵌挿した注出弁口を有する開
   閉筒とから構成され、前記弁筒はキヤツプを施す
   上端注入口と開閉筒の注出弁口への連通孔を設
   け、更に固定筒を開閉する管状弁を内装した二重
   弁注出入口付液体販売容器。